クレジットカードの国際ブランドとは?種類やおすすめ、発行会社との違いを解説
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クレジットカードの会社と言うと、VisaやMastercard®、JCBなどの国際ブランドを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし、一般的にクレジットカード会社というと、ライフカードやエポスカードといったクレジットカード発行会社や加盟店管理会社も含まれます。
このように一口に「クレジットカード会社」と言っても、さまざまな業務形態の会社が関わっています。
今回の記事では、クレジットカード会社の各業態の役割や、どの国際ブランド・発行会社を選ぶのがおすすめなのかも紹介していきます。
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1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。
2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。ポイント探検倶楽部に掲載されているポイントは約230種類。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られる。
約100枚のクレジットカードを保有、年間約150万円の年会費を支払っている、まさにクレジットカードの専門家。
一般カードからプラチナカードまで幅広い層のカードを実際に保有・利用し、日々様々なメディアにて、使った人にしか分からない信用できる情報提供を行っています。所有されているすべてのカードを月に1度は必ず利用しながら、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。
三児の父であり家計のやりくりをすべて担当。ポイントのみならず、クレジットカードや保険なども守備範囲で、近年は投資にも挑戦している。
【主な著書】
新かんたんポイント&カード生活 (自由国民ムック)
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クレジットカードの会社には3つの種類がある

一般的にクレジットカード会社と呼ばれている会社には、大きく分けて下記の3つの種類の会社があります。
- 国際ブランド
- クレジットカード発行会社
- 加盟店管理会社
それぞれの会社の特色や役割の違いについて、詳しく見ていきましょう。
国際ブランド
VisaやMastercard®、JCBといった世界的に決済機能を提供しているブランドのことを国際ブランドといいます。

現在、国際ブランドとして認められているのは、以下の7つです。
- Visa
- Mastercard®
- American Express
- JCB
- Diners
- Discover
- 銀聯
上記は、7大国際ブランドと呼ばれています。以前はVisa、Mastercard®、American Express、JCB、Dinerの5つで5大国際ブランドと呼ばれていました。
近年のシェア率の拡大や発行枚数の増加などを考慮してDiscover、銀聯(ぎんれん)を加えた7大国際ブランドと呼ばれるのが一般的になってきています。
国際ブランドの役割
国際ブランドの役割は、決済機能を世界中に提供することです。
楽天カードの楽天や、イオンカードのイオンなどクレジットカードを発行している各会社が、国内中や世界中に決済機能網を張り巡らせるのは大変なことです。
そのため、世界中に決済機能を持っている会社から決済システムを借りるのです。この決済機能を世界中に持っている会社が国際ブランドというわけです。
- 決済機能を持っている:国際ブランド
- 決済機能を国際ブランドから借りている:クレジットカード発行会社(イシュア)
上記のことがいえます。
クレジットカード発行会社
実際にクレジットカードを発行する会社のことをイシュアと呼びます。日本国内のイシュアの一例は以下の通りです。
- 三菱UFJニコス
- クレディセゾン
- イオンカード
- 楽天カード
- ジャックスカード
- オリコカード
それでは次にイシュアの役割について見ていきましょう。
イシュアの役割
イシュアの役割を一言で言えば「会員管理」です。
利用ごとにポイントや特典をつけたり、海外旅行保険や国内旅行保険、ショッピング保険といった各種保険を用意したりするのもイシュアの仕事です。
また、入会手続きや審査も基本的にはイシュアが行います。
クレジットカード発行会社ランキング一覧
クレジットカード発行会社の規模や取扱高は、どのようになっているでしょうか。
クレジットカード発行会社各社の設立年、取扱高を以下の表で紹介します。
会社名 | 創立・設立 | 取扱いカード例 | 年間取扱高 (2021年度実績) | 参考資料 |
---|---|---|---|---|
株式会社クレディセゾン (会社概要) | 1951年5月1日 | セゾンカードインターナショナル セゾンパール・アメリカン・エキスプレス®・カード | 7兆7,000億円 | 数字で見るクレディセゾン |
三菱UFJニコス株式会社 (会社概要) | 1951年6月7日 | 三菱UFJカード VIASOカード | 13兆1,059億円 | 第15期(2022年3月期)決算公告 |
ライフカード株式会社 (会社概要) | 1952年10月27日 | ライフカード 学生専用ライフカード | 6,885億円 | 2022年3月期決算データブック(親会社:アイフル株式会社) |
株式会社ジャックス (会社概要) | 1954年6月29日 | ジャックスカード | 1兆3,832億円 | 2022年3月期決算 |
株式会社オリエントコーポレーション (会社概要) | 1954年12月 | Orico Card THE POINT | 2兆4,350億円 | 数字で見るオリコ |
株式会社ジェーシービー (会社概要) | 1961年1月25日 | JCB一般カード JCBカードW | 33兆8,255億円 ※2020年度実績 | 会社概要>年間取扱高 |
三井住友カード株式会社 (会社概要) | 1967年12月26日 | 三井住友カード(NL) 三井住友カード ゴールド(NL) | 24兆8,777億円 | 業績データ |
イオンフィナンシャルサービス株式会社 (会社概要) | 1981年6月20日 | イオンカード(WAON一体型) イオンカードセレクト | 6兆2,779億円 | 2022年2月期通期 決算説明会 |
楽天カード株式会社 (会社概要) | 2001年12月6日 | 楽天カード | 14兆5,000億円 | 数字で見る楽天カード |
クレジットカードを介して買い物されたものを「取扱額」となるので、膨大な金額になりますね。
国際ブランドとクレジットカード発行会社の関係については、下記の記事で詳しく説明しています。興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
加盟店管理会社
クレジットカード会社と呼ばれる会社の中にはもうひとつ、加盟店管理会社があります。
加盟店管理会社は「アクワイアラ」と呼ばれています。主な業務としてクレジットカードの加盟店の新規開拓や既存加盟店を管理しています。
海外では分業化されているのが普通ですが、日本ではイシュアがアクワイアラを兼ねているケースも多いです。
アクワイアラの役割
アクワイアラは、クレジットカード加盟店とイシュアをつなぐ代理店のような存在です。
加盟店から売上データを受け取り、そのデータをイシュアに渡します。そして売り上げ代金をイシュアから徴収し、それを加盟店に受け渡します。
また、アクワイアラは加盟店が支払うカード手数料の一部を収益元としているため、新規加盟店の開拓も重要な仕事になります。
信販会社との違い
クレジットカード会社と似た業態に信販会社があります。クレジットカード会社と信販会社の主な違いは以下の通りです。
- クレジットカード会社はクレジットカードのみを取り扱っているのに対して、信販会社はクレジットカード以外にもあらゆる商品の信用販売も行なっている
- クレジットカードの収益の源泉は加盟店からの販売手数料なのに対して、信販会社は消費者からの金利手数料で収益をあげている
この章では、クレジットカードにまつわる各社の業態の違いやその役割といった点を中心にお話ししてきました。
クレジットカード会社の仕組みが大体分かったのではないでしょうか。
次に、クレジットカード会社が違うことによって起こるさまざまな違いをお伝えしていきます。
国際ブランドによる違いと選び方やおすすめの人を紹介

前述した通り、国際ブランドとして認められているクレジットカードには7種類あります。それぞれ特徴が異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合ったものを選ぶことが重要です。
ここでは、国際ブランドの違いによって起こることや、選び方、それぞれの特徴について解説していきます。
国際ブランドの会社が違うと起こること
国際ブランドが違うと決済できる店舗の数が違います。
「JCBブランドのクレジットカードを使おうとしたけど、VisaかMastercard®しか使えないと言われてしまった」という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
特に気を付けなければならないのが「JCBカードしか持っていない」という場合です。JCBもれっきとした国際ブランドですが、海外では使えないケースもあります。
JCBブランドしか持っていないという人は、海外に行く前にVisaブランドかMastercard®ブランドのクレジットカードを1枚サブカードとして作っておくと安心です。
国際ブランドの選び方
数ある国際ブランドから、利用するクレジットカードのブランドを選ぶ際のポイントには、以下のようなものがあります。
- 決済できる店舗の数は多いか
- 利用したいエリアで使いやすいか
- ステータスは高いか
- 使用用途に合っているか(ショッピングなのか旅行や出張先での使いたいのかなど)
- どのような特典が付いているか(付帯保険など)
クレジットカードを作成しても、利用したい店舗やエリアで利用できない場合があります。そのため、作成前に決済できる店舗数の多さや、利用したいエリアで使いやすいか(海外でも利用できるか)確認しておきましょう。また、ステータスや向いている用途、特典もブランドによって異なるため、ブランド選びの重要なポイントとなっています。
一概に、どの国際ブランドが優れているとは言えません。ライフスタイルに合わせて、自分にとって使いやすいものを選ぶことがおすすめです。
各国際ブランドの特徴とおすすめの人
下記の表は、各国際ブランドの特徴とおすすめの人をまとめたものです。
国際ブランド | 特徴 | おすすめの人 |
---|---|---|
Visa | ・ 世界トップシェア ・ 国内・海外問わず利用できる店舗が多い | ・ 国内/海外問わず利用できる店舗が多い方がいい人 ・ どの国際ブランドを選ぶか決められない人 |
Mastercard® | ・ Visaに次いでシェアが高い ・ ヨーロッパを中心に加盟店が多い | ・ 国内・海外問わず利用できる店舗が多い方がいい人 ・ ヨーロッパエリアでの利用が多い人 |
American Express | ・ 独自の特典やサービスが特徴的 ・ プロパーカードのステータス性が高い | ・ クレジットカードにステータス性が欲しい人 ・ 特典や優待の充実度を重視する人 |
JCB | ・ 日本国内ではトップクラスの加盟店数 ・ 海外では加盟店数が少ない | ・ 国内利用がほとんどの人 ・ 国内ブランドが安心できる人 |
Diners | ・ グルメ系やゴルフ関連の特典が充実している ・ プロパーカードのステータス性が高い | ・ グルメ系やゴルフ関連の特典を重視する人 ・ カードにステータス性は欲しいが、年会費も気になる人 |
Discover | ・ 日本では発行されていない ・ JCB・Diners・銀聯と提携している | ・ 海外在住の人 ・ 提携国際ブランドが多い点を重視する人 |
銀聯 | ・ 中国国内と、中国人観光客の多いエリアでのシェアが高い | ・ 中国へよく行く、または中国在住者 |
どの国際ブランドを選ぼうか決められない場合や、1枚目のクレジットカードを作成する場合には、VisaまたはMastercard®がおすすめです。日本だけではなく、海外でも利用しやすいため、不便に感じる場面は少ないでしょう。
これまでは、国際ブランドの選び方やそれぞれの国際ブランドについて簡単に紹介しました。これからは、それぞれの国際ブランドの特徴と、おすすめの人についてより詳しく解説していきます。
Visaの特徴とおすすめの人
特徴
Visaは世界中で広く利用されているクレジットカードブランドで、そのシェア率は世界1位です。
Visa自体が直接カードを発行しているのではなく、ライセンスの提供を受けた金融機関などがVisaブランドのカードを発行しています。
それにより、Visaのカードは国内外で広く使われており、普及度と利便性はトップクラスと言えます。
Visaはこのような人におすすめ!
- Visaカードは、国内外のさまざまな場所でカードを利用したい人に向いています。Visaは世界中の店舗で受け入れられており、海外での支払いに困る心配はほとんどありません。旅行や出張で海外へ行く機会がある人は持っておくとよいでしょう。
下記の記事で、より詳しくVisaについて説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
Mastercard®の特徴とおすすめの人
特徴
Mastercard®︎は、シェア率の高い国際ブランドです。ヨーロッパを中心に、世界中の多くの店が加盟しています。
レストランや観光施設、ホテル、レジャー施設などを優待割引で利用できる点が魅力です。
大きなデメリットはないものの、先ほど紹介したVisaよりシェア率は低く、利用できる店が少し制限される場合があります。
Mastercard®はこのような人におすすめ!
- Mastercard®︎は、国内外問わずに利用する人や、ヨーロッパエリアでの利用が多い人におすすめです。世界中に加盟店が多く、海外旅行や出張時に持って行くと安心でしょう。特にヨーロッパエリアでの普及率が高いため、ヨーロッパに旅行または出張する人はぜひ作成を検討してみてください。
下記の記事で、より詳しくMastercard®について説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
Mastercard®が選べるおすすめクレジットカード14選!特徴やその他ブランドとの違いを徹底解説
American Expressの特徴とおすすめの人
特徴
American Expressは、ステータスの高さから人気の高いブランドです。
カードの種類にはプロパーカードと提携カードがあり、それぞれメリット・デメリットが異なります。
プロパーカードとはAmerican Expressが独自に発行しており、付帯保険やサービス、特典が充実している点が特徴です。
一方、提携カードとは他社と提携して発行しており、提携会社のサービスを利用できる点が特徴です。
American Expressはこのような人におすすめ!
- American Expressは、クレジットカードにステータス性を求める人におすすめです。比較的に年会費が高く、審査基準も厳しいことから、高所得者や安定収入のある人に発行されています。また、空港ラウンジを無料で利用できたり、有名飲食店を優待価格で利用できたりするなど特典が充実していることから、特典や優待の充実度を重視する人にもおすすめです
下記の記事で、より詳しくAmerican Expressについて説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
JCBの特徴とおすすめの人
特徴
JCBは、日本発の国際ブランドで、国内加盟数は最大級です。日本国内ではほとんどの店舗で利用可能であり、海外旅行や出張での使用を予定していない場合には、特に問題ないでしょう。
シェア率はVisaやMastercard®︎に劣りますが、海外にもJCBに対応している店舗はあります。会員専用のサービス窓口が国内外に設置されており、海外でのトラブル時でも安心してサポートを受けることが可能です。
JCBはこのような人におすすめ!
- JCBは、国内のほとんどの場所で利用できることから、主に国内でカードを利用する人におすすめです。「Oki Dokiポイントプログラム」により、使用すればするほどたくさんのポイントが貯まります。また、JCBは日本のブランドであるため、日本のブランドを信頼している人にもおすすめです。何か問題が発生した際も、日本語でのサポートを受けられて、安心感を与えてくれます。
下記の記事で、より詳しくJCBについて説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
Dinersの特徴とおすすめの人
特徴
Dinersは、世界初の国際ブランドで、特に富裕層に支持されています。個々の審査に基づいて利用可能な金額が決定されるため、大きな買い物や多額の出費がある月でも安心です。また、空港のラウンジを無料で利用できる、自動付帯の旅行保険が手厚い(最高1億円の国内・海外旅行保険、最高500万円のショッピング補償)など、旅行者にとって魅力的なサービスも充実しています。
Dinersはこのような人におすすめ!
- Dinersは、グルメとゴルフを楽しむ人に特におすすめです。これらの特典が充実しており、多くのメリットを享受できます。また、カードにステータス性を求める一方で、年会費も気になるという人にもおすすめです。高いステータスを保ちつつも、他のステータスの高いブランドよりも年会費が抑えられています。
下記の記事で、より詳しくDinersについて説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
Discoverの特徴とおすすめの人
特徴
Discoverは、アメリカ生まれの国際ブランドで、アメリカだけではなく世界各地で利用できます。
年会費は無料で、利用限度額が比較的に高いのが特徴で、大きな買い物をする際にも安心です。
現在日本では発行できませんが、JCBとDiners、銀聯に加盟店を開放しており、それぞれの加盟店でカードを利用できます。
Discoverはこのような人におすすめ!
- Discoverは、日本では発行できず、発行には海外在住である必要があります。世界各地で利用できるブランドであり、海外在住の人は利用を検討してみるとよいでしょう。また、JCBとDiners、銀聯と提携しており、それらの加盟店でも利用できるため、多くのブランドと提携しており使いやすいものを探している人におすすめです。
下記の記事で、より詳しくDiscoverについて説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
銀聯の特徴とおすすめの人
特徴
銀聯は、中国銀聯が提供する国際ブランドです。2002年に設立された比較的新しいブランドですが、現在では世界中で広く受け入れられています。特に中国では多くの店が加盟しており、ほとんどの店舗で利用可能です。日本ではまだ利用できる店舗は多くないですが、中国人観光客の多い都市では利用できる店舗もあります。
銀聯はこのような人におすすめ!
- 銀聯は、特に中国との繋がりが深い人におすすめです。具体的には、中国へ頻繁に旅行する人や、中国で生活している人にとって利便性が高くなっています。中国の多くの店舗で利用できて、さらに中国の多くのATMで現地通貨を引き出せます。
下記の記事で、より詳しく銀聯について説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
クレジットカード発行会社による違いと選び方やおすすめカードを紹介
クレジットカード発行会社にも実に多くの種類があり、それぞれ特徴が異なります。自分に合ったカードを選ぶためにも、それぞれの違いや選び方を理解しておきましょう。
そこで、この章ではクレジットカード発行会社の違いによって起こることや、選び方、おすすめなどを紹介していきます。
クレジットカード発行会社の違いによって起こること
次にクレジットカード発行会社が違うことによって起こることを紹介します。
大きく分けると以下の2点に注意が必要です。
- 締め日と支払日が違う
- ポイントや特典などのサービスが違う
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
締め日と支払い日が違う
クレジットカード発行会社が違うと締め日や支払日が異なってきます。
カード発行会社によっては、月末締め翌月末払いというところもあれば、15日締め翌月5日払いというところもあります。
クレジットカードを複数枚所持していて、使い分けているという人は特に注意してください。
ポイントや特典などのサービスが違う
クレジットカード発行会社が異なれば、当然、会社ごとに決められているポイント制度、特典や優待内容などが違ってきます。
特に注意したいのがポイント還元率です。
ポイント還元率が0.5%(1,000円の利用で5円相当のポイント付与)というクレジットカードもあれば、ポイント還元率が2%(1,000円の利用で20円相当のポイント付与)を超えるものもあります。
ポイント還元率が0.5%のカードと2.0%のカードでは、数十万円、数百万円使った場合、数万円分の差がついてしまいます。
クレジットカード発行会社の選び方
クレジットカード発行会社によって、年会費やポイント還元率、特典、サービスが異なります。一概にどの会社が優れているというわけではなく、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが重要です。
ポイントを重視する人はポイント還元率に注目してクレジットカードを選ぶことをおすすめします。
また、できるだけコストをかけずにクレジットカードを使用したい場合には、年会費が無料または低いものを選ぶことがおすすめです。出張や旅行が多い場合にはマイルを貯めやすいものや、付帯の旅行保険が充実しているものを選ぶとよいでしょう。
次の章では、大手クレジットカード発行会社ごとにおすすめのクレジットカードを紹介していきます。
定番の大手クレジットカード会社発行おすすめクレジットカード3選

この章では大手クレジットカード会社が発行しているクレジットカードの中で、筆者おすすめのクレジットカードをお伝えしていきます。
おすすめのクレジットカード
カード | 三井住友カード(NL)(※) | JCB一般カード | 三菱UFJカード VIASOカード |
---|---|---|---|
年会費 | 永年無料 | 初年度:無料(※2) 2年目以降:1,375円(税込) 条件達成で無料(※3) | 初年度:無料 2年目以降:無料 |
ポイント 還元率 | 0.5%~5.0%(※4) | ||
ポイント名 | OkiDokiポイント | OkiDokiポイント | VIASOポイントプログラム |
国際ブランド | |||
電子マネー |
※Mastercardブランドのグリーンカードは現状お申込できませんので、グリーンカードご希望の場合は、Visaブランドにてお申込ください。
※1 最大7.0%ポイント還元:ポイント還元率は通常のポイント分を含みます。
スマホのVisaのタッチ決済・Mastercard®タッチ決済での支払いが対象です。iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外となります。
商業施設内にある店舗など、一部ポイント加算対象とならない店舗および指定のポイント還元率にならない場合があります。
一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿し支払いただく場合があります。 その場合の支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、了承ください。
上記、タッチ決済とならない金額の上限は、利用される店舗によって異なる場合があります。
※1 ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
※2 オンラインで入会申し込みの場合は初年度年会費無料。なお、本会員の方が対象で、資料請求でお申し込みの方は対象となりません。
※3 MyJチェックのご登録&年間合計50万円(税込)以上のご利用で翌年の年会費無料。
※4 最大還元率はJCB PREMOもしくはnanacoポイントに交換した場合
それぞれ、以下から詳しく解説していきます。
三井住友カード(NL)
三井住友カード(NL)は名前の通り、「券面にカード番号が記載されていない」という点が特徴的なカードです。
年会費は永年無料で、基本ポイント還元率は0.5%です。(※1)
基本のポイント還元率は平均的ではありますが、対象のコンビニ・飲食店では最大7.0%にまでUP(※1)する1枚です。
※1 ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。ポイント還元率は通常のポイント分を含みます。スマホのVisaのタッチ決済・Mastercard®タッチ決済での支払いが対象です。iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外となります。商業施設内にある店舗など、一部ポイント加算対象とならない店舗および指定のポイント還元率にならない場合があります。一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿し支払いただく場合があります。 その場合の支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、利用される店舗によって異なる場合があります。
対象のコンビニ:セイコーマート、セブン-イレブン、ポプラ、ミニストップ、ローソン 他
対象の飲食店:マクドナルド、モスバーガー、サイゼリヤ、ガスト、バーミヤン、しゃぶ葉、ジョナサン、夢庵、その他すかいらーくグループ飲食店、ドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェ、かっぱ寿司 他
また、即時発行に対応しているため最短10秒(※2)で、カード番号のみを先に入手することができ、カード本体が手元にない状態でも、
※2 即時発行ができない場合があります。
- ネットショッピングの利用
- 電子マネーを介しての利用
が可能になります。
ただし、即時発行をするための条件として、以下2点には注意しましょう。
- 必ず9:00~19:30の間に申込を行うこと
- 連絡が可能な電話番号を用意すること
下記の記事で三井住友カード(NL)についてより詳しく説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
JCB一般カード
JCBは、日本が世界に誇る国際ブランドとして知られています。
世界中の加盟店で使うことができますが、日本国内の加盟店数はNo.1で、日本では一番使いやすいクレジットカードです。
同じ国際ブランドでもVisaやMastercard®は、自社でクレジットカードを発行せず決済機能のみを提供していますが、JCBは自社でもクレジットカードを発行しています。
数あるJCBブランドのカードの中でもっとも基本的なカードが「JCB一般カード」です。2022年11月からは券面にカード番号などを記載していないナンバーレスカードが登場し、よりセキュリティ―面も強化されています。
国内・海外ともに最高3,000万円の旅行傷害保険の利用付帯と海外の買い物に対して最高100万円のショッピングガード保険が自動付帯されています。
追加機能として、ETC、QUICPay、家族カードをつけることもできます。
さらに、JCB一般カードには、スマホの画面割れ破損などを補償(※)してくれるJCBスマートフォン保険も付帯しています。
補償の適用条件:①補償対象スマートフォンの通信料の支払いに、JCB一般カードを指定②事故発生の時点で、補償対象スマートフォンの通信料を直近3ヵ月以上連続で支払う③購入後24ヵ月以内のスマートフォンが補償対象(年間補償限度額:30,000円/自己負担額:10,000円)。
年会費は1,375円(税込)かかりますが、インターネット入会で初年度年会費無料、次年度以降も以下の条件を満たせば年会費は無料になります。
- MyJチェック(利用明細の電子メール化)の登録
- 年間50万円(税込)以上のショッピングの利用
※年会費お振替月の前々月19日までに「MyJチェック」のご登録が必要
※12月16日~翌年12月15日のショッピングご利用合計金額
39歳以下の方であれば、以下の「JCB CARD W」が年会費無料&ポイント高還元でお得です。
※ 入会資格は18歳以上39歳以下で本人または配偶者に安定継続収入のある方。 または高校生を除く18歳以上で学生の方。
下記の記事でJCB一般カードについてより詳しく説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
下記の記事でJCB CARD Wについてより詳しく説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
三菱UFJカード VIASOカード
三菱UFJニコスは、日本屈指のメガバンク「三菱UFJ銀行」のグループ企業で、日本最大級の規模を誇るクレジットカード会社です。
三菱UFJニコスは個人向け、法人向け合わせて100種類以上のクレジットカードを発行していますが、もっともスタンダードで初心者向けなのがここで紹介する「三菱UFJカード VIASOカード」です。
このカードには最高2,000万円の海外旅行傷害保険が付帯されています。
この保険は病気やケガなどの治療費はもちろん、カメラや携帯電話などの携行品が破損した場合にも補償されます。
注意点は、海外旅行傷害保険が適用されるには、事前に海外旅行代金を三菱UFJカード VIASOカードで支払っていることが条件ということです。
また、年会費無料、最短翌営業日発行という敷居の低さも魅力のひとつです。なお、このカードの国際ブランドMastercard®です。
下記の記事で三菱UFJカード VIASOカードについてより詳しく説明しているため、興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
加盟店管理会社の違いによって起こること
私たち消費者には直接の関わりは少ないですが、加盟店管理会社によっても違いがあります。
主なものは、加盟店から加盟店管理会社に支払う手数料や条件が違うということです。
加盟店側の手数料や条件が違う
加盟店管理会社が違うと、加盟店側が支払う手数料や各種条件が異なります。
飲食店などでは、管理会社への手数料が割高な場合、価格に上乗せされる可能性があります。
ここまで、クレジットカードのブランド、イシュア、アクワイアラが異なった場合に起こることをお伝えしてきました。

菊地崇仁/ クレジットカード専門家
約100枚のクレジットカードを保有し、約130万円の年会費を支払っている。一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードを実際に保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。すべてのカードを利用し、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。
クレジットカードで混乱するのが国際ブランドと発行会社の違いではないでしょうか。例えば、VisaやMastercard®と言う名称は多くの方が知っていると思います。
ただし、Visaが発行しているクレジットカードというのはなく、三井住友カードのVisaや楽天カードのMastercard®など、必ず発行会社があるわけです。
一方、JCBやアメックスはカードも発行しているため、JCBが発行するJCB、アメリカン・エキスプレスが発行するアメックスも存在します。
カードを落とした、家族カードを追加したい、カードの特典を知りたい、と言うような場合はカード裏面に書かれている発行会社に連絡し、カード表面に書かれている国際ブランドは、使える店を探すのに利用すると覚えていると良いでしょう。
以前は国際ブランドのついていないクレジットカード(ハウスカード)もありましたが、最近は減ってきていますので、この辺りは考えなくても良いです。
まとめ
今回の記事では、クレジットカードにまつわる会社に焦点をあてて、国際ブランド、クレジットカード会社、加盟店管理会社それぞれの役割を解説してきました。
各業態の役割を知ることを通してクレジットカードの仕組みがより深く理解していただけたのではないでしょうか。
加えて、クレジットカード会社、特に国際ブランドとクレジットカード発行会社が違うことによって、さまざまな違いが生まれることもお分かりいただけたと思います。
この記事を参考に、ぜひ自分にとって最適なクレジットカードに出会ってください。
本記事の編集者について

イーデス編集部
専門知識がないと難しい金融商品を、正確で詳しく、わかりやすく伝えるために、記事企画・推敲・構成・編集・情報の更新を行っております。