個人事業主におすすめクレジットカード5選!ビジネスカードの選び方とポイント
最終更新日:

『イーデス』は、複数の企業と提携し情報を提供しており、当サイトを経由して商品への申込みがあった場合には、各企業から報酬を受け取ることがあります。ただし当サイト内のランキングや商品の評価に関して、提携の有無や報酬の有無が影響を及ぼすことはございません。
また当サイトで得た収益は、サイトを訪れる皆様により役立つコンテンツを提供するために、情報の品質向上・ランキング精度の向上等に還元しております。※提携機関一覧
「どうやって選べば良いんだろう」
「おすすめのカードなんてあるのだろうか」
個人事業主(自営業・フリーランスも含め)になり、事業専用のクレジットカード(ビジネスカード)を作ろうと思っても、以上のように悩む人もいるのではないでしょうか?
そのような人に向けて、一つひとつ調べる手間を省き、ご自身に合う個人事業主クレジットカードが分かるよう、この記事では以下を紹介しています。
この記事から得られること
個人事業主向けのクレジットカードは、一般のクレジットカードとは年会費や付帯サービスなどが異なります。おすすめカードを参考に、あなたの事業にぴったりの1枚を見つけてくださいね。
おすすめの個人事業主クレジットカード5選
カード | 当サイト一押し! | ||||
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
年会費 (基本カード) | 無料 | 11,000円 | 22,000円 | 55,000円 | 5,500円 |
年会費 (追加カード) | 無料 | - | 3,300円(※2) | 16,500円 | 3,300円 |
ポイント 還元率 | 0.5%~1.5%(※1) | 0.5% | 0.5~1.0% | 1.0% | 0.5%~1.5% |
国際ブランド |
※年会費は全て税込
※1.ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
※2.9枚まで発行可能
カード詳細のレーディングの根拠については、「クレジットカードランキングの評価プロセスと根拠」をもとにしています。

菊地崇仁/ クレジットカード専門家
約100枚のクレジットカードを保有し、約130万円の年会費を支払っている。一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードを実際に保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。すべてのカードを利用し、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。
個人事業主向けのクレジットカードは「ビジネス」とカード名についている場合が多くなります。通常、年会費は有料となり、無料のビジネスカードはほとんどありません。ビジネスカードのメリットは、年会費も経費で落とせることです。
気になる内容をタップ
- 個人事業主向けクレジットカードを選ぶ3つのポイント
- ポイント①:ポイント還元率や利用限度額
- ポイント②:コスパの高さ(年会費と付帯サービス等のバランス)
- ポイント③:出張時のトラベルサービスが充実しているカード
- 個人事業主におすすめのクレジットカード5選
- 年会費が永年無料!三井住友カード ビジネスオーナーズ
- 開業して間もない経営者や個人事業主向けビジネスカード!JCB CARD Biz ゴールド
- 個人事業主でも申し込める法人プラチナカード!セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
- 特別感のあるサービスが充実!ラグジュアリーカード
- 還元率の高さが魅力!Airカード
- 個人事業主専用カードのメリットとデメリット
- メリット①経費管理が楽になる
- メリット②ビジネスに特化した付帯サービスが豊富にある
- メリット③利用限度額が高い
- メリット④ポイントがたまりやすく、有効活用できる
- デメリット①年会費がかかる
- デメリット②支払い方法が限定されてしまう
個人事業主向けクレジットカードとは?
個人事業主向けのクレジットカードは、ビジネスカードと呼ばれる事業向けのカードです。法人カードの一種であり、持ち主が事業を行う上でかかった経費の精算をまとめる目的で利用されます。
大企業向けのクレジットカードも法人カードと言いますが、こちらはコーポレートカードと呼ばれており、ビジネスカードとは別物です。法人カードの作り方や必要書類に関しては、次の記事を参考にしてください。
個人事業主向けクレジットカードを選ぶ3つのポイント
様々なカード会社から個人事業主向けクレジットカードが発行されているため、作り方をどうすれば良いか迷いますよね。
ここでは、個人事業主向けのクレジットカードを選ぶポイントを解説していきます。
それぞれ解説していきます。

菊地崇仁/ クレジットカード専門家
余裕があれば年会費の高いプラチナカードなどを保有するのもおすすめです。プラチナカードの場合は、コンシェルジュデスクも利用でき、出張手配や、会食の手配、お花の手配などを電話1本で依頼することが可能です。月額数千円で秘書を雇っているようなものですので、時間の節約のことを考えるとコストパフォーマンスは非常に良いです。
また、従業員向けに発行する追加カードもプラチナカードになるため、従業員もほとんど同じ特典を受けられます。社員もコンシェルジュデスクを利用できるため、社員の福利厚生として最上位のカードを申し込むのも手です。
さらに、ビジネスカードの中には、福利厚生サービスのベネフィット・ステーションやクラブオフなどが付帯するもの(別途申し込みは必要)もあり、レジャー施設や美術館、宿泊施設などを割引価格で利用できます。ビジネスカードは経費精算のためだけでなく、効率よく仕事ができるかと言う点を考えて選びましょう。
ポイント①:ポイント還元率や利用限度額
基本的にカードのポイントの還元率や利用限度額などはカード会社によって様々なので、使用頻度の高さや、金額の多さに併せて、ポイント還元率が高いもしくは利用限度額が高いカードを選ぶのも一つの方法です。
例えば還元率が高いと、貯まったポイントを経費支払いの一部に充当できるため、経費削減につながります。仕事に必要な備品などの支払いをしつつポイントが貯まるため、毎月コンスタントにポイント還元が受けられるのも大きなメリットです。
また、利用限度額が大きいと、大きな買い物が必要になった場合にも対応できるのがメリットです。事業の内容によって必要な上限額は異なりますが、機械の購入や大量仕入れなどの機会が多い事業主は利用限度額にも注目しておくようにしましょう。
ポイント②:コスパの高さ(年会費と付帯サービス等のバランス)
ビジネスカードの年会費は数万円のものから千円台のものまで様々ですが、利用付帯サービスも各カードによりそれぞれ異なります。
ビジネスカードでは旅行関係の付帯が付くもの以外にも、会計ソフトや福利厚生に関するさまざまな特典内容が多い傾向にあります。個人事業主のビジネスをサポートする意味で付帯されているものであり、多くの事業主にとっては利用価値のある付帯となるでしょう。
出張の頻度、保証面やビジネスサポートの充実、ステータス性の高さなど、用途目的等によって重要視するポイントは個々で違ってくるはずです。
年会費と付帯サービス等のバランスを比べて、自身に最適なカードを選ぶと良いでしょう。
ポイント③:出張時のトラベルサービスが充実しているカード
出張の手続きや手荷物の宅配サービスなどのトラベルサービスが充実しているカードがあります。具体的には次のようなビジネスサービスです。
- 提携ホテルの割引や朝食無料などのサービス
- 空港ラウンジサービスの無料利用や会員料金割引
- 国内外の旅行傷害保険 など
サービスが充実している分年会費が高めなことが多いですが、普段からサービスを利用する人にとってはお得な特典となりますね。
では、次に審査について解説していきます。
個人事業主におすすめのクレジットカード5選
今まで解説してきたカード選びのポイントごとに点数を付け、総合得点の高かった評判のよいクレジットカード順に紹介していきます。
カード | 当サイト一押し! | ||||
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
年会費 (基本カード) | 無料 | 11,000円 | 22,000円 | 55,000円 | 5,500円 |
年会費 (追加カード) | 無料 | - | 3,300円(※2) | 16,500円 | 3,300円 |
ポイント 還元率 | 0.5%~1.5%(※1) | 0.5% | 0.5~1.0% | 1.0% | 0.5%~1.5% |
国際ブランド | |||||
リンク |
※年会費は全て税込
(※1)ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
(※2)9枚まで発行可能
(※3)カード詳細のレーディングの根拠については、「クレジットカードランキングの評価プロセスと根拠」をもとにしています。
では、各カードの特徴について詳しく説明していきますので、よく比較しながら、ご自身にあったクレジットカードを選んでくださいね。
.jpg)
伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
あまり負担をかけたくないということであれば、年会費が無料または安いもの、還元率が高いものから選ぶとよいでしょう。
出張費用などをすべてカード払いにして経費計算を楽にしたいのであれば、トラベルサービスが充実しているカードを利用し、ポイントを貯めていくのもよいと思います。
この他、売上が増加するにつれてクレジットカードの利用額も増えることでしょう。
そのため、クレヒスを積んで利用限度額をあげるか、最初から利用限度額がある程度大きくなるクレジットカードを選ぶとよいでしょう。
年会費が永年無料!三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友カードビジネスオーナーズカードは、個人事業主向けのクレジットカードとして高い人気を誇っているカードです。一般カードとゴールドカードがありますが、どちらも年会費無料で作れるのが大きなメリットです。本記事では、一般カードを扱うものとします。
メリット
- 総利用限度額が最大500万円
- 加盟店での利用や個人カードとの併用でポイント還元率が最大1.5%までアップ
- 決算書や登記簿謄本の提出不要
審査状況にもよりますが、最大で500万円の限度額が利用できるのが最大のメリットです。年会費無料のカードの中では特筆すべきポイントでもあります。特定の加盟店での決済や個人カードとの併用で、ポイント還元率が従来の3倍になるのも大きなメリットです。
デメリット
- 基本ポイント還元率が0.5%と高くない
- 国内旅行傷害保険とショッピング保険の付帯がない
デメリットとしては、通常時のポイント還元率が0.5%とやや低めな点です。加盟店に目的の店がなかったり、個人カードの申し込みをしなかったりした場合は、0.5%の還元率でポイントを貯めなければなりません。
また、付帯についてもやや物足りない側面はあるものの、出張を伴う仕事がない事業者であれば、それほどデメリットとして実感することはないでしょう。
三井住友カード ビジネスオーナーズはこのような個人事業主におすすめ!
- 開業間もない個人事業主
- 個人カードの申し込みも検討している人
- 移動を伴う仕事が少ない人
三井住友カード ビジネスオーナーズは、作りやすさと利用限度額の大きさから、多くの開業届け後間もない個人事業主に支持されています。付帯こそ物足りないものの、事業によっては出張を伴わない場合もあるため、そういった事業をしている個人事業主にはメリットが大きいカードと言えるでしょう。
三井住友カード ビジネスオーナーズについて、さらに知りたい方は下記の記事も参考にしてください。
開業して間もない経営者や個人事業主向けビジネスカード!JCB CARD Biz ゴールド
JCB CARD Bizゴールドは、JCBが発行するゴールドランクのビジネスカードです。プロパーカード特有の安心感はもちろんのこと、ゴールドカードであるため付帯されている特典やサービスが充実しているのが特徴です。
メリット
- マイルがANA・JALのどちらにも移行可能
- 付帯保険や特典が充実
- Amazonポイントが3倍になる
利用頻度の多くなりがちなAmazonのポイントが3倍になるのは嬉しいところです。Amazon以外でもポイント利用可能な店舗数が多く、ビジネス向けの特典も豊富なので持っていて損のないと言える1枚です。
また、付帯保険が充実しているので、海外渡航の機会が多い事業主にも適しています。マイルの意向もANAとJALの両方に可能であるため、使い勝手の良いビジネスカードと言えるでしょう。
デメリット
- 年会費が11,000円と高め
- 従業員用の追加カードが発行できない
ゴールドカードであるため、一般的なビジネスカードよりもやや高めの年会費が設定されているのがデメリットです。2年目以降しか発生しないものの、維持費を掛けたくないという人には向いていません。従業員カードの追加発行もできないため、あくまでも経営者専用のカードとしての利用が前提になるカードと言えます。
JCB CARD Biz ゴールドはこのような個人事業主におすすめ!
- 従業員がいない個人事業主
- 飛行機を使った出張が多い人
アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カードとよく似た人がおすすめになりますが、こちらは追加カードが発行できないため、ひとり社長や従業員がいない個人事業主に適しています。飛行機での移動が多い人は数々の付帯の恩恵を受けられるため、検討してみる価値はあります。
JCB CARD Biz ゴールドについて、さらに知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
個人事業主でも申し込める法人プラチナカード!セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
クレディセゾンが提供している法人カードが、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードです。アメックスのプラチナカードという上位ランクのカードであり、付帯やポイント還元率が高いのが最大の特徴です。
メリット
- 付帯している特典やサービスが多い
- JALマイル還元率が最大1.125%
注目すべきはJALマイルの還元率の高さです。一般的なビジネスカードと比較しても、1.0%を上回る還元率は数が少なく、非常に高水準なカードと言えます。JALを利用して出張する機会が多い人には、付帯サービスと合わせておすすめできるカードと言えるでしょう。
デメリット
- 年会費が比較的高額
プラチナカードであるため年会費が高いのは仕方のない側面はありますが、年間で22,000円の維持費が発生することを覚えておく必要があるでしょう。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはこのような個人事業主におすすめ!
- JALでの移動が多い個人事業主
個人事業主の中でも、出張が多い人向けのビジネスカードです。プラチナカードというステータスが欲しい人もおすすめできますが、よりお得に、カードを使い倒したいという場合は上記の条件に当てはまるかどうかを精査することをおすすめします。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードについて、さらに知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
特別感のあるサービスが充実!ラグジュアリーカード
ラグジュアリーカードは、日本で唯一のワールドエリートMastercard®でさまざまなシーンで特典や雄大が受けられるメタルカードです。海外への出張や会食の機会が多い個人事業主におすすめのビジネスカードです。
メリット
- 空港ラウンジ特典やプライオリティ・パスが付帯
- 付帯保険の上限が最高レベル
飛行機での移動が多く、海外への出張が多い人に便利な空港ラウンジ特典やプライオリティ・パスの付帯は大きなメリットです。また、旅行傷害保険も国内1億円、海外1億2,000万円を上限にしているという他社にない圧倒的なメリットとなっています。
他にも年中無休で対応してくれるコンシェルジュサービスなども付帯。多くの付帯や特典がついている文字通りラグジュアリーな1枚です。
デメリット
- 年会費が高め
- 電子マネーには非対応
- 申込基準がやや高い
ラグジュアリーカードの中でもエントリークラスのチタンカードでも、年会費は50,000円と高めに設定されています。経費として計上できるものの、それを払ってまで付帯や特典を使う機会が少ない人にはあまりおすすめできないのが現実です。
また、申込基準も安定した収入が500万円以上必要です。事業が拡大して利益が出ている個人事業主でなければ、所有するのは難しいかもしれません。
ラグジュアリーカードはこのような個人事業主におすすめ!
- 年会費の問題をクリアできる個人事業主
- 海外への出張が多い人
なんといっても最大のネックになるのは年会費です。50,000円という年会費を払ってもメリットがある場合は、非常におすすめです。特に海外への出張が多い人には、多くの付帯がついているため強力なサポーターとしても機能してくれることでしょう。
ラグジュアリーカードについて、さらに知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
還元率の高さが魅力!Airカード
Airカードは、JCBとリクルートが提携して発行を開始したビジネスカードです。2021年1月から提供を開始した新しいビジネスカードですが、ポイント還元率の高さから注目を集め、利用者が増加しているビジネスカードです。
メリット
- ポイント還元率が常時1.5%
- dポイントやPontaポイントと等価交換可能
- freee、弥生会計などの会計ソフトと連携可能
ビジネスカードのポイント還元率は一般的には1.0%あるかないかが多い中で、Airカードは常時1.5%のポイント還元率を誇ります。貯まったリクルートポイントはdポイントやPontaポイントに交換可能で、さまざまなシーンでお得感を得ることができるでしょう。
デメリット
- 年会費がかかる
- 公共料金に支払いは還元率が低い
- 旅行傷害保険の付帯がない
年会費がかかるのがデメリットですが、5,500円とビジネスカードの中では良心的な金額であるため、そこまでネックにはならないでしょう。公共料金の支払いもできますが、この場合は還元率が0.5%になってしまうため、その点は注意しなければなりません。すべての場合で高還元率を実現できているわけではない点に注意しましょう。
Airカードはこのような個人事業主におすすめ!
- ポイントで経費節約をしたい個人事業主
- ポイントを使い勝手のいい別のポイントに変換したい人
ポイントが貯まりやすく変換できる先も多いため、ポイントを使って経費支払いの一部に充当したい人にはおすすめのビジネスカードです。会計ソフトとの連携もあるため、それらの恩恵を受けられるのであれば、Airカードの申し込みも考えてみる価値がありそうです。
Airカードについて、さらに知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
上記以外にも、最近ではクラウド会計ソフトシェアトップクラスといわれる「freee」とカード会社が共同開発した事業特化のfreeeカードが出てくるなど、多種多様ですので会社の状況に適したカードがきっとみつかるはずです。
個人事業主向けと一般のクレジットカードの違い
個人事業主向けクレジットカードと一般のクレジットカードの違いがよく分からないという人もいるでしょう。いくつかの違いはありますが、主なものは次の6点です。
年会費
年会費が無料のものが多い個人カードに対して、個人事業主のビジネスカードや法人カードは付帯サービスの関係で年会費が設定されているものが多い。
付帯サービス
旅行や買い物に関する付帯が充実している個人カードと違い、ビジネスカードはビジネスで使える付帯サービスが多い。マイルやホテルなどの優待、会計ソフトとの連携などが代表的。
会計ソフトとの連携
個人カードは会計ソフトとの連携機能がついているものが少ないが、ビジネスカードの場合は特定の会計ソフトと連携できるものが多い。freee会計などが有名。
利用限度額
個人カードの限度額が50~100万円がオーソドックスなのに対し、法人カードは200~500万円、もしくはそれ以上に設定されている。カードによっては申込時の状況で上限額が変わるビジネスカードもある。
引き落とし口座
個人事業主の場合は個人口座でも連携できるが、法人の場合は法人口座との連携をしなければならない。
支払い方式
ビジネスカードや法人カードに分割払いはなく、原則一括払いにしているケースがある。個人カードのような使い方ができない点に要注意。
これらはあくまでも個人カードとビジネスカードの違いの一部です。違いの詳細については、こちらの記事を参考にしてください。
個人事業主専用カードのメリットとデメリット
それではまず、個人事業主が専用のクレジットカードを使うメリットとデメリットについて、整理して考えてみましょう。
メリット①経費管理が楽になる
個人事業主がクレジットカードを使うことのメリットは、個人消費と事業用を分けることで経費の使い道がわかりやすく、管理もしやすくなるということです。経費の支払いを現金で行っていると、領収書を保存し、金銭の流れを把握する必要があります。
しかし、経費の支払いをすべてクレジットカード決済に統一しておくと、使った分はカードの明細書で確認することができるので、経費の管理が楽になるというわけです。さらにクレジットカードでの支払いは翌々月になるところもあるので、直近の現金を用意しなくて済みます。
そうなるとキャッシュフローが良くなることで資金繰りが改善し、未払金への不安もなくなるでしょう。
個人事業主クレジットカードを使う時にプライベート用とビジネス用に分けないで混同すると意味がありませんので、きちんと使い分けるようにしておきましょう。事業主だけでなく、社員にクレジットカードを持たせておけば経費精算の手間が省けるのも嬉しいポイントです。
また、会計処理ソフトとの連携も可能なため、経理業務も効率化できるのもメリットのひとつです。明細を確認して手作業で入力する必要がないため、経理部門の業務効率化に貢献できます。
メリット②ビジネスに特化した付帯サービスが豊富にある
個人事業主向けクレジットカードでは、ビジネスに特化した付帯サービスが豊富に用意されています。代表的なものは次の通りです。
- 経費精算ソフトの優待
- 航空料金が法人向け運賃で利用可能
- ビジネスラウンジやコワーキングスペースが無料や割引料金で利用できる
- 健康診断の受診やスポーツクラブが割引料金で利用できる
ビジネスシーンでは必須の経費精算ソフトや航空関連の優待が代表的ですが、中には健康診断などの割引が受けられるものもあります。企業に属していない個人事業主を強力にサポートするという特徴があるビジネスカードがあることも覚えておきましょう。
メリット③利用限度額が高い
カードの審査状況によるものの、個人事業主向けクレジットカードの利用限度額は一般のクレジットカードと比較すると高く設定されている場合がほとんどです。個人カードの場合は50~100万円前後が多い一方、ビジネスカードの場合は200~500万円程度に設定されています。
コーポレートカードではさらに高額に設定されているものもあり、数千万円の限度額になっているカードもあります。引き落とし口座には法人口座を指定できるため、急な高額支払いが必要な場合も安心して利用できるでしょう。
メリット④ポイントがたまりやすく、有効活用できる
個人事業主向けのクレジットカードは、ポイント還元率が比較的高めに設定されているため、事業でかかる経費の支払いでどんどんポイントを貯めることができます。還元率が低くても何かしら提携しているサービスなどがあるため、個人カードと比較するとポイントを貯めやすいのが特徴です。
また、日常的な支払いだけでなく、法人税などもポイントつきのクレジットカードを利用することで、ポイントがどんどん貯まっていきます。カードによっては、ポイントをマイルに交換できるものもありますので、出張の多い方は有効に活用できるでしょう。
デメリット①年会費がかかる
デメリットの一つとしてあげられるのは、年会費がかかる点です。
個人事業主用のクレジットカードは、ビジネス向けのカードになり個人用のカードよりも年会費が高く設定されていることが多いのです。そのため、あまりカードを使わない方にとっては負担になることがあります。
しかし、年会費は経費として計上することができます。さらに、カードによっては年会費が初年度無料になる特典もあり、中には30,000円以上もお得になるカードまで存在します。
デメリット②支払い方法が限定されてしまう
あとマイナス面としてはあげられるのは、個人事業主向けのカードは個人用のカードと比べると支払い方法が限定されてしまう点です。一括払いだけでなく分割払いを選べる種類のカードもいくつかありますが、リボ払いを選ぶことができないのも個人事業主向けカードの特徴の一つです。
個人事業主向けクレジットカードの厳しい審査で求められる2つのこと
個人事業主向けクレジットカードは個人用のカードよりも審査が厳しいと言われています。それは、会社員が安定した月給制のため、返済のリスクが低いと考えられるためです。
銀行系カードよりも信販系カードの方が比較的審査に通りやすい、と紹介する比較サイトもあるくらいカード会社によってその基準は異なるので、審査にまつわる気になることについて紹介していきます。
.jpg)
伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
個人事業主というと収入が安定しないからなかなか審査が厳しいと思われるかもしれません。
たしかに、そうした側面もありますが、開業したばかりでもつくりやすいカードもあります。
結局のところ、それまで個人として利用してカードのクレヒスなどに問題がないかどうかが重要です。
また、設立からある程度年数がたち、順調に経営がいっている場合にはクレジットカードも作成できる場合が多いといえます。
できるだけクレジットカードで費用の支払いを行うようにすると、経理上明細による仕分けができるため便利です。
ポイントも貯まり一石二鳥といえましょう。
審査で重要視されるのは設立年数と実績
特に、重視されるのは設立年数と業績です。設立年数は開業から3~5年以上経過していることが望ましく、また、業績は2期連続で黒字決算をしていることが目安となります。そのため、一部のビジネスカードは開業したばかりの事業だと審査の基準を満たすのが難しくなってしまいます。
しかし、中には設立したばかりの会社でも審査が通りやすいカードもあります。
個人事業主でクレジットカードの審査が気になる方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
クレジットカードの審査に通過すると言われている年収
どのクレジットカード会社も、クレジットカードの審査に通過する年収をはっきりと公表しているわけではありませんが、通過すると言われている年収は下記の通りです。
普通カード | 200万円 |
---|---|
ゴールドカード | 500万円 |
プラチナカード | 1,000万円 |
ブラックカード | 数千万円 |
ただし、カード会社によって基準は異なるため、これまでの利用頻度が高く、かつ返済に滞りがないクレジットカードの利用履歴の人であれば、上記以下の年収でも審査に通過することもあります。
クレジットカードの審査を通過できる年収について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
ビジネスカードの審査を通しやすくするポイント
そこで、カードの審査を通しやすくするためのポイントをいくつかご紹介します。
ポイント①:支払口座を個人のカードにする
まず、個人事業主の場合、カードの支払い口座を事業主個人の口座にしてカードを作ろうとすると審査が通りやすくなることがあります。そのため、まだ開業してから日が浅い場合におすすめです。
ポイント②:固定電話を設置する
また、その事業専用の固定電話を設置していると信用度が増し、審査が有利になることがあります。審査に不安がある時は事前に準備しておくと良いでしょう。
ポイント③:年会費のかかるカードを選ぶ
また、カードの年会費はカード会社によって異なります。年会費を担保のように考えている場合もあるため、年会費が安いカードよりも高いカードの方が審査に通りやすい場合もあります。
カードを選ぶ際には参考にしてください。
確定申告時の経費の申請はカード明細書で可能
事業を行っていると、納税のために1年に1度確定申告をしなければなりません。個人事業主の方は、自分で申告作業を行う方もいらっしゃると思います。経費の支払いにクレジットカードを利用している場合、申告する際に気を付けるポイントがあるので、しっかりと確認しておきましょう。
確定申告で消耗品や旅費交通費などを経費として計上するためには、それぞれの領収書の添付が必要となります。しかし、クレジットカードを使用した場合、カード会社から発行される明細書で領収書の代わりにすることができるのです。
記帳の際は、以下2つが必要になってきますのでご注意ください。
- クレジットカード決済時の費用処理の仕訳
- 引き落としされた際の2つの仕訳処理
カード会員サイトの明細を定期的にダウンロードする
カードの明細書を郵送するカード会社もありますが、Webサイトから閲覧できるようになっていて、必要な時には自分で印刷できるようになっているものも少なくありません。その場合、閲覧できる期間が決まっているカード会社もあるので、定期的にダウンロードする習慣をつけるようにしましょう。
個人の利用分と混同しないように注意する
また、プライベートにも使っている個人のクレジットカードと仕事で使うカードを分けていない方は、明細書に私用で使った分が記載されてしまいます。ビジネス上でのキャンセルによる返金処理等が発生した場合、かなり対応に時間がかかってしまうでしょう。
個人の使用分は経費に計上できないので、帳簿には事業主貸などの名称を使い、経費など勘定科目とは別の扱いをすることになります。確定申告前にまとめて作業をするのではなく、日ごろのクレジットカード決済時に、ビジネス用とプライベート用をしっかりと使い分けるようにしておきましょう。
個人事業主が確定申告を効率的に行う方法については、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
個人事業主のクレジットカードに関するよくある質問
個人事業主におすすめのクレジットカードについてよくある質問をまとめています。
個人事業主向けのクレジットカードにはどんなメリットがあるの?
個人事業主がクレジットカードを使うことのメリットは、経費の使い道がわかりやすくなり、経費の管理をしやすくなるということです。
他にも、日常的な支払いだけでなく、法人税などもポイントつきのクレジットカードを利用することでポイントがどんどん貯まっていきます。
カードによっては、ポイントをマイルに交換できるものもありますので、出張の多い方は有効に活用できるでしょう。
デメリットについても知りたいという方は、こちらも参考にしてみてください。
個人事業主向けのクレジットカードを選ぶポイントは何?
個人事業主向けのクレジットカードを選ぶポイントは、以下の3つです。
- 出張時のトラベルサービスが充実している
- コスパの高さ(年会費と付帯サービス等のバランス)
- ポイント還元率や利用限度額
詳しくはこちらで解説しています。
個人事業主はコーポレートカードとビジネスカードどちらを選ぶと良い?
それぞれの違いは、従業員数で選ぶと良いでしょう。
従業員数が20名未満の個人事業主の方であれば、ビジネスカードとなります。
クレジットカードの審査に通過する年収ってどれくらい?
どのクレジットカード会社も、はっきりと公表しているわけではありませんが、通過すると言われている年収は以下の通りです。
- 普通カード:200万円
- ゴールドカード:500万円
- プラチナカード:1,000万円
- ブラックカード:数千万円
ただし、カード会社によって基準は異なるため、これまでのクレジットカードの利用履歴がとても良い人は、上記以下の年収でも審査に通過することもあります。
まとめ
個人事業主向けの法人クレジットカードのイメージはできましたか?個人事業主向けの法人クレジットカードはカード会社によって個性があります。
- 青色申告をしている個人事業主の方は、個人事業主向けのビジネスカードを使うと使った分をカードの明細書で確認することができるようになるので、経費の管理がしやすくなります。
- また、個人事業主向けのクレジットカードの利用により付与されたポイントやマイルを使うことができ、お得です。
- 個人事業主向けクレジットカードの審査で重視される項目は設立年数と業績で、設立年数は開業から3~5年以上経過していることが望ましく、また、業績は2期連続で黒字決算をしていることが目安となります。
それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、事業のスタイルに合ったカードを選び、上手に使いましょう。