クレジットカードの種類にはどんな違いがある?グレードなどを徹底解説
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クレジットカードとひと口に言っても、グレード、国際ブランド、発行会社の違いなどによって様々な種類のクレジットカードがあります。
特にはじめてクレジットカードを作るような人は、「どのクレジットカードが自分に合っているのかわからない」、「国際ブランドは何を選べば良いの?」と思っているのではないでしょうか。
この記事では、そんな悩みを持っているあなたに向けて、クレジットカードの種類をグレード、国際ブランド、発行会社という観点で分け、それぞれの特徴について解説します。
また初心者が混同しやすい、クレジットカードとデビットカードやプリペイドカードなどの違いについても併せて解説していきます。
この記事を最後まで読めば、きっとあなたにぴったりの1枚が見えてくるはずです。
スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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クレジットカードには特典やサービス内容が異なるグレードがある
クレジットカードにはグレードがあり、それぞれ年会費や特典・優待内容、付帯保険などが異なります。
この章ではまずは、クレジットカードのグレードの違いを把握していきましょう。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
クレジットカードはランクにより特典やサービス内容は異なります。
例えば、楽天カードで比較をしてみましょう。
楽天カードの一般カードでは、年会費無料、通常のお買い物でも還元率が1%つきますが、楽天市場でのお買い物では3%のポイントが付きます。
楽天ゴールドカードはどうでしょうか。
楽天ゴールドカードは、年会費が2,000円かかります。
しかしながら、一般カードに比べ、お誕生日月サービスの特典が付き、楽天市場・楽天ブックスの誕生日月のお買い物で還元率が4%へと拡大します。
この他、ETCカードの年会費が無料になる、国内の主要空港、ハワイなどの空港ラウンジが無料で利用できるといったメリットが追加されます。
楽天プレミアムカードでは、年会費が11,000円となるものの、楽天市場等でのお買い物では還元率が5%以上になる、プライオリティパス付帯などゴールドカードよりもさらに付加価値がつきます。
このように、グレードが上がるにつれ、特典やサービスは良くなる傾向にあります。
なお、年会費はグレードが上がるにつれて上がっていきます。
そのため、利用するサービスが年会費以上のメリットと感じられるかどうかは確認が必要ですね。
グレードの高さはステータスの証!クレジットカードのグレードを知る

一般的にクレジットカードには、下記のようなグレードがあります。
- 普通カード(シルバーカードとも呼ばれる)
- ゴールドカード
- プラチナカード
それぞれの特徴や違いを説明していきます。
普通カード
一般カードは、各社とももっともスタンダードなクレジットカードです。
特典や優待などのサービス内容、付帯保険は必要最低限であることが多いですが、その分年会費が安いというメリットもあります。
年会費が無料や数百円で済むカードも存在します。
はじめてクレジットカードを申込むという人は、クレジットカードの使い方に慣れるという意味でも一般カードから入会することをおすすめします。
ゴールドカード
一般カードと比べると特典や優待が手厚くなっているのが、ゴールドカードです。
一般カードでも特定店舗での割引や優待サービスを受けることができますが、ゴールドカードはより有利な条件でサービスを受けることができます。
三井住友のカードの場合、一般カードにあたる「三井住友カード」では、提携ホテルでの割引サービスを受けることができません。
対してゴールドカードの場合は、宿泊料金3,000円オフのサービスを受けることができます。
その反面、一般カードと比べると年会費は高くなります。
一般カードでは無料や数百円から数千円で済む年会費が、ゴールドカードでは数万円程が一般的です。
プラチナカード
ゴールドカードのサービスをさらに進化させたのがプラチナカードです。
ステータス性の高いゴールドカードと比べても、より一層高いステータスがある各社の最上級グレードです。
ゴールドカードは基本的に誰でも申込むことができますが、プラチナカードの場合はクレジットカード会社からの招待制になっているケースが大半です。
ゴールドカードで一定の利用実績を残した会員のみ、入会資格があるというわけです。
それだけ高いステータスがありますので、その分年会費も高くなっています。2万円から10万円が年会費という会社が多くなっています。
この章ではクレジットカードのグレードについてお話ししてきました。同じクレジットカード会社が発行していてもグレードによって、まったく違うカードと言えることが分かっていただけたのではないでしょうか。
次の章では、VisaやMastercard®、JCBといった国際ブランドに焦点を当ててお話しを進めていきます。
海外で使える!クレジットカードの国際ブランド主要7社の解説
クレジットカードにあまり慣れていない人の中には、「国際ブランドってなに?」と思っている人もいるのではないでしょうか。
国際ブランドとは世界的に決済機能を提供している会社のことで、国際ブランドの決済機能は基本的には世界中で利用することができます。
主要な国際ブランドは現在世界中に7社あり、それらを合わせて「7大国際ブランド」と呼ばれています。7大国際ブランドの顔ぶれは以下の通りです。
- Visa
- Mastercard®
- 銀聯
- JCB
- American Express
- Diners
- Discover

日本国内で発行されているクレジットカードは、上記の5種類のうちどれかとなります。
この章でそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
国際シェア1位のVISA(ビザ)
Visaの最大の特徴は、何と言ってもシェア率の高さです。
アメリカのクレジット決済専門誌「NILSON REPORT」の2015年の調査によると、全世界のクレジットカードの売上高の58%をVisaが占めています。
もちろん、シェア率はダントツのトップを誇っています。それだけに、Visaは世界中で一番使いやすいカードと言うことができます。
海外旅行に出かけるなら、Visaブランドのクレジットカードを1枚持っておくことをおすすめします。
Visaに続くシェアを誇るMastercard®(マスターカード)
Visaに続いてシェア率2位なのがMastercard®です。
前出の「NILSON REPORT」によると、全世界のクレジットカードの売り上げの26%を占めています。
決済機能を提供するだけのVisaとは違い、Mastercard®は自社でもクレジットカードを発行しています。
以前は、北米に特に強いVisaに対してMastercard®はヨーロッパに強いと言われていましたが、今ではどちらのカードも全世界的に使うことができます。
地域差はあまり気にしなくても良いでしょう。
日本発で唯一の国際ブランドJCB
日本発で唯一の国際ブランドです。日本国内での加盟店は1,000万店以上と国内シェアはトップに位置します。日本国内で使う分にはもっとも使いやすいカードです。
また、近年では世界中の加盟店も2,000万店(日本を含めると3,100万店以上)を突破しています。以前と比べると海外でも使いやすくなってきています。
その他の国際ブランド
- American Express
最大の特徴はステータス性の高さです。他のブランドと比べると会費は高めに設定されていますが、その分手厚いサービス内容、多彩な特典・優待を用意しています。以前は日本で使える店が少なかったですが、JCBと提携を結ぶことによってその課題をクリアしています。 - Diners
設立は1950年とクレジットカード会社の中でも屈指の歴史を誇るブランドです。また、日本で初めてクレジットカードを発行したことでも知られています。ステータス性の高い、富裕層向けのカードというイメージが強いブランドです。
かつては日本国内での加盟店が少なかったですが、American Expressと同様に、JCBと提携することによって最近では日本でも使いやすいカードになっています。 - Discover
アメリカ発のブランドです。日本ではDiscoverブランドのクレジットカードを作ることができません。しかし、JCBや銀聯と加盟店開放契約を結んでいますので、JCB加盟店、銀聯加盟店で使うことができます。 - 銀聯(UnionPay)
中国経済の成長に併せて発行枚数、売上高ともに急成長を遂げてきたのが銀聯(ぎんれん)ブランドです。銀聯の設立は2002年ととても新しいブランドですが、2015年の段階で世界シェアは10%とVisa、Mastercard®に次ぐ存在にまで成長しています。
ちなみに世界的にはUnionPay(ユニオンペイ)という名称で知られています。世界中で使うことができますが、特に中国に行く際にはぜひ1枚持っておきたいカードです。
また、7大国際ブランドの一画「Diners」と買収して傘下に収めたため、Dinersブランドが使える店舗でも使うことができます。
プロパーカードと提携カードの違い
ちなみに、クレジットカードには「プロパーカード」と「提携カード」の2種類があります。プロパーカードは、国際ブランドが自ら発行しているクレジットカードのことです。
国際ブランドが決済機能を提携企業に提供している「提携カード」と比べるとプロパーカードの方が、ステータス性がより高いとされています。
この章では、国際ブランドの役割、7大国際ブランドのそれぞれの特徴を見てきました。ブランドごとにさまざまな特色やメリットがあることが分かったのではないでしょうか。
次の章では、発行会社という側面からクレジットカードを見ていきます。
発行会社が違うとどういった違いが生じるのでしょうか。早速見てみましょう。
クレジットカードは発行会社のタイプによっても種類が変わってくる
国際ブランドと同様に、クレジットカードは発行会社が違うことでもさまざまな違いが出てきます。この章では、クレジットカードを発行会社ごとに
- 信販系クレジットカード
- 銀行系クレジットカード
- 流通系クレジットカード
これら3つに分け、それぞれのカードの特色やメリットを紹介していきます。
信販系クレジットカード:一般的なクレジットカード
信販系クレジットカードはもっともオーソドックスなクレジットカードです。信販会社が発行していて買い物代金をローンで支払う、食事代金を支払うといったクレジットカード本来の機能以外は余計な機能をつけていないケースが一般的です。
主な信販系クレジットカードは以下の通りです。
- ライフカード
- オリコカード
- セディナカード
銀行系クレジットカード:キャッシュカードと一体型
銀行が発行元になっているクレジットカードです。
中でも、クレジットカードの機能に銀行のキャッシュカード機能をつけた「キャッシュカード一体型クレジットカード」が便利で人気を博しています。
大手銀行が発行するクレジットカードの中でキャッシュカード一体型クレジットカードの一部は以下の通りです。
- SMBC JCB CARD(三井住友銀行)
- 三菱UFJ-VISAゴールド<コンビタイプ>(三菱UFJ銀行)
- みずほマイレージクラブカード/ANA(みずほ銀行)
こうした大手銀行の他にも、多くの都市銀行や地方銀行でもキャッシュカードと一体型のクレジットカードを発行しています。
流通系クレジットカード:スーパーなど流通業者発行
イオンやセブンイレブンなどの、流通業者が発行しているクレジットカードです。
発行元の流通業者での利用時に割引サービスや手厚い特典がつくのが特徴です。
特定の店舗でよく買い物をしていてその店舗がクレジットカードを発行している場合は、お得に買物ができるチャンスです。主な流通系クレジットカードは以下の通りです。
- イオンカード
- セブンカード
- 楽天カード
- エムアイカード
流通系のクレジットカードについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
この章では、発行元ごとのクレジットカードの特色やそれぞれの違いについて見てきました。自分にはどの発行元のクレジットカードが合っているかイメージできてきましたか?
次の章では、意外に混同しやすいクレジットカードとデビットカードやキャッシュカードなどの各種カードの違いに焦点を当ててお話していきます。
先払いか後払いかがポイント!クレジットカードと各種カードの違いを解説
お金にまつわるカードには、クレジットカードをはじめデビットカードやプリペイドカード、電子マネーやキャッシュカードなど数多くの種類があります。
ここでは各種カードとクレジットカードでは、どこがどのように違うのかを解説していきます。
デビットカード
デビットカードはクレジットカードと同様に、会計時に提出することで代金の支払いをすることができるカードです。
クレジットカードは支払い時点でお金がなくても、あらかじめ決められた枠内であれば代金を支払うことができます。対して、デビットカードは支払い時点で銀行口座に入っている分しか支払えません。
自分の口座に入っている分しか使うことができませんので、使いすぎてしまって後々困るという心配はありません。
プリペイドカード
プリペイドカードは、カード型の金券です。カードに事前に入金して使います。
もっとも一般的なプリペイドカードは「QUOカード」です。QUOカードは、全国共通の商品券でコンビニやレストラン、ドラッグストア、書店などさまざまな店舗で使うことができます。
JCBの加盟店であれば使えるLINE Payカードや、auWALLETなどもこのプリペイドにあてはまります。
電子マネー
電子マネーは、電子データのやり取りによって決済を行う決済サービスです。
カード型のほかにスマートフォン型もあります。あらかじめお金を電子マネー内にチャージ(入金)しておき、チャージ金額内であれば購入代金にあてることができます。
代表的な電子マネーは以下の通りです。
- Suica
- PASMO
- 楽天Edy
ここ数年で大きく普及しましたよね。
キャッシュカード
キャッシュカードは、銀行口座にある現金を銀行ATMで引き出すことができるカードです。
他のカードとは違い、このカードで支払いをすることはできません。
ここまで、クレジットカードと各種カードの違いについて見てきました。各カードの特徴や違いが整理できたのではないでしょうか。
話は変わりますが、クレジットカードにはショッピング機能とキャッシング機能のふたつの機能があります。
それぞれの機能はどこがどのように違うのでしょうか。
次の章で解説していきますので、ぜひ読んでください。
クレジットカードとキャッシングの違いについて
クレジットカードには、ショッピング機能とキャッシング機能が備わっています。それぞれの機能の特徴は以下の通りです。
ショッピング機能
買い物代金や食事代金を支払うことができる機能です。
決められた枠内であれば自由に購入代金にあてることができ、一部を除いて支払い回数も選ぶことができます。
使った金額は後日、指定口座から引き落とされます。
なお、初回申し込み時のショッピング枠は10万円程度が一般的です。必要に応じて枠の増減をクレジットカード会社に要請することもできます。
キャッシング機能
ショッピング機能と違い、直接現金が借り入れられる機能です。
いわゆる借金と認識していて間違いはありません。
キャッシング枠内であれば、自由に借り入れ、返済ができます。返済回数や返済方法を選べるのが一般的ですが、金利は年15%~18%かかります。
また、ショッピング枠と同様に、必要に応じて枠の増減を要請することができます。
「キャッシング枠があると気軽に借金をしてしまいそうで怖い」という人は、キャッシング枠を0円に設定することも可能です。
まとめ
今回の記事では、クレジットカードをグレード、国際ブランド、発行会社の観点から、それぞれの違いや特徴、メリットを紹介してきました。
加えて、クレジットカードに馴染みが薄い方のために、クレジットカードと電子マネーやデビットカードなどの各種カードとの違い、キャッシング枠とショッピング枠の違いを解説しました。
最後まで読んでいただいたあなたは、もうすでに自分がどのクレジットカードが向いているのか判断がついているのではないでしょうか。
この記事を参考に、自分に最適な1枚にぜひ巡り合ってください。
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イーデス編集部
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