クレヒスは生活に影響する?クレヒスに傷が付いた時の対処法
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クレヒス(クレジットヒストリー)とは、クレジットカードやローンの取引履歴です。
過去にクレジットカードやキャッシングを利用して支払いが遅れた事がある人は「自分のクレヒスに傷がついているかも」と心配になるかもしれません。
今回はクレヒスの概要や悪いクレヒスがつく原因と対処法を知り、良いクレヒスを積み重ねる方法について解説します。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
クレヒスは若い頃からコツコツと自然に積み立てていくのがポイントです。
カードの支払いは遅延せずしっかり払っていくことで、自ずとクレヒスはたまっていき、それがカードの利用枠の拡大などにつながります。
また、後払いが嫌だからといってクレジットカードを一枚も持たずホワイトな状況が続くと、これはこれで後々クレジットカードを作ろうと思ったときに不利になることがあります。
キャッシュレス時代の今、クレジットカードを保有しないという選択肢はほぼないといってよいのではないでしょうか。
クレヒスを積んで、他のローンを借りる際などにもプラスの効果が働くように、クレヒスを積んでおくことをおすすめします。努力されてみてはいかがでしょうか。
なお、支払いを忘れた場合にはご自身からカード会社に連絡、すぐに入金すれば大きな問題とはなりません。
1回であればクレヒスにも傷がつきませんので、うっかりミスで支払い忘れが生じた場合には、できる限り早めにカード会社に連絡しましょう。
スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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クレヒスとは「クレジットヒストリー」

クレヒス(クレジットヒストリー)とは、クレジットカードやローンの契約時の個人情報や、取引の履歴を意味します。
それらの情報はどんな小さな取引内容であっても、クレジットカード会社が加盟する信用情報機関に集められ、すべてのクレジットカード会社と共有されます。
この項では「クレヒスの定義」、「自分のクレヒスの調べ方」「クレヒスの情報はどのぐらいの期間残るか?」という3つの視点から探っていきます。
クレヒスの定義
クレヒスとは、クレジットカード会社と契約している顧客の信用を判断するための、参考資料ともいえます。
クレジットカードやローンの契約、申し込みに関する情報、客観的な取引の事実などの個人情報が登録されますが、それ以外の情報(人種、思想、保健医療、犯罪歴など)は一切登録されません。
それらのクレヒス情報は、クレジットカード会社が加盟している信用情報機関に保管され、所定の手続きを取れば自分のクレヒスを開示してもらうことができます。
自分のクレヒスの調べ方
自分のクレヒスを調べるには、クレジットカード会社が加盟する信用情報機関に、自分の信用情報の開示を求めます。
信用情報の開示で確認できるのは、次の3つです。
- 氏名、生年月日、電話番号など個人を特定する情報
- クレジットカードの利用金額や残高など個人の取引に関する情報
- 支払い遅延や法的手続きの有無
また、開示申し込みはインターネット(PC・スマートフォン)、郵送、窓口で行いますが、その際以下のものが必要となります。
クレヒスを調べるために必要なもの
1.本人確認書類(下記のうちいずれか1点)
- 運転免許証または運転経歴証明書
- マイナンバーカード・パスポート
- 住民基本台帳カード(写真付)
- 身体障がい者手帳(写真付)
- 在留カードまたは特別永住者証明書
※上記がない場合、いずれか2点が必要
- 健康保険証
- 年金手帳
- 戸籍謄本または抄本(発行後3か月以内)
- 印鑑登録証明書(発行後3か月以内)
2.手数料
- 窓口:500円
- 窓口以外:1000円
信用情報開示の結果、身に覚えのない登録や事実と異なる登録がある場合は、信用情報機関を通してクレヒス情報登録元のクレジットカード会社に調査を依頼できます。
事実と異なる登録があった場合は、クレジットカード会社が登録を訂正します。
クレヒスの情報は信用情報機関(CIC)に5年間残る
「クレヒスの情報は信用情報機関に5年残る」と言われますが、クレジットカードやローン関係の信用情報が登録、保有されるCICに、クレヒス情報として保管される情報は3種類あります。
そのうち5年残ると言われているのは、2の「クレジット情報」です。
クレヒスで残る情報と期間
それでは、保管される3つ情報の内訳とその保管期間について下記に記載します。
申込情報
クレジットカードの新規申し込み時、申し込みをした人の支払い能力を調査するために、加盟会員であるクレジットカード会社(以下加盟会員)が照会した事実を表す記録です。
保有期間は6ヶ月です。
クレジット情報
加盟会員と締結した契約の内容や支払い状況です。契約期間中はずっと、契約終了後は5年以内、情報が保有されます。
利用記録
契約期間中に加盟会員が、顧客の支払い能力を照会した事実を表す記録です。保有期間は照会日より6ヶ月です。
3つの項目のうち2番目の「クレジット」情報だけが、長期にわたり保管されるということがわかります。
ですがここで「契約期間中はずっと」いう部分に着目してください。
これはすなわち、クレジットカードの契約期間中は何年経ってもその記録が消えないということになります。
クレヒスがもたらす影響
この項では、クレジットカードやローンの契約が続いている間、ずっと残り続けるクレヒスがもたらす影響について解説します。
CICなどの信用調査機関では、契約者の「事故情報(ブラックリスト・後の項目で詳しく解説します)」に載るような悪い情報だけではなく、滞りなく利用料金が支払われているなどの良い情報も含めた全てのクレヒス情報が保有されています。
次の表をご覧ください。
悪いクレヒスの原因とデメリット | 良いクレヒスの原因とメリット | |
---|---|---|
原因 | 支払い遅延の経歴がある | 毎月遅れなく支払っている |
影響 | 今後のカード審査が通らない可能性 | 今後のカード審査や住宅ローンに有利 |
表に記載されている「支払い遅延の経歴」とは、口座残高不足などで支払い期日に利用代金が落ちず、支払いが遅れることを指します。
そのような場合は「悪いクレヒス」として記録が残ります。逆に、毎月遅れなく支払っている、つまり支払い遅延がない場合は「良いクレヒス」として記録が残ります。
そのことをふまえながら「悪いクレヒス」と「良いクレヒス」についてお話しします。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
クレヒスは後々様々なところに影響する可能性があります。
しっかり信用を構築していきましょう。
若いうちからクレジットカードを使っていくとクレヒスは確実についていきます。
悪いクレヒスのデメリット

クレジットカードの「クレジット」とは、「契約者の社会的信用をもとに、担保、保証なしで金銭などを貸し付ける『信用貸し』」を意味します。
悪いクレヒスの最大のデメリットは、その「社会的信用」を失い、今後クレジットカードやローンなどの審査が通らなくなる可能性が高くなるということです。
通常、何らかの理由で利用代金が引き落とされない場合でも、再引き落としができれば温情的措置からなんのおとがめもありません。
けれども、実際には1回目の引き落としができなかった時点で、その履歴は悪いクレヒスとして残ってしまいます。
そうならないためにも、悪いクレヒスがついてしまう原因を突き止め、対策を講じる必要があります。
悪いクレヒスがついてしまう原因
悪いクレヒスがついてしまう主な原因として、以下の2つの点が挙げられます。
- 利用代金の支払い金額や口座引き落とし日を把握していない
- クレジットカード引き落とし口座の残高を把握していない
1でありがちなのが、利用しているクレジットカードが多数あり、カードごとの支払い金額や口座引き落とし日を管理しきれていないというケースです。
また、普段あまり入出金がない口座を支払い口座に指定していると、2のような事態となります。
そのような場合は残高不足で利用代金の引き落としができない状態に陥りがちです。
悪いクレヒスが日常生活にどう悪影響を及ぼすか
悪いクレヒスが積み重なると「事故情報」として信用機関に登録されます。事故情報になるまでの経過は以下の通りです。
- 最初は支払遅延の警告や支払い遅延金の請求が来る
- 請求された金額を支払わないと利用停止などのペナルティが課せられる
- そのような支払遅延が重なると、「事故情報」として登録される
「事故情報」が登録されると、所有するクレジットカードが使えなくなるだけでなく、新たにクレジットカードを作ったりローンを組んだりすることができなくなります。
それが一般的に「ブラックリスト」と呼ばれ、恐れられているものです。
「事故情報」を登録されるということは、その人が「お金にだらしなく信用できない人」というレッテルを貼られるということでもあります。
それが原因で就活に失敗するなど、人生が暗転する原因にもなりかねません。そうなる前に、悪いクレヒスがつかないようにする必要があります。
良いクレヒスのメリット

良いクレヒスがつくことのメリットはいろいろありますが、特にメリットを感じるのが「社会的な信用を得られる」ことと、「利用限度額がUPする」という2つの点でしょう。
ここではそれらのメリットが具体的にどのようなものかについてお話しします。
社会的な信用を得られる
良いクレヒスのメリットは、悪いクレヒスとは対照的に社会的な信用を得られるということです。そのためには、悪いクレヒスがつかないようにしながら良いクレヒスを積み重ねることが重要です。
良いクレヒスが続けば、カード会社からの信用はもちろん、長い目で見れば社会的にも信用されることにつながります。
人生最大の買い物と言えるマイホーム取得などの際にも、「住宅ローンの審査が通る可能性が高くなる」などの大きなメリットが得られます。
利用限度額がUPする
良いクレヒスが増えると、ショッピングやキャッシングの利用限度額がUPします。
これは良いクレヒスを積み重ねると、カード会社が「この顧客は優良で信用できる」「十分な支払い能力がある」と判断し、その信用をもとに利用限度額を上げてくれるからです。
そうなると、家具などの家財道具やマイホームのリフォーム費用などの、高額な支払いにも使えるようになります。
全くクレヒスがないのは信用されにくい

前の項目では悪いクレヒスのデメリットと良いクレヒスのメリットについてお話ししました。
全くクレヒスがない場合はメリットやデメリットがあるか、また、もしあるとすればどのようなデメリットが生じるのかについて、具体的に説明していきます。
クレジットカードの履歴がないとクレヒスがゼロの可能性がある
これまで一度もクレジットカードを持ったことがないという人は、当然クレジットカードの履歴はつきません。その場合クレヒスがまっさらとなっている場合があります。
ただ、クレジットカードを持っていない場合でも、携帯電話の割賦払い、デビットカードやプリペイドカードを使っていればクレヒスが記録されます。
よほど徹底した現金主義でもない限り、ほとんどの成人にクレヒスがついていると言っていいでしょう。
また、クレヒスがゼロだと困る場面もあります。
それについては、次で詳しく説明します。
「30代でクレヒスがゼロ」は社会的に信用されにくい
成人の場合、特に社会に出てある程度の年数が経っている30代で、クレヒスがゼロ、つまりまっさらな状態にあると社会的に信用されにくくなります。
「クレヒスが全くないなら支払い遅延などの悪いクレヒスもないので問題ないのでは?」と思われるでしょうが、その年齢以上でクレヒス、つまり信用情報がゼロだと、新たにクレジットカードやローンの申し込みをするときにかえって不利になる場合があります。
その理由として、
- 収入がなく返済能力がない
- 「事故情報」に載り、長年クレジットカードやローンが利用できない状態であった
などのことが疑われるからです。
信用情報機関のクレヒス保存期間は5年です。自己破産などで事故情報に載った人でも、5年をすぎればその記録は抹消されるといわれています。
クレジットカード会社は30代以上の人のクレヒスがゼロの場合、上記の可能性を疑います。
そのような理由から、30代でクレヒスがまっさらな状態にしておくことはおすすめできません。
現金主義であっても、せめて1枚ぐらいはクレジットカードを持っている方が安心です。
良いクレヒスを積み重ねる方法

良いクレヒスだけを積み重ねるメリットについてはすでにお話しした通りですが、具体的にはどのようにして良いクレヒスを積み重ねればいいでしょうか?
ここではそのためにぜひ行ってほしい方法をご紹介します。
毎月一定の金額をしっかりと支払い続ける
良いクレヒスを積み重ねるための一番の近道は、「支払いの遅れがなく毎月一定の金額をしっかりと支払い続けること」です。
そのための最も有効な方法として、「利用代金の引き落とし日に残高不足を起こさない」、あるいは「毎月必ず支払わなければならない公共料金などの支払いにクレジットカードを使う」ことが挙げられます。
そのことをふまえ、良いクレヒスを積み重ねる具体的な方法をご紹介します。
残高不足などを起こさない
まず最初に行うべきことは、利用代金の引き落とし日に残高不足などで引き落としができないという状態にしないことです。
そのためには、できれば常に口座に十分な額のお金が入っていることが望ましいです。
そのための方法として最もおすすめなのが、給与口座をクレジットカードの引き落とし口座にすることです。
毎月必ず一定額のお金が入金される口座なら、常に支払いに十分な額のお金が口座に入っている可能性が高いですよね。
たとえ引き落とし日をうっかり忘れていたとしても、よほどのことがない場合残高不足で引き落としができないということにはなりません。
公共料金などの支払いにクレジットカードを使うのがおすすめ
毎月一定の金額を支払い、良いクレヒスを積み重ねるためには、公共料金などの支払いにクレジットカードを使うのがおすすめです。
それらの料金は毎月必ず支払わねばならないものがほとんどですので、残高不足にさえ気を付ければ毎月決まった日にかならず引き落としが行われ、良いクレヒスが積み重なっていきます。
そのような形で良いクレヒス=信用を積み重ねることにより、得られるメリットは計り知れません。
まとめ
今回はクレヒス、つまりクレジットヒストリーについて以下のポイントをもとに解説しました。
- 「クレヒス(クレジットカードヒステリー)」はクレジットカードやローンの取引履歴である
- クレヒスの内容によって社会的信用が左右される
- 30歳以上で全くクレヒスがないと社会的に信用されにくい
- 良いクレヒスを積み重ねるためには「支払遅延を起こさない」ことが重要である
クレヒスの情報は、信用調査機関とその加盟会員となるクレジットカード会社が共有していますので、悪いクレヒスがついている事実をごまかすことは不可能です。
また、クレヒスの状態によっては、新たにクレジットカードやローンの申し込みをすることが難しくなります。
そのような事態を避けるためにも、毎回の利用料金と口座残高をしっかり管理し、地道に良いクレヒスを積み重ねていきましょう。