ETCコーポレートカードの申込方法や利用方法を解説
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ETCコーポレートカードは、東/中/西日本高速道路株式会社が発行するETCカードです。
高速道路での利用車両台数や利用金額が大きい場合に、お得な割引を受けることができます。
申込方法も下記の2通りあります。
利用までの流れと、申込み時の注意点や必要書類の紹介とあわせて、順を追って解説していきます。
法人のETCカードについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
トータルマネーコンサルタント
監修者新井智美さん
福岡大学法学部法律学科卒業。
1995年4月 情報通信会社入社。
2006年11月 ファイナンシャル・プランニング技能士1級取得。
2017年10月 独立。
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)を行う他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に金融メディアへの執筆および監修も行い、現在年間200本以上の執筆および監修をこなしている。これまでの執筆および監修実績 は1,000本以上に及ぶ。
監修実績
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ETCコーポレートカードの申込方法

ETCコーポレートカードの申込みは、個人又は法人単位で行います。
登録できる枚数に制限はなく、追加登録も可能です。

新井智美 / トータルマネーコンサルタント
【専門家の解説】
ETCコーポレートカードは原則として法人もしくは個人事業主が発行できますが、個人でも申し込むことは可能です。
ただ、申し込みの際に支払い保証が必要となる点が負担に感じる人もいるでしょう。
その際の回避策としてETCコーポレートカード協同組合を考える人もいるかもれませんが、ETCコーポレートカード協同組合は法人もしくは個人事業主しか加入できない点ことを覚えておきましょう。
ETCコーポレートカード協同組合に加入するメリットは、支払い保証の負担を削減できるほか、車両別に利用日、区間毎に請求明細を発行してくれる点です。
このようなサービスを利用したいと思っている場合は、ETCコーポレートカード協同組合への加入がおすすめです。
直接NEXCOに申し込む場合
利用申込書は「紙媒体」「電子媒体」のどちらかで提出します。
紙媒体の場合は押印も必要です。
電子媒体の場合はFD、CD-Rのどちらかで提出します。
申込みの流れ
- 利用申込書を記入(公式サイトからDL可能)
- 申込書と添付資料をあわせて管轄の窓口に送付
- 申込受付結果が送られてきたら、支払い保証書を提出
その後、カードが発行され通知とともに送られてきます。
事業協同組合経由で申し込む場合
事業協同組合経由で申し込めば、組合が代理でNEXCOへの申込申請書類を作成してくれます。
直接NEXCOに申し込む場合は、現金または銀行保証で支払保証が必要となりますが、事業協同組合経由で申し込む場合は保証金の金額や預け入れ方法について融通が利く場合が多くあるので、支払い保証が不安な方には組合経由での申込みがおすすめです。
組合に加入する際に、多くの場合1社あたり10,000円の出資金を求められますが、組合を脱退するタイミングで返金されます。
※発行手数料や管理費などは組合によって様々です。
事業協同組合の1つである全国商工事業協同組合連合会を紹介します。詳しい情報は公式サイトを参照ください。
ETC コーポレートカード(全国商工事業協同組合連合会)
- 発行・取り扱い手数料:629円/年
- 保守サービス料:500円/1枚
- おすすめの人:車両1台あたりの高速道路の利用が毎月5,000円を超える人
ETC コーポレートカードはNEXCO東/中/西日本の利用が毎月30,000円超の方向けのカードです。
毎月の利用が30,000円の方は、ETCマイレージ割引が適用される全商連ETCカードをおすすめします。
全商連ETCカード
- 発行・取り扱い手数料:無料
- 保守サービス料:500円/1枚
- おすすめの人:車両1台あたりの高速道路の利用が毎月5,000円未満の人
申込時の注意点
添付書類が多い
クレジットカードに付帯しているETCカードと比べると、用意しなければならない添付資料も多いです。
利用希望者は法人・個人事業主、それぞれ下記の書類を求められます。
NEXCOに直接申し込みの場合は以下です。
- 申込者の法人登記簿
- 申込者の印鑑証明
- 保証人の印鑑証明
- 自動車検査証
- 事業免許証
事業協同組合経由の場合は各組合指定の書類が必要となります。
NEXCO直接申込みの場合は支払い保証が必要
ETCコーポレートカードの申し込みにあたり、支払い保証が必要になります。
支払いの保証は、次のどちらかの方法で行います。
- 金融機関が発行した保証書を提出
- 申込みを行う高速道路株式会社が指定する銀行口座へ保証金の預託を行う(預託金に発生する預金利息も高速道路株式会社のものとなる)
新規申込時の支払い保証額は、後納料金支払い見込み月額の4回分です。
ただし、「4カ月分で10万円以下の場合は最低額として10万円」が必要です。
更新を一定期間行って信用度が高まった場合は、「月額の3回分、5万円以上」となり保証額が下がります。
条件に該当すると契約できない場合もある
また、下記のいずれか該当する場合は、契約できないケースもあります。
- 登録車両に車載器が搭載されていない場合。
- 過去に通行料金等の支払いにトラブルがある場合。
- 過去に高速国道等のご利用で不適切な行為があった場合。
- 法人でお申込の場合は、カード割引のみを事業とする等、他の事業の実態が見受けられない場合。
- 支払いの保証が出来ない場合
事前に確認した上で申し込みしましょう。
ETCコーポレートカードの利用方法
申し込みをしてカードが届いた後、特別な作業は必要ありません。そのまま使い始めることができます。月毎に通行料金の請求が来ますから、翌月末までに支払いましょう。
ただし、利用対象者が下記のように厳密に定められているので気をつけましょう。
- カードに氏名、名称のある契約者
- 上記契約者の使用人、従業者
- 契約者が事業協同組合の場合はカードに名称のある組合員
- 上記組合員の使用人、従業者
利用対象車両も届け出た車両に限られますので気をつけましょう。
- ETC車載器の管理番号を届け出てある車両
- ETCコーポレートカードに表示されている車両番号の車両でのみ使用可能(カード毎に使用できる車両が限定されているということ)
料金の支払いは口座振込や口座引落で行います。請求書が送られてきたら、請求書に記載されている支払い期限までに入金します。
請求は車両単位ではなく、契約者単位一括で行われます。銀行の振替手続き時間を考慮し、余裕を持って入金しましょう。
振込時の名前は契約者名で行い、振込手数料も契約者が負担します。
ETCコーポレートカードの割引まとめ
ETCコーポレートカードの割引は、対象車両全ての利用合算額に割引率が適用される仕組みとなっています。ただし、高速国道の割引と一般有料道路の割引は別々に行われるため、注意しましょう。
高速国道合算で計算し割引、有料道路合算で計算し割引と別々で行われるということです。自動車1台毎に適用される高速国道、有料道路の大口、多頻度割引率は下記の通りです。
- 5,000円超1万円以下:20%
- 1万円超3万円以下:30%
- 3万円超:40%
※上記割引率は激変緩和措置によるもの。当面続きますが、この制度が終了すると割引率が10%ずつ削減され、10%、20%、30%になる予定です。
※対象有料道路は京葉道路と東京湾アクアライン。ETC2.0(次世代ETC)車の場合は圏央道、新湘南バイパスも対象です。さらに、大口、多頻度割引契約者の1カ月利用金額が500万円を超え、車1台あたりの高速利用額が3万円を超えている場合、高速国道で10%、有料道路で5%の割引がそれぞれ行われます。
※平日朝夕割引と大口、多頻度割引の重複適用は不可
※割引対象となる高速利用回数が4回以下の場合地方部最大100km相当分が割引対象外
ETCコーポレートカードを導入するメリットとデメリット

ETCコーポレートカードを導入する、メリットとデメリットを整理してみましょう。
ETCコーポレートカードのメリット
- 大口・多頻度割引がお得
- 車両単位の利用明細が来るため利用状況を管理しやすい
- 会社用のETCカードなので、会社経費が明確となる
- 税務署への申告もスムーズに
ETCコーポレートカードは、管理する車両が多く高速利用料が高い場合に、導入メリットが大きくなります。車両毎の管理も容易になりますから、条件に該当する場合は検討すると良いでしょう。
ETCコーポレートカードのデメリット
- レンタカーや従業員個人の車を使用する場合は割引対象外
- 各車両ごとの登録が必要なので手続きが大変
- 月間利用額が一定以上ないと割引のメリットを受けられない(5,000円以下の利用だと割引率0%など)
- 指定する高速道路以外では割引適用されない
- マイレージサービスとの併用は不可
あまりETCを利用しないのであれば、わざわざ導入する必要はないです。

新井智美 / トータルマネーコンサルタント
【専門家の解説】
また、ETCコーポレートカードは申込者と車両の名義が同一であることが要件となっています。
したがって、本文に記載されているレンタカーのみならず、リース車両も対象外となる点には注意が必要です。
ただし、ローンを組んで購入している車両で名義がローン会社になっている場合であれば、申し込みが可能です。
まとめ
ETCコーポレートカードは、東/中/西日本高速道路株式会社が発行している高速道路の大口、多頻度利用者向けのお得なカードです。
契約者の自動車1台ごとに、1ヶ月の割引対象の一般有料道路の利用に対して最大40%の割引があります。
管理する車両が多く、高速利用料が高い場合には、導入メリットが大きくなりますので検討してみると良いでしょう。
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イーデス編集部
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