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市役所・区役所でお金の相談が可能!困ったときの支援制度を解説

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市役所・区役所でお金の相談が可能!困ったときの支援制度を解説
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病気がちで仕事が続けられずに生活が苦しい
失業期間が長くなり、就職のめども立たない

と、悩んでいませんか?

実は、市役所・区役所でお金の相談をすることが可能です。

公的な制度を利用する方が生活の立て直しに適しているため、消費者金融や銀行から無理にお金を借りるのではなく、役所で相談することをおすすめします。

たとえば、役所が紹介してくれる貸付制度のひとつに「生活支援費」があります。原則3か月間(最大12か月間まで延長可能)、月20万円までの貸付けをしてくれます(単身世帯の場合は月15万円以内)。

金利は、連帯保証人がいれば0%、連帯保証人がいなくても年1.5%と非常に低いです。

このように、あなたの状況に合わせて適切な制度を紹介してくれる場合があります。

この記事では、そんな困った時に相談できる公的機関と貸付制度について解説しています。

「いきなり役所に行くのはちょっと不安」、という方は、生活を立て直す第一歩を踏み出すためにも、ぜひ参考にしてください。

飯田道子 / ファイナンシャルプランナー

【専門家の解説】

お金が苦しいときに頼る人がいない場合には、とても不安になってしまいますよね。そのようなときには、闇雲に借入先を探すのは危険です。それは、焦って怪しい会社から借りてしまうかもしれないからです。お金に困り生活が立ち行かなかったときには、まずは自分の住む市役所や区役所へ出向いてみましょう。公的な融資には「生活支援費」というものがあり、一時的に生活資金が必要な人を支援してくれる制度があります。

塚越さん

塚越 一央 / 塚越FP社労士事務所 代表

【専門家の解説】

個人の方が生活費のお金に困ったら、市役所・区役所に相談するのも一つの手です。生活支援費の貸付や生活保護について、相談することができます。また事業主も会社の資金繰りに困ったら、あっ旋融資という形で、保証協会を通じて金融機関から融資を受けることができます。市役所・区役所を上手に活用してください。

▼お金を借りる方法をお探しなら、こちらの記事をお役立てください。

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市役所や区役所でお金の相談ができます!

病気や失業など、さまざまな理由で生活に困った時、お住まいの地域の区役所・市役所などに相談することができます。

例えば東京都の品川区役所内では「暮らし・しごと応援センター」を設置して、生活困窮者の自立支援を行っています。品川区に限らず、どの市区町村でもこうした支援やサポート事業があり、気軽に相談できるようになっているのです。

平成27年に「生活困窮者自立支援法」が施行されており、全国の市区町村で自立支援のサポートを強化しています。

1級ファイナンシャルプランニング技能士
監修者 飯田 道子の一言コメント!
市役所や区役所でお金の相談?と思うかもしれませんが、各自治体で、さまざまな相談窓口や相談会を開催していますので、利用してみて下さい。また、トラブル関連の相談なども受け付けてくれることもありますよ。基本的に役所のHPや広報誌などの案内が載っていますので、自分の住んでいる地域ではどのような相談を受けられるのかを確認しておきましょう。その他、日本FP協会でも相談を受けています。支援費などの案内のみになってしまいますが、生活の立て直し方法など、役所とは違う角度でのアドバイスが期待できます。

飯田道子さん

飯田さん

(※相談窓口名は「生活サポートセンター」「仕事・生活サポートデスク」「生活自立支援窓口」など自治体により異なります)

市役所や区役所はあくまでも「相談窓口」

ちなみに区役所や市役所が直接お金を貸してくれることはありません。相談により必要に応じて「生活福祉資金」などの公的貸付制度を紹介してもらう形となっています。

市区町村の相談窓口では、貸付だけでなく「家計の立て直しのアドバイス」「就労準備支援」などあなたの状況に合わせたサポートを受けることができます。

「お金を貸したら終わり」というような一方的なサービスではないので、安心して相談できますね。

実際に貸付を行うのは「社会福祉協議会」

「生活福祉資金」や「緊急援護資金」といった公的貸付制度は市区町村社会福祉協議会が実施しています。

直接、お住いの地域の社会福祉協議会へ相談することもできますが、基本は市区町村の「自立相談支援機関」が相談、申込の窓口となります。

参考までに「生活福祉資金」の貸付の種類や限度額を一覧で紹介しておきましょう。

資金の種類貸付限度額
総合支援資金生活支援費生活再建までの間に必要な生活費用月15万円以内~20万円以内
住宅入居費敷金、礼金等、賃貸契約に必要な費用40万円以内
一時生活再建費生活再建に一時的に必要な費用60万円以内
福祉資金福祉費生業を営むために必要な経費等580万円以内

※資金用途ごとに目安額あり

緊急小口資金緊急かつ一時的に成型の維持が困難と場合に貸し付ける少額の費用10万円以内
教育支援資金教育支援費低所得世帯に属するものが高等学校、大学または高等専門学校に修学するための経費高校:月3.5万円以内

高専:月6万円以内
短大:月6万円以内
大学:月6.5万円以内
※特に必要と認める場合には上記の1.5倍まで貸付可

就学支度費低所得世帯に属するものが高等学校、大学または高等専門学校への入学に必要な経費50万円以内
不動産担保型

生活資金

不動産担保型
生活資金
低所得の高齢者世帯に対し、一定の居住用不動産を担保として生活資金を貸付土地評価額の70%程度
月30万円以内
要保護世帯向け

不動産担保型
生活資金

要保護の高齢者世帯に対し、一定の巨樹用不動産を担保として生活資金を貸付土地及び建物評価額の70%程度(集合住宅の場合は50%)
生活扶助額の1.5倍以内

※厚生労働省ウェブサイトより要約&抜粋 ※貸付利子は無担保の場合は無利子もしくは年1.5%、不動産担保型は年3.0%または長期プライムレートのいずれか低い利率
※低所得世帯、高齢者世帯の収入基準は次の項目の一覧表を参照してください

さまざまな資金の種類がありますが、実は「こちらから選んで申込する」というスタイルとは言えません。

あくまでも相談の中で要件を満たしていた場合に「申込を案内される場合がある」というイメージが強いのです。要件に合わないような相談の場合は申込みすらできないと考えておいたほうが良いでしょう。

なお上記のなかでは「生活支援費」「一時生活再建費」「緊急小口資金」などは資金使途が幅広くなっています。一般的な「生活費に困った」という相談に対しては、こちらで対応することが多くなるでしょう。

ちなみに相談する地域ごとに、だいぶ相談対応の温度差があるのは否定できません。

積極的に支援している地域もあれば、支援に消極的な地域も存在します。こればかりは相談してみないとわかりませんが、困った時は遠慮せずに相談する勇気も必要でしょう。

★忙しい方のための瞬速まとめ

  • 区役所はお金に困った場合の相談窓口になってくれる
  • 実際に貸付してくれるのは「社会福祉協議会」
  • こちらから生活福祉資金を申込みするというよりも、相談によって申込みを案内されるイメージ

銀行や消費者金融との違い

銀行や消費者金融は「民間企業」であることが、区役所などの公的機関と根本的に違います。金融機関はある程度の公共性は確かにあるのですが、民間企業として利益を上げる必要もあるのです。

ですので、いくら生活の厳しさを訴えても審査基準に合っていなければ決してお金を借りることはできません。

冷たいようではありますが、金融機関はボランティアではないので誰にでも親切にお金を貸すことは無理な相談なのです。きちんと貸したお金が返済できる信頼がなければ、お金を借りることはできません。

ただし銀行や消費者金融のサービスが劣っているということではありません。金融機関ならではの使い勝手の良さや、手軽に申込できるメリットもあるのです。

融資までのスピードが断然早く、消費者金融であれば即日融資も可能となっています。短期の借入で、返済の見込みが立っているなら金融機関を利用したほうが圧倒的にお手軽です。

市区町村などの公的支援銀行や消費者金融などのローン
申込条件低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯など年齢・安定した収入など
貸付までの期間最低でも5営業日は必要最短即日~数営業日以内
お金の使いみち貸付制度により細かい規定あり原則として自由
金利無利子~1.5%程度比較的高金利
相談できる内容・支援員による支援プラン作成
  • 住居確保給付金の支給
  • 就労のための半年~1年程度のトレーニングプログラムの提供
  • 家計立て直しのアドバイス
  • 生活困窮世帯の子どもの学習支援など
  • 基本的には融資相談のみ

公的支援の制度は、あくまでも「困っている人を支援する」目的で行われています。そのため低所得世帯など、明らかにお金に困っている状況でなければ利用はできません。

ただし「低所得」のイメージは、一般的な印象よりも意外と高額に設定されています。想像以上に「低所得」条件に当てはまる範囲は広めです。

平成30年度 生活福祉資金の収入基準 (平均月額)
世帯人員1人2人3人4人5人
低所得世帯191,000円272,000円335,000円385,000円425,000円
高齢者世帯223,000円402,000円519,000円572,000円638,000円

※収入基準は毎年改定されます ※世帯の収入額から、家賃、住宅ローンの返済、定期的支出(療法費・仕送り)等が、一定金額まで控除されます。

★忙しい方のための瞬速まとめ

  • 区役所では融資以外にも家計立て直しプランなど、個人の状況に合わせたアドバイスを得られる
  • 銀行や消費者金融は基本的には融資相談のみしかできない
  • 「低所得」認定の収入基準は意外と高額に設定されているので、平均水準以下の収入と感じるなら相談してみる価値あり

生活保護とどんな違いがあるか?

生活に困った時に、生活福祉資金よりも先に「生活保護」が思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。日本国憲法で保障されている「健康で文化的な最低限度の生活」は、「最後の救済制度」である生活保護により守られています。

それでは「生活保護」と「生活福祉資金」はいったいどのような差があるのでしょうか。

簡単に一覧表でわかりやすく比較してみましょう。

生活福祉資金生活保護
返済義務ありなし
審査にかかる日数最短5営業日~1ヶ月半程度原則14日以内(最長30日)
受給条件以下のいずれかに当てはまること

【低所得者世帯】
必要な資金を他から借り受けることが困難な世帯(市町村民税非課税程度)
【障害者世帯】
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者等の属する世帯
【高齢者世帯】
65歳以上の高齢者の属する世帯

    • 世帯単位で生活に困窮していること

    (※世帯収入が最低生活費以下であること)
  • 家族や親族の援助が期待できない
  • 他の給付制度などが受給できない
  • 売却できる主な資産がないこと
  • 労働能力を活用しても生活できないこと
  • 金融機関のローンなどは精算していること(債務整理)
受給のための義務や制限
  • 原則として「自立相談支援事業の利用」が貸付の要件
  • 借入時に決定された毎月の返済を行うこと
  • 資産の活用(売却)

    ※自動車は原則保有できません
    ※高額で売却できるブランド品などは売却

  • 能力に応じた勤労義務

    ※就職活動を含む

  • 福祉事務所からの指導に従う義務
  • 住宅ローンなどの返済不可
  • 新規の借り入れ不可
生活を営む上で必要な費用への扶助特になし生活・住宅・教育・医療・介護・出産・生業・葬祭に対応する扶助
相談先市区町村の相談窓口福祉事務所の生活保護担当

生活保護は「支給」 生活福祉資金は「貸付」

一番の大きな違いは返済の義務の有無です。生活福祉資金は「貸付」ですから、一定期間内に返済する必要があります。生活保護の場合は給付されますから、返済の義務はありません。

また生活保護受給中は医療費や介護サービス費用などは本人負担なしとなります。さらにアパート等の家賃も定められた範囲内で実費が支給されるのです。

一見すると生活保護のほうがはるかに良いのではと感じるかもしれません。

しかし生活保護を受給するには、さまざまな義務を果たす必要があり、また制限事項もあります。たとえば生活保護受給中は自動車などの高額資産を所有することが原則としてできません。

所有している資産は売却するなどして生活費に充てる必要があります。

自動車など高額で売却できる資産を持っている場合は売却させられる可能性が高いでしょう。

また福祉事務所の生活保護担当者による世帯調査や、継続的な指導も入ります。生活保護は審査が厳しく、また受給中は様々な制約を覚悟しなければなりません。

生活保護を申請しても生活福祉資金貸付になることも

生活保護は、真に生活に困窮した人のための最後のセーフティネットとして機能しています。

そのため様々な条件をクリアしない限りは受給することができません。国の財政も大変に厳しい状況のため、審査が厳しくなるのは仕方のないところでしょう。

生活保護を相談したものの、生活福祉資金の貸付を案内されることもあります。生活福祉資金の貸付で生活の再建が可能と判断されれば、そちらが優先されることになるのです。

1級ファイナンシャルプランニング技能士
監修者 塚越 一央の一言コメント!
市役所・区役所は、生活費に困った個人に生活支援費などの生活福祉資金を紹介しますが、これは貸付であり返済する必要があります。一方、生活保護は支給のため返済の必要はありません。生活保護を受けるには制約事項が多くあり、申請しても生活福祉資金を紹介されるなど、簡単でないことを理解しておいてください。

塚越さん

塚越さん

1級ファイナンシャルプランニング技能士
監修者 飯田 道子の一言コメント!
生活支援費があくまでも貸付となるため、返済しなければなりません。一方の生活保護は支給となるため、返済義務はありません。これが最大の違いになります。返済義務が生じるなら生活保護の保護を申請したいと考える人もいるかと思いますが、審査は厳しく、貸付を案内されることもあります。また、生活保護を受けたとしても、定期的に調査が行われるため、生活保護のままでいること自体が難しくなっています。

飯田道子さん

飯田さん

★忙しい方のための瞬速まとめ

  • 生活保護は「最後の救済制度」で、その前段階として生活福祉資金がある
  • 生活保護では返済義務はないものの、高額の財産は所有に制限があるなど制約も多い
  • 生活保護申請をしても生活福祉資金に回されることも、またはその逆もありうる

民間企業・個人向けのあっ旋融資とは

民間企業や個人事業主が事業資金を区役所から借りることはできるのでしょうか。

結論から言うと、区役所が直接資金を貸付してくれることはありません。そのかわり金融機関、場合により信用保証協会とも連携して、かなり有利な条件で貸付してもらうことができます。(※要保証審査および金融機関の審査)

区役所が金融機関に融資をあっ旋してくれることから「あっ旋融資」「制度融資」などと呼ばれています。

融資条件は地域ごとに異なりますが、利子補給や保証料の補助により「実質負担が1%未満」で借入できる場合も多いのです。そのかわり「区役所」「金融機関」「信用保証協会(保証付の場合)」に提出する書類の用意などの手続は複雑になっています。

信用金庫などの地域密着型の金融機関ですと、手続のかなりの部分を手伝ってくれることが多いでしょう。メガバンクなどよりはるかに敷居が低く、また個人事業主でも歓迎してくれますからおすすめです。

区役所の取り扱っている中小企業融資あっ旋制度にはどのようなものがあるか

あっ旋融資の制度は、お住いの区ごとに異なります。

個別の制度資金名、あっ旋限度額、利率や利子補給の割合や利用できる条件も意外と違っているのです。実際に検討する際には、必ずお住まいの区の制度を確認するようにしてください。

ただし利用条件が異なると言っても、メインとなる制度資金はだいたい似通っています。

あっ旋制度は次の大きく3つのカテゴリーに分けることができます。

融資あっ旋制度のカテゴリーワンポイント解説
創業支援資金融資あっ旋創業しようとする方、もしくは創業1年未満の方が利用可能(法人・個人)
(一般)融資あっ旋区内で事業を営む中小企業者が利用可能(法人・個人)
セーフティネット保障(経営安定関連保障)※取引先企業の倒産やリストラなどで、売上が減少している場合などに利用可能(法人・個人)

非常に利用要件が細かいため、金融機関や区役所相談窓口で説明を受けることをおすすめします。

創業期の場合は「創業支援資金」、普通は「(一般)融資あっ旋」、何らかの事情で事業がピンチの場合は「セーフティネット保証」というカテゴリー分けになっています。

参考までに23区でも最も人口の多い世田谷区のあっ旋制度の主なものを紹介しましょう。

世田谷区の場合は上記の3つのカテゴリーの中に、さらに12種類の制度資金が含まれます。その中から、一般的によく利用される制度資金を紹介しておきましょう。

融資名限度額名目利率実質負担率区補助利率返済期間使いみち
小口零細資金2,000万円2.1%0.5%1.6%7年以内運転・設備
事業資金2,000万円2.2%2.2%なし7年以内運転・設備
景気対策緊急資金2,000万円2.2%0.5%1.7%7年以内運転・設備
経営改善借換資金4,000万円2.2%2.2%なし7年以内借換
創業支援資金2,000万円2.1%0.3%1.8%7年以内運転・設備

上記のうち「小口零細資金」は利用のハードルも比較的低く、はじめてのあっ旋融資利用にもよく利用される制度です。

名目利率は2.1%で、最長7年もの長期資金にしては低金利の設定となっていることがわかります。

さらに区から年1.6%相当の利子補助があるため、利用者の実質負担率はわずか0.5%です。(※信用保証付の場合は別途保証料負担が必要)

ちなみに区のあっ旋融資は、全ての制度が信用保証を義務付けているわけではありません。

制度によっては金融機関のプロパー融資(保証なしの銀行融資)とすることも可能なのです。その場合利用者にとっては保証料がかからないというメリットがあります。

しかし保証なしだと銀行のリスクが大きくなり、一気に審査のハードルが上がってしまいます。よほどの優良企業でない限りは、最初は保証付きから入るのが一般的と言えるでしょう。

あっ旋融資における連帯保証人や担保の設定

あっ旋融資では連帯保証人や担保を設定する場合も想定されます。

ただし連帯保証人や担保の有無は、区役所から指定されることは(基本的には)ありません。申込先の金融機関や信用保証協会と個別に協議の上、必要に応じて設定されることになります。

(※原則として連帯保証人は法人の場合は代表者のみ、個人事業主の場合は不要です) (※保証付融資合計額8,000万円以下の場合は原則として無担保での取扱が可能です)

なお以前は保証協会で第三者連帯保証人を設定することが多くありました。しかしむやみな第三者連帯保証人の徴求が問題となり、現在では原則として徴求しない方針となっています。

(※経営者本人や実質的な経営権者、事業承継予定者などは今までどおりの取扱です)

区以外にも都道府県や保証協会独自の制度融資も

あっ旋融資ではありませんが、区だけでなく都道府県や地域の信用保証協会ごとに同じような制度融資が存在します。

特に都道府県の制度融資では2/3~1/2程度の保証料補助がついているのは見逃せません。(※利子の補助ではなく「保証料」の補助です)

区のあっ旋融資にフィットしないケースでは、都道府県や保証協会の制度融資も利用できないかチェックすると良いでしょう。

★忙しい方のための瞬速まとめ

  • 区役所は事業資金を融資するのではなく、金融機関にあっ旋してくれる
  • 利子補給や保証料の補助により、実質負担が1%を切るようなケースもある
  • 手続は大変だが、地域密着型の金融機関ならかなりの手助けを得られる
  • あっ旋融資は区によって内容が異なるが、メインの制度はだいたい似通っている
  • 「創業支援」「一般」「セーフティネット」の3つの保証カテゴリーに大きく分けられる
  • 信用保証なしの扱いが可能な制度もあるが、審査ハードルは高い
  • 連帯保証人や担保については金融機関や保証協会と協議の上決定

1級ファイナンシャルプランニング技能士
監修者 塚越 一央の一言コメント!
事業資金に困った会社や個人事業主は、区役所のあっ旋融資を受けることができます。あっ旋融資は区役所が金融機関をあっ旋して、金融機関が貸付をする制度です。会社等は利子補給や保証料の補助により、負担を低く抑えることができます。金融機関は保証協会を通すことでリスク回避ができるので、積極的に貸付に応じています。

塚越さん

塚越さん

審査の流れ

あっ旋融資の場合「金融機関」以外に「区役所」「信用保証協会(保証付の場合)」が手続の流れに入ってきます。

そのため一般的な金融機関の融資に比べると、やや複雑な流れとなってくるのです。こちらでは東京都の世田谷区を例に、流れを紹介しておきましょう。

申し込みから融資までの流れ

あっ旋融資の利用の流れ(世田谷区の場合の例)

  1. STEP.1

    世田谷区産業振興公社(※以下「公社」)「商業・ものづくり・経営支援係」へ融資あっ旋の相談

  2. STEP.2

    あっ旋融資取扱金融機関に融資相談、利用承諾を得る(※正式な融資審査ではありません)

  3. STEP.3

    必要書類をそろえて公社にあっ旋申込をして、中小企業診断士と面談(予約不要)

  4. STEP.4

    面談終了後「融資あっ旋書」を即日交付

  5. STEP.5

    あっ旋書の有効期限内(発行日翌月の同日まで)に承諾を取った金融機関に融資申込

  6. STEP.6

    金融機関が融資審査を行い、必要に応じて東京信用保証協会へ信用保証を依頼

  7. STEP.7

    東京信用保証協会が審査の上、保証可否を金融機関へ連絡

  8. STEP.8

    金融機関で融資実行の可否などを決定し申込者へ通知

  9. STEP.9

    金融機関から公社へ融資可否などを報告

  10. STEP.10

    融資実行

※区によっては「最初に金融機関に相談する」流れの場合もあります ※区により申込先が「中小企業センター」など、取扱機関や窓口の名称が異なります

以上のように「申込者・金融機関・区役所・信用保証協会」のやりとりが複雑に見えて、ちょっと尻込みしてしまいそうですね。

ただし地域密着型の金融機関であれば、これらの手続のかなりの部分を手伝ってもらうことができます。

メインで取引している地域金融機関であれば、あっ旋の手続まで手伝ってもらえる場合もあるほどです。

あっ旋を受けるためのコツや、保証が通るための書類の書き方もアドバイスしてくれます。保証付のあっ旋融資は特に地域金融機関にとってメリットが有るため、歓迎してくれることが多いでしょう。

ただし何も取引のない金融機関に飛び込みであっ旋の相談をするのはおすすめしません。

事業で利用している取引銀行へ申込をするのが最良です。融資取引がなくとも、事業用の口座を利用していることが信用につながり、確実に審査に有利になります。

★忙しい方のための瞬速まとめ

  • あっ旋融資は「申込者・金融機関・区役所・信用保証協会」のやりとりがあるため、やや複雑
  • 地域密着型の金融機関なら、かなりの手続サポートが期待できる
  • 事業関係の取引がある金融機関に申込するのがベスト

あっ旋融資制度の審査で見られるポイント

結論から言うと、あっ旋融資であっても審査で重点的にチェックされるポイントは、一般的な事業性資金の融資と何ら変わるところはありません。

基本的には以下のポイントを中心にチェックされることになります。

  • 申込企業(個人)の財務状況と収益性
  • 資金使途(設備資金なら設備導入後の費用対効果もチェックされる)
  • 経営者の属性情報(経営理念や人柄などを含む)
  • 事業の将来性

区役所では申込要件に合致していれば、よほどのことがない限りは「融資あっ旋書」を出してくれます。

ただし金融機関は融資あっ旋書が出されたからといって、審査を甘くするようなことはありません。むしろ金融機関&保証協会(保証付きの場合)の審査が本番と言って良いでしょう。

区があっ旋してくれたからといって、万が一返済が滞った時に区が肩代わり返済してくれるわけではないのです。

そのため、あっ旋融資では多くの場合、信用保証協会の保証付きで行われます。

保証協会の保証がつくことで金融機関のリスクは低くなり、必要な金額を融資しやすくなるのです。また申込者にとっても、プロパー扱いでは審査に通らないようなまとまった金額の融資を受けやすくなるメリットがあります。

保証協会の保証審査があっ旋融資の最重要ポイント

ちなみに元銀行員の本音の感覚としては、保証協会の保証審査は審査全体のかなりのウエイトを占めています。

万が一返済が滞った場合、保証協会が「代位弁済」といって、申込者の代わりに融資の80%を肩代わり返済してくれるのです。

プロパー融資では万が一の際は、銀行がまるごと負担となってしまいます。

保証付きなら融資金額のかなりの部分を保証してもらえるので、銀行としても安心して融資ができるわけです。(※小口零細企業保証、創業関連保証など一部では例外的に100%保証となっています)

そのようなわけで、あっ旋融資の審査のかなりの部分は信用保証協会が握っているのが実態と言えます。

信用保証協会が保証書を出してくれれば、実際にはかなり高確率で銀行審査はOKとなるでしょう。銀行内の審査はもちろんありますが、保証があれば格段に審査に通りやすくなるのは間違いありません。

なお保証協会の保証審査で重視されることは、上記で紹介したチェックポイントとほぼ同じです。

信用保証協会は中小企業の資金繰りを応援するのが目的の公益法人

「保証審査を行う『信用保証協会』って一体なんだろう?」と疑問に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

簡単に言えば「銀行などから融資を受けるのが難しい中小企業が、融資を受けやすいように保証してくれる」機関ということになります。

中小企業というのは、どうしても大企業などと比べると経営リスクが高くなりがちです。

銀行としては高いリスクに対処するために金利を高く設定するか、審査を厳しくして対応する必要が出てきます。しかしそれでは多くの中小企業が融資を受けられずに困ってしまうことになってしまうでしょう。

そのため60年以上前に「信用保証協会法」が施行され、信用保証制度がスタートしたのです。

信用保証協会の目的はズバリ「中小企業の資金繰りの円滑化」です。

銀行だけでは対応できない融資を実現するために保証をすることになります。つまり当然ながら審査は銀行よりも柔軟に行われることになるわけです。

あっ旋融資は金利面でも非常に有利ですし、審査も柔軟ですから経営者としては最優先に利用するべきでしょう。

優良と目される中小企業でも、決算書にあっ旋融資の借入が載っているのはごく普通のことです。借入の基本の「き」と言っても良いほどですから、ぜひ積極的な利用を検討してみてください。

再度融資の申し込みをすることはできる?

あっ旋融資には、原則として申込回数の制限はありません。他制度との併用不可や限度額の合算といった制約がつく場合もありますが、原則として再度申込は可能です。

★忙しい方のための瞬速まとめ

  • あっ旋融資の審査で見られるポイントは一般的な事業性融資と基本的にはかわらない
  • 「事業の財務状況と収益性」「資金使途」「経営者情報」「事業の将来性」が重点チェックポイント
  • 「融資あっ旋書」をもらうのはそれほど難易度が高くなく、むしろ金融機関&保証協会の審査が本番
  • 保証協会の保証審査が審査全体のかなりのウエイトを占める
  • 保証協会は中小企業の資金繰りの円滑化を目的としている
  • あっ旋融資の利用は事業者にとっての借入の基本

責任共有制度とは?

従前は100%保証を貫いてきた信用保証協会でしたが、長引く不況などにより保証協会の財政も厳しい状況になっていました。

中小企業の連鎖倒産などが相次ぎ、代位弁済率の高止まりが常態化してしまっていたのです。

そのため平成19年10月1日以降は、保証協会だけでなく金融機関も20%だけ保証負担をするようになりました。※一部対象外の制度もあります。

これにより保証協会の運営が安定する一方で、金融機関はより一層慎重に審査する必要が出てきたのです。

たとえば1,000万円の焦げ付きが発生した場合、かつては金融機関の金銭的負担はありませんでした。しかし責任共有制度導入後は金融機関にも200万円の保証負担が発生することになるわけです。

利用者にとっては責任共有制度によって、直接的な保証料負担が増えるわけではありません。

しかし金融機関が慎重に審査することになるため、今までよりも利用のハードルが上がるのは間違いありません。今までは保証協会の審査が通ればまずOKだったのが、金融機関の審査も重要性が増してくるというわけですね。

負担金方式と部分保証方式について

責任共有制度には「負担金方式」と「部分保証方式」の2種類があります。(※平成27年11月現在では9割以上の金融機関が「負担金方式」を採用)

この方式の違いは、利用者にはほとんど関係がありません。(万が一の事故発生時に部分保証の場合、債権者が金融機関と保証協会に分かれるという負担は想定されます)

平成30年4月の制度の見直しについて

また平成30年4月1日より、さらに一部制度の見直しが行われています。

小規模事業者への支援拡充を計る一方で、セーフティネット保証5号の保証割合が引下げとなっているのです。(※セーフティネット保証5号とは、業況が悪化している業種への経営安定関連保証のことです)

従来セーフティネット保証割合は100%でしたが、平成30年4月1日以降の申込分からは80%に変更となっています。

これは中小企業の経営改善や事業転換等を一層促していくことにつながるようにするのが目的です。

ようするにセーフティネット保証に頼りすぎないように保証条件を厳しくしたということになります。金融機関は万が一の際に20%の負担が発生するため、審査を慎重に行うことが想定されるのです。

あっ旋融資では保証協会の保証付きの扱いが一般的です。

そのため責任共有制度によって、金融機関の審査の厳しさが増すのは、あっ旋融資にも無関係な話ではありません。区役所があっ旋OKとしても、金融機関にNGを出される可能性がかつてより高くなっていると言えます。

1級ファイナンシャルプランニング技能士
監修者 塚越 一央の一言コメント!
責任共有制度とは、金融機関の融資に対して保証協会が80%、金融機関が20%と分担して保証する制度のことです。金融機関は、従来の保証負担なしから20%負担に変わって、審査が厳しくなりました。市役所・区役所は融資の相談だけでなく、家計や事業の立て直しのアドバイスも受けられるので、どんどん利用してください。

塚越さん

塚越さん

★忙しい方のための瞬速まとめ

  • 責任共有制度によって100%保証だったのが、80%保証に引下げられた
  • 20%を金融機関が責任分担することになり、金融機関の審査がより慎重になる傾向

まとめ

こちらの記事では区役所での貸付について個人と事業者のケースに分けて解説しました。

最後にもう一度、大切なポイントを振り返っておきましょう。

  • 区役所が直接お金を貸してくれることはないが、相談窓口になってくれる
  • 相談する地域によって区役所の対応はだいぶ温度差があるが、遠慮せずに相談することも大切
  • 銀行や消費者金融は融資相談のみだが、区役所では家計立て直しのアドバイスなども受けられる
  • 生活保護は返済義務がなく手厚い保護が得られるが、義務や制限事項も多い。
  • 区役所では低金利での融資を金融機関にあっ旋してくれる
  • あっ旋融資では「利子補給」「保証料補助」といった形で支援を受けられるものも多い
  • あっ旋融資の手続は複雑だが、地域金融機関なら手厚い手続サポートが期待できる
  • 責任共有制度により、以前よりも金融機関の審査がやや厳しくなる傾向

お金の借り方について、もっと詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。金融機関からの借入や生活保護などとの違いについても併せて解説しています。

1級ファイナンシャルプランニング技能士
監修者 飯田 道子の一言コメント!
公的な制度は条件も細かく設定されており、何をどのように利用すれば良いのか分からないと考えている人もいることでしょう。覚えて欲しいのは制度そのものではなく、市役所や区役所で相談に乗ってもらえるということです。お金を借りられるもしくは生活保護などで給付を受けられることもありますが、条件は厳しくなっています。また、区役所では低金利で融資が受けられる金融機関をあっ旋してくれますので、公的な制度や窓口を上手に使っていきましょう。

飯田道子さん

飯田さん

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