クレジットカードの繰り上げ返済のメリットは?繰り上げ返済の手順を紹介
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クレジットカードには「繰り上げ返済」という方法があります。
クレジットカードのリボ払いなど利息が発生する支払い方法で利用した場合、繰り上げ返済をすると利息負担を減らすことができます。
また、一括払いをしている場合、支払い日より前に振り込むことで、限度額に余裕を持たせることができます。
このような繰り上げ返済のメリットがあるなら、クレジットカードの未払い分を繰り上げ返済したいと思いませんか?
ここでは繰り上げ返済でどれくらいの負担を減らすことができるのかをシミュレーションし、繰り上げ返済の方法について解説していきます。
この記事を最後まで読めば、自分が繰り上げ返済をするべきかどうかを判断することができるようになり、繰り上げ返済の正しい手続きを行うことができるようになります。
それではさっそく、クレジットカードの繰り上げ返済とはどういうものなのかを、具体的に解説していきます。繰り上げ返済をして少しでも負担を軽くしたい人は是非最後までお読みください。
スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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クレジットカードの繰り上げ返済とは
クレジットカードの繰り上げ返済とは、本来の口座引き落とし日よりも早くカード会社へ支払ってしまうことです。
クレジットカードの繰り上げ返済をする目的は2つあります。
- リボ払いの場合:利息を減らすことができるから
- 一括払いの場合:限度額に余裕を持たせることができるから
それぞれの内容について、詳しく解説していきます。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
少しでも利息を軽減したい方は、クレジットカードでも繰上返済という仕組みがある点は覚えておきましょう。
繰上返済とは、借りているお金をまとめて返済する方法です。
リボ払いを普段活用するものの、利息が膨らんで大変になりそうといった場合には、まとめて返済することができないかどうか検討してみましょう。
例えば、ボーナスでまとめて返済するといった方法が考えられます。
また、単純にカードの枠をあけたいため、繰上返済するといった方法も考えられます。
支払いを単純に早めたい方や限度額に余裕を持てるようにしたい方は、カード会社に連絡し、その後返済できる金額を振り込むようにしましょう。
その際に、すべて返済するのか、一部をまとめて返済するかもカード会社に連絡しましょう。
なお、リボ払いの繰上返済はATMからも行える場合がありますので、カード会社に聞いてみましょう。
繰上返済を活用して少しでも利息を浮かし、負担が軽減できる仕組みを構築していきましょう。
リボ払い:少しでも早く返済するのがおすすめ
リボ払いをしている人は少しでも早く支払うのがおすすめです。なぜなら、リボ払いの利息を安くして支払回数を減らすことができるからです。
リボ払いは自分の都合に合わせて返済額をコントロールすることのできる便利な決済方法ですが、支払手数料として利息を支払うことになります。
リボ払いが終わっていない状態で次から次へとリボ払いを積み重ねることによって、本来の金額(元金)が大きくなります。
元金が大きくなるほど利息も大きくなりますから、気が付いたら返済しているのは利息だけで元金を返済していないという状態になってしまうのです。
このリボ払いの借金地獄の状態を解消するために繰り上げ返済という方法を活用するのです。繰り上げ返済をすれば、利息を発生させている元金を減らすことができるからです。
繰り上げ返済することによって、利息を計算するための元金を減らすことができます。元金が少なくなると同時に、利息額も少なくすることができます。
少しでも余力ができたら繰り上げ返済に充てるようにしましょう。支払い負担が軽くなってどんどん楽になります。
どれくらいリボ払いの負担が減るかシミュレーション
それでは実際に、どれくらいの負担を減らすことができるかシミュレーションしてみましょう。例えば10万円の商品を毎月1万円ずつリボ払いで返済していく場合で考えてみます。※年利15.0%で計算
もし繰り上げ返済しなかった場合は、10回払いでトータルの金利手数料は約6,700~7,000円程度になります。しかしリボ払い2回目のタイミングで2万円の繰り上げ返済をしたとします。
そうすると、
- 支払回数を10回から8回に減らすことができる
- 支払利息約7,000円を約5,000円に減らすことができる
ということになります。
これは「元金が減れば利息も減る」という相乗効果によって、支払利息が5,000円程度まで圧縮された結果です。約2,000円の利息を支払わずに済むだけでなく、支払い回数を2回分減らすことにつなげることができるのです。
ところがリボ払い8回目のタイミングで2万円の繰り上げ返済をすると、
- 支払い回数は1回しか減らせない(10回→9回)
- 支払利息は900円ほどしか減らせない(約7,000円→約6,000円)
という結果になってしまいます。
もちろん繰り上げ返済をしないよりかはお得なのですが、少しでも早く返済することによってどんどん負担を軽くすることができるのはこういうことなのです。
金利手数料に開きがあるのは、カード会社各社によって計算方法が異なるからです。今回はシミュレーションということで大まかな金額で解説しました。
実際の正確な金額は、クレジットカード会社へお問い合わせください。
リボ払いについての詳しい説明は、下記の記事も参考にしてみてくださいね。
一括払い:限度額にも余裕が出る
繰り上げ返済をすることによって、限度額に余裕が出ます。限度額に余裕が出ることによって、よりクレジットカードで決済できる金額が増えます。
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伊藤亮太/ ファイナンシャルプランナー
皆様にとって真に必要なライフプランニングの設計、資産運用相談を承っております。中立的な立場から、ご相談に応じます。砂金取りという趣味も実益をかねて実践中です。詳しくはZIPANNINGで検索を。
【専門家の解説】
限度額に余裕を持たせたい場合には、カード会社指定の口座へ振り込むのが一般的です。
クレジットカードのポイントを取り逃さない
なぜ余裕を出したほうがいいのか?それは、ポイントを貯めるチャンスを逃さないようにするためという理由があるからです。
クレジットカードは、カード毎に上限額が設定されています。利用金額が上限額に達してしまうと、カードを使うことができなくなってしまいます。
たとえば口座引き落とし日が27日なのに15日で既に限度額に達してしまった場合は、残り12日間をすべて現金や電子マネー決済しなければならない、ということになってしまいます。
電子マネー決済なら電子マネー利用ポイントを貯めることができますが、現金で支払った場合はせいぜい店舗のポイントを貯めることくらいしかできません。
審査に良い景況を与えることができる
さらに繰り上げ返済することによって、審査に良い影響を与えることができます。なぜなら、指定された支払日よりも早期に返済できる能力があることを証明することになるからです。
新しいカードを作成するときの審査に通りやすくなったり、限度額を増やしたりしやすくなるメリットが出てくるのです。
ちなみに、限度額は審査によって決まり、無職や主婦、学生の場合は10~30万円前後に設定されているのが一般的です。勤続年数が長く安定した収入がある人ならゴールドカードなどステータスのあるカードの審査も通りますから、上限額が300~500万円に設定されていることもあります。
繰り上げ返済をすることによるメリットがどれほどお得なのかをご理解いただけたと思います。それでは実際にどのように繰り上げ返済をするのか、手順について解説していきます。
繰り上げ返済の手順(リボ払いをしている人)

リボ払いをしている人の繰り上げ返済の手順には、
- ATMを利用する場合
- 振込をする場合
の2通りの方法があります。それぞれの方法を詳しく解説していきます。
ATMを利用してリボの繰り上げ返済をする場合
ATMを利用する場合は、クレジットカードと暗証番号が必要になります。
クレジットカードはサインレス決済が主流になってきているため、暗証番号をすっかり忘れている人もいるかもしれません。その場合はまず暗証番号数字4ケタを確認する必要があります。
リボ払いの繰り上げ返済ができるATMですが、金融機関やコンビニATMなら基本的に対応しているので大丈夫です。
一部ATMでは対応していないこともあるので、あらかじめ操作できるか確認しておくとすぐに繰り上げ返済することができるでしょう。
JCBのカードなら、ミニストップやローソンのLoppiやセイコーマートのクラブステーションから1円単位で繰り上げ返済をすることができます。ATMでの繰り上げ返済は1,000円や10,000円単位が基本なので、小銭も繰り上げ返済に活用することができる端末がないか、調べてみることをおすすめします。
また、カード会社の締め日によって繰り上げ返済ができない期間があります。当月分の請求額が確定してからでないと繰り上げ返済することができないからです。
たとえば東日本のビューカードは月末締め翌々月4日払いのクレジットカードですが、金融機関への振替データを作成する25日頃から引き落とし結果が反映される10日頃までは繰り上げ返済をすることができません。
カード会社によって繰り上げ返済ができない期間があるため、あらかじめ確認するようにしましょう。
振込でリボの繰り上げ返済をする場合
クレジットカード会社によっては、ATMではなくカードセンターへの連絡によって繰り上げ返済の事前予約を行います。
暗証番号を忘れてしまった場合や暗証番号変更手続きをスキップしたい場合も、カードセンターへ連絡する方法をとることになるでしょう。そして自動音声ガイダンスに従って手続きする方法とオペレーターに直接連絡する方法があります。
たとえば楽天カードの場合は、
- 残額のすべてを繰り上げ返済する場合:自動音声専用ダイヤル0120-30-6910(または092-474-9255)
- 残額の一部を繰り上げ返済する場合:コンタクトセンター0570-66-6910(または092-474-6287)
というように、連絡先が分かれています。
事前予約を済ませたら指定口座へ振込を行い、繰り上げ返済完了となります。
リボ払いの繰り上げ返済の手順は、コンビニATMや自動音声ダイヤルでいつでも好きなときに繰り上げ返済できる方法と、営業時間の制限がある方法、繰り上げ返済できない期間があることが分かりました。
それでは次に、リボ払いではなく単純に支払いを早めたい場合の手順を確認しましょう。
繰り上げ返済の手順(単純に支払いを早めたい人)

単純に支払いを早めたい人や限度額に余裕を作りたい人は、
- まず、カード会社に先に連絡をする
- 次に、指定の口座に振り込む
という2つの手順が必要になりますそれぞれの手順について順番に解説していきます。
カード会社に先に連絡をする
まず始めに、カード会社に先に連絡をする必要があります。カード会社に連絡せずに引き落とし口座へ入金しても、繰り上げ返済したことにはならないからです。
ほとんどのカード会社は、繰り上げ返済専用の口座があり、その口座へ入金することで繰り上げ返済ができる仕組みになっています。ところがカード会社で連絡をする前に自分の口座へ入金してしまえば、出金して再び指定口座へ入金するという手間がかかってしまいます。
場合によっては手数料がかかってしまうこともあるでしょう。そのようなことを避けるためにも、かならずカード会社へ先に連絡するようにしましょう。
そしてカード会社へ「繰り上げ返済したい」ことを伝えることで、繰り上げ返済の予約をすることになります。どの口座へいつ振り込めばいいのかを指示されるので、しっかりとメモをとっておきましょう。
指定の口座に振り込む
カード会社へ事前連絡をしたら、指定口座へ振り込んで繰り上げ返済完了となります。ちなみに繰り上げ返済という名称ですが、カード会社によっては、
- 早期返済
- 追加返済
- 任意返済
- 臨時返済
という名称で説明されています。異なる名称になっていたとしても目的は同じなので、安心して手続きしてください。
まとめ
「クレジットカードの繰り上げ返済のメリットは?繰り上げ返済の手順を紹介」はいかがでしたか?最後にこの記事の内容を4つのポイントにまとめます。
- クレジットカードの繰り上げ返済には、「リボ払いの利息と回数を減らす」「限度額に余裕を出す」という2つの目的がある
- 繰り上げ返済ができる期間をしっかりと確認する
- リボ払いの繰り上げ返済はATMを利用できることがある
- 限度額に余裕を出すための繰り上げ返済は、カード会社が指定した口座へ振り込むのが原則である
繰り上げ返済がどういうものなのかを正しく理解することができれば、自分が繰り上げ返済をするべきかどうかを判断することができるようになり、正しく繰り上げ返済をすることができるようになります。
繰り上げ返済を上手に活用して、少しでも負担を軽くするようにしましょう。