株主優待の買い方・始め方【初心者向け】銘柄の選び方・権利確定日は?
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株主優待の始め方・買い方は、下記の4ステップです。
STEP1 | 証券口座を準備 |
---|---|
STEP2 | 欲しい株主優待を探す |
STEP3 | 権利付き最終日までに必要な数の株を買う |
STEP4 | 株主優待を受け取る |
株主優待を受け取るには、まず優待を実施している企業の株を買って株主になる必要があります。
※株主優待を実施しているのは約1,500社で、すべての企業が実施しているわけではありません。
また、株主優待狙いで株を買う時は、株を買うタイミングと、企業の経営状況の2点を事前に確認してください。
株主優待が魅力的だとしても、業績が悪いと株価が値下がりしたり、業績悪化で優待が廃止されたりすることで、結果的に損をする可能性もあるので気を付けましょう。
この記事では、株主優待銘柄の買い方・始め方から受け取るまでの流れ、株主優待銘柄を買う・選ぶ際の注意点、株主優待の探し方を解説します。
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2021年6月18日時点の情報を掲載しています。
スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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編集者板橋 辰汰郎
1998年生まれ、兵庫県川西市出身。
大学卒業後、2021年に新卒として株式会社エイチームフィナジーに入社し、ナビナビ証券、イーデスの編集者に就任。
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株主優待の買い方・始め方
株主優待を手に入れたいと思ったら、下記の4つのSTEPを踏む必要があります。
株主優待の買い方・始め方
STEP①証券口座を準備
株主優待を受け取るためには、株主優待銘柄を買う必要があります。
株主優待銘柄を購入するためには証券会社から株を買えるようにしておくため、まずは証券口座の開設から始めましょう。
東京証券取引所に上場している株であれば、基本的にはどの証券会社に口座を開いたとしても購入することができます。
しかし、東京証券取引所以外の取引所の場合、それぞれの証券取引所の会員になっている証券会社からしか購入できません。
したがって、名古屋証券取引所、札幌証券取引所、福岡証券取引所でしか上場していない株を買う場合は、それぞれの取引所の会員になっている証券会社で口座開設するようにしましょう。
※参照元:協会員:金融商品取引所の参加者又は会員|日本証券業協会
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STEP②欲しい株主優待を探す
次に欲しい株主優待を探します。
株主優待銘柄を選ぶポイントの1つに、株主優待の相当額を株価で割り戻した「優待利回り」があります。
優待利回りの計算方法
20万円の株で株主優待5,000円相当がもらえる場合
5,000円÷20万円=0.025
優待利回り2.5%
普通預金の金利が0.001%であることを考えると、上の例の2.5%はすごい利回りです。
株主優待銘柄の中には、配当金ももらえる企業があるので、配当と株主優待を合わせた利回りが3%以上の銘柄を目安に探すとよいでしょう。
配当金が出る場合の利回りの計算方法
20万円の株で配当3,000円、株主優待2,000円相当がもらえる場合
(3,000円+2,000円)÷20万円=0.025
優待利回り2.5%
利回りがかなり高い銘柄もありますが使いにくい優待だったり、本当にそれくらい価値があるのかと思える金額設定をしている優待もあります。
企業の株価自体が高いため利回りが低くなる場合もあるため、利回りのみで選ぶのは避けましょう。
初心者は身近な企業の株主優待を選ぶのがおすすめ
株主優待は大きく分けると以下の2つに分けることができます。
Point
メーカーは、優待品として自社製品の提供などが多く、外食産業やサービス業は、優待券の提供が多い傾向があります。
初心者は、日常的に使いやすい株主優待を実施している企業がおすすめです。
ランチやレジャーで利用する店舗の株主優待は食費・雑費の節約になりますし、普段使わないサービスの優待券は、使い勝手が悪く、有効活用しづらい可能性があります。
例えば、吉野家ホールディングスは、100株で300円分の食事券10枚つづりが半年に1回送られてきます。
おつりは出ませんが1枚の金額が少額なので使いやすいです。
「優待利回りがいいと評判の居酒屋チェーンの株を購入したけど、自宅近くに店舗がなくて使えなかった…」ということにならないように気を付けましょう。
まずは、使いやすい・もらって嬉しい株主優待がある企業を選びましょう。
STEP③権利付き最終日までに必要な数の株を買う
権利付最終日とは
株主優待をもらうために株を持っておかなければいけない日のこと。
権利付最終日以前に株を保有していたとしても、この日に株を保有していなければ株主優待をもらうことはできない。
株は買ったとしても、すぐその日に自分の名義になるわけではありません。
株は取引が行われると、取引日の2営業日後に受け渡しが行われます。
受け渡しが完了すると株は購入者の名義に代わるので、決算日の2営業日以前までに株を購入していなければなりません。
また通常、株主優待は株の単元である100株を基本に考えられていますが、株を多く保有する人に対しては、より多くの株主優待を出す企業も多くあります。
また1株だけ持っていても株主優待がもらえる企業もあるので、単元未満株投資でも株主優待が得られるチャンスがあります。
自分のもらいたい株主優待を受け取るには何株必要か、よく調べておきましょう。
STEP④株主優待を受け取る
決算日に株を保有していれば、株主優待の権利は自動的に付与されます。
決算日から3か月以内に株主総会が行われ、その後、1か月ほどで株主優待が送られてきます。
したがって3月決算銘柄であれば、6月から7月に株主優待を受け取ることができます。
株主優待の中で優待券や割引券で送られてくるものには、1年から1年半ほどの期限が定められているものが多いので、期限切れになると使えなくなります。
株主優待の使用期限内はチェックしましょう。
株主優待は証券会社登録の自宅住所に届く
株主優待は証券会社に登録した自宅住所に送られてくるため、特にその企業ごとに住所登録する必要はありません。
証券会社の登録住所を引っ越してもそのまま変更しなかった場合は優待が届かないこともあるので注意が必要です。
また、商品の場合、そのまま受け取ればよいのですが、カタログギフトや商品を選ぶ優待の場合は締め切りがあります。
うっかり選択することを忘れて締め切りを過ぎてしまってから企業に連絡をしたとしても優待をもらうことはできませんので、気を付けましょう。
株主優待を始める時の注意点
株主優待を選ぶ際は、基本的には、自分の欲しい株主優待を選べば良いですが、株主優待ばかりに目を奪われてはいけません。
株主優待を選ぶ際の注意点を2点お伝えします。
株主優待を始める時の注意点
企業の業績のチェックが必要
株主優待を得るといっても投資の一環ですので、企業の業績はチェックが必要です。
企業業績が悪いと株主優待を含めた総合利回りが高くても、その後に株価が下落したり、最悪は上場廃止となったりするリスクもあります。
株主優待の中身のチェックが必要
株主優待は必ずしも未来永劫続くわけではありません。
会社の都合により株主優待が廃止されることもあります。
株主優待が目当てで購入したにも関わらず、株主優待が廃止されては、元も子もありません。
自社製品、サービスの株主優待よりクオカードなどの金券等の株主優待の方が廃止される傾向が高いので、どのような株主優待がもらえるかに注意を払いましょう。
自社や提携会社の商品を扱っている会社の例
自社製品を株主優待にしている会社としてライオン(4912)を紹介します。
ライオンは、歯磨きや歯ブラシといったオーラルケア商品や洗剤などのトイレタリー商品の製造、販売の会社です。
決算期は12月末日で、100株以上保有の株主に対して自社製品(2,500円相当)を送っています。
歯磨き粉や洗剤などの日用品は、独身者から家庭を持っている人まで、もらったら必ず使えるものばかりです。
業績、配当も安定しているので、安心して長期保有のできる銘柄です。
※画像引用元:株主優待|ライオン株式会社
無料券や割引券などの優待券を扱っている会社の例
割引券を株主優待にしている会社として、日本マクドナルドホールディングス(2702)を紹介します。
日本マクドナルドホールディングスは、ハンバーガーチェーンのマクドナルドを展開する外食チェーンです。
6月末と12月末の年2回、株主に対して、以下の株主優待券が配布されます。
- 100株以上
セットメニューに使える株主優待券1冊6枚
(3,000円超相当) - 300株以上
セットメニューに使える株主優待券3冊18枚
(9,000円超相当) - 500株以上
セットメニューに使える株主優待券5冊30枚
(15,000円超相当)
お子さんをお持ちの家庭であれば、重宝することと思います。
業績も安定しており、長期保有にも適しています。
※画像引用元:IR情報「株主優待」|日本マクドナルドホールディングス株式会社
各証券会社や専門のサイトでは、どのような株主優待があるか紹介していますので、欲しい株主優待を探してみることをおすすめます。
株主優待の探し方
情報サイトで探す
株主優待は人気のあるジャンルですので、いくつかの情報サイトが特集などを組んでいます。
株主優待を提供する企業の情報をもとにしているので、間違っている可能性は低いですが、検索サイトで調べた場合には古い記事も検索されますので、日付には注意してください。
常に最新のものでチェックしましょう。
イーデス証券でも、株主優待については特集をしていますので、ぜひ下記記事を参考にしてください。
証券会社で探す
証券会社の各サイトでも株主優待を検索でき、大手ネット証券では株主優待用に専用の検索ページを設けています。
ここではログインなしで使える楽天証券の株主優待検索を紹介します。
サイトのトップから商品>株主優待/配当金を選択します。
下方に株主優待検索と表示されるのでクリックします。
※以下、画像引用元:株主優待/配当金|楽天証券
株主優待検索の画面が現れますので、ここで検索をして、自分の欲しい銘柄を絞り込みます。
特に今月、来月に決算を迎える銘柄は注目銘柄ですぐに検索できるので便利です。
また優待内容別に検索ができますので、自分の欲しい優待が見つけやすいでしょう。
また他の検索項目としては、権利確定付、最低金額、つなぎ売り、上場市場などの項目もあります。
つなぎ売りモードをクリックすると、信用で売却できるかがわかるようになっています。
表の右側に「信用売建」のボタンの出ていない銘柄は、信用の売りができないのが一目で分かります。
また並び替え機能を使えば、「配当利回り:高い順」、「優待獲得金額:安い順」などで並べ替えることもできますので、自分に合った株主優待を簡単に見つけることができるでしょう。
※参照元:株主優待/配当金|楽天証券
株主優待株のおすすめの購入タイミング
欲しい株主優待が見つかったとして、株を購入するのに最適なタイミングはあるのでしょうか?
欲しいと思った時が買い時とも言えますが、株主優待をもらうことを考えた場合、株価の動きにパターンがあることがあります。
例えば株主優待が魅力的なものであれば、権利付き最終日前は株主優待目当てで購入する人が多くなり、高値で株を購入せざるを得ない場合もあります。
権利確定日以降であれば安く株を買えるかもしれませんが、株主優待がもらえるのは半年から1年先になり、その後の株価の変動を気にしなければなりません。
このような株価変動リスクを回避しながら株主優待を受け取る方法に優待クロスという方法があります。
優待クロスは、以下の手順で行います。
STEP1 | 欲しい銘柄の信用の売りと現物の買いを同時に行う |
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STEP2 | 権利落ち日に信用で売り建てたものを現渡しで決済する |
優待クロスは、ほぼリスクなしで株主優待を得ることができます。
しかし、信用売りできる銘柄でないと行えなかったり、一定のコストがかかることがデメリットといえます。
また、企業によっては長期保有の株主に優待を上乗せすることがありますが、優待クロスをすると継続保有とはならないので長期保有の特典は受けられませんので注意しましょう。
優待クロスを詳しく知りたい人は、下記記事を参照してください。
※参照元:信用取引(制度・一般)配当金/優待クロスとは?|au_カブコム証券
まとめ
株主優待を手に入れるには株を購入しなければなりません。
ただし、権利付き最終日までに購入しなければ株主優待の権利を得られるのは半年後や1年後になってしまうので購入日には注意を払いましょう。
また株価の変動リスクを軽減する方法として、優待クロスという方法がありますが、すべての銘柄に対応しているわけではないので、よく調べる必要があります。
株主優待だけに目を奪われずに、企業業績等もチェックするようにしましょう。
お得な株主優待をもらって、投資家ライフをエンジョイしてください。
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最後まで読めば、株主優待銘柄で損をしないためのポイントを理解でき、お得に株主優待銘柄を選べるでしょう。