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なぜ多重債務に陥るのか?予防策と解決策をFPが解説

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なぜ多重債務に陥るのか?予防策と解決策をFPが解説
お金の知識
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「このバッグ素敵で欲しい!」
と思ったときに、手元にお金がない場合はクレジットカードの利用で購入する場面があります。

このようにクレジットカードの利用は便利ですが、上手に活用しないと支払がうまくいかなくなり、ひいては大きな債務を抱えかねません。

今回は多重債務者の家計管理の注意点と解決策について考えていきます。

本記事の執筆者について

横浜国立大学卒業後大手百貨店に勤務。
営業、人事・総務部門(給与・社会保険を中心に人事・総務全般を経験)を経験後2008年に独立系FPとして開業。
ライフプランニング・住宅取得相談および家計相談や多重債務相談を中心に活動。
また職業訓練校にて不動産、社会保険、リスクマネジメント、タックスの講師を経験。/ T’s FP オフィス

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多重債務者はなぜ「多重債務」という状況に陥ってしまうのか

一般社団法人日本クレジット協会の2023年調査によりますと、一人あたりのクレジットカード保有枚数は3.0枚です。

多重債務者のイメージを、たくさんの債務を抱えている人と思い浮かべがちですが、クレジットカードを2~3枚保有しており、複数の債務があることで返済が厳しい状態なら多重債務者に該当すると言えます。

では多重債務になるきっかけですが、「財務局等に寄せられた『多重債務」に関する相談の概況(2022年資料)」では、相談件数5,367件の中で借入のきっかけの多い順は以下の3点となっています。

きっかけ回答件数※相談件数に対する割合
低収入、収入の減少2,03437.9%
商品・サービスの購入1,33224.8%
借金返済等63511.8%

※きっかけは複数回答可となっています。

上記のきっかけについてもう少し具体的に解説していきます。

低収入、収入の減少

失業の場合は失業保険制度があり、解雇・倒産事由者はすぐに受給できますが、自己都合退職者は3カ月の待期期間中失業給付の受給ができません。

預貯金がないときはその間の基本生活費の問題が発生します。

そこでクレジットカードで買い物やキャッシングして生活費を補う方法を利用し、それが積み重なって返済が厳しくなるケースが見られます。

〇〇ショックという経済危機が起きたときには、失業された人、収入が低下した人が増加して、クレジットカード利用限度枠まで使い切って返済が厳しくなる人が増える傾向がありました。

直近ではリーマンショック後がこの例に該当します。

またバブル崩壊後からの企業の非正規雇用者割合の漸増傾向の影響により、収入が上がらない低収入の人たちも多重債務に陥る要因となっています。

2020年3月に流行した新型コロナウイルスの影響による多重債務の人の増加も今後懸念されます。

高齢者で住宅ローンの返済が70代以降まである人は、再雇用の上限65歳を超えると途端に就職口が激減して収入の道が途絶えてしまい、多重債務に陥ってしまうこともよくあるケースです。

商品・サービスの購入

低収入、収入の減少が原因で商品・サービスの購入につながることもありますが、ご自身の生活水準に合っていない高額品の購入をリボルビング払いにしたり、趣味的なものへのこだわりが強くて生活費のバランスを考えないで購入したりする人がいます。

また、中にはストレスなどによる買物依存傾向の人が見られる場合や、障碍や特性が原因で商品・サービスの購入に至ってしまうこともあります。

借金返済等

この借金返済等は、いわゆる自転車操業的な場面が考えられます。

Aという債権者に返すためにBクレジットカードでキャッシングをする。

これを繰り返すとBクレジットカードの限度枠に到達するので、次はCクレジットカードでキャッシングしてBクレジットカードに返済してと繰り返していく方法です。

負のループに入るイメージです。

最近の多重債務の原因はさまざまな要素がからんでいることが多く、そのため解決までに時間を要するケースが増えています。

多重債務にならないための予防策

予防策はいろいろ考えられますが、ここで3点を挙げてみます。

  • 家計状況の把握
  • クレジットカードの管理
  • 欲しいものは一晩考える

それぞれの予防策について説明していきます。

家計状況の把握

多重債務に陥らないためには家計管理が重要な方法のひとつです。

毎日、家計管理をしていくことが苦手な人も多くいますが、まずは、1カ月だけでも収入と支出の内訳を確認してみることがとても重要です。

支出は固定費と変動費と分けて確認していきます。

固定費変動費
・家賃
・住宅ローン
・水、光熱費、通信費 (携帯・スマホ、インターネット)
・各種保険料
・各種税金教育費 など
・食費
・日用雑貨
・理美容
・被服費
・趣味
・娯楽費交際費 など

見直しのポイントは通信費、保険料、外食費の3点がまず挙げられます。

毎月の家計の見直しポイント
通信費携帯会社の見直しやオプション特約の見直し
保険料ご自身の現状に適した保険商品や保障内容・特約の見直し
外食費回数見直しなど

上記のようなポイントが着眼点になります。

クレジットカードの管理

現金の買い物とクレジットカードの買い物が混在すると、結局、家計状況がどうなっているかが把握しにくくなります。

これを避ける方法の一つは、クレジットカード専用口座を作ることです。

理想的な使い方は、クレジットカードで購入したときは、購入額分をクレジット専用口座に入金していくことです。

そうすればクレジットカードの引き落とし時にはきちんとお金の準備ができていて安心です。

そうは言ってもお金に余裕がないと言われる人もいるので、その場合は、給料が入ったときにクレジットカードの引き落とし額分をクレジット専用口座に入金し、その月は残りの現金でなるべく生活をしていくチャレンジをしてみる方法です。

これで一度リセットできれば、次の月からはクレジットカードで購入の都度、購入額分をクレジット専用口座に入金していくことができます。

欲しいものは一晩考える

最近はネットで購入する人も多く、気軽にクリックするだけで購入できるのでつい買い過ぎてしまうことがあります。

また街で気に入った商品に出会ったときは衝動的に購入してしまうこともありがちです。

買い物行為では買いたいものを我慢できる力も重要です。

衝動性を抑える一つの方法は、

  • ネットショッピングではカートに入れておく
  • 街の気に入った商品はお取り置き

を利用します。

とにかく「一晩考える」を優先します。

一晩おくことで冷静に必要性が判断できます。

もし多重債務に陥ったときはどうすればいい?解決策とは

ここからは、「いろいろと対策はしてみたものの、それでも多重債務者になってしまった」という人のために、解決策を紹介していきます。

解決策としては「多重債務の相談窓口の活用」です。

多重債務の相談窓口の活用

多重債務に陥り返済が厳しくなったときは、一人で悩んでいても解決は難しいので、公的な機関へ相談することが解決への最短方法です。

以下2つのパターンが考えられます。

ケースパターン相談機関
家計管理の見直しで何とかできそうな場合役所の生活困窮者自立支援相談窓口(役所によっては家計改善支援相談を実施)で寄り添った相談が受けられます。
色々なことがからまってしまい整理が必要な場合
(どうしてよいかわからない)
返済そのものがもう厳しい場合

・役所の法律相談窓口

・弁護士会

・司法書士会の相談窓口

・法テラス(日本司法支援センター)の相談窓口

法律家へ債務の解決を依頼する場合には報酬が必要ですが、法テラスが法律家へ依頼する費用を一旦立て替えて、本人が分割払いで支払っていく制度もあるので助かります。

ただし、一定の収入額以下の人が対象です。

多重債務の法的解決方法の概要

法的解決方法に進んだ場合の主な方法の概要は以下のとおりです。

整理方法内容
特定調停債務者個人が簡易裁判所に申し立てをすることで、裁判所から選任された調停委員が債務額の確定をして債権者との間に立って調整をしてくれる制度。
任意整理法律の専門家(弁護士・認定司法書士)に依頼をし、法律家が債権業者と話し合いをして債務者が返済可能な範囲で分割して払えるように交渉をする方法。
個人再生定期的収入(給与など)がある債務者の場合に、債務元金を減額した上で3年間の分割払いをしていき、完済したら残額の債務は免除される制度で、小規模個人再生と給与所得者等再生がある。
住宅ローンについては家を残して返済を継続が可能(住宅ローン特則)。
自己破産債務超過にある債務者が裁判所に申し立てし、免責という手続きを経て債務の支払い義務を免れる方法。
法律のもとにリセットして出直しがはかれるようにした方法。

以上、解決方法について簡単にご紹介しましたが、詳細は法律家にご確認ください。

多重債務に陥らないようにクレジットカードの特徴を踏まえて、有効に活用していくことで安定した生活につなげていきたいものです。

まとめ

クレジットカード所有者は、多重債務者に陥るリスクを保有しながら生活していると言えます。

多重債務者になるきっかけはご紹介しましたようにいくつかありますが、一般的に起こりがちな事由が大半です。

安易な利用や後先考えない利用は多重債務者へつながる道と意識してクレジットカードをしっかり活用していただければと思います。

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