株式投資と投資信託の違いを比較!投資初心者がはじめるならどっちがいいの?
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- 株式投資と投資信託の違いが分からない
- 株式投資と投資信託、どっちが初心者におすすめか比較したい
株式投資と投資信託の違いを比較すると、それぞれおすすめな人は、次のとおりです。
株式投資がおすすめな人
- 短期間で利益を出したい人
- 大きな利益を目指す人
- 分析等が好きな人
- 株主優待を得たい人
投資信託がおすすめな人
- リスクを減らして投資したい人
- 株以外の資産にも投資をしたい人
- 分析等に時間を取られたくない人
- 少ない金額で投資を始めたい人
株式投資は、比較的短い時間でも結果が出せることが特徴で、大きなリターンが期待できるものの、リスクも大きいハイリスク・ハイリターンな投資といえます。
自分で注文を出したり、銘柄を分析したりと、一定の手間と時間をかける必要があります。
一方、投資信託は、株式投資程のリターンは望めないものの、分散投資により、リスクを抑えて運用できます。
また、株以外にも債券や不動産、商品など株以外の投資対象にも投資することができます。
加えて、購入する投資信託さえ決めてしまえば、運用はプロに任せるので、時間の無い人でも簡単に投資することができます。
100円からスタートすることができるので、資金の少ない人でも投資をスタートすることができます。
なお、株式投資も投資信託も投資ですので、元本は保証されていません。
収益ばかりに目を奪われて、値下がりのリスクがあることを忘れてはいけません。
この記事では、株式投資と投資信託の違いやそれぞれの特徴を解説します。
最後まで読めば、自分が株式投資と投資信託のどちらを選べばよいかが分かり、効率的に投資を行うことができます。
【掲載情報について】
2021年10月15日時点の情報を掲載しています。
ファイナンシャルプランナー
監修者石原玄紀
中京大学経済学部卒業後、FP事務所に入社。2005年にはCFPを取得。
その後、トヨタファイナンシャルサービス証券(現:東海東京証券)、東海東京ウェルス・コンサルティングにて、経営企画や営業、大手税理士法人への出向、富裕層部署の相続コンサルタントとして従事。
2020年にIFA(独立系金融アドバイザー)「きわみアセットマネジメント」へ初期メンバーとして入社後、2023年に独立。
中京大学付属中京高校で資産形成に関する授業の実施経験もあり。イーデス編集部 / 株式会社エイチームフィナジー
編集者小林 梨沙
1989年生まれ、愛媛県松山市出身。
大学卒業後、株式会社ブリッジインターナショナルに入社。外資系教育サービス会社にて、薬機法や品質マネジメントシステムのインサイドセールスを担当。その後、スーパーバイザーとして、日系大手企業のインサイドセールスプロジェクトの立ち上げを行う。
2019年に株式会社エイチームフィナジーに入社。FX、新規事業開発部を経て、イーデスの編集者に就任。
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株式投資と投資信託の違い比較まとめ
一口に投資といっても色々な種類がありますが、その中で初心者でも手掛けやすいのが、株式投資と投資信託です。
株式投資 | 投資信託 | |
---|---|---|
おすすめな人 | ①短期で利益を出したい ②大きな利益を目指す ③分析が好き ④株主優待を得たい | ①リスクを減らして投資したい ②株以外の資産にも投資したい ③分析等に時間を取られたくない ④少ない金額で投資を始めたい |
運用方法 | 個別株に直接投資 | 株、債券、不動産などに分散投資可 |
銘柄数 | 4,200銘柄程度 | 6,000銘柄程度 |
手数料 | 売買手数料 | 購入手数料、信託報酬、信託財産留保額 ※ファンドで異なる |
必要資金 | 1,000円程度~ ※株価で異なる | 100円~ |
得られる利益 | 投資金額の10倍以上にもなることも | 長期間で数倍程度 |
購入場所 | 証券会社 | 証券会社、銀行、投資信託会社 |
NISAで購入 | NISA(成長投資枠) | NISA(成長投資枠/つみたて投資枠) |
税金 | 配当は、配当所得として原則総合課税。 申告分離や申告不要も選択可 | 分配金は、普通分配金と特別分配金で課税が異なる |
ここでは、株式投資と投資信託のそれぞれの特徴を詳しく見ていきます。
株式投資の特徴
- 短期間でも利益が出る
- 大きな利益が目指せる
- 自分で分析しなければならない
- 株主優待が得られる
株式投資の特徴は、デイトレードのように、短期間でも利益が出ることがあげられます。
加えて、テンバガーといって、株価が10倍以上になるような株もあるので、テンバガー銘柄を見つけて購入できれば、利益は非常に大きくなります。
ただし、銘柄や相場を分析しないといけないので、投資に対して一定の時間を割く必要があります。
株主優待のある株を購入すれば、さまざまな特典を得ることができます。
投資信託の特徴
- 分散投資ができる
- 株以外の資産にも投資ができる
- プロに任すことができる
- 少額から始められる
投資信託の特徴は、分散投資をすることでリスクを減らした投資ができることです。
多くの人からお金を集めて投資をするので、多くの銘柄に投資でき、分散によるリスクの低減ができます。
また、株以外の債券や不動産、商品などにも投資可能なので、より分散の効果が得られます。
投資信託の場合は、プロに運用を任せるので、毎日相場を見ている必要がありません。
株式投資と比較して、少額から始められるのも大きな特徴です。
株式投資と投資信託の違い
株式投資と投資信託は、似ている点もあれば、違う点もあります。
ここでは、株式投資と投資信託の8つの違いを説明します。
株式投資と投資信託の違い
違い①運用方法
株式投資は、一つの銘柄の株価の上下がダイレクトに損益に反映するため、ハイリスク・ハイリターンといえます。
自分で考えて、良い銘柄を見つければ、何倍にもなりますが、悪い銘柄を購入すると、最悪倒産して0円となります。
一方、投資信託はプロに任せて多くの会社に分散投資するので、リスクは下がります。
ただし1つの銘柄が大きく上がっても、資金が分散されているので、リターンはそれほど大きくなりません。
違い②銘柄数
株式投資 | 4,200銘柄程度 |
---|---|
投資信託 | 6,000銘柄程度 |
株式投資は、東京証券取引所の1部、2部、マザーズ、ジャスダックの各市場に上場している銘柄が中心になります。
これに加えて名古屋、札幌、福岡に単独上場している銘柄を合わせて、約4,200銘柄が投資対象となります。
一方で、投資信託は、全体では約6,000銘柄が存在していますが、証券会社によって取扱銘柄が異なります。
ネット証券の場合、取扱数の多いSBI証券や楽天証券でも、約2,600銘柄となります。
違い③手数料
株式投資 | 売買手数料 |
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投資信託 | 購入手数料 |
株式投資の場合、必要な手数料は売買手数料のみで、保有している際には一般的に手数料がかかりません。
売買手数料は、証券会社ごとに異なり、SBI証券や楽天証券であればプランによっては最低0円~となっています。
投資信託は、購入時の手数料に加え、保有している際に信託報酬がかかってきます。
SBI証券や楽天証券のようなネット証券の多くは、投資信託の購入手数料が0円です。
信託報酬はファンドにより異なります。
また、売却時には信託財産留保額が必要となるファンドもあるので、注意しましょう。
違い④必要資金
株式投資 | 1,000円程度~ |
---|---|
投資信託 | 100円~ |
株式投資の場合、一般的には単元といわれる100株で取引を行うため、必要資金は株価の100倍ということになります。
したがって、株価が10円以下であれば、1,000円以下で購入することができますが、通常は10万円以上が必要資金と考えておくと良いでしょう。
株価が100円以下の銘柄もありますが、倒産価格ともいわれ、業績の振るわない会社が多いので注意が必要です。
投資信託は、会社により異なりますが、最低100円から購入することが可能で、株式投資より少ない資金で始められます。
違い⑤得られる利益
株式投資 | 投資金額の10倍以上にもなることもある |
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投資信託 | 長期間で数倍程度 |
株式投資では株価が10倍以上になる銘柄をテンバガーと呼んでいます。
しっかりと分析してテンバガーを見つけることができれば、大きな利益を得ることができます。
一方、投資信託は、分散投資を行っているため、一つの銘柄が極端に上がっても、全体の値動きと相殺されるので値上がりの効果は薄められてしまいます。
着実な成長が投資信託の狙いなので、仮に年率7%で運用したとしても、倍になるには10年近くかかります。
違い⑥購入できる場所
株式投資 | 証券会社 |
---|---|
投資信託 | 証券会社、銀行、投資信託会社 |
株式投資の場合、購入できる場所は証券会社に限られます。
証券会社であれば、原則、東京証券取引所の上場銘柄の売買を行うことができます。
なお、名古屋、札幌、福岡の証券取引所に単独上場している銘柄は、一部の証券会社では取り扱いがないので注意が必要です。
投資信託は、証券会社、銀行および投資信託会社で購入することができますが、会社により取扱銘柄数が異なりますので、最初は取扱銘柄数の多い会社を選ぶと良いでしょう。
違い⑦NISA口座での購入
株式投資 | NISA(成長投資枠)のみ可 |
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投資信託 | NISA(成長投資枠/つみたて投資枠)で可 |
NISA(つみたて投資枠)では、金融庁が認めた長期、積立、分散投資に適した投資信託等しか購入することができません。
そのため、株式投資では、NISA(つみたて投資枠)を使うことができません。
一方、投資信託では、成長投資枠・つみたて投資枠どとらも利用することができます。
違い⑧税金
株式投資 | 配当は、配当所得として原則総合課税 |
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投資信託 | 分配金は、普通分配金と特別分配金で課税が異なる |
株式投資も投資信託も値上がり益に関しては、原則、申告分離課税です。
源泉徴収される特定口座を利用していれば申告不要も選択できます。
株式の配当については、配当課税として原則総合課税ですが、申告分離や申告不要も選択できます。
投資信託の分配金は、特別分配金と普通分配金に分けられ、特別分配金は元本の払い戻しとなるため非課税扱いとなり、普通分配金は、株式の配当と同様、原則総合課税ですが、申告分離や申告不要も選択できます。
株式投資と投資信託はどっちがいいのか
株式投資と投資信託のどちらが良いかは、投資の性格や時間的長さ、得られるメリット、費やすことのできる時間などの要因などを勘案して決める必要があります。
それぞれにおすすめな人を挙げると次のとおりですので、どっちがより自分に合っているかを判断して、決めましょう。
株式投資がおすすめな人
- 短期間で利益を出したい人
- 大きな利益を目指す人
- 分析等が好きな人
- 株主優待を得たい人
投資信託がおすすめな人
- リスクを減らして投資したい人
- 株以外の資産にも投資をしたい人
- 分析等に時間を取られたくない人
株式投資がおすすめな人
株式投資がおすすめな人は、第1に短期で利益を出したい人です。
デイトレードをやってみたいと思うなら、株式投資かFXのような値動きのあるもので投資する必要があります。
またテンバガーなどで大きな利益を目指す人や、投資に関して自分の分析を生かしてみたい人にも、株式投資はおすすめです。
財務分析やチャート分析から値上がり銘柄を発見する喜びは、株式投資にしかできません。
株主優待は株主になる必要があるため、株式投資でしか得られません。
上記の条件に当てはまる人は、株式投資を選ぶことをおすすめします。
投資信託がおすすめな人
投資信託がおすすめな人としては、投資のリスクを減らしたい人が挙げられます。
分散投資を行うことで、一つの銘柄が下がっても、別の銘柄が上がれば、損を少なくしてくれます。
また、投資信託であれば、債券や不動産、商品など株以外の投資対象にも投資できます。
さらに、投資信託は、最初に銘柄を選んで購入すれば、購入後は投資信託委託会社がすべて運用してくれますので、手間がかかりません。
投資の最低金額も会社によっては100円から開始できるので、投資初心者でも始めやすいといえます。
上記の条件に当てはまる人は、投資信託を選ぶことをおすすめします。
株式投資と投資信託の運用シミュレーションを比較
株式投資と投資信託について、それぞれの運用を具体的な例を挙げて見てみましょう。
投資信託は本来長期的な運用に向いているのですが、今回は2020年の1年間のパフォーマンスのみで見てみました。
株式投資
購入資金 | 326,000円 |
運用期間 | 2020年1月~12月 |
購入銘柄 | エムスリー(2413) |
運用益 | 648,300円 (+198.86%) |
備考 | 日経225採用銘柄 |
2020年に時価総額が1,000億円以上で最も値上がりした株はエムスリー(2413)になります。
エムスリーは2019年10月に日経225銘柄に採用されたことと、医療従事者向け情報サイトで製薬会社の情報提供支援が材料視され、1年間で約3倍もの大幅な値上がりとなりました。
他の運用商品で、このように大きな利益が期待できるのはFXになりますが、リスクが大きくなるので注意が必要です。
投資信託
購入資金 | 320,000円 |
運用期間 | 2020年1月~12月 |
購入銘柄 | グローバル・プロスペクティブ・ファンド(日興アセット) |
運用益 | 402,880円 (+125.9%) |
備考 | みずほ銀行、みずほ証券 |
2020年に最も値上がりした株式投資信託は、日興アセットが運用するグローバル・プロスペクティブ・ファンドでした。
世界の上場株式から、破壊的イノベーションを起こしえるビジネスを行う企業に投資するファンドです。
ただし、今年は10月15日までで約1%しか値上がりしておらず、運用が振るいません。
安定した運用を好むのであれば、債券やETFなどを組み入れることで、収益の振れは少なく抑えることができます。
まとめ
投資初心者に株式投資と投資信託のどっちがおすすめなのかは、その人の性格や環境によります。
株式投資の場合には銘柄の選定や売買について、常に自分自身で判断しなければなりません。
したがって、投資に関して勉強する意欲があり、かつ一定の時間を投資のために割ける人が向いているといえます。
一方投資信託は、銘柄選定や売買は運用会社が行いますので、どの銘柄を購入するか決めてしまえば、あとはほったらかしでも大丈夫です。
忙しくて、相場を見ていられない人などに向いています。
このような、株式投資と投資信託の特徴の違いを理解し、自分がどのようなタイプかをよく考え、自分に向いている方で運用すれば、満足できる投資ができるでしょう。