JAバンク住宅ローンの審査は厳しい?口コミやメリット・デメリットまで解説
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JAバンクは、農業協同組合・信用農業協同組合連合会・農林中央金庫からなるグループの金融事業の総称です。
JAバンクの店舗網は全国に広がっており、各地域に密着したサービスを提供していることから、JAバンクを住宅ローンの借入先に検討している人もいるでしょう。
今回は、JAバンクの住宅ローンに関する以下の項目について解説します。
簡単にまとめると
JAバンクで住宅ローンを借りようと考えている人は、ぜひ最後まで目を通してくださいね。
金利タイプや借入先で
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1分
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JAバンク住宅ローンの口コミ・評判
JAバンク住宅ローンの口コミを調査したところ、「審査がそこまで厳しくなかった」「年収300万円以下でも借り入れがしやすい」など、審査に関する回答が多くありました。
JAバンク住宅ローンの口コミ・評判
- 審査がそこまで厳しくなかった
- 年収300万円以下でも借り入れがしやすい
- 条件を満たすと金利が優遇される
- 他の金融機関より金利は多少高め
- 金利タイプの選択肢が少ない
JAバンク住宅ローンは、住宅ローンの借入条件が前年度の税込年収200万円以上(※)としているため、審査のハードルが比較的低めといった口コミが多数見受けられました。
※農業者の場合は前年度の税込年収150万円以上で住宅ローン審査の対象
また、金利については他の金融機関より多少高めという意見がある中で、条件を満たすと金利が優遇され、しかも、その条件内容もそこまで難しいものではなく助かったといった喜びの声も挙がっています。
JAバンク住宅ローンの金利
住宅ローンの金利は金融機関によって異なります。
そのため、JAバンクの住宅ローン金利がいくらなのか気になっている人は多いでしょう。
下記は、JA東京中央の住宅ローン金利をまとめた表です。
金利タイプ | 新規借り入れ |
---|---|
変動金利 | 年0.625%
|
固定金利選択型10年 | 年1.850%
|
上記は、諸条件を満たして店頭金利から最大の引き下げが適用された金利です。
金利の引き下げを受けられる条件は、メリット2:条件を満たすと金利が優遇されるの章で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてくださいね。
ただし、JAバンクの住宅ローン金利は各地域のJAによって異なります。
自分の住む地域にあるJAバンクの住宅ローン金利を知りたい場合は、各JAの公式サイトを一度確認してみましょう。
JAバンク住宅ローン2つのメリットを紹介
JAバンクで住宅ローンを借りるメリットは2つです。
JAバンク住宅ローンのメリット
ここからはそれぞれのメリットを詳しく説明します。
メリット①年収が低い人でも借り入れできる
JAバンクでは、前年度の税込年収が200万円以上であれば、住宅ローンを借りることが可能です。
また農業者の場合は、前年度の税込年収150万円以上で住宅ローン審査の対象となります。
「年収300万円以上」を住宅ローンの借入条件としている金融機関は多いため、年収が低くても住宅ローンに申し込めることはJAバンクを利用する大きなメリットです。
しかし、借入金額や返済期間にもよりますが、年収200万円くらいで住宅ローンを借りる場合は返済額が家計を大きく圧迫する恐れもありますので、無理な借り入れには気を付けましょう。
十分な収入がない場合には安易に借りるのではなく、今の収入で住宅ローンを問題なく返済できるのかどうかよく検討してくださいね。
メリット②条件を満たすと金利が優遇される
JAバンクで住宅ローンを借りる際に諸条件を満たせば、金利が最大年0.05%も引き下げられます。
金利が軽減されるのは、下記の取引項目に該当するケースです。
取引項目に応じてそれぞれ0.01%の金利引き下げとなるため、5つすべて該当すれば最大0.05%の金利が軽減されます。
JAバンクで金利が最大0.05%軽減されるケース
- 給与振込または年金受給を目的にJAバンクの口座を利用している
- JAカードを使っている
- JAネットバンクに登録している
- 総合口座定期貯金残高が50万円以上ある
- 公共料金・公金決済口座としてJAバンクの口座を利用している
「たかが0.05%では何も変わらない」と思うかもしれませんが、ほんの少しの金利差が返済額に影響します。
下記は、JA東京中央の固定変動選択型10年において、最大引き下げが適用された場合と適用されなかった場合の返済シミュレーションです。
金利優遇なし | 金利優遇あり | |
---|---|---|
金利 | 年1.900% | 年1.850% |
毎月の返済額 | 97,846円 | 97,085円 |
総返済額 | 41,095,123円 | 40,775,428円 |
総返済額の差額 | 319,695円 |
上記を見ると、金利が0.05%低くなるだけで総返済額が約30万円も下がることがわかります。
そのため、普段からJAバンクの金融サービスを利用している人は、最大0.05%の金利優遇を受けることで、住宅ローンをお得に借りられるでしょう。
JAバンク住宅ローンのデメリットと対策
JAバンクの住宅ローンを借りることにはメリットだけでなく、デメリットも存在します。
JAバンク住宅ローンのデメリット
ここからは、JAバンクが提供する住宅ローンのデメリットと、その対策を紹介します。
注意点①メガバンクやネット銀行と比較して金利は高め
JAバンクの住宅ローン金利は、メガバンクとネット銀行と比べると高めです。
下記は、新規借り入れにおける、JAバンク・メガバンク・ネット銀行の金利を比較した表です。
変動金利 | 10年固定金利 | |
---|---|---|
JAバンク | 年0.625%
| 年1.850%
|
三菱UFJ 銀行 | 年0.345%
| 年1.110%
|
SBI新生銀行 | 年0.420%
| 年0.900%
|
上記を見ると、変動金利・10年固定金利のどちらにおいても、JAバンクのほうが金利は高くなります。
対策:総支払額を比較しておく
自分にとってお得な住宅ローンを選びたい人は、諸費用も含めた総支払額で比較検討しましょう。
先述したように、金利が0.05%異なるだけで返済額は変わるため、住宅ローンの借り入れにおいて金利は重要な要素です。
しかし、住宅ローンを借りるときには保証料や手数料などの諸費用もかかります。
いくら低金利だとしても諸費用が高額になれば、決してお得な住宅ローンとは言えません。
そのため、住宅ローンの借入先を探す際は金利だけでなく、諸費用も入れた総支払額の違いもチェックすることをおすすめします。
JAバンクとほかの金融機関の総支払額を比較したいときは、下記のシミュレーションツールをぜひ活用してみてください。
金利タイプや借入先で
返済額が変わる!
たった
1分
まずはシミュレーションで
住宅ローンを一括比較
注意点②金利タイプの選択肢が少ない
JAバンクの金利タイプは「変動金利型」と、3年固定・5年固定・10年固定の「固定金利選択型」に限られます。
金融機関によっては20年固定や全期間固定金利なども取り扱っているため、JAバンクは金利タイプの選択肢が豊富ではありません。
15年以上の当初固定金利や全期間固定金利を利用したい場合、JAバンクは適していないと言えるでしょう。
対策:他の金融機関も含めて金利タイプを検討
JAバンクに希望する金利タイプがない場合は、ほかの金融機関が取り扱っている金利タイプに目を向けてみましょう。
「金利の優遇を受けられるからJAバンクで借りたい」と思っていても、自分のライフスタイルに合わない金利タイプを選ぶことは得策とは言えません。
限られた選択肢の中で選んだ金利タイプが原因となり、住宅ローンの返済が困難になる恐れもあります。
そのため、ほかの金融機関の金利タイプをチェックし、金利タイプごとに適正な金利水準も把握しておきましょう。
JAバンク以外の金融機関の金利タイプを調べたいときは、下記の記事を参考にしてくださいね。
JAバンク住宅ローンの審査について
一般の金融機関と同様に、JAバンクで住宅ローンを借りるためには審査に通る必要があります。
ここからは、JAバンクにおける住宅ローン審査について解説します。
借入要件の年収から考える審査の厳しさ
対象 | 各JAの組合員 ※非組合員の場合は融資までに組合員になる必要あり |
---|---|
年齢 | ・借入時の年齢が満20歳以上66歳未満 ・最終返済時の年齢が満80歳未満 ※最終返済時の年齢が満80歳以上でも親子リレー返済であれば借り入れ可能になる場合あり |
年収 | 前年度税込年収が200万円以上 ※農業者の場合は前年度税込年収150万円以上 |
勤続年数 | 3年以上 |
健康状態 | 団体信用生命共済に加入できる |
保証会社 | JAが指定する保証機関の保証を受けられる |
上記の通り、JAバンクの借入条件は「原則として前年度の税込年収が200万円以上」であるため、年収が厳しく審査される可能性は低いでしょう。
JAバンクは金融庁と農林水産省が監督していることもあり、一般的な金融機関とは少し異なる審査基準になっています。
そのため、一般の金融機関の審査に落ちても、JAバンクの審査には通るチャンスがあると言えます。
なお、JAバンクの借入要件は各JAにより異なります。
JAバンクの審査の厳しさはあくまでも目安であるため、参考程度にとどめてください。
審査のスピード
JAバンクの審査期間は、一般の金融機関よりも少し長めであることが特徴です。
各JAによって審査期間は異なりますが、基本的には事前審査に数日から1週間、本審査に2週間から3週間前後の日数がかかると考えておくとよいでしょう。
JAバンク住宅ローンの申し込み方法
住宅ローンの申し込みを対面でしか受け付けていないか、ネットでも受け付けているかは、地域のJAにより異なります。
JAバンクで住宅ローンを借りる際は、最寄りのJAの受付方法を事前に確認しておきましょう。
ここからは、対面とネットに分けてJAバンクの住宅ローンの申し込み方法を説明します。
対面で申し込む場合
近くにあるJAバンクが対面で住宅ローンの申し込みを受け付けている場合、下記の流れで進みます。
STEP1
最寄りのJAに出向き、融資の相談をする
STEP2
必要書類を用意し、事前審査に申し込む
STEP3
事前審査に通ったら、正式審査に申し込む
STEP4
正式審査に通ったら、窓口で契約手続きを行う
STEP5
すべての手続きが終われば、融資が実行される
ネットで申し込む場合
JAによっては、ネットで事前審査の申し込みを受け付けています。
ネットから申し込む場合の流れは下記の通りです。
STEP1
専用ページで郵便番号を入力し、JAの店舗を選択する
STEP2
入力フォームに必要事項を入力し、事前審査に申し込む
STEP3
事前審査に通ったら、来店予約フォームに必要事項を入力する
STEP4
店頭で正式審査に申し込む
STEP5
正式審査に通ったら、契約手続きを行う
STEP6
すべての手続きが終われば、融資が実行される
まとめ
JAバンクで取り扱っている住宅ローンには、年収200万円以上であれば申し込むことが可能です。
農業者の場合、年収150万円以上で住宅ローン審査の対象となります。
そのため、年収がそれほど高くなくても利用できることがJAバンクのメリットです。
また、諸条件を満たすことで最大年0.05%の金利優遇を受けられることもうれしいポイントでしょう。
とはいえ、JAバンクの住宅ローン金利はほかの金融機関と比べると高く、金利プランは多くありません。
千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士
【専門家の解説】
JA(農業協同組合)は非営利企業です。営利企業であるメガバンクや地銀との違いはそこにあります。
営利企業は企業の利益獲得を目的としているのに対し、非営利企業は主として「組合員」の利益を目的としているのです。
JAに出資金を出せば「組合員」となります。出資金の最小1口は1,000円のJAが多いのでハードルは低いですね。
組合員には正組合員と准組合員の2種類があり、正組合員は農業を営んでいる人であり、准組合員は農業を営んでいない人です。
准組合員よりも正組合員の方が利益を優先されることになりますが、住宅ローンの場合は、金利や審査に差はなく保証料に明確な差が設けられています(地域によって例外がある可能性はあります)。
本文にあるようにメガバンクやネット銀行は収入面の条件が厳しい代わりに金利が低い、JAバンクは収入面の条件が緩い代わりに金利が高め、という傾向があります。
しかし、すべてのJAバンクの住宅ローンで金利が高いというわけではなく、地域によっては、組合員の審査属性が高いために、低金利の住宅ローンを提供できるJAバンクもあります。
また、その地域のJAが住宅ローンに注力していれば、低金利の住宅ローンを提供することがあるため、先入観を持たず、ご自身の地域で融資可能なJAバンクをチェックしてみることをお勧めします。
住宅ローンの借入先候補としてJAバンクを考えている場合は、一度ほかの金融機関の金利プランや総支払額の違いを比較検討することをおすすめします。