顔認証決済とは?JCBとパナソニックが本格展開を検討!特徴やメリットを徹底解説
最終更新日:

『イーデス』は、複数の企業と提携し情報を提供しており、当サイトを経由して商品への申込みがあった場合には、各企業から報酬を受け取ることがあります。ただし当サイト内のランキングや商品の評価に関して、提携の有無や報酬の有無が影響を及ぼすことはございません。
また当サイトで得た収益は、サイトを訪れる皆様により役立つコンテンツを提供するために、情報の品質向上・ランキング精度の向上等に還元しております。※提携機関一覧
クレジットカード会社のJCBはパナソニックシステムソリューションズ ジャパン株式会社が展開している「顔認証クラウドサービス パートナープログラム」に参画し、両者で顔認証決済サービスの本格展開の検討を始めました。
ただ、顔認証決済サービスと聞いても、どのようなものなのかイメージが湧かない人が多いかと思います。
そこで、この記事では
をまとめて解説していきます。
顔認証決済サービスとはどのようなものなのか把握して、導入が開始されたときに焦らなくてもいいように備えましょう。

菊地崇仁 / クレジットカード専門家
顔認証による決済サービスは実証実験段階に突入しています。
最初の頃は社員食堂など、限られた対象者での実証実験でしたが、最近ではちょっとした観光地などで実証実験が行われ、一般人でも参加できる状況になっています。
事前に専用サイトで顔情報とクレカ情報を登録し、対象店舗では"顔"をかざすだけで登録済みのクレカから支払われる仕組みです。
富山市や南紀白浜で顔認証による実証実験が行われ、比較的大規模に行っているのが東京ドームでの実証実験です。
2021年5月25日から売店「Dome Shop 104」で顔認証決済サービスの実証実験が行われ、事前に顔とクレカを登録すると、売店のレジに設置された専用端末で"顔"で支払いできます。
なお、東京ドームでの顔認証は決済だけでなく、入場ゲートなどでも導入される予定で、今後は「顔パス」が主流になるかもしれません。
株式会社ポイ探 代表取締役
監修者菊地崇仁
1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。
2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。ポイント探検倶楽部に掲載されているポイントは約230種類。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られる。
約100枚のクレジットカードを保有、年間約150万円の年会費を支払っている、まさにクレジットカードの専門家。
一般カードからプラチナカードまで幅広い層のカードを実際に保有・利用し、日々様々なメディアにて、使った人にしか分からない信用できる情報提供を行っています。所有されているすべてのカードを月に1度は必ず利用しながら、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。
三児の父であり家計のやりくりをすべて担当。ポイントのみならず、クレジットカードや保険なども守備範囲で、近年は投資にも挑戦している。
【主な著書】
新かんたんポイント&カード生活 (自由国民ムック)
気になる内容をタップ
JCBとパナソニックが顔認証決済サービスの展開を検討
先にお伝えした通り、JCBはパナソニックシステムソリューションズ ジャパン株式会社が展開している「顔認証クラウドサービス パートナープログラム」に参画しました。
顔認証決済サービスが導入されると、決済時の端末に映し出される顔画像と事前に登録した顔画像を照合するだけで、導入加盟店で決済ができるようになります。
現在は店員にクレジットカードを渡す、決済時にサインをするなど解決時に手間がかかりますが、顔認証決済サービスが展開されればクレジットカードを携帯する必要さえなく手ぶらで買物が楽しめるようになるのです。
顔認証決済サービスはパナソニックの顔認証技術とJCBの決済に関する知見を併せながら検討されており、将来的な実用化を目指しています。
顔認証決済サービスの概要が把握できたところで、顔認証決済サービスにはどのような特徴があるのかご紹介します。
顔認証決済サービスの4つの特徴
まずは、現在パナソニックとJCBが共同で本格展開を検討している顔認証決済サービスの特徴をご紹介します。
顔認証決済サービスに採用されている技術などが把握できるので、どのようなサービスなのかぜひチェックしてみてください。
パナソニックの世界最高水準の顔認証技術を採用
パナソニックは、世界最高水準の顔認証技術を持っています。
主な特徴としては、下記の3つがあります。
AIを応用し顔の認証精度を向上
パナソニックの顔認証技術は経年による顔の変化、顔の角度の違い、マスクやメガネの着用有無などがあっても、AIを活用したディープラーニング技術を用いて高精度で顔を認識します。
また、事前に登録をする顔画像が顔認証に適しているのか自動で把握し、顔認証に適した顔画像が用意できるように導いてくれます。
利便性を兼ね備えた使いやすいデザイン
JCBカードが使える実店舗で顔認証決済サービスを開始する場合、顧客が利用しやすいデザインでないと普及までに時間がかかります。
パナソニックは空港に顔認証ゲートを導入した実績があり、顧客が使用しやすい実用的なデザインを追求しています。
セキュリティ技術に力を入れている
パナソニックの顔認証技術は、セキュリティ対策にも力を入れています。
パナソニックは監視カメラや決済端末で国内シェアトップクラスの実績を持っており、高いセキュリティ技術やノウハウを持っています。
それを顔認証にも応用。顔認証で得られたデータはクラウド上に保管し厳重に管理するなど、個人情報となるデータの管理を慎重に行っています。
このように、パナソニックの顔認証システムはすでにさまざまなシーンで活用されており、決済サービスへの応用も期待されています。
手ぶらで決済ができるようになる
顔認証決済サービスが導入されると、顔認証が従来のパスワードやサインの代わりとなります。
そのため、わざわざクレジットカードを提示しなくても買い物ができ、手ぶらで気軽に買い物が楽しめるようになります。
とくに、ファミリー層や高齢者層などクレジットカードでの会計が大変な場合は、顔認証決済ができることでスムーズに会計ができるようになるでしょう。
また、新しい生活様式が求められている中で非接触での会計ができるようになるところも大きな特徴です。
会計時間の短縮につながる
顔認証決済サービスが導入できれば、会計時間を大幅に短縮できます。
現状はクレジットカード支払いの場合は決済端末にカードを挿入してパスワードを押す、または店員にクレジットカードを渡して操作を行い、サインをすることが多いです。
どちらも意外と時間や手間がかかるため、待ち時間の増加につながっています。
顔認証決済サービスならタブレットやスマートフォンなどの画面に顔を向けるだけで会計が終了するため、会計時間を大幅に短縮できるでしょう。
その結果、消費者が買い物をしやすくなるのはもちろんのこと、スーパーやデパートの従業員の手間も削減できるようになります。
二要素認証でセキュリティを強化することも可能
顔認証決済サービスのセキュリティ強化のために、二要素認証を導入することも可能です。
例えば、顔認証決済とPINコード入力を組み合わせるなど、クレジットカードを所有している本人しか分からない情報を入力できるようにすれば、よりセキュリティを強化できます。
買い物のジャンルやシーンに合わせて、安全に使えるよう配慮されているところも顔認証決済サービスの特徴だと言えるでしょう。
顔認証決済サービスの特徴が把握できたところで、具体的にどのように使用するのか決済方法を見てみましょう。
顔認証決済で決済をする方法
顔認証決済サービスは、現段階では下記のような手順で利用できる予定です。
STEP.1
事前登録をする
顔認証決済サービスを利用する前に、専用サイトから氏名やクレジットカード情報を登録します。併せて顔写真の撮影、登録を行って、顔認証ができる準備をしておきます。
STEP.2
買い物をする
顔認証導入加盟店で買い物をします。
STEP.3
会計時に顔認証決済をする
会計時にレジで、顔認証決済をします。タブレットやスマートフォンなどの用意された端末で顔認証をすると会計が完了します。場合によってはPINコードなどを入力し、二要素認証をすることがあります。
STEP.4
決済が完了する
決済が完了するとスマートフォン等で、支払い状況が確認できます。
顔認証決済サービスの利用方法が理解できたところで、実際に顔認証決済サービスが導入されるとどのようなメリットがあるのかご紹介します。
顔認証決済の3つのメリット
ここからは、顔認証決済ならではの3つのメリットをご紹介します。
顔認証決済が導入されるとどのような利点があるのか把握できるため、ぜひチェックしてみてください。
メリット
利便性が向上する
顔認証決済サービスを導入する最大のメリットは、顧客と従業員の双方にとって利便性が向上することです。
顧客はわざわざクレジットカードを携帯する必要がなくなり、手ぶらで好きなときに買い物が可能です。
買い物をする際の持ち物を減らせるだけでなく、何気なく立ち寄ったお店で買いたいものがあったときや、現金を持っていないときに欲しいものが見つかったときにも、チャンスを逃さず購入を検討できます。
従業員にとっては、会計時にクレジットカード処理をする手間やサイン等を依頼する手間が省けます。
一人当たりの会計にかかる時間が短縮できるのはもちろんのこと、クレジットカードに関する細かな業務がなくなり効率化ができます。
このように、顔認証決済サービスは顧客にとっても従業員にとっても便利で使い勝手のいいサービスとなります。
パスワードを忘れることがない
従来のクレジットカード決済の場合は、少なからず
- パスワードを忘れる恐れがある
- クレジットカードそのものを紛失する可能性がある
というリスクがありました。
しかし、顔認証決済サービスを導入すればクレジットカード自体を使用しないので、パスワードやカードの紛失の心配がありません。
そのため、落としたカードを知らぬ間に他人に使われていたなどの被害を防げるようになるでしょう。
顔認証決済サービスを導入することでクレジットカード利用時や携帯時のリスクを減らせるところは、メリットだと言えるでしょう。
年齢を問わず使いやすい
現在、決済手段として普及している電子マネーやクレジットカードは、使い方が分からないとなかなか導入しにくいものです。
とくに、高齢者にとっては手が届きにくいサービスとなっている側面があります。
顔認証決済サービスならタブレットなどの端末に顔を向けるだけなので、年齢を問わず誰でも簡単に決済ができます。
今までは現金支払いしかできなった層にもクレジットカード支払いが普及し、新たな決済手段として受け入れられる可能性があるでしょう。
このように、ターゲット層を選ばず誰でも手軽に利用できるのは、顔認証を活用するからこその強みだと言えます。
顔認証決済のメリットが把握できたところで、あわせてデメリットとしてはどのようなことが考えられるのかも把握しておきましょう。
顔認証決済のデメリット
利便性の向上を始めメリットが多い顔認証決済ですが、一方でデメリットとしてセキュリティ対策が懸念されています。
顔認証、指紋認証などの生体認証は、下記の二つの性質を持っています。
セキュリティ対策の懸念点
- 偽陽性:
本人ではないのに、本人だと認証してしまう性質 - 偽陰性:
本人なのに、本人だと認証されない性質
顔認証決済のセキュリティ対策がどれだけ高くても、まだまだシステムが発展段階で、認証の誤りが起きてしまう可能性は否定できません。
顔は個体差があり、3Dデータで認識することで簡単に間違いが起こらないようにはなってきていますが、現段階では課題が残っています。
顔認証決済のメリットとデメリットが把握できたところで、最後に顔認証決済サービスの導入が開始したときに利用できるクレジットカードをご紹介します。
将来的に顔認証決済ができるJCBのクレジットカード3選
将来的に顔認証決済サービスの利用が開始されたときに利用できるJCBのクレジットカードを厳選してご紹介します。
今からJCBカードを持っておけばいち早く顔認証決済サービスが利用できる可能性があるので、ぜひ参考にしてみてください。
普段使いしやすい「JCBカード S」
「JCBカード S」は、JCBカードの中で使い勝手がよくスタンダードな1枚です。
年会費は永年無料。ETCカードや家族カードも無料で発行できます。
通常の買い物では1,000円で1Oki Dokiポイントが貯まりますが、優待店である「JCBオリジナルシリーズパートナー」やネットショッピング「Oki Dokiランド」を利用するとポイント還元率がアップするところが特徴です。
また、国内外旅行傷害保険(利用付帯)や海外利用のショッピング保険、さらに、スマホの画面割れ破損などを補償してくれるJCBスマートフォン保険も付帯(※)しているなど、クレジットカードに備わっていて欲しい付帯サービスもしっかりと用意されています。
※ 事故発生の時点で、補償対象スマートフォンの携帯電話通信料を直近3ヵ月以上連続でJCB カード Sでお支払いの場合、JCBスマートフォン保険が適用。購入後24ヵ月以内のスマートフォンが補償対象(年間補償限度額:30,000円/自己負担額:10,000円)。
また、セキュリティ―面に配慮したナンバーレスカードが登場したことで、カード利用時も第三者から盗みされる心配もなく安心です。
普段の買い物に使えるお得なクレジットカードを探している人に、おすすめです。
39歳以下限定のクレジットカード「JCB CARD W」
「JCB CARD W」は、申込が18歳以上39歳以下限定のクレジットカード(※1)です。このカードの最大の特徴は、JCBカード Sに比べて常時Oki Dokiポイントが2倍貯まるところです。
※1 18歳以上39歳以下で本人または配偶者に安定継続収入のある方。 または高校生を除く18歳以上で学生の方。
「JCBオリジナルシリーズパートナー」などの優待店で利用すればさらにポイント還元率がアップするので、効率よくポイントが貯められます。
また、2022年11月からは券面にカード番号を記載していないナンバーレスカードが登場し、よりセキュリティ―面が強化されています。
JCB CARD Wは即時入会(モバ即)が可能で、カードの申し込みから最短5分程度で審査が完了(※)し、すぐにMyJCBアプリでカード番号などの確認ができるので、プラスチックカードが届く前にネットショッピングや店頭で利用することができます(※2)。
※2 モバ即での入会後、カード到着前の利用方法について、詳しくは公式サイトをご確認ください。
種類は完全ナンバーレスカードのほかに、ネットショッピングをよく利用する方に便利な裏面に番号があるタイプから選ぶことができます。
ワンランク上の付帯サービスが魅力「JCBゴールド」
「JCBゴールド」はゴールドカードならではの、ワンランク上の付帯サービスが大きな魅力です。
世界1,100ヵ所以上のラウンジをUS32ドルで利用できる「ラウンジ・キー」や、ホテルなどの宿泊優待が受けられるホテル優待など、旅行や出張をサポートするサービスが揃っています。
JCBカード Sに比べて付帯保険も充実しており、旅行傷害保険は海外旅行だけでなく国内旅行にも付帯(※1)。さらにJCBスマートフォン保険の年間補償限度額も高く設定されています(※2)。
※1 利用付帯。JCBゴールドで事前に、「搭乗する公共交通乗用具」や「参加する募集型企画旅行」などの料金をお支払いいただいた場合、海外旅行傷害保険は最高補償額1億円、国内旅行傷害保険は最高補償額5,000万円が適用されます。
※2 補償の適用条件:①補償対象スマートフォンの通信料のJCBゴールド支払う②事故発生の時点で補償対象スマートフォンの通信料を直近3ヵ月以上連続で支払う③購入後24ヵ月以内のスマートフォンが補償対象(年間補償限度額:50,000円/自己負担額:10,000円)。
通常の買い物では1ヵ月の利用金額から換算して1,000円で1Oki Dokiポイントが貯まりますが、海外利用では2倍となるところもポイントです。
年会費が11,000円(税込)かかりますが、その分ラグジュアリーなサービスを受けたい人に向いています。
まとめ
JCBとパナソニックが本格展開を検討している顔認証決済サービスは、顔認証が従来のパスワードやサインの代わりとなり手軽に買い物が楽しめるようになるサービスです。
クレジットカードを携帯しなくても買い物ができるようになるので、より買い物がしやすくなります。
クレジットカード決済の利便性が向上するのはもちろんのこと、会計時の混雑解消や手続きの簡略化にもつながるでしょう。
現段階では検討段階なので開始時期や導入方法などは不明ですが、顔認証決済サービスが広まることでクレジットカード決済の新たな可能性が生まれるかもしれません。