徹底解説!法人カードを持つ6つのメリットとタイプ別おすすめカード9選
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法人カードの利用を検討する際、どのようなメリット・デメリットがあるのか気になりますよね。
また、法人カードを持つことにメリットがあるとして、どのカードが1番メリット多く利用できるのかなどの疑問もが出てくるでしょう。
実際のところ、法人や個人事業主が一般カードではなく法人カードを利用することには、
など多くのメリットがあります。
ただし、
- 社員が法人カードを不正使用してしまう可能性がある
などのデメリットも存在するので、メリットと共に把握しておく必要があります。
今回は、法人カードを利用するメリット・デメリットを整理し、法人カードを選ぶポイントや、タイプ別におすすめのカードをご紹介します。
この記事を読めば、以下のことがわかります。
- 法人カード利用で、経理処理の合理化や資産運用が楽になるなどメリットは大きい
- 社員の不正利用などのデメリットも考えられる
- 法人カードは会社の規模や用途に応じて選ぶとよい
- 設立間もない法人や個人事業主でも申し込める法人カードはある
具体的に、見ていきましょう。
法人カードについては、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
株式会社ポイ探 代表取締役
監修者菊地崇仁
1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。
2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。ポイント探検倶楽部に掲載されているポイントは約230種類。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られる。
約100枚のクレジットカードを保有、年間約150万円の年会費を支払っている、まさにクレジットカードの専門家。
一般カードからプラチナカードまで幅広い層のカードを実際に保有・利用し、日々様々なメディアにて、使った人にしか分からない信用できる情報提供を行っています。所有されているすべてのカードを月に1度は必ず利用しながら、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。
三児の父であり家計のやりくりをすべて担当。ポイントのみならず、クレジットカードや保険なども守備範囲で、近年は投資にも挑戦している。
【主な著書】
新かんたんポイント&カード生活 (自由国民ムック)
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こんなにもある!法人カードのメリット
法人向けのクレジットカードを利用するメリットには、主に以下のようなものがあります。
法人向けのクレジットカードを利用するメリット

菊地崇仁/ クレジットカード専門家
約100枚のクレジットカードを保有し、約130万円の年会費を支払っている。一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードを実際に保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。すべてのカードを利用し、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。
法人カードを利用している企業はそれほど多くありません。
そもそも、中小企業が決済する支出の内、クレジットカードでの支払いは3.3%にすぎないというデータもあるくらいです。税理士さんと話をしているときにも「法人カードを導入してくれれば楽なのに」と言う事を聞くこともあり、そのくらい法人カードは浸透していない状況です。
法人カードの最大の目的は、経費精算を楽にすることです。社員の出張や備品購入時の立替などがなくなり、会計ソフトと連動すれば明細を自動で取り込む事も可能です。多くのビジネスカードでは、会計ソフトとの連携も行われており、明細データを取り込みやすくなっています。
さらに、会計ソフトとタイアップして、料金の優待がある場合もあります。法人カードで重要なのは経費精算だけでなく、ビジネス向けの特典などもがどれだけ使えるかです。
既に何年も事業を行っている場合は特定の取引先が決まっていると思いますが、設立間もない場合には法人家具などの優待価格などもあるため重宝するのではないでしょうか。
最近は、代表者個人を審査するタイプの法人カードも増えてきており、スタートアップでも申し込みできる場合も多いです。
それぞれ解説していきましょう。
経費の管理を合理化できる
法人カードを導入することによって、出張時の宿泊・交通費やお客様との打ち合わせや接待での飲食代などの精算が楽になります。
カードがないと、社員がいったん立替えて後日精算したり、高額の場合は事前に仮払いして実際にかかった金額を精算したりする必要があります。
しかし、法人カードがあれば社員はカードで支払いをしてもらい、その月にかかった経費をまとめてカード会社に支払うことができるようになるため、現金出納業務が楽になるでしょう。
経費の計上漏れが防げる
法人カードには毎月カード明細がついています。誰がどの番号のカードを持っているかさえ管理していれば、誰がどこにいくら使用したのかが、カード明細で把握できるようになります。
社員が、「毎月の締め日までに経費申請をし忘れてしまった」ということをなくすことができるでしょう。
資金運用が効率的に行える
法人カードの支払いは、毎月のカード締め日から2か月先になるのが一般的です。
社員からの経費申請に対して現金精算している場合はその都度、現金が必要になりますが、法人カードの場合は使用した日から支払いまで2ヶ月の猶予ができます。
そのため、慌てて現金を用意しなければならないということがなくなり、計画的に資金を運用することができます。
ポイントやマイルがたまる
各クレジットカード会社が行っている使用した金額に応じてポイントがたまるサービスは、個人カードだけでなく法人カードでも利用できます。
たまったポイントはマイルやギフト券、商品などと交換できてお得です。
出張が多い場合はマイルがたまるのは大きなメリットですし、カードによっては空港ラウンジを無料で利用できるなどのサービスがある場合もあります。
社員に付帯保険が適用できる
法人カードには、旅行傷害保険やショッピング保険、不正利用補償保険などがついています。
カードを使用して購入したものが壊れたり盗まれたりしたときの補償や、出張中の事故やケガなどの補償をしてくれるだけでなく、カードを不正に利用されてしまった時の損害金も保証してくれます。
契約者だけでなく、法人カードを持っている社員も保険適用となるため、万が一のことを考えると、このような保険がついているのはとてもありがたいサービスだといえるでしょう。
ビジネスサービスが受けられる
法人カードによってはビジネスならではのサービスが受けられます。
交通機関、レストラン、ホテル、イベントなどの予約などの相談ができるコンシェルジュデスクは、出張や接待などの時に便利です。
財務や経営、税務、営業など幅広いジャンルの専門家に相談できる経営コンサルティングが無料で受けられるサービスもあります。
財務分析については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
また、アメックスの法人カードを契約すると、ビジネス情報サービス「ジー・サーチ」が無料で利用できます。
これは「帝国データバンク企業情報」といった信頼できるデータをオンラインで入手でき、企業情報や特許情報などを自由に使用することができるサービスです。
法人カードは経営者にとって、頼りになるメリットが多くありますね。
次に法人カードのデメリットについて見てみましょう。
気をつけよう!法人カードのデメリット
法人カードはメリットばかりではなく、以下のようなデメリットも考えられます。
デメリットについて見ていきます。
ほとんどが一括払い
クレジットカード会社によっては一部、分割払いが利用できる場合もありますが、法人カードはほとんどが一括払いです。
分割払いやリボ払いなどは使用できません。
引き落としまでに2ヶ月の猶予があるとはいえ、複数の社員が出張した場合や高額備品を購入した場合などはまとまった金額を用意しなければならないこともあるでしょう。
法人カードの分割払いについては、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
社員の不正使用の可能性
現金精算の場合でも可能性があるため法人カードだけのデメリットではありませんが、社員が個人的な買い物に使用するなど、不正に使用される可能性はあります。
これもデメリットの一つと考えられるでしょう。
一般カードに比べるとポイント還元率が悪い
メリットとして前述したとおり、法人カードは利用金額に応じてポイントがたまります。
しかし、一般カードに比べるとポイントの還元率が低いため、デメリットととらえる人もいるかもしれません。
とはいえ、ポイントがたまるから法人カードを利用するというよりは、経理業務の負担を軽くするために利用を考えるケースが多いと思います。
ポイント還元率の低さは大きなデメリットとは言えないでしょう。
法人カードを選ぶ2つのポイント
どの法人カードを利用するか選ぶ際のポイントは、
の2つです。
詳しく解説していきましょう。
会社の規模によって選ぶ
法人カードと一口に言っても、個人事業主や中小企業向けのビジネスカードや、従業員数の多い法人向けのコーポレートカードなど、種類があります。
法人カードの種類を選ぶ際は、会社の規模に合わせて選ぶのが1つ目のポイントです。
ビジネスカードとコーポレートカードの違い
ビジネスカードとは、個人事業主や社員数20名以下の法人の利用を対象としたクレジットカードのことで、社員が20名より多い法人を対象にしたのがコーポレートカードです。
クレジットカード会社によって呼び名が異なる場合もありますが、カードの機能が大きく変わることはありません。
個人事業主やフリーランスでも法人カードがオススメ
事業用として使用する目的であれば、個人事業主やフリーランスの人でも法人カードを持つことができます。
法人カードを使用することで、以下のようなメリットが得られるでしょう。
- 経費の管理が便利
- 経理処理がカンタン
法人カードならば決済口座は法人名義や屋号名義のものを指定することも可能です。
会社名の付け方については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
個人的な買い物も経費も同じカードを使用して引き落としされれば管理が複雑になってしまいますが、事業用に法人カードを1枚持つことで分けられます。
カード明細も別になりますので、経理処理も簡単になるでしょう。
用途によって選ぶ
法人カードを選ぶ際のもう一つのポイントは、
「出張時に使う」「ガソリンを入れる際や高速道路の支払いで使用する」「接待時の精算に利用」
など、使用用途によって選ぶ方法です。
カードによって、特典やサービスが異なりますので、比較的用途の多いものに対して特典やサービスがあるカードを選ぶと良いでしょう。
出張が多いのならマイルがたまるカード
出張が多い場合は、法人カード利用によってマイルがたまるカードを選ぶと良いでしょう。
マイルがたまる法人カードには、航空券の購入だけでなくショッピングで利用した金額も対象になるものもあります。
これを選べばよりマイルがたまりやすくなるのでおすすめです。
ただし、法人向けのJALカードやANAカード(JCB除く)はショッピングでマイルはたまりませんので注意してください。
車の使用頻度が高いならETCカード付き
業務中に車を使用する頻度が高い場合、取引先へ向かうなど高速道路を利用する可能性も高いでしょう。
ETC機能の付いた法人カードであればETC割引を利用できますし、高速インターでの面倒な支払いが不要になるためおすすめです。
カードによっては、大口割引やETCカードの使用頻度が多いことによる割引増などのサービスや、クレジット機能のないカードもあり、ETC機能付きの法人カードの中でも機能を選ぶことが可能です。
ガソリンカードはショッピング機能なしで安心
高速道路の利用がない場合でも、車の使用頻度が高いならば法人向けのガソリンカードを選ぶと良いでしょう。
法人向けのガソリンカードには基本的にショッピング機能が付いておらず、ガソリンを入れることだけに使用できます。
法人カードによる割引ができたり、契約時に決めた料金でガソリンを入れたりできるなど、ガソリン代もお得になるでしょう。
接待が多い場合は特典豊富なカードがオススメ
接待でカードを利用する機会が多い場合は、特典の種類が多いものがよいでしょう。
対象レストランを2名以上で利用すればコース料金1名分が無料になるなどの特典や、空港ラウンジ無料、ゴルフコンペなどカード会社主催のイベント参加権のあるものなど、特典はさまざまです。
もちろん、利用金額に応じてポイントがたまる機能があるものも良いでしょう。
接待などでカードを利用するならば、複数の特典が付いた法人カードを選ぶことをおすすめします。
タイプ別おすすめの法人カード9選!
ここでは、タイプ別に9つのおすすめ法人カードをご紹介します。
目的のタイプでおすすめのカードをすぐに知りたい方は、以下の一覧からリンク先に移動できます。
【総合力が高い】
【年会費をかけたくない】
【効率よくマイルを貯めたい】
【個人事業主におすすめ】
【ステータス重視】
【ETCが何枚も追加可能】
【ガソリン代がオトク】
総合力で選ぶならこれ!アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード
総合力の高さを求める人には、アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カードがおすすめです。
取引先からも一目置かれるビジネスマンにはあこがれの「アメックス」ブランド。
マイル還元率1.0%で全15社ものマイル移行が可能です。
手荷物無料配送、旅行損害保険など、トラベルやビジネスサポートなどのサービスもかなり充実しています。
年会費をかけたくない方には三井住友カード ビジネスオーナーズがおすすめ
ゴールドカードにこだわりがなく、とにかく年会費をかけたくないという場合は、「三井住友カード ビジネスオーナーズ」の中でも、年会費が永年無料の三井住友カード ビジネスオーナーズ(一般カード)があります。
券面にカード番号が印字されていないナンバーレスの法人カードで、よりセキュリティ面が強化されています。
申し込みの時に登記簿謄本・決算書が不要で、身分証明書のみでOKですので、創業間もない場合や個人事業主でも安心して申込できます。
効率よくマイルを貯めたい方におすすめの法人カード2選
出張が多いなど、マイルを重視する人には以下の2つの法人カードがおすすめです。
ANAマイルがたまるカードはこれ!ANA JCB法人カード
ANA JCB法人カード(ワイドゴールドカード)なら、1,000円の利用につきJCBのポイントサービス「Oki Dokiポイント」が1ポイントたまり、Oki Dokiポイント1ポイントは10マイルに換算することが可能です。
国内外の旅行保険やショッピング保険がついており、空港ラウンジも無料で利用ができるなど出張が多いビジネスマンにはおすすめです。
ANA JCB法人カードについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
JALマイルがたまる法人カードはこれ!セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードなら、ショッピングでもJALマイレージバンクのマイルがたまります。
ポイント還元は1,000円につき10マイルで、マイルの還元率がどのカードよりも高いのが特徴です。
世界の空港ラウンジが利用できるプライオリティパスや24時間・365日(※)対応のコンシェルジュサービスなど、優待サービスが充実しています。
※「カードのご利用に関するお問い合わせ」のみ9:00~21:00の対応となります。
個人事業主におすすめのオリコ EX Gold for Biz
オリコEX Gold for Bizは個人事業主を対象としたクレジットカードです。
代表者の本人確認書類のみで申し込みができ、年会費2,000円にもかかわらずビジネスに嬉しい特典が多くついていたり、福利厚生サービスをオプションで追加できたりするなど、サービスが豊富です。
ステータス重視の方にはこれ!三井住友ビジネスプラチナカード for Owners
ステータス重視の人なら、年会費55,000円(税込)の三井住友ビジネスプラチナカード for Ownersがおすすめです。
利用限度額最高500万円、旅行損害保険最高1億円などの保証があるだけでなく、カード会員限定のイベントやプロモーションへの招待があったり、一流ホテルやレストランでの優待を受けられたりなど、プレミアムカードならではの特典が充実しています。
ETCが何枚でも追加可能のJCB法人カード
JCB法人カードは一般カードとゴールドカードの2種類ありますが、どちらもETCカードを無料で複数枚追加することができます。営業などで車を利用する社員が複数いる場合など便利です。
ガソリン代がお得になる法人カード2選
車を利用する機会が多いならば、ガソリン代がお得になる法人カードを選んでみましょう。
おすすめは以下の2種類です。
ガソリン・軽油の給油に特化したETC協同組合ガソリンカード
年会費無料で利用できるETC協同組合のガソリンカードは、設立間もない法人や個人事業主でも利用できるカードです。
使用できるガソリンスタンド会社はエネオス(ENEOS)、もしくは出光の2種類から選ぶことができます。カードの用途が「ガソリン・軽油の給油」にのみ限定されているので安心です。
ガソリン値引き率が高いENEOSカードCARD S
ENEOSカードCARD Sは、カードの利用額によってガソリンの値引き率が変わる点が特徴の法人カードで、最高で10円/ℓ引きが可能です。
ETCカードも複数枚発行できますので、車を複数使用する場合には便利なカードです。
まとめ
今回は法人カードについて解説してきました。
要点をまとめると以下の通りです。
- 法人カード利用で、経理処理の合理化や資産運用が楽になるなどメリットは大きい
- 不正利用などのデメリットも考えられるため管理はしっかりおこなう
- 法人カードは会社の規模や用途に応じて選ぶのがおすすめ
- 基本的には黒字実績2年以上あるのが望ましいが、設立1年目でも申し込める法人カードもある
法人や個人事業主が法人カードを利用するにはメリットが多くあります。
法人カードを利用するだけでもそのメリットを得られますが、カード会社や種類を賢く選ぶことでプラスアルファのサービスを受けることも可能です。
また、設立間もない、個人事業主であるなどの理由でカードを所有することを諦めていた人でも、審査が通る可能性の高いカードもあります。
この記事を参考に法人カードを選び、お得に利用してください。
法人カードについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
本記事の編集者について

イーデス編集部
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