住宅ローンの借り入れ状況・利用満足度調査(2023年下半期)
最終更新日:
このページにはPRリンクが含まれています
また当サイトで得た収益は、サイトを訪れる皆様により役立つコンテンツを提供するために、情報の品質向上・ランキング精度の向上等に還元しております。※提携機関一覧
イーデス編集部では、住宅ローン利用者を対象に、現在の利用状況や金融機関の満足度を定期的に調査しています。
今回、住宅ローン利用者2,000人に調査を実施したため、2023年下半期の総まとめとして結果を発表します。
調査結果サマリー
- 住宅ローンの借入先として最も多い金融機関は三菱UFJ銀行で11.5%
- 都市銀行よりも地方銀行の利用者数が多く、全体の32.6%を占める
- 利用中の住宅ローンを選んだ一番の理由として「金利の低さ」と回答した人は63.3%
- 利用中の住宅ローンに「とても満足」「満足」と回答した人は50%程度
- 全体の48.6%の人が、住宅ローン審査を2社以上に申し込んでいる
- 3社以上に審査を申し込んだ人は、利用中の住宅ローンに対する総合満足度が高い
- 過半数(54.6%)の人が変動金利タイプを利用
調査方法 | インターネットによる調査 |
---|---|
調査対象 | 全国にお住まいの20歳以上70歳未満で、住宅ローン新規借り入れ後3年以内の男女 |
調査期間 | 2023年12月26日~2023年12月27日 |
調査エリア | 全国 |
サンプル数 | 2,000名(有効回答数1,950名) |
調査機関 | Freeasy |
オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士 / 公認会計士中村岳広事務所
監修者千日太郎
公認会計士として、本名である中村岳広の名を掲げた公認会計士 中村岳広事務所を設立・運営。
独自のノウハウと公認会計士としての金融商品の分析力を生かし、
2014年から「千日太郎」として住宅ローンの情報をブログ「千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える」で発信。
「千日の住宅ローン無料相談ドットコム」では一般の人からの匿名相談に無料で乗り、コンサル内容をネットに公開している。
住宅ローンの金利動向やリスク対策について著した『住宅ローンで「絶対に損したくない人」が読む本』など、複数の著書を出版。
▼書籍一覧
住宅ローンで「絶対に損したくない人」が読む本
家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本
初めて買う人・住み替える人 独身からファミリーまで 50歳からの賢い住宅購入
住宅破産
気になる内容をタップ
利用している住宅ローンについて
現在利用している住宅ローンについて、選択した金融機関と選択理由を調査したところ、下記結果となりました。
住宅ローンを借り入れている金融機関
住宅ローンを借り入れている金融機関について質問したところ、上位3社は大手都市銀行となり、最多が三菱UFJ銀行で11.5%、次いでみずほ銀行が7.9%、三井住友銀行が6.2%でした。
住信SBIネット銀行やauじぶん銀行のようなネット銀行、JAバンクやろうきんのような金融機関の利用者も比較的多く、住宅ローンを利用するうえで金融機関の選択肢は多種多様のようです。
金融機関を大きい区分で見たところ、都市銀行よりも地方銀行の利用者数が多く全体の32.6%を占めています。
地方銀行ひとつひとつの利用者は少ないものの、地方銀行そのものの数が多いため、全体で見ると地方銀行での利用者が最多という結果になりました。
いまの住宅ローンを選んだ理由
利用中の住宅ローンを選んだ理由として一番大きい要素を聞いたところ、63.3%の人が「金利の低さ」と回答しました。次点の「団体信用生命保険・疾病保障の充実度」を一番の理由として挙げた人は6.7%にとどまっています。>
住宅ローン選びで一番重視するものとして、金利を重視する人は多いものの、それ以外の要素については人によって意見が分かれる結果となりました。
また、利用中の住宅ローンを選んだ理由のTOP3についても聞いたところ、「金利の低さ」の次に重視されているのは「団体信用生命保険・疾病保障の充実度」であることが分かりました。
住宅ローンの満足度について
現在利用している住宅ローンについて満足度を調査したところ、下記結果となりました。
住宅ローンに対する総合満足度
利用中の住宅ローンについて「とても満足」「満足」「やや満足」「やや不満」「不満」「とても不満」の6段階で回答してもらったところ、ほとんどの項目で「とても満足」「満足」と回答した人は全体の50%前後となりました。
「やや満足」も含めると80%以上となり、利用中の住宅ローンにおおむね満足している人が多いことが分かりました。
金利タイプ別:住宅ローン総合満足度
続いて、金利タイプ別に住宅ローン満足度を調べてみました。
各金利タイプで「5人以上回答が集まった」かつ「回答者数が多い上位10社」に絞ったものをグラフ化しています。
変動金利を選択した方
固定期間選択型を選択した方
全期間固定型を選択した方
フラット35を選択した方
住宅ローンの審査申し込みについて
住宅ローンの審査について、申し込んだ金融機関の数と申込方法を調査したところ、下記結果となりました。
住宅ローン審査の申し込み社数
「住宅ローン審査は何社に申し込みましたか」と質問したところ、1社のみは51.4%、2社以上は48.6%となりました。
審査申し込み社数と住宅ローン満足度の関係
審査申込社数と利用している住宅ローンの総合満足度の相関性を調べたところ、3社以上に審査を申し込んだ人は、利用中の住宅ローンに対する総合満足度が高い傾向にあることが分かりました。
3社以上に申し込んでいる場合、「とても満足」「満足」と回答した人が過半数に達します。複数社を比較したうえで1社に絞るため、自身の選択により納得感があるのかもしれません。
住宅ローン審査の申し込み方法
住宅ローン審査の申込方法を質問したところ、1社だけに申し込んだ人のうち83.8%が「金融機関の店舗(窓口)で申し込んだ」と回答しました。
3社以上になると、過半数の人がインターネット経由でも審査を申し込んでいるようです。
利用している金利タイプについて
利用している住宅ローンの金利タイプを質問したところ、変動型が過半数で54.6%、次いで固定期間選択型が23.8%、フラット35が10.9%、全期間固定型が9.1%という結果になりました。
実際に適用された金利に対しての満足度を聞いたところ、「とても満足」「満足」「やや満足」と回答した人は全体の87.5%でした。
金利タイプ別に見ると、変動型・固定期間選択型を利用している人の約90%は「とても満足」「満足」「やや満足」と回答しています。
これに対し、全期間固定型は84.8%、フラット35は80.3%、その他金利タイプは66.7%と、満足度がやや低めです。
変動型・固定期間選択型は全期間固定型・フラット35よりも金利が低い傾向にあるため、満足している割合が比較的大きくなったのかもしれません。
編集部
今月のおすすめ住宅ローンを比較したい方はこちらの記事を参考にしてくださいね。
千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士
【専門家の解説】
今回の調査では、住宅ローンの利用満足度と審査申し込み社数の間に相関関係があるというのが非常に興味深いですね。
住宅ローンの金利は毎月の月初に発表されますので、住宅ローンの実行月にならないと、自分が借りる住宅ローンの金利はわからないわけです。
これが、私たちにとってはかなりのストレスになるのです。
住宅ローンの審査を通した時点では低金利であっても、実行月には金融市場がガラッと変わって大きく金利が上がっているかもしれません。
ですから、住宅ローンの本審査には複数の銀行、複数の金利タイプで通しておくことをお勧めしています。
つまり、この定石に従って複数の住宅ローンで審査を申し込んだ人は、住宅ローンの実行月まで比較的ストレスに悩まされず、結果的に複数の住宅ローンからその時に最も有利な選択をすることが出来たために満足度が高かったということになります。
特に金融市場が不安定な時期には住宅ローンの金利変動に金融機関によって上下0.2%もの差がつくことがあります。
0.2%の金利差は4,000万円の借入ならば35年で160万円もの差となるのです。
同じ家ならば支払いは安い方が嬉しいのですから、満足度が高くなるのもうなずけますよね。
編集部
実際のところ、審査に申し込むのは3~4社がベスト。多すぎると必要書類の提出が大変ですし、あとで1社に絞るのにも時間がかかってしまいます。