審査が甘い住宅ローンには別のデメリットがある!本当に使うべきかの判断ポイント
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- 住宅ローンの審査が甘い銀行を知りたい
- 審査に落ちてしまったので、通りやすいローンを知りたい
マイホームを購入するにあたって、避けて通れないのが住宅ローンの審査。
審査に対して不安な要素があると、「審査に通らないとマイホームは購入できないの…?」と心配になりますよね。
たしかに金融機関のなかには審査に通りやすい住宅ローンも存在していますが、審査の通りやすさだけで金融機関を選ぶのは、筆者としてはおすすめしていません。
理由は、審査が甘い金融機関は金利が高めに設定されていることも多く、結果的に住宅ローンの総コストが大きくなってしまう可能性があるためです。
そのためまずは、
- 自身が審査の甘い住宅ローンを利用するべきなのか
- 審査が甘い住宅ローンを利用する前にできる対策はあるのか
という2点を確認しておきましょう。
この記事では、審査が甘い住宅ローンを利用するべきかを確認するポイントと、審査が甘い住宅ローンの特徴を解説していきます。
住宅ローンの審査に対して不安がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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審査が甘い住宅ローンを利用するべきかを確認しよう
審査が甘い住宅ローンを探す前に、「そもそも審査が甘い住宅ローンを利用する必要があるのか」を簡単にチェックしておきましょう。
多くの場合、審査が甘い住宅ローンには高めの金利が設定されていて、毎月の返済額や完済までのトータルコストも高くなりがち。
そのため審査にギリギリで通る人でも、審査の厳しさを気にする必要の無い余裕な人でも、これらの金融機関を利用すると高めの金利が適用されてしまいます。
本来であればもっと金利の低い住宅ローンを利用できるのに、漠然とした「審査が不安」という感情だけで、金利の高い住宅ローンを選ぶのは避けたいですよね。
次に紹介するのは、住宅ローンの審査で落ちる理由になりやすい項目のチェックリストです。
まずは下記のリストから、自身に該当する項目がないかを確認してみましょう。
こんな人は注意!審査に落ちるポイントをセルフチェック
【事前審査】住宅ローンに落ちるポイント
- 個人信用情報に「異動」の記載がある
- 消費者金融系のカードを持っている
- 他の借り入れがある
- クレジットカードの保有枚数が多すぎる
- 完済時の年齢が80歳以上
- 返済負担率ギリギリのローン
- 転職してからの勤続年数が短い
- 個人事業主などで収入が不安定
【本審査】住宅ローンに落ちるポイント
- 事前審査の申告内容と、本審査の提出書類の内容が異なる
- 本審査までに転職をした
- 購入する担保の価値が低い
- 健康状態に問題がある
一覧に該当する項目がある場合は、住宅ローンの審査にマイナスの影響を与えてしまう可能性があります。
とはいえ極端に不安になる必要はなく、どの項目も事前に知っておけば対策をできることがほとんどです。
それぞれの対策方法については下記の記事で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてくださいね。
住宅ローン審査が甘い銀行の特徴と見つけ方
記事の冒頭でも触れたように、「住宅ローンの審査基準が甘い」と厳密に言い切れる金融機関はありません。
金融機関は住宅ローン審査の基準を公開しているわけではなく、「◯◯銀行は厳しい」「△△銀行は甘い」と、明確に比較できないからです。
また住宅ローンは大きな金額を貸し出すローンなので、どんな金融機関でも返済破綻リスクを回避しようとしていることも理由のひとつです。
とはいえ銀行のなかには、審査に通りやすい金融機関や住宅ローンが存在しているのも事実で、ある程度の傾向をお伝えすることは可能です。
そこでこの記事では、住宅ローンの審査基準が甘い銀行の特徴について解説していきます。
住宅ローンの審査基準が甘い銀行の特徴
特徴①適用金利が高い
一般的に住宅ローンの金利が高いほど、審査基準は緩和されていく傾向にあります。
具体的に「◯%以上であれば通りやすい」というものではありませんが、相対的に見て、金利の低い住宅ローンは審査基準が厳しいと考えておきましょう。
金融機関のなかではネット銀行が金利を低く設定されていることが多く、地方銀行は高めに設定されています。メガバンクはその中間ですね。
もしすでに住宅ローンの審査に落ちてしまったのであれば、
- ネット銀行で落ちた方は
→メガバンクを - メガバンクで落ちた方は
→地方銀行を
というように検討する金融機関の幅を広げてみましょう。
ただし金利が高くなれば、もちろん毎月の返済額も大きくなります。
必ず申込み前に返済額のシミュレーションをして、安定して返済を続けられるのかを確認しておいてくださいね。
特徴②適用金利に幅がある
ひとつめの特徴とやや似ていますが、適用金利に幅がある金融機関も、審査が甘めの傾向があります。
「幅がある」とは、「変動金利0.5%~0.65%」のような金利表記になっている金融機関のことを指しています。
これらの金融機関は、申込者の状況にあわせて適用する金利を調整できるため、適用する金利の高低によって返済のリスクを分散できるのです。
金融機関の種類ごとの傾向としては、ネット銀行では金利が固定されていて、メガバンクや地方銀行では金利に幅をもたせているケースが多く見受けられます。
特徴③地方銀行
地方銀行は、ネット銀行やメガバンクと比べると、審査が甘めのケースが多くあります。
ここまで触れてきた金利に関する理由だけでなく、対面で個別の相談ができることも理由のひとつとして挙げられます。
ネット銀行ではWEB上で入力された情報だけで審査が行われるため、入力情報の細かな背景が伝わらず、審査が厳しくなりがち。
それに対して地方銀行では対面で個別に相談できるため、収入増減の理由や勤続年数など、細かな情報を伝えやすく、銀行の担当者も「どうすれば審査に通るか」を一緒に考えてくれやすいのです。
地方銀行は、ネット銀行やメガバンクと比べると金利が高めになっていることが多いですが、審査に不安な方は対面相談できる地方銀行も検討してみると良いでしょう。
また不動産会社と地方銀行が提携しているケースも多いため、検討している住宅を取り扱っている不動産会社の方にも確認してみてくださいね。
フラット35は審査が甘い?審査基準を解説
審査が甘い住宅ローンについて情報収集をしている人の中には、「フラット35は審査が甘い」という事を聞いた人も多いと思います。フラット35の審査が甘いと言われる理由は以下の2つです。
フラット35の審査が甘いと言われる理由
- 勤続年数に制限がなく、転職直後でも申し込むことができる
- 団信に未加入でも住宅ローンを組める
フラット35の審査基準は、民間の住宅ローンのように人物中心ではなく、物件中心です。そのため、民間の住宅ローンでは審査落ちしやすい転職直後やフリーランスといった人でも、審査を通過する可能性が高いです。
また、民間の住宅ローンでは必須となる団信への加入が任意となるため、健康に不安があり団信の審査に通らないという人でも住宅ローンを組むことができます。
フラット35の審査やメリットについては以下の記事で詳しく解説しているので、検討している人はチェックしてくださいね。
まとめ
住宅ローンの審査は誰でも不安に感じるものです。
しかし審査が甘い住宅ローンは金利も高めに設定されているケースが多いため、まずは自身の状況が住宅ローンの審査に悪影響を与えてしまうのかどうか、を必ず確認しておきましょう。
【事前審査】住宅ローンに落ちるポイント
- 個人信用情報に「異動」の記載がある
(携帯電話料金、クレジットカードの滞納歴がある) - 消費者金融系のカードを持っている
- 他の借り入れがある
- クレジットカードの保有枚数が多すぎる
- 完済時の年齢が80歳以上
- 返済負担率ギリギリのローン
- 転職してからの勤続年数が短い
- 個人事業主などで収入が不安定
【本審査】住宅ローンに落ちるポイント
- 事前審査の申告内容と、本審査の提出書類の内容が異なる
- 本審査までに転職をした
- 購入する担保の価値が低い
- 健康状態に問題がある
審査に影響するポイントが分かれば、事前に対策も取っておくこともできるため、下記の記事も参考にしてみてくださいね。
千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士
【専門家の解説】
住宅ローンの業界には審査が厳しい銀行と甘い銀行という棲み分けは存在します。
最も分かりやすい見分け方は金利です。
金利には借入期間の長短に加えて「債務者が返せなくなってしまうリスクに対する見返りに相当する部分」が加算されています。
低金利を売りとする民間銀行は審査が厳しいと考えて良いと思います。
ということは、高めの金利を設定している民間銀行は、低金利の民間銀行の審査に通らなかった人をターゲットにしているため審査が甘いと言えるのです。
また、通常は審査が厳しい銀行でも、不動産会社の提携ローンにおいては比較的審査が甘くなる傾向があります。
銀行にとっては不動産会社が大口顧客であり、その不動産会社が利益を上げやすくするために提携ローンを提供している場合です。
審査基準として甘くするということは無いですが、その不動産会社の物件であるということで、その担保価値を高く評価するなどの形で融資の可能枠が通常よりも多いケースがあります。
また直接的に適用金利が銀行のホームページで公開している最低金利よりもさらに優遇した低金利を適用するケースもあります。
ただし提携ローンの利用にあたっては、不動産会社から別途事務代行手数料を請求されることがあります(不動産会社によります)。
また、申し込みの期限が早めに設定されており、住宅の契約とほぼ同じタイミングで住宅ローンも決めるように求められるといったデメリットもあります。
本当は問題なく審査に通過できるのに、不安だからという理由だけで金利が高いローンを利用するのは避けたいですよね。