銀聯カードは中国版クレジットカード!銀聯カードの利用方法や中国のカード事情とは
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近年成長著しい中国は、クレジットカードなどの電子決済の分野においても急速に普及が進みつつあります。
出張や旅行、留学などで中国に行く機会のある方は、
- 中国に旅行、赴任、留学するので現地で使えるクレジットカードが知りたい
- 中国のクレジットカード事情が知りたい
- 中国の銀聯(ぎんれん)カードとは何か知りたい
- 日本で銀聯カードが作れるのかどうか知りたい
- 中国で役立つクレジットカードの特典が知りたい
と思われるのではないでしょうか?
この記事ではそういった方たちのために、中国のクレジットカード事情や現地決済時の注意点、中国において確固たる地位を確立している銀聯カードの概要、日本で銀聯カードが作れるのかどうかについてまとめてみました。
記事を読むことによって、中国のクレジットカード事情を把握し、現地でスムーズにカードを利用できるようになるでしょう。
また、銀聯カードに対する知識もグッと深まるはずです。
中国に行く機会のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
日本人にはなじみのない銀聯カードですが、これから日本でも中国の方が大いに活用されるでしょうし、中国ではもちろん銀聯カードということになりえますので、一枚持っておくと便利と言えるでしょう。
スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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中国は銀聯カードがメイン。観光地では他ブランドも可能

日本でクレジットカードの国際ブランドと言えば、Visa、Mastercard®、JCBなどが有名ですが、中国では「銀聯カード」が主流です。
ここからは、銀聯カードの概要や中国のクレジットカード事情についてみていきましょう。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
銀聯カードは、今後も世界市場を席巻する可能性が高いカードです。
特に、中国では銀聯カードが主流であり、地方に行けばVisaやMastercard®でも使えないお店は多くあります。
そのため、中国に留学や赴任するといった方を中心に、銀聯カードは作成した方が良いと言えます。
中国決済のメインとなる銀聯カードとは
銀聯カードとは、中国の中央銀行である中国人民銀行の主導により2002年に設立された決済ネットワーク会社「中国銀聯」が発行するクレジットカード、またその国際ブランドを指す言葉です。
英語表記は「Union Pay(ユニオンペイ)」、正式名称は「中国銀聯カード」と言います。
発行されている銀聯カードは、一時的にカード会社が立て替えてくれるクレジットカードではなく、その都度銀行から引き落とされるデビットカードであることがほとんどです。
銀聯カードは誕生から15年しか経ってないにもかかわらず、急成長中の国際ブランドです。
ザ・ニルソン・レポートの「グローバル・カード・レポート2015」によると、クレジットカードとデビットカードを合わせたカード総購入取引シェア世界第3位、発行シェア世界第1位を誇ります。
総購入取引シェアランキング
国際ブランド名 | 総購入取引シェア |
---|---|
Visa | 55.7% |
Mastercard® | 26.27% |
Union Pay(中国銀聯) | 12.79% |
American Express | 3.21% |
JCB | 1.23% |
Diners/Discover | 0.98% |
国際ブランド別発行シェアランキング
国際ブランド名 | 総購入取引シェア |
---|---|
Visa | 28.95% |
Mastercard® | 15.35% |
Union Pay(中国銀聯) | 53.7% |
American Express | 1.15% |
JCB | 0.91% |
Diners/Discover | 0.56% |
日本では高いシェアを誇るJCBや、世界で初めてのクレジットカードであるダイナースでさえ、世界の総購入取引ではシェア1%ほどです。
銀聯カードがどれほど大きな規模なのかが、容易に想像できます。
日本ではあまり馴染みのないものの、銀聯カードは今世界でもっとも勢いのあるクレジットカード(国際ブランド)といっても過言ではないでしょう。
日本人が観光で行くお店ではVisaやMastercard®も使える
中国現地での決済事情についてみてみましょう。
中国では銀聯カードを採用しているお店が多いものの、日本人が観光で行くようなお店ではVisaやMastercard®でも使えることが多くなっています。
つまり「中国でも外国人旅行客が多く集まるような場所では銀聯カード以外もそこそこ使える」というわけです。
地方都市や個人商店では使えないことも多い
有名観光地や主要都市の有名店では、世界的にシェアの高いVisaやMastercard®でも対応しています。
しかし地方都市や、中国でしか展開していないチェーン店や、個人商店などではそれらのブランドが使えないケースも多々あります。
中国で有名な観光地以外を回ろうと思うのであれば、VisaやMastercard®以外に銀聯カードをひとつ持っておく方がよいでしょう。
VisaやMastercard®に比べるとJCBは使えるお店が少ない
VisaやMastercard®に比べると、日本発祥の国際ブランドであるJCBはさらに利用できる場所が限られます。
「JCBしか持っていない」という方は、中国だとほとんどクレジットカードが使えない状況になるのを覚悟しておく必要があります。
長期滞在するなら銀聯カードを作っておくのがおすすめ
数日~1週間程度の滞在や、有名観光地しか行かないのであればVisaやMastercard®で十分に事足りるかもしれません。
しかし長期滞在をしたり、あまり発展していない地方都市に足を運んだりする予定であれば、銀聯カードを作っておくことをおすすめします。
銀聯カードを1枚持っておけば、うっかり両替をし忘れた場合や、手元に現金がない場合でも、買い物や宿泊に困ることはそうないでしょう。
このように、銀聯カードは中国発の今もっとも勢いのある国際ブランドであり、中国での長期滞在に欠かせないカードです。
次の項からは、そんな銀聯カードをあらかじめ日本で作る方法について解説していきます。
日本で銀聯カードを作る方法

中国生まれの銀聯カードですが、提携している日本のカード会社に申し込めば日本でも作ることが可能です。
ここからは日本で銀聯カードを作る方法と、日本で作れる銀聯カードについて紹介していきます。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
なお、日本国内でも銀聯カードは作成できます。
例えば、ANAのマイルを貯めて中国に行きたいという方は、ANA銀聯カードがよいのではないでしょうか。
すでに三菱UFJニコスが発行するMUFGカードをお持ちの方は、MUFG銀聯カードを作成するとよいでしょう。
できるだけ早く作成したいという方は、三井住友銀聯カードがよいでしょう。
ネットから申し込め、最短3営業日で作成できます。
なお、学生さんが作成するのであれば、親権者の同意が必要となります。
留学等で必要となった場合には、親の同意を得た上で申し込みを行いましょう。
日本から申し込みが可能
日本ではMUFGカード(三菱UFJカード)と三井住友カードがそれぞれ銀聯カードと提携しており、ネットや電話などで申し込むことが可能です。
ただ、日本で発行されている他の国際ブランドと違って、
- 設定されているのはショッピング枠のみで、キャッシング枠はない
- 支払いは一括払いのみで、分割払いやリボ払いは利用できない
- 旅行保険やショッピング補償は付帯していない
- 電子マネーには対応していない
- 対応しているのは店頭ショッピングだけで、通信販売やカタログ販売、ATMでのキャッシングなどは利用できない
上記のような制限があるため、その点は気をつけてください。
銀聯カードはあくまで「中国に行くときに、現地の店頭だけで利用するカード」としてしか利用できません。
日本で作れる銀聯クレジットカード
日本で作れる代表的な銀聯のクレジットカードは、
これらの3つです。ここからは、それぞれのカードの概要や特徴について解説していきます。
三井住友銀聯カード
三井住友カード株式会社が発行している銀聯カードで、カードデザインが「中国大陸」または「パンダ」のふたつから選べます。
ネットから申し込むと最短3営業日に発行してくれるスピード感が魅力のひとつで、急な出張にも対応してくれるでしょう。
このカードは日本におけるもっともスタンダードな銀聯カードで、
- 急な出張が決まったので早くカードを発行してもらいたい
- デザインを選んで楽しみたい
といった方におすすめです。以下、カードの概要です。
申込対象 | 満18歳以上 (高校生は除く。学生の場合は親権者の同意が必要) |
---|---|
年会費 | 無料 |
家族カード | 追加永年無料 |
旅行傷害保険 | なし |
ショッピング補償 | なし |
利用可能枠 |
|
支払い方法 | 一括払いのみ |
支払日 | 15日締め翌月10日払い、もしくは月末締め26日払い |
電子マネー | なし |
ポイント | Vポイント (200円(税込)につき1ポイント付与) |
その他 |
|
三井住友銀聯カードについては以上です。
MUFG銀聯カード
三菱UFJニコス株式会社が発行している銀聯カードで、三井住友銀聯カードとは違い、すでに三菱UFJニコスが発行するMUFGカードを所持している方のみ申し込めるカードです。
そのため、MUFG銀聯カード単体では発行できません。
もしMUFGのカードを持ってない場合は、MUFG銀聯カードと一緒にMUFG系のカードを申し込む必要があります。
またMUFG本体ではなく、提携しているフランチャイジー(例:ちばぎんディーシーカード株式会社など)が発行しているカード、もしくは法人カード、一部の提携カードを持っている方は申し込みできません。
三井住友銀聯カードに比べると、やや申し込みのハードルが高いカードと言えるでしょう。
そのため、すでにMUFGカードを持っている方におすすめです。
以下、MUFG銀聯カードの概要です。
申込対象 |
|
---|---|
年会費 |
|
家族カード | 新規発行手数料、 更新時発行手数料(原則5年): 330円(税込) |
旅行傷害保険 | なし |
ショッピング補償 | なし |
利用可能枠 | 所持しているMUFGのカードの利用枠の範囲内 |
支払い方法 | 一括払いのみ |
支払日 | 所持しているMUFGのカードと合算して同じ日に支払い |
電子マネー | なし |
ポイント | グローバルポイント、スヌーピーポイントプログラムに 対応しているMUFGカードを持っていた場合のみ、 海外銀聯加盟店で利用するとポイント2倍 |
その他 |
|
MUFG銀聯カードについては以上です。
ANA銀聯カード
ANAと三井住友カード株式会社、そして銀聯が提携して発行しているカードです。
こちらもMUFG銀聯カードと同じく、サブカードの位置づけなので単体で持つことはできません。
ポイントはマイルへと移行できるため、現地のショッピングでもマイルを貯めたい方におすすめのカードとなっています。
以下、ANA銀聯カードの概要です。
申込対象 |
|
---|---|
年会費 | 永年無料 |
家族カード | 永年無料 |
旅行傷害保険 | なし |
ショッピング補償 | なし |
利用可能枠 |
|
支払い方法 | 一括払いのみ |
支払日 | 15日締め翌月10日払い ※ANAカードの利用分とは別計算 |
電子マネー | なし |
ポイント | Vポイント(200円(税込)につき1ポイント付与) →ANAマイレージへ1ポイント=1マイルで移行可能 |
その他 | 店頭ショッピング専用カードのため、 通販、カタログ販売、ATMでのキャッシングは利用不可 |
ANA銀聯カードは、すでに持っている通常のANAカードとは別計算で請求が行われ、Vポイントもそれぞれ別々に貯まります。
先ほど紹介した三井住友銀聯カード、ANA銀聯カード、どちらのカードでも貯めたVポイントは、指定の景品や他社のポイントへの交換、マイルに交換などが可能です。
ただ、
- 三井住友銀聯カード…200円につき1ポイント=1マイル
- ANA銀聯カード…200円につき1ポイント=1マイル
なので、マイルを貯めるのであればANA銀聯カードの方がお得です。
ANA銀聯カードについては以上です。
これらのカードの特徴から、日本国内で発行されている銀聯カードは日本で使うのではなく、中国で使うときだけに利用するのがおすすめです。
次の項では、中国で決済するときの注意点についてみていきましょう。
中国で決済するときの注意点

中国で決済をするとき特に気をつけておきたいのが、
の3点です。それでは、それぞれについてみていきましょう。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
なお、注意点として、銀聯カードもどこでも使えるとは限りません。
そのため、現金もある程度持っておくことも忘れずに。
現金は念のため両替しておこう
銀聯カードを持っていれば買い物に困ることはあまりないでしょうが、念のために現金はある程度両替しておくとよいでしょう。
特に開発途中の地方都市や、その他クレジットカードが使えないであろう僻地などに行く予定のある方は、あらかじめ両替しておくのが得策です。
現地に行って「現金しか使えなくて途方にくれる」「仕方なく為替レートが高い場所しかなく損をする」といったことがないよう、中国に着いたあとに現地の銀行で両替しておくことをおすすめします。
クレジットカードが使えるか確認する方法
現地で買い物をするときには、あらかじめクレジットカードが使えるかどうかを確認しておきましょう。カードが使えるかどうかは、
- レジに国際ブランドのマークがあるか見てみる
- 店員にあらかじめ聞いてみる
といった方法で確かめるようにしてください。
金額に間違いなどがないか注意する
有名な観光地でも、言葉が通じないことによる行き違いや、入力ミスなどによる金額間違いが発生する可能性は大いにあります。
クレジットカードで決済する時は暗証番号やサインをする前に、金額に間違いがないかを確認しましょう。
現金で決済するときにも、お釣りの金額に間違いがないかどうかを気にしておきましょう。
まとめ
それでは、ここまでの内容を振り返ってみましょう。
▼ 中国のクレジットカード事情
- 今世界でもっとも勢いのある国際ブランドが「中国銀聯」
- 中国では銀聯カードが主流で、VisaやMastercard®でも使えないところがある
- JCBはVisaやMastercard®よりさらに使えないところが多い
- 長期間滞在するのであれば、銀聯カードは持っておくべき
▼ 日本で作れる銀聯カードとその特徴
- 日本でも、三井住友や三菱UFJニコスなどから銀聯カードが発行されている
- 単体で発行できるものもあれば、単体では発行できないものもある
- 一括払いのみ、キャッシング不可などの制限があるため、中国での利用専用として持っておくべき
▼ 中国で決済するときの注意点
- 現金もある程度両替しておくと安心
- 銀聯カード以外の国際ブランドのクレジットカードが使えない場合が多いので、利用できるかあらかじめ確認しておく
- 金額に間違いがないかや、現金決済のときはお釣りに注意する
中国に行くのであれば、銀聯カードはもっておいて損はないカードです。
もし、長期間の滞在や有名観光地以外の土地に行くのであれば、あらかじめ日本で自分に合った銀聯カードを発行しておくとよいでしょう。
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イーデス編集部
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