ETCカードにプリペイド式がないのは本当?その理由と対策方法を解説
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有料道路の料金割引が大きな魅力のETCカード。
1枚は持っていると便利ですが、クレジットカードではなく最近増えているプリペイド式で作成できるのか気になる方もいることでしょう。
先に結論を言ってしまうと、ETCカードにプリペイド式は存在しません。
ETCカードを作りたいなら、
のどちらかを選ぶことになります。
この記事では、プリペイド式のETCカードが存在しない理由のほか、クレジットカードを作れない/持っていない場合の対策方法を紹介していきます。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
ETCカードは、高速道路でストレスなく乗り降りできる優れものです。
いまや多くの方がETCカードはお持ちではあると思いますが、ETCカードも利用に応じてポイントが貯まることから、還元率を再確認してみてください。
もし還元率が低いのであれば、他のカードにするという選択肢もあってよいと思います。
また、クレジットカードではなく、単体で申し込みたい場合には、ETCパーソナルカードがあります。
与信審査がない点が大きな特徴といえますが、デポジットが必要な点に注意してください。
クレジットカードとして保有したくない方、クレジットカードの作成が難しく諦めていた方などは作成する価値があると思います。
ETCカードの選び方ですが、年会費無料のものから探すのが無難です。
カードによっては優待などが特典としてつくものもありますから、どれがご自身にとって利便性が高いか楽しみながら検討してみてください。
ETCカードはクレジットカードでもつ方が多いと思います。
しかしながら、クレジット機能なしのETCカードもありますので、どちらの方がご自身にとってメリットがあるか考えて選択しましょう。
ETCカードについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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プリペイド機能のみのETCカードが存在しない理由
もう一度言います。ETCカードにプリペイド式は存在しません。
ETCカードで利用料金を後払いすることには、スムーズな通過をするという目的があるためです。
ETCカードがプリペイド式の事前入金制のカードだった場合、万が一チャージ金額が不足した際はETCレーンの出入口でバーが開きません。その結果、事故を引き起こすきっかけになってしまうでしょう。
その他にもETCカードを車の中に装着していることが多いため、クレジット機能ではないプリペイド機能の場合は入金忘れのトラブルが発生する可能性が高いです。そして、チャージ金額が不足するたびに精算を行うことになって、後続車両に迷惑がかかり渋滞の原因となることも。
スムーズに通過できることがメリットのETCカードなのに、入金を忘れる利用者が多ければメリットはなくなってしまいます。
先払い式のプリペイド式よりも後払い式のクレジットカード式の方が、ETCを利用する側にも発行する側にとっても便利ということですね。
クレジットカードの付帯カードとしてのETCカード
クレジットカードが親カードとなり、その付帯カードとして発行されるのがETCカードです。
ETCカードを利用した際は、毎月のクレジットカード利用料金と合算して請求されます。
nanacoやWAONなどの電子マネー機能があらかじめ搭載されているクレジットカードもありますが、こちらで支払うことができるのはショッピング代金のみ。電子マネーをETC利用料金の支払いに使うことはできないのです。
ETCカードを作ってETC利用料金を支払うためには、自然とクレジットカードが必要になってしまいます。
しかし、クレジットカードを持っていないからと言って、ETCカードを作ることを諦めるのはまだ早いです。
次でクレジット機能無しのETCカード「ETCパーソナルカード」についてまとめていますのでチェックしていきましょう。
クレジット機能なしのETCカードならある
クレジットカードがなくても「ETCパーソナルカード」を作成すれば、ETCを利用することはできます。
こちらではETCパーソナルカードの詳細、利用から申し込みまでの方法や流れをまとめました。
ETCパーソナルカード
ETCパーソナルカードはクレジットカードを発行する必要がなく、単体で申込みが可能なカードです。
クレジットカード式のETCカードと同じく、セットアップ済みのETC車載器さえあればETCレーンの出入口を通過できますし、休日割引や深夜割引などのETC専用割引も適用されます。
ETCパーソナルカードは高速道路6会社が共同で作成したETCカードで、支払い方法は電子マネーのようなプリペイド式でもデビットカードのような即時引き落し式でもありません。
利用した月の翌月に指定した金融機関口座から引き落としとなるため、基本的にクレジットカードのETCカードと同じ仕組みと考えて良いでしょう。
与信審査なしで作成ができるため、ブラックリスト入りした方をはじめ信用情報が悪化してしまった方、さまざまな事情でクレジットカードを持っていない方でも発行できます。
ETCパーソナルカードの利用方法
ETCカードとほぼ同じように使えるETCパーソナルカードですが、年会費として1,234円が必要な他、大きく異なるのがデポジットを預ける点です。
デジポットとは利用する前にETCパーソナル事務局へ預ける保証金になります。クレジットカードのように与信審査はありませんが、利用料金が支払われない場合のリスクに備えてデジポットを支払うことが決まっているのです。
支払う金額は有料道路料金の平均利用月額を4倍にした金額となります。
月間平均利用額が5,000円の場合はデポジット額が20,000円、10,000円の場合が40,000円、15,000円の場合が60,000円、20,000円の場合が80,000円ほど。なお、デポジット額はETCパーソナルカードの利用実績によって増額する可能性もあるので覚えておくと良いでしょう。
その他に注意したいのが、デポジット額と有料道路利用料金の支払いは別な点です。デポジットはあくまでも担保として預託されるため、利用料金として引き落とされることはありません。
しかし、デポジットを支払うのは利用前の1回のみ。
毎月数万円単位の出費が発生することはありませんし、デポジットを支払いさえすれば、クレジットカード式のETCカードと同じく利用料金のみ支払えば大丈夫です。
また、ETCパーソナルカードを解約する際に手続きを済ませば支払ったデポジットは全額戻ってきます。
ETCパーソナルカードの申込み方法
ETCパーソナルカードの申し込みはETCパーソナルカード利用申込書に必要事項を記載して、ETCパーソナルカード事務局へ郵送します。なお、その際に本人確認書類の同封も必要です。
申込書は有料道路のサービスエリアなどのインフォメーションで入手するか、ETCパーソナルカード事務局に電話をして郵送を依頼してください。
ETCパーソナルカード事務局にて申込書の内容を確認した後、デポジット振込みのための払込取扱票が郵送されてきます。郵便局取扱窓口もしくはコンビニエンスストアにて支払いを済ませればカードが到着。
届いたその日から利用が可能です。
デポジットの払込手続きからカードが到着するまで2週間ほどかかるとされています。即日発行などは行っていないため、日数に余裕を持って申し込みをすると良いでしょう。
この章ではETCパーソナルカードの詳細についてお伝えしてきました。
デポジットを預ける必要があったりクレジットカードに日数がかかったりするなどの点がありますが、クレジットカードを持っていなくてもETC専用カードを発行することが理解できたかと思います。
しかし、デポジットの部分をデメリットに感じてしまう場合は、クレジットカードを作成するのも選択肢のひとつです。
年会費無料で作成できたり、持っているだけで特典があったりするクレジットカードも多いので、次の項目ではどんなクレジットカードがおすすめなのかを取り上げていきましょう。
年会費無料で持てる!ETCカードが利用可能なクレジットカード
ETCパーソナルカードを作成する以外に、年会費が無料のクレジットカードも選ぶなどして、ETCカードを持つのも方法の一つです。
持っていれば何かとうれしい特典のあるクレジットカードも多いので、ETCカード以外の部分でも活用できることでしょう。
こちらではおすすめのクレジットカードを3種類紹介していますが、いずれも年会費無料で魅力もたくさんあります。
ぜひ、検討するための参考にしてください。
ライフカード「年会費無料」
高いポイント還元率が魅力のライフカード「年会費無料」は、名前の通り年会費は永年無料です。
初年度は通常の1.5倍のポイント還元率になる点や、誕生月にはポイント還元率が3倍になるといった点が魅力的です。
さらに、ポイントの保有期間は最長5年と長い点も特徴的で、ライフカードを使えば使うほどステージポイントがアップしていきます。
利用金額が多い方にはおすすめの1枚です。
また、時期によって金額は変動しますが、10,000円前後相当のポイントがプレゼントされる入会キャンペーンも行われていますので、お得なタイミングを見逃さないように公式ページをチェックしておきましょう。
イオンカード
持っているだけでイオン系列店にてお得に買い物ができるイオンカードも年会費や発行手数料が無料です。
毎月20日と30日はお買い物利用金額が5%オフになる他、イオンカードを利用することによってWAON POINTが付与。貯まることで商品に交換することができます。
イオン系列店での買い物が多い!という方であればぜひ持っていたい1枚でしょう。
その他にもショッピングセーフティ保険やクレジットカード盗難補償などがあり、破損や盗難などの万が一のときにも安心できます。
セゾンカード
セゾンカードと付帯するセゾンETCカードは「発行手数料も年会費も永久無料!」を掲げているため、ETCカードを年に数回しか使わないという方にもおすすめです。
また、申し込みからカード発行、手元に届くまで最短即日で対応可能。急ぎでETCカードが必要になった場合の選択肢としても良いでしょう。
その他にもメリットとされるのが、セゾンカードとセゾンETCカードを利用するだけでポイント有効期限無しの「永久不滅ポイント」が貯まる点です。有効期限切れやポイント失効を心配することなく、ETCの利用はもちろん、ガソリンの給油などの支払いに利用するだけでポイントが貯まっていきます。
申し込み条件は「高校生を除く18歳以上(※)で連絡可能な方」となっているため、学生や専業主婦の方でも申し込みが可能です。
※2022年4月1日以降より成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたため、18歳~19歳の方でも親権者の同意なしでクレジットカードを作れるようになりました。
この他にも年会費無料のクレジットカードは楽天カードをはじめ多数あるので、公式サイトを確認するなどして比較してみても良いでしょう。
実はETCカードはETCレーンの出入口をスムーズに通過するだけでなく、お得なサービスがあることも魅力です。
次にポイントサービスや割引制度などの知っておくと便利なサービスを見ていきましょう。
ETCカードでお得なサービス
ETCカードはただ使うだけでなく知っていると便利でお得なサービスがあります。
具体的に説明していきましょう。
ETCマイレージサービス
ETCマイレージサービスとはETCカードを利用して有料道路を走行することでポイントが貯まり、そのポイントを通行料金に還元できるサービスです。
申し込み方法
ETCマイレージサービスはインターネットまたは郵送で申し込みが可能です。
その際に車載器管理番号、車両番号、ETCカード番号などを入力または記入します。郵送のための申込み用紙はETCマイレージサービス事務局、サービスエリアにパーキングエリアに主なセットアップ店などで入手してください。
なお、登録のための料金や年会費もかかりません。
マイレージ登録のお知らせ
申し込みが済んでマイレージ登録の完了後、ETCマイレージサービスご登録完了のお知らせとしてマイレージIDとパスワードが郵送されてきます。
インターネット申し込みの場合は1週間、郵送申し込みの場合は2~3週間を目安に郵送されてくるのが一般的です。
ETCマイレージサービス開始
ETCマイレージサービスのポイントはETC無線走行にて支払った通行料金に対して付与されます。
ポイントの有効期間はポイントが付与された年度(4月~翌3月)の翌年度末までとなっているため、覚えておくと良いでしょう。
ETC割引
ETCカードは使い方次第でさらにお得に利用できる割引制度があります。
割引については条件があるため、お出かけの前にはチェックするようにしてください。
一般的な割引の内容は以下のようになります。
平日朝夕割引
平日朝夕割引は平日の朝もしくは夕方に対象となっている区間を通行した車両の限定割引です。
なお、割引制度が適用されるには条件があります。
- 使用しているETCカードがマイレージサービスに登録されている
- 月曜日から金曜日の6~9時もしくは17~20時に割引対象区間を通行している
- 1ヶ月間に5回以上割引対象区間を走行している
こちらの3つの条件をすべて満たすことで、翌月20日に通行料金のうち最大100km相当分に対し、利用回数が5~9回だった場合は30%、10回以上であれば50%に相当する金額が還元されます。
しかし、平日朝夕割引が対象となる区間は郊外や地方部になるため、都市部を中心に走行するドライバーはあまり恩恵を受けることはできません。
その他にも、走行した日が祝日だった場合や他の割引制度が対象となっている場合は値引きがされないため注意しましょう。
休日割引
休日割引は、土日祝日に対象区間となる有料道路を走行した場合に適用される割引制度です。主に休日にお出かけをする方をターゲットとしていて、地方へ行く場合などはとても重宝する制度といえるでしょう。
休日割引は割引対象となる高速道路の地方部区間を軽自動車もしくは普通車で走行することで、通行料金が30%割引されます。割引時間帯が細かく決まっていることはなく、土日祝日に有料道路を利用していれば大丈夫です。
たとえば、有料道路へ進入したのは金曜日でも、対象区間上で土曜日を迎えれば割引は適用されることになります。
また、回数や距離に制限はなく、料金割引は何度でも利用可能です。
高速道路のお得な利用方法については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
深夜割引
深夜割引はETCレーンを通過して有料道路へ入り、0時~4時までの間に対象区間を走行することで利用料金が30%割引となります。
なお、利用した有料道路に対象となる区間が少しでも含まれていれば割引は適用され、車両の制限などもありません。
そのため、長距離運転が多いトラックドライバーなどにもよく利用されています。
その他のETC割引
ETC割引はこれまでに説明したものだけでなく、その他にもたくさんあります。
ETC2.0割引、外環道迂回利用割引、アクアライン割引をはじめ、詳しい割引内容はETC総合情報ポータルサイトなどで確認できるので、チェックしてみると良いでしょう。
年会費無料
ETCカードはクレジットカードの付帯カードとして発行されるため、年会費は無料です。
クレジットカードそのものに年会費が発生する場合はありますが、ETC単体に金額は発生しませんので安心してください。
まとめ
ETCカードにプリペイド式が存在しない理由をはじめ、クレジットカードの審査を受けなくてもETCカードの作成が可能なETCパーソナルカードの具体的な詳細。そして、ETCカードを作成するために、年会費無料で利用特典も豊富なクレジットカードやETCカードのお得なサービスについて説明しました。
通行料金が割引になるのが最大のメリットのETCカードは持っていれば便利に使うことができるでしょう。
どの方法で持つのが自分に一番適しているのかを検討したうえで、ぜひ作成をしてみてください。