クレジットカードに記録される情報は?個人情報流出や不正利用を防ぐ方法
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現金がなくても決済ができるクレジットカード。海外旅行では必需品ですし、インターネットショッピングの増加により、年々需要が増えてきています。
そんなクレジットカード自体には、どんな情報が記録されているのでしょうか。またカード申込時に申請する、勤め先や年収などの重要な個人情報が漏洩してしまう危険性はあるのでしょうか。
クレジットカードの情報漏えいに不安を感じている方からすると、
- クレジットカードにはどんな情報が記録されているのか知りたい
- クレジットカード会社に知らせている個人情報が漏洩する危険性が知りたい
- クレジットカードの購入履歴が漏洩する危険性が知りたい
- 自分のクレジットカード情報が、どこまで活用されているのか知りたい
と思うことがあるのではないでしょうか?
今回はクレジットカードに記録されている情報やその保管方法、クレジットカードの情報を漏洩させないようにできることについて解説していきます。
この記事を読むと、クレジットカードに関する情報はどのようにして守られているかといったセキュリティや、リスクを知ってクレジットカードを正しく管理できるようになります。
スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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クレジットカード本体にはこんな情報が記録されている!

クレジットカードに関わる情報には、カード本体に記録されているものと、カード会社に保管されている情報があります。
まず、申し込む際には、様々な個人情報を記入します。クレジットカードが発行されると、クレジットカード番号や発行日、有効期限なども、クレジットカード関連の情報として扱われます。
このような情報はどこに記録されているのか気になりませんか?ここでは、クレジットカード本体に記録されている情報を見ていきます。
実際に登録されているのはカード情報のみ
クレジットカード本体には、ショッピングをスムーズに進めるために、たくさんの情報が登録されています。
クレジットカード表面
- クレジットカード名
- ICチップ
- クレジットカードの会員番号
- ホログラム
- クレジットカード有効期限
- 名義人名前(英字表記)
- 国際ブランド(Visa、Mastercard®)など
クレジットカード裏面
- 磁気ストライプ(表にある場合もあり)
- 顔写真(任意)
- 本人署名
- セキュリティコード
- 海外のATM運営会社
- クレジットカードの発行会社情報
磁気ストライプ内
- クレジットカード番号
- 名義人名前(英字表記)
- 有効期限
- 国際ブランド(Visa、Mastercard®)など
ICチップ内
- 磁気ストライプと同じ内容
- 暗証番号
表や裏に顔写真を貼っているクレジットカードもあります。その様なカードでも、裏面の署名欄に自分の名前を記入して初めて利用することができます。
また、ICチップに記録されている情報は、磁気ストライプに記録されている情報に比べて複雑な暗号化を施されているため、解析が難しく、セキュリティに強い側面があります。
このように、クレジットカード本体には、ショッピングで必要な、重要な情報が記載されています。
申請時に登録した情報自体がカードに入っているわけではない
これ以外の情報は、クレジットカード会社のデータベースに登録されているだけで、クレジットカード本体には登録されていません。
必要がない情報をできるだけ省略することで、万が一落としてしまった場合の情報漏洩のリスクを軽減しています。
クレジットカード会社のデータベースに登録されている情報には、このようなものがあります。
- 上記のカード情報や利用履歴
- 個人情報:氏名(漢字)、住所、生年月日、年収など
- 暗証番号
このように、どちらかというと「漏洩しては困る」重要な情報が、カードに記載されずにカード会社のデータベースに記録されています。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
クレジットカード自体には多くの情報が入っているわけではないものの、極力カード番号等人に知られないようにしておくべきですね。
ここまで、クレジットカード本体やクレジットカード会社に登録されている情報についてご説明してきました。次の章では、クレジットカードの利用履歴がどのように扱われているかをご説明していきます。
カード会社はカードの利用履歴情報を保管している

クレジットカード会社では、利用者のショッピングやキャッシングなどの利用履歴情報をしっかり保管しています。その理由は、利用者・カード会社ともに利用明細を照会したり、請求をしたりすることに利用されているからです。
また、販売促進に利用されることもありますが、その場合はクレジットカードを契約する際に、契約書にしっかりと記載されています。
この章では、そのようなカードの利用履歴情報の利用のされ方について、詳しくご説明していきます。
利用明細の照会や請求などで必要
クレジットカード会社は、利用者の支払いを立て替えているため、利用履歴を確認する必要があります。
いつ、どこの店で買い物をしたか、金額はいくらか、支払い回数、支払い方法、利息など、支払いに必要な様々な情報を保管しています。
また、万が一利用者の身に覚えのない請求があり、問い合わせがあった場合などにも、すぐに対応できるようになっています。
このように、クレジットカード会社は、照会や請求で必要なため、利用履歴を保管しています。
カードの利用履歴によって販売促進に利用されることもある
また、クレジットカードの利用履歴は、販売促進に利用されることがあります。それらは、クレジットカードを申し込む際の利用規約等にも記載されている利用のされ方であって、個人情報の漏洩ではありません。
例えばクレジットカード会社から、販促の電子メールや郵送物が届いた経験はありませんか?
特に、登録者のデータを詳しく解析する技術が向上し、より詳しく販売履歴を分析できるようになっているため、利用者のニーズに合ったものが届きやすくなっています。
このように、クレジットカードの利用履歴は販売促進にも利用されています。
ここまで、クレジットカード会社の利用履歴情報の保管や、利用のされ方についてご紹介してきました。次の章では、そのような重要なクレジットカード情報を漏洩させないために、利用者側でできることについて、詳しくご紹介していきます。
クレジットカード情報を漏洩させないためにできること

クレジットカードを所持していると、特に心配な点なのが情報の漏洩です。情報漏洩によって不正使用されたり、個人情報を悪用されたりしてしまうと、大きな問題になります。
この章では、その様なことにならないためにも、クレジットカード情報を漏洩させないためにできることを紹介していきます。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
クレジットカード本体には、カード情報のみが記録されており、漏洩されてはこまる情報は基本的にクレジットカード会社のデータベースに登録されています。
その点は安心してよいものの、不正利用などトラブルは多く発生しているため、勝手に利用されないよう最新の注意をはからう必要があります。
例えば、不要なカードは解約する、毎月の利用明細をしっかり確認し何か問題がないか把握するのはもちろんのこと、スキミングに強いICチップ付きのカードを選ぶなど対策は万全にすべきです。
特に最近多いのが、インターネット決済時に番号等を読み取られ不正利用されるケースです。
インターネットは便利な反面、問題も多くあります。
ネットショップにカード番号を登録するなどしておくと、利用面では便利なものの情報漏洩につながる恐れもあるので注意してください。
もし不正利用にあった場合には、不正利用から60日以内にカード会社と警察に届け出て、カード番号の変更等することをお忘れなく。
カード自体の管理をする
クレジットカード情報の漏洩を防ぐために一番大切なことは、カード自体の管理をしっかりすることです。たとえカード会社側のセキュリティが万全でも、自身が管理を怠っていると、情報は守れないからです。
例えば、このような点に特に注意が必要です。
- 置き場所を決め、なくさない
- 不用なカードを解約し管理する枚数を減らす
- 暗証番号は憶測されづらいものにし、手帳やPCなどに書きとめたりしない
- 限度額を引き下げ、キャッシング枠は極力0に近づける
- 不信な請求がないか毎月購入履歴を確認
カードの枚数は、合計3枚程度がおすすめです。各々の国際ブランドはバラバラにしておくと、クレジット払いに対応している国内のお店でほぼ漏れなく利用できるでしょう。
例えばVisa、Mastercard®、JCBまたはAMEXのクレジットカードを各1枚ずつ持っていれば、不便さを感じずに枚数を減らすことができるでしょう。
また、暗証番号を書き留めないことで、バッグごと盗難された場合などでも暗証番号漏洩のリスクが減らせます。限度額やキャッシング枠が少額であれば、万一不正使用された場合の被害額も減らせます。
さらに購入履歴を毎月確認することで、不正使用にも気付きやすくなります。これにより、盗難保険の補償期限の60日以内に不正使用に気付くことにも繋がります。
このように、クレジットカードの情報漏洩を防ぐためには、何重にもわたって防御策をはり、カード自体の管理をしっかりすることがとても重要です。
不正利用の補償を受ける方法と予防策については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
スキミングに強いICチップ付のカードを選ぶ
クレジットカード自体からの情報漏洩の原因として、スキミングが挙げられます。そのため、クレジットカードを作る時、スキミングに強いICチップ付きのクレジットカードを選ぶことも情報漏洩の対策になります。
少し前までは、クレジットカードの情報は、裏面の磁気ストライプに記録されていましたが、磁気とスキミングに弱いことが欠点でした。特に、スキミングをされてしまうと、偽造カードを作られてしまう場合もあったため、スキミングに強いICチップ付きのカードが開発され、現在に至っています。
ICチップ付きのクレジットカードは、サインでなく、暗証番号による決済も可能であり、万が一紛失しても暗証番号まで知られることはありません。すぐに偽造されやすい磁気ストライプに比べてセキュリティ面で安心です。
ただし、暗証番号が漏洩してしまうと、クレジットカード会社の補償を受けられない場合もあるため、注意が必要です。
ICチップを搭載したクレジットカードのメリットと注意点については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
インターネット決済する機会がある場合はセキュリティ対策をしっかりとしておく
インターネットショッピング等でネット決済する機会がある場合は、セキュリティ対策をしっかりとしておく事が重要です。決済時に情報が漏れてしまうと、ネット上で際限なく不正利用される原因になりかねないからです。
対策の例として、次のようなものが挙げられます。
- 使用しているパソコンにセキュリティソフトを導入する
- パソコンの弱点を修正するために最新のOSを利用し、こまめにアップデートする
- 入力情報を暗号化して通信するSSL方式に対応したサイトを用いる
- 信頼に値するオンラインショップであるか確認をする
- ショップ内の「会社概要」や「プライバシーポリシー」を確認する
- ショッピングカートのアドレスが、セキュリティの甘い「http://」から始まるネットショップは利用を控え、「https://」のサイトを利用する
- ネット決済専用の使い捨てのクレジットカード番号を利用する
クレジットカードのセキュリティについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
使い捨てのクレジットカード番号について
インターネット決済に、普段利用しているクレジットカードを使うのにどうしても抵抗がある人におすすめなのが、使い捨てのクレジットカードを利用することです。使えるのが1回限りなので、万が一漏洩してしまった場合も安心です。
このようなカードの代表的なものをご紹介いたします。
- 三井住友バーチャルカード
- 楽天バーチャルプリペイドカード
- PayPay銀行 カードレスVisaデビット
実店舗で利用できるものとできないものがありますので、よく確認してから申し込み・ご利用をお勧めします。
ネットショップにカード番号を登録しない
ネットショップからのカード番号漏洩を防ぐ方法として、ネットショップにカード番号を登録しておかないことが挙げられます。
ネットモールや、ネットショップの会員サービスとして、クレジットカード番号を登録しておくサービスは、とても便利です。しかし個人情報流出問題は、色々な所で起きています。
絶対情報漏洩しないサイト、というのもほとんどないと考え、クレジットカード番号をお店に登録するのは避けましょう。
また、ネットショップ自体を選ぶ際も信頼できるお店かどうかを確かめてから利用しましょう。例えば会社概要で連絡先がフリーメールになっていたり、個人情報の取り扱いに不信な点があるお店は利用しないのが無難です。
さらに配達先などの情報を入力している間に情報が漏洩する可能性もあります。Webサイトのアドレスの先頭部分が「https://~」となっているサイトは注意が必要です。
データのやり取りを暗号化(SSL)している「https://~」とsがついたサイトはセキュリティにも配慮していると言えるでしょう。
もし不正利用に遭ってしまったら
もしクレジットカードの不正使用に遭ってしまった場合は、まずはクレジットカードの発行会社に確認をしましょう。利用したことを忘れている場合や、買い物をした店舗名と請求の会社名が異なっているための勘違いも考えられるからです。
問い合わせ先は、カードを受け取ったときの郵送物や、請求書を確認すればわかります。
この際注意したいのが、カード券面の国際ブランドとカードの発行会社が異なる場合がある、という事です。
例えば、国際ブランドはVisaやJCBでも、発行会社が楽天カードやセゾンカードの場合があります。表面の表示に惑わされず発行会社を確認して連絡をしましょう。
また、クレジットカード会社に確認したうえで不正使用と判明した場合は、直ちに警察へ届け出をしましょう。届け出の60日前までの不正使用は、補償を受けることができます。
補償対象外となってしまう場合は…
カードが不正使用に遭ってしまった場合でも、クレジットカードの所有者に過失がある場合には、盗難保険の補償対象外となってしまうことがあります。
具体的には、
- 不正使用のあった日から61日経過
- 情報管理が不十分なことによる暗証番号の漏洩
- クレジットカードの裏にサインがない場合
- 家族・同居人がカードを盗んで使用した場合
などが挙げられます。
また、クレジットカードを再発行している期間は、カードを利用することができないため、その点でも注意が必要です。
このように、クレジットカードの不正使用に遭ってしまっても、盗難保険の補償の対象外となってしまうことがあります。クレジットカードを持っていることは、常に不正使用のリスクがあります。対策を怠らないようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、クレジットカードの情報漏洩に関して、セキュリティの仕組みやリスクについてお話ししました。再度ポイントをまとめます。
- クレジットカード本体にはカード情報のみが記録されている
- カード会社では、登録情報、利用明細の照会や請求などに必要な情報を保管している
- クレジットカード情報を漏洩させないためにクレジットカード枚数は最低限に絞る
- スキミングに強いICチップ付のカードを選ぶと安心
- ネット決済する機会があるなら、パソコンにセキュリティ対策を講じ信頼できるショップを利用する
- 使い捨てのクレジットカード番号を発行してくれるカード会社もある
- もし不正利用に遭ってしまったら不正使用から60日以内にカード会社と警察へ届け出る
このように、クレジットカードは便利な反面、個人情報の流出や不正使用のリスクもゼロではありません。どのような時にどのようなリスクがあるかをしっかりと理解しておくことで、正しく管理できるようになるでしょう。
本記事の編集者について

イーデス編集部
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