
大学の学費が足りない・払えないときはどうすればいい?学費を借りる・捻出する方法も解説
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厳しい受験戦争を勝ち抜いて大学に合格できたのに、学費が払えずに合格を辞退しなければならない状況には陥りたくないものです。
しかし、大学の学費は高校よりも高い場合が多く、予想以上の金額に焦ってしまうこともあるでしょう。
もし、学費が払えない状況になった場合に備えて、お金を工面する方法を理解しておくことが重要です。
本記事では、大学の学費が払えないときの対処法と払えない場合に起こりうること、お金を用意する方法としてやってはいけないことを解説します。
- 大学の費用が払えない場合は直接大学に相談をしたほうが最善策を提示してもらえる可能性が高い
- お金を工面する方法として「借りる」方法があるが、大学費用の場合は低金利で借りられるローンも多いため少しでも低金利で借りることが大切
- 母子家庭など家庭環境の状況次第では公的制度を利用したほうがお金を工面しやすくなる可能性もある
ファイナンシャルプランナー
監修者金子 賢司
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、金融に興味を持ち、資産運用やローンなどの勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
株式会社エイチームライフデザイン
編集者イーデス編集部
「ユーザーが信頼して利用できるWEBメディア」を目指す編集部チーム。実際のユーザーの声や業界知識の豊富な専門家の協力を得ながら、コンテンツポリシーに沿ったコンテンツを制作しています。暮らしに関するトピックを中心に、読者の「まよい」を解消し、最適な選択を支援するためのコンテンツを制作中です。
■書籍
初心者でもわかる!お金に関するアレコレの選び方BOOK
■保有資格
KTAA団体シルバー認証マーク(2023.12.20~)
■許認可
有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可・許可番号:23-ユ-302788)
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大学の学費が払えないときの対処法
大学の学費が払えない状況になった時の対処法は以下のように、すぐにできる対処法と時間はかかるものの払えなくなった時に有効な対処法の2種類があります。
学費が払えないとわかったときのすぐにできる対処法 | 時間はかかるが対処法として有効な方法 |
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金額や状況によって最適な方法は異なるため、それぞれの方法をよく理解した上で、自身に最適な方法がどれなのかを考える必要があります。
大学に延納・分納・減額を相談する
学費が払えないかもしれないとわかった時点で、まずは入学予定もしくは通っている大学に相談してください。
大学には学生課、あるいは学生支援課と呼ばれる、学生が相談できる窓口を設置しています。
大学によって名称が異なるため、わからない場合は総務課などの窓口で聞いてみると良いでしょう。
大学に学費が払えない旨を伝えると、学内の奨学金や延納・分納の制度について教えてくれるかもしれません。
また、学費の一部を免除する制度である「減額」が適用される場合もあります。
大学ごとに用意されている救済措置が異なるため一概には言えませんが、何かしらの措置が用意されている場合がほとんどです。
大学ごとに措置は違いますが、その措置を受けるための申込期限を設定している場合がほとんどですので、まずは早めに現状を伝えて相談することをおすすめします。
教育ローンでお金を借りる
教育ローンとは、住宅ローンやマイカーローンと同様に審査に通過すれば融資を受けられる金融商品の一つです。
教育ローンには銀行などが出している民間の教育ローンと、国が出している教育ローンの2種類に分かれます。
国の教育ローンは保護者が借入の対象になり、子どもの人数や世帯収入に応じて上限が設けられています。
民間の教育ローンはさまざまな銀行から商品が出ていて、幼稚園から利用できることが大きな特徴です。
どちらも大学の学費だけでなく入学金や教材費、制服費、専門学校の学費などにも利用できます。
民間の教育ローン | 国の教育ローン | |
---|---|---|
借入限度額 | 800万円~1,000万円 | 350万円 |
申込条件 |
| 融資の対象となる学校に入学・在学する人の保護者(主に生計を維持されている方)で、子どもの人数と世帯年収に応じて設けられた上限内であること |
メリット |
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デメリット |
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※参照元:日本政策金融公庫
また、教育ローンは奨学金と違っていつでも申込みができ、融資までの期間も短いものが多いので、学費が払えなくなったタイミングで申込むことも可能です。
カードローンでお金を借りる
教育ローンの審査を待つ時間がない場合などにおすすめなのが、カードローンでお金を借りる方法です。
カードローンとは、銀行や消費者金融が実施している融資制度を指します。
近年ではアプリで完結することから、アプリローンと呼ばれることもありますが、基本的には同じものです。
銀行の場合は融資実行までに時間がかかりますが、消費者金融系であれば、最短即日で融資可能という特徴があります。
申込み方法も、消費者金融系であれば公式サイトやアプリ、無人機や実店舗などで申込み可能です。
年収や現在の返済状況を加味しながら総合的に判断されますが、銀行などより審査が緩いケースがほとんどです。
反面、返済時の利息が高めに設定されており、返済開始も借入した翌月からというケースも少なくありません。
まとまったお金がすぐに借りられますが、一方で返済計画をしっかり立てておく必要があるのも事実です。
本記事では、特におすすめの消費者金融系カードローンを3つ紹介します。
プロミス
プロミスの特徴は、契約から融資実行までの期間が空いても、無利息期間の30日が消費されない点です。
無利息期間の起算日は、初回借入日の翌日であるため、事前に契約だけ済ませることもできます。
本当に借りるかわからないが不安があるという人は、まずは契約だけ結んでしまうのも良いでしょう。
たとえば、想定していた学費より支払いが多くなりそうだと発覚した場合に、保険として申込んでおけば、いざ必要にとなった際にスムーズに融資を受けられます。※30日間無利息サービスを利用するには、メールアドレス登録とweb明細利用の登録が必要となります。
また、借入の際には最短3分※でスピーディーな融資を受けることができます。金策をした結果、「やっぱり足りない!」といった場合でも迅速に対処可能です。
- 契約後すぐに借入を受けない可能性がある人
- スピーディーに借入したい人
借入金利 | 年4.5%~17.8% |
---|---|
無利息期間 | 30日間 |
融資時間 | 最短3分※ |
- はじめてご契約の方に最大1,000ポイント分のVポイントをプレゼント
- Web契約で最短3分融資も可能※
- 初めての方なら、30日間利息0円※
※融資時間:申込時間や審査により希望に沿えない場合があります。無利息期間:30日間無利息サービスを利用するには、メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です。新規契約時の融資上限:本審査により決定となります。18歳、19歳の申込みについて:申込時の年齢が19歳以下の場合は、収入証明書類の提出が必須となります。高校生(定時制高校生および高等専門学校生も含む)は申込できません。
アイフル
アイフルは、ほかの消費者金融のカードローンよりも借りやすさ・返しやすさを重視しています。
借入・返済がいつでもどこでもやりやすいよう、全国に約7万台の提携ATMがあるのが魅力です。
コンビニATMも提携しているため、時間や場所を問わずに利用できるのが最大の特徴と言えるでしょう。
困ったときにカスタマーサービスも24時間体制が敷かれており、はじめての人でも安心して利用可能。
また、審査時間が最短18分※となっているため、学費が足りず、すぐにお金を手配しなければならない状況では、アイフルが適しています。
※申込の状況によっては希望にそえない場合があります。
これはアイフルが銀行を母体とした消費者金融ではなく、独自の審査基準を採用している点が関係しています。
- 急いでお金を借りたい人
- 借入や返済の利便性を重視している人
- 無利息期間サービスを利用したい人
※申込の状況によっては、希望に沿えない場合があります。
アコム
アコムでは、原則、勤務先へ在籍確認の電話を行わない方針を打ち出しています※。
通常、融資を受ける際はその人物が存在するかを確認するため、電話による在籍確認が実施されます。
しかし、これによって借金をしている事実がバレてしまうため、電話での在籍確認がある商品は利用できないとしている人も多いです。
その点アコムは勤務先へ在籍確認の電話を原則実施しない※ため、お金を借りている事実がバレにくいです。
- 勤務先へ在籍確認の電話を避けたい人
- サポート体制が手厚い消費者金融を利用したい人
※原則、勤務先への在籍確認の電話はなく、書面や申告内容での確認を実施。
※審査時間・融資時間:申込時間や審査により希望に添えない場合があります。

金子賢司からのコメント
ファイナンシャルプランナー
カードローンを提供している金融機関の多くは、返済シミュレーションを用意しています。
返済シミュレーションでは、借入元本と金利を入力すると、毎月の返済額や総返済額の目安を提示してくれます。シミュレーション結果を確認して返済が難しそうなときは、利用前に支出を見直したり、副業で収入を増やしたりするなど、慎重に返済計画を立てましょう。
どうしても返済の見通しが立たないときは、利用を見送るという決断もしなければなりません。
学生ローンを利用する
学生ローンとは、大学生や専門学生など「学生」であることが証明されれば借りられる消費者金融のローン商品です。
学生本人が借りるため、保護者が借りる教育ローンとは借入形態が異なります。
学生ローンの一番のメリットは、学費以外にも使用できる点です。
教育ローンと違って、学生ローンで借りたお金は、学費以外にも生活費や旅行費、免許取得費用など、さまざまな物に使用できます。
また、ローンによっては金利が低く設定されているところがあったり、20歳未満でも借りられるところもあったりします。
ただし、教育ローンと違って学生本人が借りるため本人の借金になることや、限度額が低いのがデメリットです。
学生ローンは学生本人の借金となってしまうため、しっかりと返済の目途を立てられる人に向いている方法といえます。
一時的に休学してお金を貯める
大学を一時的に休学してお金を貯める方法があります。
大学生活と両立してアルバイトをするのではなく、決まった期間大学を休んで貯金を作るという方法です。
大学にもよりますが、休学中は授業料が免除されることがあるため、お金を稼ぐ時間に使えます。
休学期間中にアルバイトを掛け持ちしたり、リゾートバイトやワーキングホリデーに出向いたりすると良いでしょう。
ただし、大学によっては休学中も在籍料と呼ばれる費用が発生する場合もあります。
また、休学可能な期間も大学によって異なるため、事前の確認が必要です。
卒業時期もズレてしまうため、休学してお金を貯めようと考えている場合は、家族の理解を得るようにすることも重要です。
奨学金を借りる
奨学金制度とは、経済的な理由で進学が難しい学生に向けて、学費を貸与したり給付したりする制度です。
大学以外にも専門学校や高校などの進学に使えるため、利用している人は多いです。
奨学金には大きく分けて以下2つの種類があります。
貸与型 | 給付型 | |
---|---|---|
返済義務 | あり | なし |
貸与期間 | 採用後から卒業まで | 採用後から卒業まで |
メリット | 採用基準が低いので多くの人が利用できる 教育ローンなどより低金利 | 返済する必要がない |
デメリット | 卒業後は返済していく義務がある 返済期間が長くなることもある | 採用基準がやや高い |
申込んでから審査が行われて、通過した人に月々決められた金額が融資されます。
これらの奨学金は国や地方自治体、民間企業が実施していますが、学校単位で用意されている場合もあります。
しかし、学校が用意している奨学金は成績上位者であることなど採用のハードルが高いためよく調べる必要があるでしょう。
なお、卒業後の返済が不要になる給付型のほうが、学力や世帯収入などから厳しく審査されます。
そのため貸与型に比べると採用のハードルは高いです。
また、奨学金は、申請してすぐにまとまったお金が入ってくるわけではないため、急な学費の支払いでは利用できません。
毎月支給される奨学金を貯めたり、日頃の支払いの補填として利用したりするのがベストです。

金子賢司からのコメント
ファイナンシャルプランナー
JASSO(日本学生支援機構)の奨学金であっても、3ヵ月連続で滞納すると信用情報機関に登録されてしまいます。新規でクレジットカードやカードローンなどを申し込むと、金融機関は審査の際、信用情報機関に照会をかけて申込人の信用情報をチェックします。
仮に長期滞納や債務整理といった金融事故の履歴があると、審査に通ることは極めて難しいでしょう。このように奨学金を長期で滞納すると、生活にさまざまな悪影響がでる可能性があるため、払えなくなったらすぐに大学に相談することが大切です。
日本学生支援機構の奨学金
日本学生支援機構の奨学金とは、独立行政法人 日本学生支援機構が運営している大学生向けに奨学金を貸与もしくは給付する制度です。
昔の名前を日本育英会と言い、長い歴史を持つ有名な奨学金制度でもあります。
日本学生支援機構に用意されている奨学金は、給付型と貸与型の2種類です。
更に、貸与型の中でも無利子の第一種奨学金、有利子の第二種奨学金、入学時のみ使える入学時特別増額奨学金と、大きく分けて3種類の奨学金が用意されています。
詳しい内容は公式サイトで確認してみてください。
日本学生支援機構の奨学金は、種類ごとに申込条件があるものの、全国から応募できます。
ただし、給付型奨学金の申込条件は成績や年収基準などが設けられており、非常に厳しい条件となっているのが現状です。
貸与型奨学金も、無利息の第一種奨学金の方が採用基準は厳しく設定されているため、申込みの際は条件を事前に確認しておくことが重要。
地方自治体の奨学金
地方自治体の奨学金とは、その名の通り都道府県あるいは市区町村が独自に実施している奨学金制度です。
地域によって条件はさまざまですが、多くの場合、世帯主の住民票が該当地域にあることが求められます。
それ以外にも世帯年収や学業成績などが審査対象になることが多いほか、卒業後に地元企業に就職することなどの条件がある場合もあります。
奨学金の有無や詳細な内容は、各地方自治体の公式ホームページもしくはまとめサイト、自治体の広報誌などで調べましょう。
ただし、奨学金情報のまとめサイトは情報が古いままの可能性があります。
興味のある奨学金を調べたのちは、直接自治体の窓口に問い合わせて最新情報を得るようにしてください。
民間の奨学金
民間の奨学金とは、民間企業や一般財団法人などが運営している奨学金です。
年収制限を設けている場合もありますが、日本学生支援機構や地方自治体の奨学金とは異なる特殊な条件を設けているものもあるのが特徴です。
たとえば、新聞社が実施している新聞奨学生は、奨学金支給中は新聞配達のアルバイトをすることが義務付けられています。
また、そもそもあしなが育英会や交通遺児育英会のように、年収以外の家庭状況を申込みとしている奨学金もあります。
詳しくは各運営母体の窓口に問い合わせてください。

金子賢司からのコメント
ファイナンシャルプランナー
JASSO以外にも、多くの大学や団体などが奨学金を実施しています。JASSOでは、「大学・地方公共団体等が行う奨学金制度」というページで、都道府県・学校の種類・対象の課程・給付型か貸与型か?といった条件を選択するだけで、自分にあった奨学金制度が検索できる仕組みを用意しています。
JASSOの奨学金以外に、自身に合った奨学金制度がないか知りたい人は、活用してみると良いでしょう。 ただし常に実施されているとは限らないため、必ず実際に問い合わせをして、現在も実施中か確認してください。
親族にお金を借りる
家族にお金を借りるという方法もあります。祖父母や仲の良い親戚から、学費を一時的に借りられないかお願いして借りるという方法です。
金融機関ではないため、年収基準や利息もありませんが、返済期限や方法はしっかりと決めておく必要があります。
気心の知れた身内だからとガバガバな返済方法をしていては、借りたお金がらみで大きなトラブルに発展する可能性もあります。
一度トラブルが起こると最悪絶縁状態になってしまう可能性もあるため、きちんと返済期限や方法を定めておきましょう。
もし当初の約束が実行できないようであれば、その旨を相談して期日の変更などを取り決めるようにしてください。
大学の学費を払えないとどうなる?
万が一、大学の学費を払えなくなっても、すぐに退学手続きを取られることはありません。
学費が払えないとはじめは未納者となり、さらにその後の期日までに支払いできなければ滞納者となります。
滞納者と認められると、郵送などで「授業料納入のお願い」という文章が届きます。そこに書かれている期日までに学費を払えば、それ以上の罰や措置はありません。
期限内に払わないと、今度はより強い力を持った督促状が郵送されてきます。
督促状は学費未納に対する最終警告であり、期日内に払わなければ退学手続きに発展します。
そうならないためにも、滞納者を最終ラインとして考えて学費を払うようにしましょう。
また、学費の滞納が続くようであれば、別途退学処分や除籍などの措置が実行される可能性もあります。
いずれにしても払わないままでは大学を辞めざるを得なくなってしまうため、期日までに学費を払えるように準備しておきましょう。

滞納してしまった人の納入期限は、新学期開始からおよそ1カ月~2カ月です。
大学によっても異なりますが、いきなり退学にならないからと言って払わないのは良くありません。払えない事情があるのであれば、まずは大学の窓口で相談しましょう。
大学の学費を自分で払う割合は?
大学生になると、学費を自分で払って大学に通う人も出てきます。
全額自分で払っている人もいますが、中には一部をアルバイトなどで賄いながら払っているという人もいます。
また、学費ではなく下宿にかかる生活費を自分で負担している大学生もおり、学業との両立に苦労している人も少なくありません。
そのような大学生が、全体の20%程度いると言われています。
親側の意識も「全額親が払う」という意識ではなくなっていることが、日本生活協同組合連合会の調査結果で判明しています。

同報告書によると、物価高や親自身の奨学金返済の事情から、稼げる分は自分が負担してほしいと考えているケースも少なくないと読み取れます。
大学生は学費を全額親に出してもらうと考えず、自分でも一部負担する意識が求められているのかもしれません。

特に大学の学費については「高い」と感じる人が、国立・私立問わず多い結果となっています。
世帯年収や貯金額、教育費の積み立て量にもよりますが、昔と違って学生が負担しても不思議ではない状況になっているのでしょう。
大学の学費を捻出するには
大学の学費を捻出するためには、何かしらの方法で学費を作らなければなりません。
自分でお金を稼ぐという方法もありますが、それ以外にも学費を捻出するためにしておきたいことはあります。
具体的には次のような方法です。
それぞれの詳細を見てみましょう。
公的支援制度を利用する
公的支援制度とは、国や地方自治体が実施している、経済的に困窮している人に対して経済的支援と自立支援を行う制度のことです。
代表的な制度に生活保護がありますが、大学の学費を補填できる制度も用意されています。
以下は、公的支援制度のうち大学の学費の支払いに使える制度です。
これ以外にもいくつかの制度が用意されています。詳細や条件は自治体の窓口などで確認してください。
また、どのような制度があるのか簡単に知りたい人向けに、以下の記事でいくつかの制度を紹介しています。
教育一般貸付
教育一般貸付とは、これまでにご紹介してきた国の教育ローンを指します。
進学や在学中に必要なお金を上限350万円まで融資してくれる制度です。
給付の対象は融資の対象となる学校に入学・在学する人の保護者で、給付条件として子どもの人数と世帯年収に応じて設けられた上限内であることが条件となります。
子ども本人に返済の負担をかけたくない保護者や、世帯収入が条件に合っている場合には検討すべきです。
母子父子寡婦福祉資金貸付金
母子父子寡婦福祉資金貸付金とは、母子家庭や父子家庭の人が、進学や学費に使用できる資金を国から借りられる制度です。
カードローンなどと比べると金利が低く、連帯保証人をつけることで無利子になることもあります。
給付のための条件はひとり親家庭であることで、別居をしているだけの場合や、内縁の妻や夫と生計を共にしている場合は対象外です。
採用のハードルもは低いため、ひとり親家庭で学費が払えない人は、利用を検討してみましょう。
出費を見直す
学生自身が取り組む内容となります。学費を捻出できるように、まずは自身の出費を見直しましょう。
大学生になると、それまでにかからなかったような出費が発生します。
たとえば、交際費を始め、ひとり暮らしの場合には家賃や光熱費、食費なども発生するため、学費を支払うのが難しくなる人も少なくありません。
なるべく自炊をしたり、交際費を見直したり、こまめな節約をしていくことで無駄な出費を防ぐことが大切です。

大学の学費(授業料)は、国公立で約54万円、私立で約80万円~300万円が年間でかかります。
まとまったお金を短期間で作ることは難しいので、時間をかけてお金を作ったり、事前に奨学金などでお金を貯めておいたりすることを心がけましょう。
学費を捻出するには総額の学費を把握しておくことも大事
学費を捻出するためには、入学から卒業までの総額の学費を把握しておくことが重要です。
目の前の学費の支払いを解消するだけでは、また同じことの繰り返しになる可能性もあるでしょう。
まずは、以下に大学の種類別の入学費用や授業料をまとめているため、参考にしてみてください。
入学費 | 授業料 | 設備費 | |
---|---|---|---|
国立大学 (4年間) | 約282,000円 | 約535,000円 | ― |
公立大学 (4年間) | 約391,000円 | 約536,000円 | ― |
私立文系大学 (4年間) | 約223,000円 | 約827,000円 | 約143,000円 |
私立理系大学 (4年間) | 約234,000円 | 1,162,000円 | 約132,000円 |
私立医歯系大学 (4年間) | 約1,077,000円 | 約2,863,000円 | 約880,000円 |
※参照元:令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について/国立大学等の授業料その他の費用に関する省令/2023年度 学生納付金調査結果(大学昼間部)/国公私立大学の授業料等の推移
学費が払えなくて困ってもやってはいけないこと
学費が払えないからと言って、次の手段でお金を工面してはいけません。
この2つは、最悪の場合人生を台無しにしてしまう可能性があります。
安易な気持ちで手を出すと、将来的に重い負担やトラブルを抱えてしまうかもしれません。
なぜ、この2つの方法を実行してはいけないのかを詳しく解説します。
闇金からお金を借りること
闇金とは、違法な金利や返済方法で貸し付けたお金の返済を迫る違法業者のことです。
よく消費者金融と混同されますが、消費者金融とは違い、貸金業法における登録をしていない金融業者を指します。
本来、お金を貸す事業を営む場合は貸金業登録をしなければなりません。闇金は登録をしていない業者だと思っておきましょう。
闇金にお金を借りると、重い金利や短期での返済を求めてきます。
たとえば金利は10日で5割であったり、返済が10日に1回というスパンであったりとめちゃくちゃです。
万が一、闇金からお金を借りてしまった場合は警察に相談してください。

金子賢司からのコメント
ファイナンシャルプランナー
闇金もさまざまな手口でお金に困った人に忍び寄ってくるため、自分ではなかなか見分けがつかないこともあるでしょう。
貸金業は金融庁の登録を受けなければ営むことができません。借り入れを行おうとしている業者が金融庁に登録を受けているかどうかは、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で確認できます。
また管轄の財務局や都道府県に連絡して確認することも可能です。 仮に無登録業者だった場合は、わずかであってもお金を借りてはいけません。
ギャンブルで稼ごうとすること
本記事でいうギャンブルとは、競馬や競輪・競艇などの公営ギャンブルを指します。
18歳以上になるとお金を賭けて遊ぶことができますが、うまく的中すると多額のお金を一気に手にすることができるのです。
しかし、ギャンブルでお金を稼ぐには運も必要であり、リターンを求めるのであれば当然お金がかかります。
ギャンブルで稼ごうとして多額のお金をつぎ込んでしまい、結果学費どころか生活費が足りないという状況になりかねません。
そもそも、ギャンブルで確実に稼げる方法はないということを覚えておきましょう。

切羽詰まってしまうと、闇金やギャンブルでお金を稼げるのでは、と思ってしまう気持ちはわかります。
ですが、どちらも将来に暗い影を残しかねない方法です。冷静になって大学に相談したり、保護者を頼りにしてみたりしてください。
まとめ
大学の学費は高く、半年に1回はその支払期日がやってきます。
金額も決して安いものではなく、学部学科によっては100万円を超える場合もあるでしょう。
期日ぎりぎりになって学費が払えないという状況に陥ってしまう前に、学費を工面する努力をしましょう。普段からできる家計の見直しは、その第一歩です。
それでも難しい場合は、奨学金や教育ローン、カードローンなどの活用を検討してください。
払えないまま放置していると、大学を退学せざるを得なくなってしまいます。
もしどうしても期日までに払えない場合は、大学に相談することから始め、徐々にお金をどう借りるかを検討するようにしてください。