公務員はJCBビジネスカードを使える?基本情報やゴールド特典を解説
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JCBビジネスカードは、大規模企業向けの法人カードです。最高5,000万円の旅行傷害保険が付いていたり、主要空港のラウンジを無料で利用できたりするなど、ゴールドカードのようにサービスが充実しています。
サービスが充実しているJCBビジネスカードですが、「公務員も使用できるの?」と気になっている方もいるでしょう。そこで本記事では、公務員がJCBビジネスカードを使用できるのかどうかについて解説します。JCBビジネスカードの特徴やメリット・デメリットについても説明しているため、JCBビジネスカードの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
消費生活ジャーナリスト / 株式会社岩田昭男事務所
監修者岩田昭男さん
1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。
主力はクレジットカード&電子マネーの研究で、すでに30年間に渡って業界の定点観測をしている。
主な著書としては、
「Suica一人勝ちの秘密」(中経出版・現カドカワ)
「「信用力」格差社会」(東洋経済新報社)
「信用偏差値」(文春新書)
「クレジットカード・サバイバル戦争」(ダイヤモンド社)
「ドコモが銀行になる日」(PHP)
「キャッシュレス覇権戦争」(NHK出版)
また、クレジットカードのムックも50冊以上監修しキャッシュレスの生き字引として情報発信を続けている。
ウエブは、「岩田昭男の上級カード道場」、まぐまぐでメルマガを毎月二回発行。
2021年からYouTubeチャンネル「岩田昭男のキャッシュレス道場」オープン。
趣味は「猫」と「キートン」
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公務員はJCBビジネスカードを使える?
「公務員はJCBビジネスカードを使える?」と気になっている方もいるでしょう。結論から言うと、公務員の所属している組織が法人契約している場合に利用可能で、個人で自由に申し込めるものではありません。
そもそもビジネスカードとは、企業や個人事業主に対して発行されるクレジットカードのことです。個人用クレジットカードよりも利用限度額が高めに設定されている点が特徴です。そのほかにも、ビジネスで役に立つサービスが付帯しており、企業や個人事業主がビジネスカードを持つメリットは多くなっています。
岩田昭男/ 消費生活ジャーナリスト
日本でのクレジットカードの黎明期から取材を始めてとうとうキャッシュレスの時代までやってきました。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済、ウエアラブル決済など次々と新しいツールが出てきては消えていきますが、これからもその浮沈を見つめつつ上手な利用方法をアドバイスしていきたいと思います。
【専門家の解説】
公務員といえば、国家や地方自治体の中枢を担う人たちですから、その存在は重要です。
国家公務員でいうと、58万人、地方公務員では274万人で、合計すると332万人もいますから、雇用者の中でも大きな塊といえるでしょう。
この人たちこそ法人カードを使って、働き方改革を実践してほしいところです。
わが国のカード会社もその思いで公務員に対して法人カードの普及を図ろうと考えているようです。実際、彼らが動けば、日本のデジタル化もさらに大きく進化していくはずだからです。
そのモデルになりそうなのがJCBビジネスカードゴールドです。
このカードは大規模企業向けの法人カードで、公務員に広く持ってもらうにはぴったりのカードと思われます。
気になるのは公務員が法人カードを持てるかどうかですが、結論からいうと、公務員の所属している組織が法人契約している場合に利用は可能で、個人で自由に申し込めるものではありません。
つまりは、組織の上の人が法人カードを導入することに積極的になって、カード会社と契約してくれれば良いだけの話です。
霞ヶ関の有力な部署がやってくれれば道は開けると思います。
JCBビジネスカードの基本情報
JCBが法人向けに提供しているビジネスカードには「JCB法人カード」「JCBコーポレートカード」などがあります。その中でも、今回ご紹介するのは大規模企業向けの「JCBビジネスカード」です。
JCBビジネスカード
年会費 | 企業年会費:33,000円(税込) 個人年会費:無料 |
---|---|
ポイント還元率 | - |
国際ブランド | |
電子マネー | |
発行スピード | 3週間 |
限度額 | - |
ETC年会費 | 無料 |
追加カード | ETCスルーカード |
マイレージ還元率(最大) | - |
旅行保険 | 国内旅行保険 海外旅行保険 |
ポイント名 | - |
※画像引用元:JCB公式サイト
▼JCBカードについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
JCBビジネスカードの特徴
JCBビジネスカードの特徴を紹介します。
- ゴールドカードのサービスが付帯している
- JCBビジネスカードClub Offを利用できる
- カード利用明細データ連携サービスを利用できる
岩田昭男/ 消費生活ジャーナリスト
日本でのクレジットカードの黎明期から取材を始めてとうとうキャッシュレスの時代までやってきました。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済、ウエアラブル決済など次々と新しいツールが出てきては消えていきますが、これからもその浮沈を見つめつつ上手な利用方法をアドバイスしていきたいと思います。
【専門家の解説】
JCBビジネスカードゴールドは年会費33,000円で、JCBのゴールドカードの代表選手のようなものですから、公務員カードにはぴったりです。
ゴールドカードにつきものの海外旅行傷害保険は、最大5000万円がつくほかに、国内空港+ハワイの国際空港のラウンジを無料で利用できます。
従業員は利用明細データをもとに経費申請を行えるために、経費申請にかかる手間と時間を削減できます。
また、ゴールドカードの特典も充実しているし、クラウド会計との連携と仕組みも整っているので、業務効率化を図ることができます。
さらに宿泊施設やリゾートを特別料金で利用可能なClub offのサービスも心強いところです。
暮らしに役立つライフサポートメニューもたくさんあるため、福利厚生として導入もできます。働きずくめの公務員たちもこのサービスを利用すれば息抜きになるでしょう。
その他に出張や旅行に必須の航空券予約はANAとJALのシステムを活用できるし、旅のコンシェルジュのJCBトラベルでは現地の歌劇やスポーツ、さらには食事、買い物の相談まで幅広く対応してくれます。
ゴールドカードのサービスが付帯している
JCBビジネスカードに付帯しているサービスは、ゴールドクラス以上の内容となっています。最高5,000万円の旅行傷害保険が付帯しており、万が一のときにも安心です。
最高5,000万円の旅行傷害保険が付帯している
旅行傷害保険とは、旅行でのケガや病気、荷物の盗難や破損などによる損害を保証してもらえる保険のことです。JCBビジネスカードには、最高補償額5,000万円の国内旅行傷害保険と、最高補償額5,000万円の海外旅行傷害保険が付帯しています。
国内旅行傷害保険が適用されるためには、あらかじめ「搭乗する公共交通常用具」または「旅館、ホテル等の宿泊施設」、「参加する募集型企画旅行」の料金をJCBビジネスカードで支払う必要があります。
海外旅行傷害保険が適用されるためには、出発日が2023年4月1日(土)以降の旅行で、「搭乗する公共交通乗用具」または「参加する募集型企画旅行」の料金をJCBビジネスカードで支払う必要があります。ただし、募集型企画旅行の場合は、日本を出国する前にJCBビジネスカードを利用した場合に限ります。
国内・ハワイの主要空港ラウンジが利用無料
JCBビジネスカードは、国内の主要空港とハワイのホノルルにある国際空港のラウンジを無料で利用できます。出張で飛行機による移動が多い場合に嬉しい特典です。
1年間(4月1日〜翌年3月31日)に無料で主要空港ラウンジを利用できる回数は、6回です。7回目以降は、各ラウンジが定める一般料金で利用できます。
無料で利用可能なラウンジがある空港例
- 新千歳空港
- 函館空港
- 青森空港
- 秋田空港
- 仙台空港
- 成田国際空港
- 羽田空港
- 大阪国際空港
- 関西国際空港
- 神戸空港
- 広島空港
- 松山空港
- 福岡空港
- 那覇空港
- ダニエル・K・イノウエ国際空港
JCBビジネスカードClub Offを利用できる
JCBビジネスカードを所有していると、JCBビジネスカードClub offを利用できます。JCBビジネスカードClub offとは、国内・海外の宿泊やレジャー、スポーツ、ショッピング、育児・介護サービスを優待価格で利用できるサービスです。
国内外の20万か所以上の施設で利用できます。家族や友人も一緒に利用できるため、家族や友人との旅行やレジャーをお得に楽しめる点が魅力です。暮らしに役立つライフサポートメニューも充実しており、レジャー以外にもさまざまな場面でお得に活用できます。
カード利用明細データ連携サービスを利用できる
カード利用明細データ連携サービスとは、カードの利用明細データを経費精算システムへ自動連携するサービスのことです。従業員は自動で反映された利用明細データをもとに、経費申請の手続きを行えるため、経費申請にかかる時間や手間を削減できます。経費申請の漏れや入力ミスも防止可能です。
JCBビジネスカードの付帯サービス
JCBビジネスカードでは、すでに紹介した空港ラウンジサービス以外にも、さまざまなサービスを利用できます。付帯サービスを以下の表でまとめました。
付帯サービス | 概要 |
---|---|
空港ラウンジサービス | 国内の主要空港とハワイのホノルルにある国際空港のラウンジを無料で利用できる |
会員専用Webサービス「MyJCB」 | 利用代金明細などを確認できたり、不審なカード利用を検知した場合に通知したりする |
請求書カード払い | 取引先がカード払いに対応していない場合は、カードで支払える |
楽楽清算 | 社員が申請〜経理担当者が清算処理までのフローをすべて電子化して、一元で管理できる |
Concur Expense | クレジットカードの利用実績データを経費精算に利用できる。交通系ICカードから利用した経路や電車代のデータを読み込むことが可能 |
マネーフォワード クラウド経費 | 明細・領収書の正確なデータを自動で取得できる。スマホで経費申請が可能 |
HRMOS経費 | 経費の申請から清算までWeb上で行える。領収書AI-OCRや ICカード読込、英語対応など便利な機能が多数搭載 |
MAJOR FLOW Z KEIHI | 申請から生産まで一元管理できる。会議費・交際費の自動振分機能や定期区間の自動控除機能など、便利な機能が多数搭載 |
J'sNAVI NEO | 経費精算に加えて、出張時のチケットの手配まで行える。チケットの支払いは会社一括請求であり、社員の立替は不要 |
ETCスルーカード | ETC専用ICカードを複数枚発行できて、年会費無料で利用できる |
JR東海「エクスプレス予約」サービス | 東海道・山陽・九州新幹線をお得な値段で利用できる |
KINTO | 車にかかる税金や自動車保険などの費用は月々定額で、新車のトヨタ・レクサスに乗れる |
クロスオフィス | コワーキングスペースを24時間365日利用できる。契約している拠点でなくとも、平日9時00分〜17時00分までなら利用可能 |
ANA Biz | 航空券の予約や発券・清算を行えるANAのサービス。予約確認と出張清算を簡単に行えるため、業務を効率化できる |
JCB de JAL ONLINE | 航空券の予約・発券・清算までオンラインで管理できるJALのサービス。レポート機能で、発券状況を簡単に把握できる |
じゃらんコーポレートサービス | 宿泊施設を法人限定価格で利用できる |
アスクルサービス | アスクルの事務用品などをFAXまたはWebから注文できる |
JCBタクシーチケット | キャッシュレスでタクシーを利用できる。後日指定の口座から引き落とされるため、車内での煩わしい清算は不要 |
JCBプレモカード | 全国70万店以上で使えるギフトカード。チャージすることで繰り返し使用できる |
JCBギフトカード | 全国100万店舗以上で利用できる商品券で、買い物や食事、宿泊などさまざまなシーンで使用できる |
JCBトラベル | 旅に精通したオペレーターへの相談、JCBトラベルの限定商品から選択など、さまざまな方法で旅行プランを決められる |
JCBビジネスカードの締め日と支払い期日
JCBビジネスカードの利用代金は毎月15日に締め切り、翌日10日に支払いとなっています。金額確定日は毎月24日前後です。例えば、1月16日から2月15日までに利用した分は2月24日に料金が確定して、3月の10日に指定の口座から引き落とされる流れです。
JCBビジネスカードのメリット
JCBビジネスカードでは、カードの利用代金を、カードを利用した社員の個人口座から自動で振替します。プライベートで使用した分は会社に請求されないため、経理事務に組み込みやすい点が魅力です。
前述した通り、従業員は利用明細データをもとに経費申請を行えるため、経費申請にかかる手間や時間を削減できます。経費清算時の入力ミスや改ざんを防止できるため、内部統制の強化にも有効です。企業リスクを鑑みて、利用頻度の高い社員に対して法人一括決済型のコーポレートカードを、利用頻度の低い社員に対して個人決済型のビジネスカードを渡しておくといった使い分けも可能です。
岩田昭男/ 消費生活ジャーナリスト
日本でのクレジットカードの黎明期から取材を始めてとうとうキャッシュレスの時代までやってきました。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済、ウエアラブル決済など次々と新しいツールが出てきては消えていきますが、これからもその浮沈を見つめつつ上手な利用方法をアドバイスしていきたいと思います。
【専門家の解説】
●どんな人にどんなカードを持ってもらえればいいのか
経費申請を行える仕組みが整っているといいましたが、働く社員は様々です。
何でもカードで買い物をする人もいれば、ほとんどの買い物は現金という人もいます。
そうした違いを踏まえて、カードの利用が多い社員には法人一括決済型のコーポレートカードをもってもらい、一方、利用頻度が低い社員に対しては、個人決済型のビジネスカードを渡しておくといった使い分けが可能になります。
こうすることで集計での無駄やロスを防げます。非常にメリハリの利いたカードライフが送れます。
JCBビジネスカードのデメリット
JCBビジネスカードの企業年会費は33,000円(税込)です。一般的なクレジットカードよりも高めに設定されており、年会費の金額はデメリットと考えられるでしょう。しかし、経費申請を効率化できる、付帯サービスが充実しているなど多くの魅力があり、コスパは高いと言えます。
JCBビジネスカードに関するよくある質問
Q.JCBビジネスカードは退職したらどうなる?
A.カードの名義人が退職した場合は、すみやかに回収して解約する必要があります。
Q.JCBビジネスカードは福利厚生になる?
A.JCBビジネスカードは、宿泊施設やリゾート施設を特別料金で利用できます。暮らしに役立つライフサポートメニューも充実しているため、福利厚生として導入するのもおすすめです。
まとめ
JCBビジネスカードは、ゴールドカードのようにサービスが充実していたり、独自の優待サービスを利用できたりするなど、魅力が多い法人カードです。カードの利用代金は利用者の個人口座から自動振替されて、利用者は利用明細データをもとに経費申請を行えることから、業務効率を大幅に改善できます。経費清算時の入力ミスや改善を防止できるため、内部統制の強化にも有効です。
本記事では、JCBカードの付帯サービスやメリット・デメリットについても説明しました。所属している組織が契約した場合、公務員でも利用可能です。福利厚生としても活用できるため、本記事の内容を参考にしてぜひ導入を検討してください。