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ろうきんの住宅ローンはお得?口コミやメリット・デメリットを解説!

ろうきんの住宅ローンはお得?口コミやメリット・デメリットを解説!

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ろうきんは、労働組合や生活協同組合(生協)で働く人々が、お互いを助け合うために資金を出し合ってつくった、協同組織の金融機関

労働金庫(ろうきん)の住宅ローンは耳にすることが少ないかもしれませんが、申込者の状況次第でお得に利用できます。

労働金庫(ろうきん)住宅ローンの主なメリット

この記事では、実際にろうきんの住宅ローンに申し込んだ人の口コミや、ろうきんの住宅ローンの特徴、メリット・デメリットを解説します。

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  • ファイナンシャルプランナー / ジョインコントラスト株式会社

    監修者中野良唯

  • オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士 / 公認会計士中村岳広事務所

    監修者千日太郎

  • 株式会社エイチームライフデザイン

    編集者イーデス編集部

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ろうきん住宅ローンの口コミ・評判

ろうきん住宅ローンを利用している方の口コミを調査すると、「組合員だと金利面や手数料で優遇がある」「繰上返済の手数料が無料」など、優遇によるメリットや窓口での一部繰り上げ返済手数料が無料になることについての口コミが多くありました。

ろうきん住宅ローンの口コミ・評判

  • 組合員だと金利面や手数料で優遇がある
  • 繰上返済の手数料が無料になる
  • 保証料が0円だったのでここに決めた
  • 地域密着型で対応が良い
  • ATMや店舗が少ないのが少し不便

ろうきんの住宅ローンでは、労働組合や生活協同組合の組合員であれば保証料が安くなったり、ろうきんの口座を給与振込指定口座に指定することなどでローンの金利を標準金利から引き下げられたりといった優遇を受けられます。

こうした点から、結果的に「一番金利が低くなった」といった声が聞かれました。

ただし、金利や条件はどの地域のろうきんかによって異なる場合があるのでご注意ください。

労働組合または生活協同組合の組合員であれば、「地方名 × ろうきん」で検索して、他社の住宅ローンと比較してみましょう。

また、手続きや説明がスムーズといった声や、丁寧な対応により「安心感がある」といった回答も挙がっていますので、初めてのローンで不安な人も候補に入れてみてはいかがでしょうか。

ろうきん住宅ローンの金利

まず、ろうきん住宅ローンの金利は何%なのか確認してみましょう。

金利タイプ金利
全期間固定型1.900%~1.990%
固定金利特約型 20年

1.800%~1.890%

変動金利型0.475%~0.565%

中央労働金庫「不動産担保ローン金利」

※2024年10月時点

※団体会員/手数料定率型の場合の金利

ろうきんの住宅ローンは、ろうきんの口座を給与振込指定口座に指定することなどによって、ローンの金利を標準金利から引き下げられます。

ろうきんは「労働組合や生活協同組合など協働組織の福祉金融機関」という性質上、地域によって組織が異なり、地域が変われば金利も変わります。

このため、自分が住んでいる地域のろうきんが設定している金利を確認するためには、

「地方名 × ろうきん」で検索しましょう。

また、金利以外の諸条件については次の表をご確認ください。

項目内容
融資額30万円以上1億円以内
融資期間最長35年間
(完済年齢は満76歳未満)
返済方法元利均等毎月返済
または
元利均等毎月加算併用返済
(ボーナス返済あり)
最低年収150万円
勤務期間●同一勤務先の勤務期間が1年以上
●自営業の場合は原則3年以上
団体信用生命保険加入が条件

※上記は関東圏に該当する中央労働金庫の住宅ローンに関する条件です。別エリアでは条件が異なります。
参考:ろうきん「住宅ローン」

ろうきん住宅ローンのメリット

ろうきん住宅ローンは、労働組合や生活協同組合の組合員にメリットがあるほか、繰上返済手数料にも特徴があります。

主なメリットは以下の4つです。

ろうきん住宅ローンのメリット

メリット①労働組合や生協の組合員なら保証料が安くなる

ろうきんの住宅ローンは、労働組合や生活協同組合の組合員とそれ以外の人とで保証料が異なります。

保証料は以下の表の通りです。借入金額・期間により異なりますが、いずれの場合も組合員の方が優遇されています。

100万円の保証料目安(単位:円)
期間10年15年30年35年
団体会員の
構成員の方
3,809~
7,618
7,225~
14,449
10,363~
20,725
11,845~
23,689
生協会員の方4,761~
7,618
9,031~
14,449
12,953~
20,725
14,806~
23,689
上記以外の方5,714~
9,522
10,837~
18,061
15,544~
25,906
17,767~
29,611

※担保評価・勤続年数・年収により変更になる場合があります。

例えば3000万円を35年返済で借りた場合の最も安い保証料は組合員355,350円、一般533,010円となります。

また保証料は、月次後払い方式も選択できます。

その場合は金利上乗せとなり上乗せ金利は0.1%~0.27%で、組合員かどうか・担保評価・勤続年数・年収により異なります。

メリット②窓口での一部繰り上げ返済手数料が無料

もう一点、ろうきんの住宅ローンは、窓口での一部繰り上げ返済手数料が無料です。

多くの都市銀行では、インターネットバンキングを利用すると無料ですが、窓口の繰り上げ返済には手数料を設定しています。

例えば、三井住友銀行の住宅ローンでは、窓口(書面)での一部繰り上げ返済手数料は16,500円です。

特に、ネットバンキングの利用開始手続きが面倒と感じる方や、日常的にインターネットを使える環境を整えるのが難しい方などには、ろうきんの住宅ローンはメリットが大きくなっています。

メリット③年収に関する条件が明確なうえにやさしい

ろうきんの住宅ローンは、申し込み資格に年収が設定されていて、年収150万円からとなっています。

申し込み条件の年収に関しては、「安定した収入があること」など曖昧にしか表現していない金融機関が多いです。

一方、例えば楽天銀行は年収の条件を明確に示していて、下限を400万円に設定しています(夫婦で合算可能)。

少なくとも、楽天銀行と比較すると、ろうきんの収入に関する条件は緩やかです。

また、一般的な金融機関では、収入が少ないと金利が引き上げられることもあります。

その点、ろうきんでは標準金利が明示されているため、金利が引き上げられたとしても、あらかじめ目安をつけやすいです。

収入が少ない方の中には、審査落ちの懸念などから、住宅ローンを申し込みたいと思う一方で躊躇してしまう方もいるでしょう。

申込条件に提示されている年収が少ないのは、ろうきんの住宅ローンを利用するメリットです。

メリット④フルローンを利用できる

物件価格の全額をローンの借入金でまかなうことです。
ろうきんの住宅ローンは、このフルローンを利用することができます。
※フルローンという商品があるわけではないので、注意しましょう。

頭金として物件価格の10%以上の支払をローン利用の条件としている金融機関は、都市銀行・地方銀行を問わず、意外と多いものです。

特に金銭面に不安がある方にとって、年収が低くても利用できるうえ、フルローンの利用もできるろうきんの住宅ローンはメリットが大きいといえるでしょう。

ろうきん住宅ローンのデメリット

一方、ろうきんの住宅ローンにはデメリットもあります。

主なデメリットは以下の通りです。

デメリットと対策

デメリット①非会員の場合は事務手数料が高くなる

メリットの項で労働組合や生活協同組合の組合員であれば事務手数料が安くなるとお伝えしましたが、先述した100万円当たりの保証料の表のとおり、非会員は会員よりも高い金額が設定されています。

労働金庫が持つ「労働組合や生活協同組合などの福祉金融機関」という性質上、組合員優遇の条件設定とされているのは仕方のないことともいえるでしょう。

このため、組合員以外の人がろうきんの住宅ローンを利用するメリットはどうしても少なくなってしまいます。

デメリット②メガバンクやネット銀行と比べて金利はやや高め

ろうきん住宅ローンの金利は、他の金融機関と比較して特別低いわけではありません。

むしろ、変動金利や固定金利型20年などのタイプは、金利が比較的高めに設定されています。

給与受け取り口座を作るなど条件を満たせば割引金利が適用され、保証料も割安になりますが、利用を検討する場合には諸経費を含めたトータルコストで比較する方がよいでしょう。

なお、金利重視で住宅ローンを比較するのであれば、以下の記事でおすすめの住宅ローンをご紹介しているので、併せてご覧ください。

デメリット③大疾病保障は金利の上乗せが必要

ろうきんの住宅ローンは団体信用生命保険の加入(団信)が利用条件となっており、基本の保障は割増金利なしで利用できます。

しかし、ろうきんの住宅ローンでは、例えば、がん・脳卒中・心筋梗塞に罹患した場合に保険金が支払われる三大疾病特約を付加すると、金利が0.3%上乗せされます。

ネット銀行の中には全疾病保障特約の追加が無料でできる住宅ローンもあるため、比較すると保障内容で見劣りしてしまいます。

住宅ローンは返済期間は長期間にわたり、50代以上になると三大疾病などの罹患率はかなり上がります。

万一の場合の返済負担を考慮すると、病気に関連する特約も追加しておきたいところです。

ろうきんの住宅ローンが向いている人

ろうきんの住宅ローンに向いているのは、労働組合または生活協同組合の組合員で、全期間固定金利を検討している人です。

近年では労働組合が存在しない企業も多く、労働組合が組織されているのは、一部の大企業に限られるでしょう。

なお、公務員共済組合に加入している国家公務員や地方公務員の人は、所属している組合がろうきんに出資していれば、ろうきんの組合員に該当します。

ここまで解説してきたように、ろうきんの住宅ローンは、組合員が優遇される商品です。

また、金利が比較的割高とお伝えしましたが、全期間固定金利についてはそこまで大きな差はありません。

保証料は金融機関によっては100万円以上になることもあるため、トータルコストで考えると、ろうきんの方がお得になる可能性もあるでしょう。

ろうきんの住宅ローン審査について

窓口での申し込みが可能なろうきんの住宅ローンは、非対面で申し込みするネット銀行と比較すると、審査の通過難易度はあまり高くないと予想されます。

また、一般的には、提示されている金利が低い方が、審査基準は厳格なものになりやすいです。

すでに解説したように、ろうきん住宅ローンの金利は、他の金融機関と比較すると少し高めに設定されています。

窓口申し込みの可否と金利の比較を考慮すると、ろうきん住宅ローンの審査は比較的通過しやすいものと予想できます。

『年収に関する条件が明確なうえにやさしい』の章でもお伝えしたように、他の銀号と比較して、収入に関する条件も緩やかです。

返済比率の計算は店頭金利で行われる

返済比率とは、返済額が申込者の年収に占める割合のことで、返済比率が一定の基準を超えると、審査通過が厳しくなります。

金融機関によっては、審査の際、店頭表示金利とは別に審査用の金利を用いてこの返済比率を計算していることがあります。

多くのケースにおいて、審査用の設定金利は店頭表示金利よりも高いです。

しかし、ろうきんの住宅ローンに関する審査では、店頭表示金利で返済比率を計算しています。

このため、審査用の金利を使っている住宅ローンと比較して、審査に関しても有利になるといえるでしょう。

ろうきんの住宅ローン申し込みの流れ

ろうきんの住宅ローンを申し込みする流れは以下の通りです。

手続きの流れについては、一般的な金融機関での手続きと大きな違いはありません。

  1. STEP1

    事前相談

    担当者と相談しながら申込プランや返済計画を決めます。

  2. STEP2

    不動産売買契約を締結

    不動産会社と売買契約を締結します。
    また、契約締結後にろうきんからローンの申込書などを受け取ります。

  3. STEP3

    ろうきんに住宅ローンの申し込み

    ローン申込書とその他必要書類を揃えて、申し込みをします。

  4. STEP4

    ローン審査の実施

    ろうきんと保証協会でローン審査が実施されます。

  5. STEP5

    ローン契約

    無事に審査を通過するとローン契約に進みます。
    契約時に契約諸経費が必要となるので、あらかじめお金を準備しておきましょう。

  6. STEP6

    ローン実行・登記手続き

    ローンが実行されたら、不動産会社に資金を送金して最終決裁をします。
    また、引渡し完了後に登記手続きを進めます。

まとめ

ろうきんの住宅ローンを利用するメリットは以下の通りです。

ろうきんの住宅ローン:メリット

  • 労働組合や生活協同組合の組合員にメリットがある
  • 都市銀行など他の金融機関と比較すると、保証料が安く済む
  • 窓口での一部繰り上げ返済手数料が無料で、インターネット環境がない人に優しい
  • 申し込み条件の年収が明示されており、年収が低くても申し込める
  • フルローンを利用できる
  • 返済比率に関する審査が比較的やさしい

一方、ろうきんの住宅ローンを利用するデメリットは以下のようになります。

ろうきんの住宅ローン:デメリット

  • 非組合員にはメリットが乏しい
  • 変動金利と固定金利型20年タイプは金利が高い
  • 団体信用生命保険の保障内容が手厚くない

メリットとデメリットを考慮すると、以下のような人は、ろうきんの住宅ローンを利用するとメリットを享受できます。

ろうきんの住宅ローンをおすすめしたい人

労働組合・生活協同組合・公務員共済組合などの組合員で、全期間固定金利の住宅ローンを利用したい人

特に保証料の差は大きいので、ローンの利用に係る諸費用全体で見ると、ろうきんの住宅ローンにもメリットが出てきます。

ぜひ、この記事を参考に、利用を検討してみてください。

千日太郎

千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士

【専門家の解説】

ろうきんは非営利企業です。営利企業であるメガバンクや地銀との違いはそこにあります。

営利企業は企業の利益獲得を目的としているのに対し、非営利企業は主として「組合員」の利益を目的としているのです。ろうきんに出資し、加入している労働組合等に所属している組合員がこれにあたります。

組合員になりさえすれば、どんな住宅ローンでも簡単に借りられるわけではありませんが、営利企業のメガバンクよりも審査が緩めということになります。

これが逆に金利が高くなってしまう原因でもあるのですね。

例えばろうきんの住宅ローンは収入の条件が緩いというメリットがあるのですが、そのため、返済できない人が出てくるリスクが高くなり、金利を少し高めに設定しなければ住宅ローンのサービスを継続できないのです。

メガバンクやネット銀行は収入面の条件が厳しい代わりに金利が低い、ろうきんは収入面の条件が緩い代わりに金利が高め、ということです。

しかし、すべてのろうきんの住宅ローンで金利が高いというわけではなく、地域によっては、会員全体の審査属性が高いために、低金利の住宅ローンを提供できるろうきんもあります。

また、その営業方針によって住宅ローンに注力していれば、低金利の住宅ローンを提供することがあるため、先入観を持たずに、ご自身の地域や勤め先で融資可能なろうきんをチェックしてみることをお勧めします。

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