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生活保護受給者でもクレジットカードを利用できる?注意点や代替案も紹介

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生活保護受給者でもクレジットカードを利用できる?注意点や代替案も紹介
クレジットカードの作り方
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生活保護受給者でもクレジットカードを利用することはできるのでしょうか。

結論から言うと、「福祉事務所から許可をもらえた場合は可能」です。

ただしいくつか注意点があり、場合によっては生活保護の取り消しや法律違反になることもあります。
そうならないためにもクレジットカードを申し込む際、事前にケースワーカーや福祉事務所への相談は必須です。

この記事では、生活保護受給者がクレジットカードを利用する際の注意点や、クレジットカード以外の決済手段について紹介します。

ぜひ最後まで読んでいただき、生活保護受給中のクレジットカード利用で失敗しないようにしましょう。

岩田昭男

岩田昭男/ 消費生活ジャーナリスト

日本でのクレジットカードの黎明期から取材を始めてとうとうキャッシュレスの時代までやってきました。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済、ウエアラブル決済など次々と新しいツールが出てきては消えていきますが、これからもその浮沈を見つめつつ上手な利用方法をアドバイスしていきたいと思います。

【専門家の解説】

生活保護を受けているとクレジットカードが持てないといわれますが、事前にケースワーカー等と相談すればかなりの確率で持てます。
その際はケースワーカーから「支出の節約を図る」ことを忘れないようにといわれます。
クレジットカードをもつのもいいが、節約と質素を忘れると大変なことになると警告を発するのです。
というのも生活保護受給者は、いつも限られた手当で質素な暮らしをしているわけで、カードで急に豪華な生活を始めたりすると、それはすぐに収入があったとみなされて、毎月のお金を削られたり、ひどいときには生活保護の資格を取り消されたりするのです。
こうした施策は法律にはっきり記されていませんが、基本をないがしろにするなと教えるわけです。

そのためクレジットカードを持ったとしても3つのタブーを設けられています。
1贅沢品購入の禁止
2リボ払いと分割払いの禁止
3キャッシングの禁止

この3つは禁止されておりこれを破るとすぐに保護を取り消しにされます。
一貫して支出の節約を図ることが優先されるからです。
したがって仮にクレジットカードを持ったとしてもまずキャッシング枠をゼロにしてさらにリボ払いと分割払いはしないことを約束しなければなりません。
したがって持てるカードはキャッシング枠がゼロでしかも1回払いしかできない単純なカードとなります。

  • 消費生活ジャーナリスト / 株式会社岩田昭男事務所

    監修者岩田昭男さん

    1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。

    主力はクレジットカード&電子マネーの研究で、すでに30年間に渡って業界の定点観測をしている。

    主な著書としては、

    Suica一人勝ちの秘密」(中経出版・現カドカワ)
    「信用力」格差社会」(東洋経済新報社)
    信用偏差値」(文春新書)
    クレジットカード・サバイバル戦争」(ダイヤモンド社)
    「ドコモが銀行になる日」(PHP)
    キャッシュレス覇権戦争」(NHK出版)
    また、クレジットカードのムックも50冊以上監修しキャッシュレスの生き字引として情報発信を続けている。

    ウエブは、「岩田昭男の上級カード道場」、まぐまぐでメルマガを毎月二回発行。

    2021年からYouTubeチャンネル「岩田昭男のキャッシュレス道場」オープン。

    趣味は「猫」と「キートン」

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  • 株式会社エイチームライフデザイン

    編集者イーデス編集部

    「ユーザーが信頼して利用できるWEBメディア」を目指す編集部チーム。実際のユーザーの声や業界知識の豊富な専門家の協力を得ながら、コンテンツポリシーに沿ったコンテンツを制作しています。暮らしに関するトピックを中心に、読者の「まよい」を解消し、最適な選択を支援するためのコンテンツを制作中です。

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    有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可・許可番号:23-ユ-302788

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生活保護受給者のクレジットカード利用は許可をもらえた場合可能

生活保護を受給しているとクレジットカードを作ったり使ったりできない、と一般的には思いがちです。

しかし、ケースワーカーや福祉事務所から許可さえもらえれば生活保護受給者でもクレジットカードの入手や使用は可能なのです。

なぜ可能なのかというと、生活保護法にクレジットカードの入手や使用を禁ずる規定は定められていないから。法律上では問題ない行為だからです。

しかし、生活保護の受給要件には収入や生活レベルなどの規定があるので、実際には自由にクレジットカードを使えるわけではありません。

生活保護を受けている間のクレジットカードの使用は、必ずケースワーカーや福祉事務所の判断を仰いでからにしましょう。

まずはケースワーカーや福祉事務所へ事前に相談する

必要に迫られてどうしてもクレジットカードを利用したい場合は、まずはケースワーカーや福祉事務所に相談してください。

相談するタイミングクレジットカードを申し込む前や買い物をする前
相談する理由なぜクレジットカードが必要になるのか等
相談する内容クレジットカードで何を購入するか等

相談する相手によって判断はまちまちなので一概にこれなら大丈夫とは言えませんが、毎月の携帯電話料金や光熱費などの生活に必要な使途であれば、認めてくれるケースワーカーや福祉事務所は多いようです。

このように事前相談した結果、ケースワーカーや福祉事務所が適切な利用であると判断すれば、生活保護受給者であってもクレジットカードを利用できる可能性がある、と覚えておきましょう。

生活保護受給者でもクレジットカードの利用が許される可能性があると分かりましたが、それでも基本的には難しいことがほとんどです。

次の項からは、なぜ生活保護受給者のクレジットカード利用は困難なのかについて、詳しく見ていきましょう。

【要注意】生活保護の取り消しや法律違反になることもある

生活保護受給者がクレジットカードを利用すると、生活保護を取り消されたり、法律違反に問われたりすることがあるので注意が必要です。

生活保護受給者になる前に作ったクレジットカードをまだ持っている、もしくは、受給中に運良く発行できたという方は、自由にクレジットカードを使えるわけではないことを覚えておきましょう。

では、なぜ生活保護を取り消されたり、法律違反になってしまったりすることがあるのでしょう?

ここからは、その理由について詳しく解説していきます。

  1. 無許可での利用は生活保護の取り消しになる場合がある
  2. クレジットカード利用制限を破ると法律違反になる

無許可での利用は生活保護の取り消しになる場合がある

クレジットカードをケースワーカーや福祉事務所へ相談しないで使用すると、生活保護を取り消されてしまう恐れがあります。

クレジットカードの利用は収入があったことと同じ、とみなされるのがその理由。

生活保護の制度は、生活困窮者が健康で文化的な最低限度の生活を送るための費用を支援するもので、もし収入が増えたのならその分の生活保護費を減らさなければならないからです。

クレジットカード利用=収入増になったのに、無断でこれまでのように生活保護費を受けとることは不正受給にあたってしまいます

不正受給が発覚した場合、以降の生活保護費は打ち切られる可能性が高いですし、場合によっては過去にさかのぼって不正受給分の返還を命じられる恐れもあるでしょう。

クレジットカード利用制限を破ると法律違反になる

生活保護法の第60条には「支出の節約を図る」という一文があり、これを遵守する目的でクレジットカードの利用に一定の制限がかかります

もし守らなければ、当然ながら法律違反になってしまいます。

クレジットカードを利用する際にかかる主な制限は下記の3つ。

  1. 贅沢品の購入
  2. リボ払いや分割払い
  3. キャッシング

つまり、もしクレジットカードの利用を認められたとしても、キャッシング枠0円のカードを使って生活必需品を1回払いで購入しなければならないのです。

ケースワーカーや福祉事務所に相談してクレジットカードの利用を認められたとしても、一般の人たちのような使い方はできないことを覚えておきましょう。

生活保護受給者のクレジットカード利用が難しい理由は以上です。

しかし、無事に入手許可を得られた場合であっても、まだ注意しなければならないことは残されています。

次の項では、生活保護受給中のクレジットカード利用の注意点を詳しく見ていきましょう。

生活保護受給中のクレジットカード利用の注意点

生活保護受給者がクレジットカードを申し込もうとしても、収入面や立場を考えるといろいろな注意が必要となってきます。

あらかじめ注意点を知って対策をしておかないと、審査すらしてもらえないことがあるでしょう。

では何に気をつければよいのか?ここでは注意点について詳しく見ていきましょう。

  1. テキストクレジットカード審査の通過が難しい
  2. 本人確認証として保険証は使えない
  3. 急に支払いが厳しくなることがある

クレジットカード審査の通過が難しい

カード会社の審査では基本的に申込者の返済能力を見ているので、支払い能力が低いという理由が見つかれば容赦なく否決判定を出します

生活保護受給者はそもそも病気やケガ、その他の理由で収入を得られない人たちなので、カードを申し込んでも審査の通過は困難です。

その前提を理解した上で申し込むのであれば、

  • クレジットカードに設定されている利用限度額の下限を希望する
  • わずかにでも収入がある場合、職業欄には、フリーター、自由業、自営業と記入する
  • 在籍確認の電話がかかってきたら必ず出る

といったことを守ってください。

利用限度額を多く望まなければ、その分審査のハードルが低下することを期待できます。

また、職業欄に無職や生活保護とは書けないので、受給資格を失わない程度に収入を得ているのであれば、フリーターや自由業と書いたほうが断然有利になります。

さらに少しでも発行される可能性を上げたいのなら、

  • Tカード プラス(SMBCモビット next)などの消費者金融系のクレジットカード
  • 申し込み条件が「高校生を除く満18歳以上」のみとなっている楽天カード

のような比較的審査難易度が低いと言われているクレジットカードを申し込むといいでしょう。

審査難易度が低いと言われているクレジットカードについては、以下の記事で紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。

審査難易度を気にしている方におすすめ記事

本人確認証として保険証は使えない

生活保護受給者は、国民健康保険から脱退して医療補助を受ける立場になるので、健康保険証を持っていません。

クレジットカード申請時には本人確認証が必要となりますが、生活保護を受けていると本人確認用に健康保険証が使えないのです。

そのため、本人確認用として下記の公的証明書を用意してから申請することになります。

  • 運転免許証
  • パスポート
  • 住民票の写し
  • マイナンバーカード
  • 戸籍謄本(抄本)
  • 印鑑登録証明書
  • 公共料金の領収書 など

カード会社によって申請に使える公的証明書は異なってくるので、実際に申し込む際には対象クレジットカードの申込書に記載されている内容をチェックしてください。

急に支払いが厳しくなることがある

生活保護費はあくまでも生活を立て直すまでの一時的な支給なので、減額されたり打ち切られたりする可能性があります。

現在の生活保護費の範囲でクレジットカードを利用していたとしても、支払いが難しくなってしまうこともあるため注意が必要です。

減額や打ち切りとなる主な原因は、

  • 生活保護の基準を超えて収入を得てしまった場合
  • 就職活動などケースワーカーから受けた指導を無視した場合
  • 不正受給が発覚した場合
  • 生活状況の報告で虚偽を申告した場合 など

多くの方は減額や打ち切りをされないように気をつけながら生活していると思いますが、「ついウッカリしてやってしまった」ということもありえます。

そのような万が一に備えて、減額や打ち切りにあっても慌てないよう、日頃から家計簿アプリなどでクレジットカードの利用額をしっかり管理しておくといいでしょう

収支管理が苦手で自分には厳しいという方は、手持ちのお金をそのままキャッシュレス決済に利用するデビットカードやプリペイドカードなど、クレジットカード以外の決済手段を検討してみてください。

ここまでの内容で、生活保護受給者のクレジットカード利用が現実的には厳しいと分かりました。

ですが、それでも諦めきれない方のためにも、最後の項ではクレジットカードが利用できない場合の代替手段について紹介します。

クレジットカードが利用できない場合の対処法

生活保護受給者のクレジットカード利用についてここまで解説してきましたが、結論として利用は不可能ではないものの現実的にはかなり難しいと言わざるを得ません。

ただ、近年ますますクレジットカード利用を要求される社会システムになってきているため、クレジットカードが利用できない場合の対処法を知りたい方は大勢いらっしゃると思います。

クレジットカードを作れない方におすすめしたいのが、

といったクレジットカードの代替になるカード。

これらのカードはクレジットカードのように借金とはならないので安心です。

また、これらのカードを利用することで、生活保護受給者でもキャッシュレス決済のスムーズさやポイントの付与といった恩恵を受けられるでしょう。

そこでここからは、デビットカードとプリペイドカードそれぞれについて、メリットとデメリットを紹介します。

岩田昭男

岩田昭男/ 消費生活ジャーナリスト

日本でのクレジットカードの黎明期から取材を始めてとうとうキャッシュレスの時代までやってきました。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済、ウエアラブル決済など次々と新しいツールが出てきては消えていきますが、これからもその浮沈を見つめつつ上手な利用方法をアドバイスしていきたいと思います。

【専門家の解説】

オススメするのはデビットカードとプリペイドカードです。
どちらも借金にはなりません。
誰でも持っていますしその機能から国に監視される事はありません。
クレジットカードが欲しい人にオススメなのがビザやJCBの国際ブランドのついたブランドデビットです。
銀行の口座から買い物したお金が直接即時に引き落としになるので残高の範囲内ならいつでも自由に使うことができて便利です。
またビザやJCBの国際ブランドがついているので海外でも使えますしウェブの業者との取引も可能です。

このデビットカードは地方銀行がたくさん発行していますから口座を作るときに一緒にデビットカードを作るのが良いでしょう。
もう一つプリペイドカードがあります。
こちらはその都度チャージして使う方式ですから借金になりません。
そして生活保護受給者にとっても制約を受けませんから自由に使えます。
そう考えると、申し込みの時から買い物の時までピリピリしていなければならないクレジットカードよりも誰にも迷惑かけないデビットカードやプリペイドカードの方が役に立つと思います。

デビットカード

デビットカードはキャッシュカードと一体型で発行されている、買い物と同時に銀行口座から代金の引き落としが行われるカードです。

VisaやMastercardといった国際ブランドと提携しているので、クレジットカードと同様に街のお店やネットショップで使えることが大きなメリット。

カード会社が購入代金を立て替えるクレジットカードと違い、自分が口座に入金しているお金で支払う仕組みになっているため、生活保護の方が使用していても問題になることはありません。

デメリットとなるのは、完全にクレジットカードと同じようには使えないこと。
ガソリンの給油や月額制サービスへの支払い、バーコード決済へのチャージ用などには利用できないことがほとんどです。

また支払いも1回払いのみで、分割払いは指定できないことも覚えておきましょう。

デビットカードについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

プリペイドカード

プリペイドカードは事前に現金をチャージし、その残高の範囲でキャッシュレス決済ができるカード。

チャージするのは自分のお金なので、生活保護の方でも審査不要で入手可能、安心して利用できます。

プリペイドカードもデビットカード同様にVisaやMastercardなどの国際ブランドと提携しているものが多く、街のお店やネットショップでクレジットカードとして決済可。

また、余った残高はチャージしたままキープしておけることもプリペイドカードのメリットです。
まとまった残高が残っていれば、デビットカードにありがちな”口座に残高がなくて使えない”ということもありません。

デメリットは、残高がないといちいちチャージしなければならないということ。

銀行口座に紐付けできるプリペイドカードならスマホを使ってチャージできますが、できない場合はコンビニへ行って入金しなければならず面倒です

さらにデビットカードと同じく、支払いに使えない使途があったり、1回払いのみだったりする点にも注意が必要です。

プリペイドカードについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

まとめ

生活保護を申請しなければならなくなった時に心配になることのうち、1つがクレジットカード。

近年の消費経済はキャッシュレス化が進んできているので、既に持っているクレジットカードがどうなるのかや、新規発行できるのか心配な方は少なくないでしょう。

生活保護受給者のクレジットカード所持は法律では禁じられていませんが、生活保護の受給要件に照らし合わせるとなかなか難しいのが現実

ケースワーカーや福祉事務所に相談し、伺いを立てながらでなければ利用に問題が起こるなど何かと面倒です。

また、新規発行するにしても生活保護受給者の経済状況では審査のハードルが高く、余程の運に恵まれていなければ難しいと言っていいでしょう。

そんな生活保護受給者に注目していただきたいのが、デビットカードやプリペイドカードといったクレジットカードの代替となるカード
手持ちの現金をカード払いにする仕組みで、クレジットカード利用のように借金には該当しないため、生活保護受給者にとって心強い存在になってくれるでしょう。

クレジットカードのことが気になっている生活保護の方は、ぜひ今回の記事を参考にして対策を立ててみてください。

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