フラット35はどこがいい?【2024年9月最新】おすすめランキング!選ぶ際のポイントを解説
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【お知らせ】
子育て世帯&ご夫婦のどちらかが40歳未満の世帯の方は、金利が最大年1.0%引下げとなる【フラット35】子育てプラスの利用がお得!2024年2月に始まった新しい制度です。
フラット35は住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して取扱う「全期間固定金利型の住宅ローン」です。
さまざまな金融機関で取り扱われているフラット35ですが、付帯するサービスや特典だけでなく、金利や手数料も金融機関によって異なります。
この記事では、フラット35の最新の金利情報だけでなく選ぶ際のポイントも解説するので是非参考にしてくださいね。
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- フラット35を徹底比較!おすすめ銀行を3段階で解説
- [A評価]ARUHI「スーパーフラット」
- [A評価]住信SBIネット銀行「フラット35(保証型)」
- [B評価]優良住宅ローン「フラット35」
- [B評価]楽天銀行
- [B評価]三井住友信託銀行
- [C評価]イオン銀行
- [C評価]りそな銀行
- フラット35を取り扱っていない金融機関
フラット35とは
フラット35とは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)と民間の金融機関が提供している全期間固定金利型の住宅ローンのことです。
フラット35の「フラット」とは、金利がフラット、つまり完済までに金利が変わらないという意味ですね。
フラット35のメリット
- 市場の金利が上昇しても、返済額に影響が出ない
- 借入当初の段階で、完済までに必要な合計コストが確定する
また新築住宅を購入する以外にも、中古戸建や中古マンション、リフォーム、住宅ローンの借り換えなど、用途にあわせた様々なサービスが提供されています。
吉兼一弥 / イーデス編集部 住宅ローン担当
フラット35は「人」に対する審査が他の住宅ローンに比べて厳しくないという傾向があります。
そのため、勤続年数が短い人や自営業の人で変動金利の住宅ローンに落ちたという場合でも、フラット35なら住宅ローンを組める場合もあります。
フラット35には「買取型」と「保証型」が存在する
フラット35には「買取型」と「保証型」の2種類があります。
大きな違いは「貸し手が異なる」という点。買取型の貸し手は住宅金融支援機構で、保証型の貸し手は住宅ローンを契約した民間の金融機関になっています。
比較項目 | 住宅ローンの貸し手 (抵当権者) | 住宅の 技術基準 | 取扱 金融機関数 | 金利の設定 | 融資事務手数料の設定 | 頭金の 有無 | 団体信用 生命保険 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
買取型 | 住宅金融 支援機構 (※1) | 技術基準や物件検査の手続きはどちらも同じ | 325機関 | あらかじめ金利の設定幅が規定されている。 ほとんどの金融機関では最下限金利を採用しているため金融機関ごとの金利に差が出にくい | 金融機関によって異なる。 買取型は手数料の安い金融機関が増えている | 頭金0と頭金1割で金利の設定が異なる | 原則、住宅金融支援機構の新機構団信に加入 |
保証型 | 民間金融 機関 | 10機関 (※2) | 金融機関が独自に金利を設定できるため、金融機関によって金利も異なる | 1割~2割の頭金が必須の金融機関が多い | 民間金融機関が提供する団信に加入(※3) |
※1:金融機関で融資実行後、住宅金融支援機構が債権を買い取る仕組み
※2:うち新規受付を行っているのは7機関
※3:金融機関により商品内容は異なる
大半の民間金融機関で取り扱っているフラット35は「買取型」。そのため単にフラット35と言えば、「買取型」を指すのが一般的です。
買取型はどの金融機関で加入しても金利の設定幅や団信が同じなので、商品性のわかりやすさと加入のしやすさが特徴です。
近年は融資事務手数料を安くして差別化を図る金融機関も増えているため、買取型を検討中なら融資事務手数料を比較するのがおすすめですよ。
対して保証型の現状は、少数の金融機関でしか取扱いのないマイナーな存在です。
しかし保証型は民間金融機関が貸し手になることから、金利や団信保障を自由に設計できるという大きな強みがあります。
したがって、以下に当てはまる人には保証型がおすすめです。
保証型がおすすめな人
- 頭金を入れて金利を少しでも低くしたい人
- 手厚い内容の団信保障に加入したい人
ただし注意点として、保証型の多くは1割~2割の頭金が融資条件になっています。
金利だけでなく借入れ時の自己資金もふまえて、どちらを選ぶのか検討してくださいね。
フラット35を徹底比較!おすすめ銀行を3段階で解説
ここからは、フラット35を利用する際におすすめの金融機関をA~Cの3段階に分けて紹介します。
フラット35おすすめの選定基準
- フラット35(保証型)は金利が低い
- 融資事務手数料の安さ
- 付帯するサービスの有無
比較の際のポイントに関しては、フラット35の金融機関を選ぶ際のポイントで詳しく解説していますので、チェックするべきポイントをより詳細に知りたい方は参考にしてくださいね。
※スマホの場合、表を左にスワイプできます
金融機関 | 金利 | 事務手数料 | 買取/保証型 |
【A評価】 ARUHI | 年1.810%
| 2.20%(税込) ※最低事務手数料は220,000円(税込) | 保証型 |
【A評価】 住信SBIネット銀行 | 年1.810%
| 2.20%(税込) | 保証型 |
【B評価】 優良住宅ローン | 年1.820%
| 住宅性能評価物件 …0.5%(税込) その他の物件 …0.8%(税込) | 買取型 |
【B評価】 楽天銀行 | 年1.820%
| 1.10%(税込) | 買取型 |
【B評価】 三井住友信託銀行 | 年1.820%
| 0.99%(税込) | 買取型 |
【C評価】 イオン銀行 | 年1.820%
| 1.87%(税込) | 買取型 |
【C評価】 りそな銀行 | 年1.820%
| 1.87%(税込) | 買取型 |
三菱UFJ銀行、三井住友銀行、auじぶん銀行、ソニー銀行はフラット35の取り扱いがありません。
[A評価]ARUHI「スーパーフラット」
「ARUHIスーパーフラット」は、住宅ローン専門の金融機関である「ARUHI」が扱っている住宅ローン商品です。
住信SBIネット銀行と同様に「保証型のフラット35」なので、一般的なフラット35よりも低い金利が特徴です。
フラット35金利 | 年1.810%
|
---|---|
事務手数料 | 借入金額×2.2%(税込) ※最低事務手数料は220,000円(税込) |
買取/保証 | 保証型 |
借入可能額 | 100万円以上8,000万円以下 |
返済期間 | 15年~35年 |
来店 | 不要 |
「住信SBIネット銀行」と「ARUHIスーパーフラット」を比べると、頭金の割合による金利優遇幅に違いがあります。
具体的には35%以上の頭金を用意できる場合は、ARUHIスーパーフラットの金利が低くなるため、自身が何割の頭金を用意するのかを考えた上で検討してみてくださいね。
- フラット35
- ARUHI スーパーフラット
- 年
1.190
%
金利についての注意事項をみる
- ※2024年9月適用金利
- ※フラット35S(金利Aプラン)
- ※当初5年間引下げ
- ※自己資金20%以上
- ※一般団信加入
おすすめポイント
- 01スーパーフラットは一般のフラット35より低金利
- ARUHIのスーパーフラットは従来のフラット35より金利が低く、頭金を多くしてさらに低金利にすることも可能です。
- 02引き落とし口座を自由に決められる
- 引き落とし口座を自由に設定できるため、口座管理がしやすいです。
- 03勤続年数が短い人や個人事業主でも申し込める
- 借り入れ要件に「職業」が含まれていないため、審査が不安な人にも向いています。
- 04審査スピードが早い
- 事前審査は最短即日、本審査は最短3営業日と早いため、お急ぎの方にもおすすめです。
- 052024年2月より「子育てプラス」が新登場
- 家族構成等に応じて、金利を最大年1.00%引き下げられます。ご夫婦のどちらかが40歳未満なら、子どもがいなくても対象!
[A評価]住信SBIネット銀行「フラット35(保証型)」
住信SBIネット銀行の「フラット35(保証型)」は、他の銀行と比べても特に低い金利が特徴です。
事務手数料は比較的高めですが、金利が低い分、完済までのトータルコストでは安くなるケースがほとんどです。
フラット35金利 | 年1.810%
|
---|---|
事務手数料 | 借入金額×2.2% |
買取/保証 | 保証型 |
借入可能額 | 100万円以上8,000万円以下 |
返済期間 | 15年~35年 |
来店 | 不要 |
またフラット35ではめずらしく、「全疾病保障」を0円で付帯できます。
全疾病保障では、すべてのケガや病気で働けない期間が12ヶ月続いた場合に、住宅ローンの残高が0円になります。
住宅ローンは、35年という長期に渡って返済を続けていくもの。
ローンを完済するまでの長い期間の中で、どのような事故や病気になってしまうかは、誰にも分かりません。
そのような不測の事態に対して、住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)なら、金利の上乗せなしで備えておくことができますよ。
- フラット35
- フラット35(保証型)
- 年
1.250
%
金利についての注意事項をみる
- ※2024年9月適用金利
- ※フラット35S(金利Aプラン)
- ※当初5年間引下げ
- ※自己資金20%以上
- ※団信加入
おすすめポイント
- 01全疾病保障が無料で付帯
- すべての病気やケガで働けなくなった場合に住宅ローンの返済が一定期間免除されたり、働けない期間が一定を超えて続いた場合に住宅ローン残高が0円になる「全疾病保障」が無料付帯。
- 02通常のフラット35より低金利
- 住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)は一般的なフラット35(買取型)よりも低金利。
- 03自己資金20%以上でさらに低金利になる
- フラット35(保証型)の新規借入には住宅購入価格に対して自己資金20%以上でさらに適用金利が下がります。
- 04定額自動入金サービスが無料
- 住信SBIネット銀行の口座へ自動で毎月の返済額の入金ができるので、メインバンクを変更しなくてもOK。
[B評価]優良住宅ローン「フラット35」
優良住宅ローンも、フラット35を専門に扱う金融機関です。
ここまで紹介してきた2社とは違い、保証型のフラット35は取り扱っていないため、金利は一般的なフラット35と同じです。
それでも優良住宅ローンをおすすめできる理由は、事務手数料が他の金融機関と比べて、特に低く設定されていることが理由です。
フラット35金利 | 年1.820%
|
---|---|
事務手数料 | 住宅性能評価物件…0.5%(税込) その他の物件…0.8%(税込) |
買取/保証 | 買取型 |
借入可能額 | 100万円以上8,000万円以下 |
返済期間 | 15年~35年 |
来店 | 来店もしくは郵送 |
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によって定められた基準に対して、一定の条件を満たしている物件を指します。
「住宅性能表示制度」では物件の安定性や、火災時の安全に関する内容など、大きく10区分の性能評価基準が定められていて、等級が上がるほど性能が高い物件として評価されます。
▼性能評価の10区分
①構造の安定に関すること
②火災時の安全に関すること
③劣化の軽減に関すること
④維持管理・更新への配慮に関すること
⑤温熱環境に関すること
⑥空気環境に関すること
⑦光・視環境に関すること
⑧音環境に関する事
⑨高齢者等への配慮に関すること
⑩防犯に関すること
参考:国土交通省「新築住宅の住宅性能表示制度ガイド」
マイホームの購入時には、引っ越し代や家具代など、住宅ローン以外にも様々な費用が必要になります。
優良住宅ローンは事務手数料がかなり低めに設定されているので、借り入れ当初の負担を少しでも抑えたい方におすすめです。
[B評価]楽天銀行
楽天銀行で取り扱っているフラット35も、事務手数料の低さが特徴で、借り入れ当初の諸費用を抑えたい方におすすめです。
フラット35金利 | 年1.820%
|
---|---|
事務手数料 | 借入金額×1.10%(税込)*1 |
買取/保証 | 買取型 |
借入可能額 | 100万円以上8,000万円以下 |
返済期間 | 15年~35年 |
来店 | 不要 |
*1 楽天銀行を返済口座に指定した場合
また楽天銀行のフラット35にしかないメリットとして、楽天ハッピープログラムの会員ステージが1つ上がるという特典が挙げられます。
ハッピープログラムは5つのステージに分かれていて、会員ステージが上がると以下のようなメリットを受けられます。
楽天ハッピープログラムのメリット
- 楽天スーパーポイントの獲得倍率が最大3倍
- ATM利用手数料が月7回まで無料
- 他行への振り込み手数料が月3回まで無料
ただし楽天銀行も「保証型のフラット35」ではないため、金利は一般的なフラット35と同じです。
普段から楽天ポイントを貯めている方や、定期的に振り込みをする予定がある方におすすめです。
[B評価]三井住友信託銀行
三井住友信託銀行のフラット35は、事務手数料が低めに設定されていることがメリットです。
フラット35金利 | 年1.820%
|
---|---|
事務手数料 | 借入金額×0.99%(税込) |
買取/保証 | 買取型 |
借入可能額 | 100万円以上8,000万円以下 |
返済期間 | 15年~35年 |
来店 | 必要 |
事務手数料の金額は、先ほどの楽天銀行よりも低く「借入金額×0.99%(税込)」となっています。
また三井住友信託銀行は全国に店舗があるため、返済プランや金利の選び方など、対面相談をしやすいのもポイントです。
[C評価]イオン銀行
ここまで紹介してきた金融機関とは違って、イオン銀行のフラット35は事務手数料はやや高めに設定されています。
また保証型のフラット35ではないため、金利も一般的なフラット35と同じです。
フラット35金利 | 年1.820%
|
---|---|
事務手数料 | 借入金額×1.87%(税込)*1 |
買取/保証 | 買取型 |
借入可能額 | 100万円以上8,000万円以下 |
返済期間 | 15年~35年 |
来店 | 不要 |
しかしイオン銀行のフラット35には、「イオングループでのお買い物が毎日5%オフになる」という他の銀行にはない特徴があります。
割引金額には上限がありますが、日常的にイオン銀行を利用されている方は検討してみると良いでしょう。
[C評価]りそな銀行
りそな銀行のフラット35も、一般的なフラット35と同じ金利が適用され、また事務手数料もやや高めに設定されています。
フラット35金利 | 年1.820%
|
---|---|
事務手数料 | 借入金額×1.87%(税込) |
買取/保証 | 買取型 |
借入可能額 | 100万円以上8,000万円以下 |
返済期間 | 15年~35年 |
来店 | 必要 |
りそな銀行特有のメリットとしては、
- ATM手数料が月3回までキャッシュバックされる
- りそなクラブポイントが溜まりやすくなる
などが挙げられます。
ここまで紹介してきた金融機関と比べると、フラット35で利用するメリットはやや少なめです。
フラット35を取り扱っていない金融機関
下記の金融機関は、フラット35を取り扱っていないため、この記事では「評価なし」としています。
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友銀行
- 三菱UFJ信託銀行
- auじぶん銀行
- ソニー銀行
フラット35の金融機関を選ぶ際のポイント
フラット35はさまざまな金融機関で取り扱われていますが、フラット35の適用金利はどの金融機関でも基本的には同じです。
そのため、一見どの金融機関でも大きな違いがないように感じるかと思います。
しかし、金融機関のなかには一般的なフラット35より低金利なフラット35「保証型」を扱っている場合があったり、融資事務手数料が違っていたりと、フラット35と言っても必要なコストには大きな違いがあります。
ここでは、フラット35の申込先を比較する際の3つのポイントについて解説します。
フラット35の金融機関を選ぶ際のポイント
フラット35(保証型)は金利が低い
フラット35では、基本的にはどの金融機関から申し込んだ場合でも同じ金利です。
しかし「保証型」といわれるフラット35は、一般的なフラット35よりも低い金利が設定されています。
※一般なフラット35は「買取型」と言います。
そのため、少しでも金利の低いローンを探している方は保証型のフラット35を中心に探してみると良いでしょう。
具体的には住信SBIネット銀行の「フラット35(保証型)」や、ARUHIの「ARUHIスーパーフラット」などがこれに当たります。
従来の フラット35 | フラット35 (保証型) | |
---|---|---|
頭金なし | 年1.930%
| - |
頭金1割以上 | 年1.820%
| 年1.810%
|
頭金2割以上 | - | 年1.750%
|
保証型のフラット35の注意点
保証型のフラット35を利用するためには、最低でも1割以上の頭金が必要です。
頭金なしでは保証型のフラット35は利用できないため、民間金融機関の全期間固定タイプの住宅ローンも検討してみましょう。
融資事務手数料の安さ
フラット35を比較する上で、もうひとつ大きな違いとなるのが「融資事務手数料」です。
一般の住宅ローンでは融資事務手数料は大きな金額差はありませんが、フラット35の場合は金融機関によってバラつきがあり、支払う金額が2倍近く変わる場合もあります。
フラット35の融資事務手数料は下記表にまとめていますので、どのくらいの手数料が必要になるのかは、あらかじめ計算しておきましょう。
金融機関 | 手数料タイプ | |
---|---|---|
定額型 (税込) | 定率型 (税込) | |
ARUHI | ― | フラット35…1.10%(*3) スーパーフラット…2.20% |
住信SBIネット銀行 | ― | 保証型…2.20% 買取型…1.10%(*2) |
りそな銀行 | ― | 1.87% |
三井住友信託銀行 | ― | 0.99% |
イオン銀行 | 55,000円 | 1.87% |
楽天銀行 | ― | 1.10%(*4) |
三菱UFJ銀行 | フラット35の取り扱いなし | |
三井住友銀行 | フラット35の取り扱いなし | |
auじぶん銀行 | フラット35の取り扱いなし | |
ソニー銀行 | フラット35の取り扱いなし | |
三菱UFJ信託銀行 | フラット35の取り扱いなし |
*1 融資率90%以内の場合
*2 新規借り入れの場合
*3 Web申し込みの場合
*4 楽天銀行を返済口座に指定した場合
ただし、1つめのポイントで解説した保証型のフラット35は、どの金融機関でも事務手数料の金額は高めです。
毎月の返済負担が少ない保証型を選ぶか、借入当初の負担が少ない事務手数料の安いフラット35を利用するか、ご自身の返済計画に合ったものを選ぶと良いでしょう。
付帯する特典・サービスの有無
フラット35を取り扱っている金融機関のなかには、銀行独自の付帯サービスを提供しているケースがあります。
買取型のフラット35では、どの金融機関も適用される金利は基本的に同じなので、これらの付帯サービスや特典も含めた上で検討すると良いでしょう。
独自の特典・サービスの例
- 住信SBIネット銀行…「全疾病保障が0円で付帯」
- 楽天銀行…「ハッピープログラムの会員ステージアップ」
- イオン銀行…「イオングループでのお買い物が5%オフ」
フラット35の金利は「頭金の割合」と「借入期間」で決まる
フラット35金利の特徴として、借り入れた際の「頭金の割合」と「借入期間」によって、適用される金利が異なることが挙げられます。
フラット35金利の決まり方
- 物件価格に対して1割以上の頭金を入れると金利が優遇
- 借入期間が20年以内なのか21年以上なのかによって金利が変わる
フラット35の具体的な金利は下記表の通りです。
借入期間 15~20年 | 借入期間 21~35年 | |
---|---|---|
頭金の割合 1割未満 | 年1.540%
| 年1.930%
|
頭金の割合 1割以上 | 年1.430%
| 年1.820%
|
表を見ると、借り入れ期間が短いほうが金利が低く、融資比率は9割以下のほうが金利が低く設定されていることが分かりますね。
特に、融資比率については金利への影響が大きく、注意が必要です。
頭金1割未満で借りるとフラット35の金利は割高
フラット35では1割以上の頭金を用意できない場合は、適用される金利が0.2%~0.3%ほど高くなります。
35年という長期間の住宅ローンの返済において、金利が0.3%高くなることによる影響は大きく、同じ3,000万円の借り入れでも、最終的な総返済額では約180万円もの差が生まれてしまいます。
適用金利 | 毎月の 返済額 | 総返済額 (諸費用は含めない) | |
---|---|---|---|
頭金1割以上 | 年1.3% | 8万8,945円 | 3,735万6,755円 |
頭金なし | 年1.6% | 9万3,332円 | 3,919万9,414円 |
差額 | ー | ▲4,387円 | ▲184万2,659円 |
※借り入れ金額3000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
※住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。
金利による返済額の違いを分かりやすくするために、上記の計算ではどちらも借入金額を3,000万円としています。
しかし、実際は頭金を入れる場合は住宅ローンの借入金額と利息も少なくなるため、さらに大きな差額になります。
もしフラット35の頭金を用意するのが難しい場合は、「SBI新生銀行」「三井住友信託銀行」などの長期固定金利タイプの住宅ローンも検討してみましょう。
特にSBI新生銀行は、融資事務手数料が安く設定されているため、借り入れ当初の諸費用を抑えたい方にもおすすめです。
フラット35の審査期間は1~2週間ほど
フラット35の審査には、仮審査から本審査完了まで1~2週間ほど必要です。
もし「少しでも早く審査を終わらせたい……」を考えているのであれば、「ARUHI」などスピード審査を売りにしている金融機関もあります。
ARUHIは住宅ローン専門の金融機関で、従来のフラット35よりも低い金利の「ARUHIスーパーフラット」という商品を取り扱っています。
物件価格に対して1割以上の頭金が必要ですが、固定金利で少しでも低金利のローンを利用したい方はチェックしておきましょう。
ただし、住宅ローンの審査期間は、申込者の状態によって前後することも多く、1週間以内で終わる人もいれば、2週間以上かかる人もいるため、あくまでも目安程度に考えておいてくださいね。
フラット35に関するよくある質問
最後に、フラット35に関するよくある質問をまとめました。
フラット35とは?固定金利の住宅ローン?
フラット35は、完済するまで金利がずっと変わらない「全期間固定金利の住宅ローン」です。
最長35年間、返済終了(完済)時まで金利がずっと変わりません。返済中に物価や市中金利が上昇しても、返済額が固定されたまま保たれることが特徴です。
フラット35はどんな人向け?
フラット35に向いている人は次に当てはまる人です。
- 完済するまでずっと同じ金利にしたい人(金利の変動リスクが怖い人)
- 完済するまで毎月の返済額を固定したい人
- 転職したばかりの人
- 自営業等で収入が安定していな人
フラット35は長期間固定金利の住宅ローンです。かつ、「契約者の属性」よりも「物件の状態・性能」のほうを重視するため、収入面の不安定さがある人におすすめです。
フラット35の最高額はいくら?
フラット35の最高融資額は、8,000万円です。
100万円以上8,000万円以下の範囲で、1万円単位から借りることができます。
フラット35はどの銀行でも同じですか?
フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している住宅ローンです。
メガバンクやネット銀行、住宅ローン専門金融機関などが申込窓口となっており、どの銀行で申し込んでも、フラット35を借りられる人や住宅の条件は同じです。
ただし、融資手数料は銀行によって異なるため、気になる場合は比較検討したほうが良いでしょう。
また、「保証型」と呼ばれるフラット35の場合は、頭金が必要になったり、頭金の割合によって金利が変わったりもします。(保証型を取り扱っている金融機関は少ないです)
フラット35では頭金は必要?
フラット35は、頭金なしでも利用できます。
ただし物件価格に対して1割以上の頭金を用意した場合と比べると、頭金なしでは適用される金利が高くなってしまいます。
頭金なしで全期間固定の住宅ローンを利用したい場合は、民間銀行の35年固定ローンも検討してみましょう。
フラット35の金利はずっと一緒ですか?
フラット35の金利は、融資実行時(借入時)から完済するまでずっと同じです。
住宅ローン返済中に経済情勢が変わり金利が上昇したとしても、融資を受けた時の金利から変わりません。
つまり、毎月の返済額が変わることもないため返済計画が立てやすく、将来の家計シミュレーションもしやすいです。
フラット35と変動金利はどっちがお得?
どちらがお得になるかは、返済中の金利の変動状況によって、異なります。
金利が大きく変動しなければ「変動金利」の方がお得になりますが、金利が上昇した場合は「フラット35」の方がお得になるケースもあります。
将来の金利がどう動くかは誰にも分からないため、「金利が上昇しても問題なく返済できるのか」を判断基準にすると良いでしょう。
変動金利のリスクと対策については、下記の記事をご覧ください。
変動金利一気に上がる!?住宅ローンの変動金利は上昇するのか仕組みを交えて解説!
フラット35は転職後でも使えるの?
フラット35は転職後や、勤続年数が短い方でも利用可能です。
勤続年数が短い方でも利用できる住宅ローンについては「「勤続1年未満」でも住宅ローンは組める!フラット35と勤続年数に縛りのない銀行を解説」でも解説していますので、こちらもご覧ください。
フラット35とフラット35Sの違いは?
フラット35Sは、フラット35の金利から一定期間の金利優遇を受けられる制度です。
購入する物件が特定の条件を満たしていれば、下記の期間は金利が引き下げられます。
Aプラン…当初10年間の金利が引き下げられる
Bプラン…当初5年間の金利が引き下げられる
フラット35Sについては「フラット35Sを分かりやすく解説!利用条件や知っておくべき注意点」でも解説しています。
フラット35は借り換えでも使える?
フラット35は、住宅ローンの借り換えでも利用できます。
また新規借り入れ時とは異なり、頭金がなくても低い金利が適用されます。
フラット35は中古住宅でも使える?
フラット35は、中古戸建て・中古マンションのどちらの購入でも利用できます。
フラット35の適用条件について詳しくは、「フラット35の利用条件を分かりやすく解説!申込者と物件のポイントをチェック」で解説しています。
フラット35の金利が低い金融機関はどれ?
保証型のフラット35を取り扱うARUHIや住信SBIネット銀行が通常のフラット35(買取型)より金利が低いです。
フラット35の適用金利は、どの金融機関を利用した場合でも基本的に同じです。
しかし金融機関によっては「保証型のフラット35」を取り扱っているケースもあり、こちらは金利が低めに設定されています。
まとめ
この記事では、フラット35についての解説をしました。
フラット35は全期間固定型の住宅ローンのため、金利上昇の影響を受けず、計画的な返済が可能です。
ただしフラット35は誰でも利用できるというわけではないので、自身の購入する住宅が条件を満たしているか等を確認した上で検討していきましょう。
また、住宅ローンの返済は長期にわたって続きます。
借り入れ前にしっかりツールを使ってシミュレーションし、無理のない借り入れをしてくださいね。
金利タイプや借入先で
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まずはシミュレーションで
住宅ローンを一括比較
千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士
【専門家の解説】
フラット35のメリットとしては団信への不加入を選択できて、団信を不加入とした場合は団信込みの金利から金利が引き下げられるということも大きなメリットです。
団信は住宅ローンの契約者に万が一のことがあったときにその時の住宅ローン残高が支払われる保険ですが、その保険金は保険会社から金融機関に直接払われ、住宅ローンがチャラになります。
つまり保険金の一部を住宅ローンの返済に充てて、残りを子どもの学費にしたいと思ったとしても、その自由度は全くありません。
これに対してフラット35で団信に加入せず低い金利で借りて、別途、保険会社の生命保険に加入すれば、死亡時の保険金は遺族に直接支払われます。つまり保険金を自由に振り分けることが出来るのです。
フラット35で団信を抜きにした場合の金利引き下げ幅は買取型で0.2%です。
保証型では団信不加入を選択できない商品が多いですが、ARUHIスーパーフラットでは0.28%引下げとなります。
特に年齢が若くなるほど生命保険の保険料は安くなりますので、30代ならばフラット35で団信に加入せず、別途生命保険に加入するパターンでもシミュレーションしてみることをお勧めします。
それぞれの審査に必要な日数は、仮審査では最短即日~3営業日ほど、本審査では1~2週間ほどを見込んでおきましょう。