株の勉強は何から始める?4ステップで株式投資の勉強方法を解説!
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- 株の勉強は何から始めれば良いの?
- おすすめの勉強方法が知りたい
株の勉強は以下の4ステップで行ってみてください!
ただし、これらのステップを経ても必ず投資に成功するというわけではないので注意してください。
実際の取引の中でしか学べないこともありますので、上記のステップを経て知識をつけた上で、実践で経験を積み精度を上げていきましょう。
この記事では4STEPに分け、株初心者の株の勉強方法を紹介します。
最後まで読めば、何をどのように勉強すれば自信を持って株式投資を始められるかがわかるでしょう。
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スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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などイーデス編集部 / 株式会社エイチームフィナジー
編集者乾 翔太郎
1995年生まれ、大阪府大阪市出身。
大学卒業後、株式会社メンバーズに入社。その後、グループ会社の株式会社MOVAAAへ出向し、大手企業のオウンドメディアを担当。コンテンツディレクターとして、企画からコンテンツ制作、アクセス分析を行う。
2019年に株式会社エイチームフィナジーに入社。住宅ローン、新規事業開発部を経て、ナビナビ証券の編集者に就任。また、YouTubeチャンネル「ナビナビチャンネル」も運営し、金融情報を分かりやすく配信している。
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- ステップ②銘柄分析の方法を身に付けよう(株取引を始めたばかりの勉強方法)
- ファンダメンタルズ分析の基本
- 決算情報の分析
- PERとPBR
- 四季報の活用
- テクニカル分析の基本
- スクリーニング
- 損切り(ロスカット)・ナンピン買いの技術
ステップ①
基本的な株式投資の仕組みと流れを理解しよう
(株取引を始める前の勉強方法)
ここで紹介する勉強方法がピッタリな人
- 株式投資や金融に関する知識がない人
- 株式投資をしたことがない人
株式投資の基本を勉強しよう
株式投資の基本的な仕組みを理解するには、初心者向きの株式投資に関する本やインターネットの記事、動画コンテンツを参考にすると良いでしょう。
ただし、インターネットで流れる情報は、いい加減な情報もあります。
インターネットの記事を参考にする場合には、信頼できるサイトで株式投資の勉強をすべきでしょう。
株式投資の基礎を学ぶ上で、重要なことは、偏らずに体系的に知識を身に付けることです。
ある程度、知識がついてきたら、自分なりの投資スタイルを追求することは良いことですが、その段階に至るまでは最低限の基礎的な知識は網羅しておきたいところです。
そのため、次のような内容が学べる本やコンテンツを選んで、一通り目を通すようにしましょう。
株式投資の基本的な仕組み
株式投資は、買った値段よりも高い値段で売ることによって利益を得るというのが基本です。
例えば、株価が1,000円の時に買って、1,200円になった時に売れば、200円の利益が出ます(※手数料や税金を考慮せず)。
株価はさまざまな要因で動き、それは投資を職業でしているプロの人でも予測は困難です。
だからと言って、何も考えずに買ったり売ったりするようでは、ギャンブルと何ら変わりません。
どのようなときに、株価が動きやすいかを知りましょう。
基本的には、「株を買いたい」という人が多ければ株価は上がり、「株を売りたい」という人が増えれば株価は下がります。
株価に影響を与える要因にはさまざまなものがありますが、代表例として、次のようなものが挙げられます。
- 世の中の景気
景気が良いと株価は上がりやすくなります。 - 会社の業績
会社の業績が上がれば、配当などのリターンに対する期待が高まり、投資家の人気が高まります。 - 新製品や新サービスの発表
将来的な業績の上昇が期待され、投資家の人気が高まります。 - 増配や復配
会社が配当を増やす増配や、支払いをやめていた配当を再開する復配があると、株価は上がりやすくなります。
また、株式投資で得られる利益には、値上がり益以外にも、配当や株主優待もあります。
これらは、株式を発行する会社が利益の一部を株主に還元するものです。
実際に投資をする前には、値上がり益以外の配当や株主優待についてもしっかり理解しましょう。
株式投資の税金
税金についてもいざ利益が出た後に困らないように、投資の前に最低限知っておきたいところです。
株式投資で年間20万円以上の利益が出た場合には確定申告が必要になります。
ただし、口座開設の際に、特定口座の源泉徴収ありを選べば、利益にかかる税金を証券会社が源泉徴収して、代わりに税務署に納めてくれますので、面倒な確定申告をせずにすみます。
また、自分で確定申告する場合でも、特定口座なら、年間取引報告書と呼ばれる1年間の損益を計算した書類を作成してくれるので、簡単にできます。
株式投資の流れ
STEP.1
口座開設
インターネットで簡単に開設できます。
自分の投資スタイルに応じて手数料を比較しましょう。
STEP.2
銘柄を選ぶ
まずはなじみのある会社やニュースで興味を持った会社にするのも手。
STEP.3
株を買う
景気などマクロ状況を把握した上で、個別銘柄のチャート分析などを行い、購入タイミングを探りましょう。
STEP.4
株を売る
ここぞというタイミングで売って利益を確定しましょう。
株式を買うためには、証券会社に口座を開設する必要があります。
どの証券会社を選んだ方が良いかどうかは、その人の投資スタイルによりますが、インターネットでの取引に抵抗がなければ、手数料が安いネット証券を選ぶと良いでしょう。
特にSBI証券は、取引手数料が比較的安く、取扱商品も豊富なため、初心者の方におすすめです。
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また、株の取引には、成行注文や指値注文など、普段聞かないような株式取引特有の専門用語が使われます。
成行注文
「いくらでもいいから買いたい」という注文方法。
高確率で買うことができるが、値動きが激しい場合には思わぬ高値で買わされるケースもある
指値注文
「いくらで買う」と指定する注文方法。
事前に決めた価格以下で購入できるが、指定した価格以下にならないと買えないので、成立しないケースもある。
これらの言葉については株式投資を始める前にしっかり押さえておきましょう。
もし、自信がなければ、用語集のついた本を持っておいたり、面倒でも身につくまでは都度インターネットで調べるなどしましょう。
投資する株の選び方
投資する株の選び方は、非常に奥が深いものです。
株式投資は、突き詰めると、将来株価が上がるであろう企業を見つけるもの、といっても過言ではありません。
しかし、上場している株の銘柄は日本株だけでも4,000銘柄近くあります。
その中から、投資初心者が将来上がる株を見つけることは困難です。
そのため、まずは、自分が普段利用している商品やサービスを提供する会社から選ぶと良いでしょう。
もし、買いたい株が複数あってその中から選ぶ場合には、業績の良い銘柄を選びましょう。
ただし、株式投資の難しいところですが、今期の業績が良くても、すでにその好業績が株価に反映されているものもあります。
そのため、今よりも将来、業績が良くなりそうな銘柄を選ぶようにしましょう。
株価の確認方法
株価は、さまざまな方法でチェックできます。
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デモトレード
基本的な知識を身に付けたなら、次は実践、と行きたいとことですが、まだ実際にお金を使って株式投資をするのは不安という人は、デモトレードにチャレンジしてみましょう。
自分なりに銘柄を選んで、購入タイミングが今だと思ったら、デモトレードで買ってみます。
仮説を立てて、検証する中で、どういった銘柄を選ぶべきか、どのタイミングで買い、どのタイミングで売るべきか、自分なりの投資スタイルが確立していくことでしょう。
そうなれば、いよいよ実際に取引を開始してみましょう。
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ステップ②
銘柄分析の方法を身に付けよう
(株取引を始めたばかりの勉強方法)
ここで紹介する勉強方法がピッタリな人
- 株式投資の基礎知識は身に付けたので、より株式投資を実践していきたい人
銘柄分析の方法を勉強しよう
株価を予測するための代表的な分析は、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の2つです。
多くの投資家はこのファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を組み合わせて、銘柄選びはファンダメンタルズ分析で、売買のタイミングはテクニカル分析で見る傾向が強いです。
この2つは、とても奥深いもので極めることは非常に困難ですが、まずは基本について理解しておきましょう。
ファンダメンタルズ分析の基本
ファンダメンタルズ分析とは、会社を取り巻く経済状況と会社の業績から分析するものです。
具体的には、以下のようなものがあります。
- 世の中の景気
- 経済指標
- 為替の動き
- 会社の業績
例えば、経済指標の中に日銀短観(全国企業短期経済観測調査)というものがあります。
景気が良くなれば、モノがたくさん売れて、会社の業績も上がり、株価も上昇します。
こういった景気の良し悪しは、日銀短観などの経済指標で判断できます。
また、目を向けるべきなのは、日本だけでなく、海外です。特にアメリカ市場の影響は大きいのでチェックすべきでしょう。
さらに、アメリカドルをはじめ、為替の変動も大きく株式市場に影響します。
決算情報の分析
どの会社に投資するかを判断する上で、企業の業績のチェックは欠かせません。
会社の業績を見るには、会社が発表する決算資料を見ると良いでしょう。
会社の発表する決算資料には、以下のなどがあります。
- 決算短信
- 有価証券報告書
- 決算説明資料
決算短信は、上場企業が年4回の決算を行ったときに一般投資家に開示するものです。
決算短信では、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益が会社の経営成績として示されます。
企業の業績を見る上では、売上と利益の2つが重要で、売上や利益が伸びている企業ほど株価は上がると考えられ、逆に、売上や利益が右肩下がりになっている企業の株は買うべきではないと言えます。
- 売上
商品や製品を販売して得たお金の総額 - 営業利益
売上高から売上原価、販売費・一般管理費を差し引いたもので、その会社の主な営業活動によって得られた収益 - 経常利益
営業活動以外から出る収益と費用を含めて計算したもの - 当期純利益
経常利益から一時的な利益を加え、一時的な損失を引いた後、税金を支払った残りが当期純利益
中でも営業利益は、企業の本業による利益を表しますので、営業利益が伸び悩んでいるようだと、将来の成長は期待しにくいと考えられます。
より詳しいことは、会計に関する本やインターネットで調べてみましょう。
株式投資において注目したい情報
株式投資において、注目したいのは、営業利益の前期からの増減と変化率、そして、来期の業績予想です。
株式相場は常に未来を見て動くので、事前の業績予想から上方修正や下方修正があると、株価は敏感に反応します。
株式投資においては、業績の良い会社の株を買うのが基本ですが、その好業績が株価に織り込まれて、すでに株価が高くなっているケースも少なくありません。
そのため、株式投資においては、会社の現状よりも将来どうなるのか、を意識すると良いでしょう。
例えば、今は業績が悪く赤字でも、予想される業績が以前に発表済みの数字よりも上方修正されて黒字になるケースなどでは、株式市場において非常にポジティブに受け止められ、株価が急騰するといったことがあります。
PERとPBR
会社の業績を分析して、株を買おうとしても、それだけでは、今の株価水準が高いのか、安いのかは判断できません。
株価水準が高いか安いかを判断するための指標として代表的なものが、PERとPBRです。
PER
PER
PER(株価収益率)=株価÷1株利益
株価が1株あたり利益の何倍かを表しています。
投資したお金の回収に何年かかるかを表している、とも言えます。
PERが低いほど、会社が生み出す利益に対して株価が割安ということになります。
一般的には、PERの高い企業は利益がそれほど出ていない割に株価が高く、逆に、PERが低い企業は利益が出ているにもかかわらず株価があまり高くないことを意味しますので、投資するならなるべくPERが低い銘柄を選ぶと良いでしょう。
ただし、PERの水準は、業種によって変わります。
例えば、IT関連の企業は、成長期待が高く、PERは高い傾向にあり、100倍を超えるものも中にはあります。
そのため、単純に数字を見るだけではなく、同業他社との比較なども必要になります。
また、成長途中の企業は、今の利益はそれほどなくても、将来に対する期待で株式が買われて、株価が高騰して、PERが高くなっていることもあります。
そのような企業は、成長が続ければ、いずれ利益が株価水準に追いついて、PERも妥当な水準になると考えられます。
そのため、そのような成長が期待できる企業は、PERが多少高くても投資を検討しても良いでしょう。
一方、長く低迷している企業は、今後、徐々に利益が減っていくことが予想されます。
そのような企業は将来性に期待ができず、誰も買おうとせずに、PERが低い、株価が安い水準で放置されることもあります。
投資をする場合には、今後、売上・利益の成長が期待できるものの、PERが低い企業を選ぶようにしましょう。
PBR
PBR
PBR(株価純資産倍率)=株価÷1株純資産
PBRは会社の解散価値から株価を判断するもので、仮に今、会社が解散したときの株主の取り分を表しています。
PBRが1倍の場合、資産価値と株価は一致していて、PBRが1倍よりも大きければ資産価値よりも株価が高い、1倍よりも小さければ資産価値よりも株価が低いことを表します。
つまり、PBRが1倍を割ったら、解散価値よりも株価が下回っていることになり、その会社の株価は割安な状態にあるという見方ができます。
一般的に、景気が上向きのときには、PERが重視されます。
逆に、景気が悪い時には、あまり利益が出せないのでPERを参考にしづらく、万が一の際の倒産も意識され、PBRが重視される傾向にあります。
四季報の活用
上記の決算情報の分析やPER・PBRといった指標は株式投資において非常に重要なものです。
ただし、1つ1つを調べると手間がかかります。
これらが1冊の本にまとめられているが、東洋経済新報社が発行する『会社四季報』です。
『会社四季報』には、上場している会社のデータや主要指標、過去の売上・利益、そして、将来の業績の見通しなどが書かれています。
そのため、株式投資に慣れてきて、積極的に投資対象銘柄を増やしていきたいという方は、『会社四季報』を活用しましょう。
テクニカル分析の基本
株価は数値で表されますが、その数値だけを見ても、どのように株価が変化してきたすぐに判断することはできません。
これまでどのように株価が動いているかを見ることは今後の株価の動きを予測する上で必要です。
そのため、株価の動きをグラフ化して、動きが一目で見られるように株価チャートがあります。
テクニカル分析は、その株価チャートを駆使して、トレンドや売買のタイミングを分析するものです。
具体的には次のようなものがあります。
- ローソク足
- トレンドライン
- 移動平均線
- ゴールデンクロスとデッドクロス
テクニカル分析にはさまざまな手法があり、テクニカル分析について解説した本や記事などがたくさんありますので、興味のあるものは読んでみて、実際に試してみると良いでしょう。
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スクリーニング
自分の中で重視したい指標が決まったら、それを元に投資先を選びます。
ただ、4,000近くもある銘柄から条件に合う株を見つけるのは、非常に困難です。
そんな時に利用したいのが、証券会社のホームページにあるスクリーニング機能です。
スクリーニング機能を使えば、「PER15倍以下」・「PBR1倍以下」・「配当利回り2%以上」など複数の条件で検索して、条件に合った銘柄を見つけることができます。
また、テクニカル指標も条件に組み合わせて検索することもできます。
損切り(ロスカット)・ナンピン買いの技術
株価が買った値段よりも下がってしまった場合にどうするかは、非常に難しい問題です。
損失を拡大させないように、早めに損切りをするということは重要ですが、慣れないうちは非常に難しいものです。
しかし、相場が予想の反対に動いた場合には、思いきって損切りをしないと損失が拡大してしまいます。
また、投資できる資金に限りがある場合、いつまでも売れずにいると新しく買いたいと思う有望な株があっても買うことができないケースもあります。
トータルで利益が出ればいいと割り切って、時には負けを認めて損切りで撤退することも、株で成功するために必要なことです。
株価が下がった場合に、損切りではなく、ナンピン買いという方法もあります。
これは、買った株が値下がりした場合に、その株を買い増して、平均購入単価を引き下げるという方法です。
例えば、1,000円で100株を買った銘柄が、800円に値下がりしてしまった場合、追加で800円の株を100株買うと、平均購入単価は900円になります。
そうすると、1,000円まで戻らなくても、900円まで株価が戻れば、損益はゼロになります。
ただし、ナンピン買いは、その後値上がりするという確信があったり、長期投資を前提にしたりする場合に有効な方法です。
もし、ナンピン買いをした後も株価が下がるようなら、傷口は広がる一方になるので注意が必要です。
ステップ③
自分なりの投資スタイルを追求しよう
(株取引をある程度した人の勉強方法)
ここで紹介する勉強方法がピッタリな人
- 株式投資はすでに行っているが、さらに利益を上げたい、自分にあった投資スタイルを見つけたい人
投資スタイルを勉強しよう
逆指値注文
株式の注文方法には、成行注文や指値注文があることは前述の通りですが、それ以外にも逆指値注文と呼ばれるものがあります。
通常の指値注文は、「株価が〇円まで下がったら買う」「株価が〇円まで上がったら売る」というものです。
一方、逆指値注文は、「株価が〇円まで上がったら買う」「株価が〇円まで下がったら売る」という注文です。
慣れるまでは違和感があるかもしれませんが、トレンドの上昇に合わせて株式を買いたいときや、損失拡大を防ぐために効果的な注文方法です。
株価は常に動きますが、日中仕事なので逐一株価をチェックできないというような方には活用してほしい注文方法です。
グランビルの法則
テクニカル分析の代表的なものの1つにグランビルの法則というものがあります。
これは移動平均線と株価の位置関係で、今後の株価の動きを予測する方法です。
J・E・グランビルという人が編み出した法則なので、グランビルの法則と呼ばれます。
買いと売りのシグナルがそれぞれ4つあります。
【買いシグナル(赤)】
パターン①
株価が移動平均線を下から上に突き抜けたとき
パターン②
上昇している移動平均線を、株価が値下がりして下に突き抜けたあと、すぐに反発したとき
パターン③
株価が移動平均線に向かって下がっているが、移動平均線を割り込むことなく反発したとき
パターン④
株価が移動平均線を大幅に下回って値下がりしたとき
【売りシグナル(青)】
パターン①
移動平均線が横ばいか下落し始めたあと、株価が移動平均線を上から下に突き抜けたとき
パターン②
移動平均線が下落しているとき、株価が一時的に移動平均線を上回っても、すぐに下に突き抜けたとき
パターン③
移動平均線が下落しているとき、株価が移動平均線に接近しても、突き抜けることなく再び下がったとき
パターン④
移動平均線が上昇しているとき、株価がその上をはるかに急騰したとき
デイトレード・スイングトレード
株式投資には、デイトレードやスイングトレードと言われるような投機的な手法もあります。
一般的に、投資は、会社の成長性を見極めて、目先の株価の上下よりも、会社の将来価値を買うことを意味します。
一方、投機と呼ばれるのは、短期的な売買により、利益をあげることです。
投機的な取引では、ファンダメンタルズ分析よりも、素早く需給の変化を読んで、目当ての株が割安か割高かを見極めます。
代表的な投機的取引に、デイトレードがあります。
デイトレードは1日に何度も売買を繰り返す方法で、分単位、秒単位で取引を行います。
そのため、市場が開いている時間中はパソコンの前に張り付いている必要があります。
1日に何度も取引をするデイトレードに対して、数日間銘柄を保有する短期投資をスイングトレードと言います。
短期売買と中長期投資のどちらが良いかは一概には言えませんが、自身の投資スタイル・投資スタンスはしっかり決めて、株式投資に臨みましょう。
損失の繰越控除
株式投資ではいつも儲かるとは限りません。
何年も株式投資をしていると年間を通じて、儲かる年だけでなく、損をする年が出てくるかもしれません。
もし、年間を通じて損益がマイナスになった場合には、確定申告をすることで、その年に出た損失を翌年以降3年間にわたって、株の売却益と通算することができます。
翌年以降の売却益にかかる税金が安くなるので節税することが可能です。
ステップ④
より発展的な内容を学ぼう
(株取引を極めるための勉強方法)
ここで紹介する勉強方法がピッタリな人
- さらに多くの利益を目指したい人
- 長期間にわたって安定的な利益を上げ続けたい人
- 株式投資を生業として生きていきたい人
さらに発展的な手法を勉強しよう
テクニカル分析:上級編
テクニカル分析にはさまざまなものがあり、非常に奥が深いものです。
テクニカル分析を大きく分けると、
- トレンド系…株価のトレンドを分析する際に使う
- オシレータ系…株価の振動の大きさを分析する際に使う
- 出来高系…出来高から分析する際に使う
の3つがあります。
トレンド系 | 移動平均線 ボリンジャーバンド 一目均衡表 パラボリック 新値足 カギ足 ポイントアンドフィギュア |
---|---|
オシレータ系 | 乖離率 RSI RCI MACD DMI モメンタム ストキャスティクス %Rオシレーター |
出来高系 | ボリュームレシオ OBV 逆ウォッチ曲線 出来高対応チャート |
このようにテクニカル指標には、非常に多くの種類があります。
そして、どの指標が良いというのも一概には言えません。
これらを実践しながら、自分にあった指標を見つけて、それらを組み合わせながら、しっかり使いこなせるようになりましょう。
信用取引
基本的には、株はお金を出して買います。
持っているお金の範囲内で株式を購入することを現物取引と言います。
これに対して、自分が持っているお金以上に多くの株式を買うことを信用取引と言います。
信用取引と聞くと、怖いイメージがあるかもしれませんが、限られた資金を効率的に活用できる、株価が下がっているときでも利益をあげられる、という点で、株式投資を極めるためには、チャレンジした方が良いと思います。
信用取引には、信用買いと空売り(信用売り)があります。
信用買いは、証券会社などからお金を借りて株を買います。
証券会社に100万円のお金があった場合には、現物取引では手数料込みで100万円までしか買えませんが、信用買いなら3倍の約300万円分の株を買うことができます。
ただし、信用取引はリスクの高い取引です。
預けているお金を担保に3倍の取引を行った場合には、予想通りに株価が動けば、利益は現物取引の3倍になりますが、株価が予想とは逆の方向に動いた場合には、損失も3倍になってしまいます。
また、損失が大きくなると、担保として預けているお金(委託保証金)が不足するケースがあります。
その場合には、損失覚悟で決済するか、追加保証金を入金する必要があります。
その他、信用取引では、現物取引とは異なる手数料やルールがあります。
信用取引を始める前には、しっかり信用取引の仕組みを理解した上で、開始するようにしましょう。
空売り(信用売り)
信用取引の中で特徴的なのが、空売りです。
空売りでは、証券会社などから株を借りることで、先に株を売ってから、その後、株を買い戻すことができます。
今後株価が下がるであろうと思う銘柄は、空売りをすることで利益をあげることができます。
ただし、空売りの場合には、株価はいくら下落してもマイナスになることはありませんが、上昇する時には上限はありませんので、空売りをして、際限なく上昇したら、損失は拡大する一方になります。
【相談室】株の勉強に関するお悩みに答えてみた
相談1:
銘柄の探し方!主に四季報で探されているとのことでしたが、どの指標を一番参考にされていますか?PER,PBRなど(早川碧さん)
私は、銘柄選びをする際には、各社の決算情報を見て、それぞれの会社のビジネスモデルを見て、どのように利益が出る仕組みになっているかを元に選んでいます。
上場している会社のビジネスモデルはさまざまです。
例えば、最近では、SaaSと呼ばれるビジネスを行っている会社があります。
SaaSとは、Software as a Serviceの略で、これまでパッケージで提供されていたソフトウェア製品をインターネット経由で提供するビジネスです。
SaaSのビジネスにはいくつか特徴がありますが、その特徴の1つに、最初に開発費はかかるものの、商品はインターネットで提供されるため、商品原価がゼロ円なので、顧客の数が増えて売上が損益分岐点を超えれば、それ以降の売上はすべて利益になるというものがあります。
そのため、SaaSのビジネスモデルは、顧客の数さえ増えれば、高い収益率を確保できると言えます。
そして、このSaaSで提供しているサービスがなかなか解約や、他社に乗り換えしない商品なら、さらにビジネスとして安定します。
昨今のコロナ禍での各社の業績を見ていても、中長期の視点で投資するなら、ビジネス構造的に高い収益率をあげられるかは個人的に重視したい点だと思います。
高い収益率を上げられている企業であれば、多少の売上減があっても、利益をしっかり確保できます。
逆に、損益分岐点が高く、かつ、利益率も低い企業の場合、売上が少し落ち込むだけで赤字に転落することも少なくありません。
そのため、私は、銘柄選定にあたっては、ビジネスモデルを理解し、どのように売上、利益を上げているかを調べて、中長期的にも成長が見込めると思った企業に投資するようにしています。
相談2:
株を始めるにあたって、「まずやってみる」か「一通り参考書とかで勉強する」のどちらが良いのでしょうか?(船戸朔夜さん)
株式投資の仕組みは非常にシンプルで、買った値段よりも高い値段で売れれば利益が出ます。
そのため、「習うよりも慣れよ」で、事前に勉強せずに実際にやってみるのも一つの手ではあると思います。
特に、最近では、ミニ株など1株から株式を購入できるサービスをネット証券が提供しており、数百円から株式投資を始めることもできるようになっています。
もし、損失が出たとしても、数百円~数千円なら、勉強代として納得できるのではないでしょうか。
ただ、投資する前にしろ、投資をやってみてからにしろ、株式投資の基礎的な知識は早めに身に付けておいたほうが良いでしょう。
それによって、株式投資の利益が一過性の「運」ではなく、再現性のある投資戦略が伴ったものになり、自分なりの投資スタイルを確立することができるようになるでしょう。
また、何より、普段の生活において、株式投資を意識できるようになり、ニュースを見たり、買い物の際に新商品を手に取ったりすることで、この会社の株は有望なのではないか、など自然とアンテナが立つようになるでしょう。
相談3:
元手はどれくらいあればいいでしょうか。目安などあれば教えていただきたいです。(カワカミさん)
一般的には、株式投資は単元株と呼ばれる100株単位での売買が一般的です。
例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)の株価は1,477円で、15万円程度あれば購入することができます。
※2024年9月9日前日の終値
一方で、ユニクロで知られるファーストリテイリング(9983)の株価は44,100円で、購入には440万円以上が必要になります。
※2024年9月9日前日の終値
そのため、元手がいくら必要かは、どの企業の株に投資したいかによって大きく変わってきます。
しかし、最近では、ネット証券などで1株から購入できるミニ株や単元未満株を扱っているとこが増えています。
ミニ株や単元未満株であれば、数百円から株式投資を開始することができ、1万円もあれば、いくつかの企業に分散して投資することもできます。
投資に回せるお金が数十万円程度あるならどの企業に投資するかを最初に決めて、それほど元手がないようなら、ミニ株や単元未満株への投資を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
株式投資に必要な基礎的な知識と、勉強しておきたい内容について説明してきました。
最後に、株式投資で成功する人と失敗する人の特徴をまとめると以下のようになります。
株で成功する人 | 株で失敗する人 | |
---|---|---|
銘柄選び | 情報収集を行い、さまざまな指標を参考にする | 他人の意見や噂を鵜呑みにしたり、なんとなくで選ぶ |
株を買うとき | チャートで買いのタイミングを計る | チャートを見ずになんとなく買う |
株を保有中 | 定期的に株価をチェックする 保有中の銘柄の情報収集を怠らない | 値動きで一喜一憂する |
株を売るとき | 利益確定や損切りの判断が冷静にできる | 欲をかいて売るタイミングを逃す 損切りのルールを守らない |
この表から、世の中の状況や企業業績をもとに投資対象を選ぶためのファンダメンタルズ分析、チャートで買いタイミングを探るためのテクニカル分析、株式を売却する際のルールなど、勉強しておかないと株式投資で失敗してしまうということがわかっていただけるのではないでしょうか。
株式投資は、会社のオーナーとなり、会社経営に参加するということです。
世の中の役に立っている製品やサービスを生み出す企業に投資することで、社会の経済活動にも貢献しています。
上がるか下がるかのギャンブルではなく、しっかり「投資」として、長きにわたって安定的に利益を上げられるように勉強を怠らないようにしましょう。
※1 手数料コースを「ゼロコース」に設定が必要(RクロスとSORを利用する)
※2 2023年3月期 通期(2022年4月~2023年3月)の委託個人売買代金シェアです。SBIの数値は、SBIネオトレード証券の数値を含みます。(出所:東証統計資料、各社WEBサイトの公表資料より当社集計、各社委託個人(信用)売買代金÷{株式委託個人(信用)売買代金(二市場1,2部等)+ETF/REIT売買代金}にて算出)。(※)