法人カードを個人利用するとどうなる?おすすめ法人カードも紹介

法人カードの個人利用は税務署から脱税と指摘される可能性あり
法人カードの基礎知識

2022-06-14

法人カードを個人利用することはおすすめできません。

なぜなら、

  • 税務署に脱税と指摘される可能性がある
  • 銀行から融資を受ける際にマイナスの影響を与えてしまう場合がある
  • 経費処理が複雑化する

といったデメリットしかないためです。

個人決済型の法人カードなら個人利用しても問題ありませんが、法人決済型の場合は注意が必要です。

本記事では、このような法人カードで買い物をするときの注意点や、法人カードを導入するときのポイントを解説しています。

起こりうるトラブルを事前に把握し、正しく運用にのせる手助けとなれば幸いです。

新井智美さん
新井智美さん

トータルマネーコンサルタント

福岡大学法学部法律学科卒業。
1995年4月 情報通信会社入社。
2006年11月 ファイナンシャル・プランニング技能士1級取得。
2017年10月 独立。

コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)を行う他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に金融メディアへの執筆及び監修も行い、現在年間200本以上の執筆及び監修をこなしている。これまでの執筆及び監修実績 は1,000本以上におよぶ。

目次

法人カードと個人カードの違いをチェック!

クレジットカードには、法人カードと個人カードの2種類があります。

まずは、法人カードと個人カードの違いをご紹介します。

法人カードは個人事業主や法人を対象としたクレジットカード

個人向けのクレジットカードは、個人の買い物や旅行などの支払いを目的としたクレジットカードです。

一方で、法人カードは個人事業主や法人などを対象に、ビジネスシーンでの使用を前提としています。

同じクレジットカードであっても、利用目的が異なるところが特徴です。

主に引き落とし口座は法人口座となる

個人カードでの引き落としは、クレジットカード発行時に指定した個人口座からとなります。

一方、個人事業主や一部のコーポレートカードを除いて、法人カードは基本的に法人口座から一括での引き落しとなります。

そのため、法人カードを持つには、基本的に法人口座を開設していることが必要です。     

追加カードを使えば社員個人名義のカードを発行できる

クレジットカードは持ち主の名前で登録され、その名義が表記されています。

これは、法人カードであっても同じで、カードに記載されている申請者本人しか利用することができません。

しかし、法人カードでは「社員の旅費精算に使いたい」「役員に持たせたい」などといったケースも出てくるでしょう。

そのようなときは、代表者の法人カードとは別に追加カードを発行することが可能です。

申請する社員名義で法人追加カードを発行でき、さまざまな支払いに利用できます。

追加カードの発行枚数はクレジットカード会社により異なりますが、このように目的に合わせてカードが増やせるところも、法人カードならではです。

法人カードと個人カードの違いを掴めたところで、続いて法人カードを利用するときに気をつけたいポイントをご紹介します。

新井智美

新井智美 / トータルマネーコンサルタント

年間、100本以上の記事執筆や監修を行っていますが、同じタイトルの記事でも、その時の経済情勢や法改正などで、内容は日々変わっていきます。『かかりつけのお金と人生の相談者』いうスタンスを大切に、最新かつ正確な情報をお届けすると共に、読者にとって「わかりやすい」記事を提供することを心がけています。
【専門家の解説】

そもそも法人カードを個人利用するということは、個人の支払いを会社に建て替えてもらうということになります。もちろん事前に承認を得られているのであれば問題ありませんが、その場合でも後の経理処理が煩雑になることから、法人カードの本来のメリットが失われることになります。

社内の処理が煩雑になるだけならいいのですが、例えば法人決済型の法人カードで個人利用をし、それが事業目的として経費計上できないものだった場合、個人の支出を経費計上したという理由により、税務署から脱税行為として指摘される可能性もありますこのように、法人カードを個人利用することによるメリットはほぼないことから、法人カードを導入する際には、会社で新たに規定などを作成し、法人カードの取り扱いにおいては「原則として法人カードの個人利用は禁止」としておくことをおすすめします。

どうしてもという際には、個人利用の理由や使用使途を事前に申告してもらい、利用した際には必ず利用明細書や領収書などを提出してもらうようなルールを作成しておきましょう。せっかく導入した法人カードが一部の個人利用により他の社員が使いにくくなるなどという状況は避けたいものです。

そのためにも法人カードを導入するのであれば、利用におけるルールを策定し、社内で周知徹底を図ることを忘れないようにしてください。

法人カードでの買い物で注意したいポイント

企業の経費処理が楽になる法人カードを導入するときには、どのようなことに注意するといいのでしょうか。

法人カードを個人利用してしまうとどうなるのかも併せて説明するので、事前に押えておきましょう。

個人決済型と法人決済型の2パターンがある

法人カードには、「個人決済型」と「法人決済型」の2パターンがあります。

個人決済型の場合は個人の指定口座より利用金額が引き落とされるので、個人利用をしても問題ありません。

しかし法人カードのほとんどは法人決済型です。利用した料金は、会社の法人口座より引き落とされます。

つまり、会社のお金を使って購入したということになるため、私的利用はできません。

「旅費交通費」や「消耗品費」「通信費」など、会社で使うものや仕事での移動にかかる費用は、法人カードを利用できます。

また、会社から使用を認められている範囲内なら、会社の経費として利用可能です。

トラブルを防ぐためにも「何に使ったのか」スムーズに答えられるように、法人カードを利用したときの領収書などは保管しておくようにしましょう。

法人決済型の場合は個人的な買い物では使用しないこと

法人決済型の場合、個人事業主や法人を問わず、私的なものを法人カードで購入することはできません

それは、会社のお金を使って支払っていることになるからです。

万が一間違えて使ってしまった場合は、「会社からお金を借りた」ことになります。

個人事業主の場合は使った料金を「事業主貸」として、法人の場合は「役員貸付金」として処理し、お金を補填しなければなりません。

「ポイント」や「マイル」も会社のものなので個人利用しない

法人カードを利用すると、マイルやポイントが貯まります。

このとき、貯まったポイントやマイルは会社のカードを利用して得たポイントとなるので、基本的には会社のものです。

社内で「自由に利用していい」「マイルやポイントの使い方は任せる」というルールがない限り、勝手に利用するとトラブルのもとになります。

そのため、事前に処理方法を決めておくといいでしょう。

クレジットカード会社によっては追加カードのポイントやマイルを合算し、一括管理できるケースもあるので、活用してみるのもおすすめです。

経費を複雑にしないためにも私的使用は避ける

法人カードはあくまでも、会社のお金を管理するために使用するカードです。法人カードを利用し支払い口座をまとめることで、経費処理を楽にできます。

そのため公私混同するような使い方ばかりしていると、かえって処理が複雑になります。

引き落としされた金額から、私用で使った金額と経費金額を割り出さなければなりません。余計な手間を増やさないためにも、個人利用はしないようにしましょう。

続いて、法人カードを個人利用しない方がいい理由を具体的にご紹介します。

法人カードを個人利用しない方がいい理由

ここからは、法人カードを個人利用しない方がいい理由をご紹介します。

法人カードを個人利用する癖がついてしまうと、さまざまなところで手間や問題が発生します。

どのようなことが考えられるのか、下記の内容についてご紹介します。

法人カードを個人利用しない方がいい理由

  • 税務署に脱税と指摘される可能性がある。
  • 銀行から融資を受ける際にマイナスの影響を与えてしまう場合がある。
  • 経費処理が複雑化する。

税務署に指摘されて脱税になる

法人カードを個人利用し適切な処理をしなかった場合、意図的に個人利用を続けていると思われることがあります。

法人カードを利用し個人的なものを購入することで、法人税額を減らそうとしていると捉えられてしまうことがあります。

その結果、税務署に脱税として指摘されるケースもゼロではありません。

また、個人利用が続いている場合には最悪、罰金や刑事責任を問われることも少なくありません。

このような事態になると、一気に企業の社会的信用がなくなってしまうことも考えられるため、普段からプライベートと仕事でしっかりとお金を使い分けることが大切です。

銀行から融資を受けるときにマイナスの影響を与えてしまう

法人カードを個人利用してしまったときには、経理上「役員貸付金」や「役員借入金」を用いて処理をします。

会社の経費を勝手に利用したことになり、一時的に「会社からお金を借りている」状態になるからです。

「役員貸付金」や「役員借入金」は、融資を受けるときに銀行などがチェックする決算書に記載されてしまいます。

そのため、この科目の金額が大きいと「しっかりと経理管理できていない」「個人利用が多いのかもしれない」と捉えられてしまいます。

その結果、思うように融資を受けられないという事態にもなりかねません。

法人カードを個人利用してしまうと、いざという時の融資面にもマイナスの影響を与えてしまいます。

経理処理が複雑になり手間が増える

誤って1度だけ法人カードを私的な出費に利用してしまったならまだしも、個人利用が続くとその分経理処理の手間が増えます。

毎月の口座引き落とし金額から、個人利用分と経費分を分け、個人利用分は「会社からお金を借りた」という経理上の処理もしなければなりません。

本来なら経理処理を簡略化するはずのカード利用が、かえって仕事を増やしてしまったら本末転倒です。

ここまで法人カードを個人利用してはいけない理由をご紹介しましたが、続いて個人利用を防ぐためにチェックしたいポイントをご紹介します。

個人利用を防ぐために!コーポレートカードを導入するときの注意点

法人カードは大きく分けて、「ビジネスカード」と「コーポレートカード」の2つに分けられます。

社員が20名以下の中小企業を対象としているのが「ビジネスカード」、社員が20名以上の大企業を対象としているのが「コーポレートカード」です。

どちらの法人カードも機能的な差はほとんどありませんが、社員が多いほど個人利用のリスクが大きくなります。

そこで、コーポレートカードを導入する前に、個人利用を防ぐための対策ができるよう、チェックしたいポイントをご紹介します。

キャッシング機能や使用上限額をチェック

高額の個人利用を避けるためには、契約時に「キャッシング機能」と「利用上限額」をチェックしましょう。

コーポレートカードによっては、キャッシング機能の有無を選択することが可能です。

また、追加カードを発行する場合には、個別で利用上限額が設定できるコーポレートカードもあります。

役職に応じて必要最低限の利用限度額を設定することで、個人利用されてしまうリスクを減らすことができます。

コーポレートカードを使うときのフローを明確にする

コーポレートカードの追加カードを社員に配ることで、経理処理を簡略化するメリットがあります。

一方で、個人利用のリスクが発生することも忘れてはなりません。

そのため、カードを配布する前に、どのような条件ならカード利用ができるのか明確にしておくことが大切です。

出張のときや接待のときなど、具体的なマニュアルを作成することでトラブルを防ぐことができます。

また、消耗品などの購入には承認が必要など、無駄遣いを防ぐための対策も考えておくといいでしょう。

社内でのコーポレートカードの使い回しはできない

法人カードも個人カードと同様に、申請者本人しかカードを使用することができません

そのため、社内で1枚を使い回すということはできないので、必要に応じて追加カードが発行できるようになっています。

追加カードの発行枚数はコーポレートカードにより異なりますが、「とりあえず全員に配布する」となると、それだけ個人利用のリスクが膨らみます。

そこで、追加カードを配布する役職や部署など、あらかじめ範囲を決めておくと管理がしやすくなります。

法人カードを導入する前に気をつけたいことが分かったところで、最後におすすめの法人カードをご紹介します。

おすすめの法人カード5選

最後に、比較的導入しやすいおすすめの法人カードを厳選してご紹介します。

どのような法人カードがあるのか、比較検討するときの参考にしてみてください。

手厚いサービスが魅力「アメリカンエキスプレスビジネスカード」

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
年会費初年度:13,200円(税込)
2年目以降:13,200円(税込)
ポイント還元率0.3~1.0%
国際ブランド
    american_express
電子マネー
    quicpay
発行スピード2~3週間程度
限度額審査基準による
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ETCカード

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当サイトからのお申込みで初年度年会費無料!
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出張が多い企業におすすめなのが「アメリカンエキスプレスビジネスカード」です。

オンライン上で旅券手配やホテルの予約ができる「アメリカン・エキスプレス・トラベルオンライン」や、空港ラウンジの利用、無料ポーターサービスなど、出張を快適にするサービスが揃っています。

また、クラウド会計ソフトで利用明細の管理ができ、経理処理を簡略化できるところも嬉しいポイントです。

経理管理が楽になる「三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド」

三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド
年会費初年度:5,500円(税込)
2年目以降:5,500円(税込) ※1条件達成で無料
ポイント還元率0.5%~1.5%
国際ブランド
    visa
電子マネー
    id
発行スピード最短3営業日
限度額500万円※2
ETC年会費550円(税込)
追加カード

ETCカード

マイレージ還元率(最大)0.5%
旅行保険国内旅行保険・海外旅行保険
ポイント名Vポイント

注目ポイント

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新規入会&利用で最大10,000円相当プレゼント!
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※1 年間100万円以上ご利用で、次年度以降無料

※2 所定の審査があります

「三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド」は、クレジットカード表面にカード番号が印字されていないナンバーレス仕様の法人カードです。

専用のスマートフォンアプリから、クレジットカード番号を簡単に確認することが可能で、さらにカードごとに利用明細も管理できるため経費業務に大変便利です。

ETC機能を付帯することもでき、使用に応じてポイントも付与されるため、車利用が多い方におすすめです。

独自の「ビジネスサポートサービス」を用意しており、消耗品の購入やレンタカー手配など、業務で利用しそうなサービスをお得に利用できるところもメリット。

さらに、ショッピング補償や海外・国内旅行損害保険も付帯しているので、これ1枚で幅広いビジネスシーンをサポートします。

年会費が無料「ライフカードビジネスライト スタンダード」

ライフカード「ビジネスライト」
年会費初年度:無料
2年目以降:無料
ポイント還元率
国際ブランド
    visamaster_cardjcb
電子マネー
-
発行スピード最短4営業日
限度額10~200万円
ETC年会費無料
追加カード

ETCカード

マイレージ還元率(最大)
旅行保険
ポイント名

注目ポイント

  • 申込はWEB完結!
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  • 会社設立・企業すぐでも申込OK
  • 副業やフリーランスの方におすすめのカード
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年会費を抑えたい場合は、「ライフカードビジネスライト スタンダード」がおすすめです。

年会費が無料なので法人カードを導入しても、ランニングコストが増えることはありません。

経費処理が楽になるクラウド会計ソフトの特典や、「弁護士相談サービス」が受けられるところがポイント。ただしコストがかからない分、サービスは少なめとなっています。

ステータスとなる1枚「アメリカンエキスプレスビジネスゴールドカード」

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
年会費初年度:36,300円(税込)
2年目以降:36,300円(税込)
ポイント還元率0.3~1.0%
国際ブランド
    american_express
電子マネー
    quicpay
発行スピード2~3週間程度
限度額審査基準による
ETC年会費550円(税込)
追加カード

ETCカード

家族カード

マイレージ還元率(最大)0.5%
旅行保険国内旅行保険・海外旅行保険
ポイント名メンバーシップリワード

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当サイトからのお申込みで初年度年会費無料!
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より手厚いサービスを受けたい場合には、「アメリカンエキスプレスビジネスゴールドカード」が向いています。

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幅広いサービスが充実「JCB CARD Biz ゴールド」

JCB CARD Biz ゴールド
年会費初年度:無料
2年目以降:11,000円(税込)
ポイント還元率0.5%
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    jcb
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    applePaygooglePayquicpay
発行スピード約2~3週間
限度額個別設定
ETC年会費無料
追加カード

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ポイント名OkiDokiポイント

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まとめ

今回は、法人カードを個人利用しない方がいい理由や法人カードを導入するときの注意点、そしておすすめの法人カードをまとめてご紹介しました。

法人カードは、あくまでも業務に必要なものを購入するためのカードです。そのため、個人利用してしまうと、会社の経費を借りたことになってしまいます

個人利用を繰り返すと経費が複雑になるだけでなく、さまざま面にマイナスの影響が出る場合も。

法人カードを導入するときには社員が利用しやすいようにルールを決めて、効果的に法人カードを利用できるようにしましょう。

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