投資信託とは?初心者にもわかりやすく解説!利益が出る仕組みも図解で簡単に説明
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- 投資信託とは何?わかりやすく知りたい
- 投資信託にはどんなメリット・デメリットがあるの?
投資信託とは、投資家からお金を集めて、そのお金を投資のプロが、株式や債券などで運用を行う商品です。
株よりも比較的少額から始めることができ、1つの商品を購入するだけで簡単に分散投資できます。
ただし、株などと違い保有中も手数料(信託報酬)がかかる点には注意しましょう。
この記事では、投資信託とは何かをわかりやすく簡単に解説します。
また、投資信託の選び方や始め方も紹介しますので、これから投資信託を始める人はぜひ参考にしてみてください。
最後まで読めば、投資信託への疑問や不安を解消した上で、投資信託を始めることができるでしょう。
【掲載情報について】
2023年10月24日時点の情報を掲載しています。
ファイナンシャルプランナー
監修者石原玄紀
中京大学経済学部卒業後、FP事務所に入社。2005年にはCFPを取得。
その後、トヨタファイナンシャルサービス証券(現:東海東京証券)、東海東京ウェルス・コンサルティングにて、経営企画や営業、大手税理士法人への出向、富裕層部署の相続コンサルタントとして従事。
2020年にIFA(独立系金融アドバイザー)「きわみアセットマネジメント」へ初期メンバーとして入社後、2023年に独立。
中京大学付属中京高校で資産形成に関する授業の実施経験もあり。イーデス編集部 / 株式会社エイチームライフデザイン
編集者板橋 辰汰郎
1998年生まれ、兵庫県川西市出身。
大学卒業後、2021年に新卒として株式会社エイチームフィナジーに入社し、ナビナビ証券、イーデスの編集者に就任。
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投資信託とは?
投資信託とは、わかりやすく言うと「投資家から集めたお金を、投資のプロが代表して運用する商品」のことです。
投資のプロは、投資信託ごとに決められた運用方針に基づいて、様々な投資先にお金を分散して運用を行います。
例えば、日本の株式のみに投資を行うもの、アメリカや日本など先進国の株式に投資を行うもの、金などに投資を行うものなど、豊富な種類があります。
投資信託に投資をすると、様々な国や銘柄に簡単に分散投資をすることができます。
投資信託の利益の仕組みとは?
投資信託は、投資信託を購入した人たちのお金をファンドマネージャーと呼ばれる運用のプロが代表して様々な商品に投資し、その運用益によって投資家が儲かる仕組みとなっています。
運用益は、分配金として投資家が受け取れるケースもありますが、運用成績が悪い場合は、分配金が出ないこともあります。
分配金を全て再投資することで、さらに利益が増えるように運用する投資信託もあります。
投資信託の値段が購入時より上がっている場合は、投資信託を売却することでも利益を得ることもできます。
投資信託の基準価額とは?
基準価額とは、わかりやすく言うと「投資信託の値段」のことです。
基準価額は、投資信託が保有する資産の値動きによって上下し、1日に1回更新されます。
※営業日の場合
投資信託の取引単位は「口(くち)」と言い、基本的に基準価額は1万口あたりの値段を表しています。
基準価額の計算方法
基準価額 = 純資産額 ÷ 総口数 × 1万口
基準価額が10,000円の投資信託を10,000円分購入すると、1万口保有できるということですね!
5,000円しかなくても基準価額10,000円の投資信託は買えるの?
購入できます!
1口単位で購入することができるので、5,000円なら5千口保有することができますよ!
※購入時にかかる手数料があれば、それを差し引いた金額で購入できます
投資信託の分配金とは?
分配金とは、わかりやすく言うと「投資信託の運用益や元本から投資家に分配するお金」のことです。
分配金は全ての投資信託であるわけではなく、分配金のあり・なしや分配頻度は投資信託によって異なります。
また、分配金ありの投資信託でも、運用成績によっては分配金が出ない場合もあります。
「分配金あり」のほうがお得に見えるけど実際どうなの?
分配金ありの投資信託には注意点があるんです!
分配金ありの注意点
- 元本を取り崩して分配金が支払われるケースもある
- 複利の効果が期待できない
元本を切り崩す場合は投資信託の運用パフォーマンスが下がってしまい、運用益から分配金を出す場合でも元本に運用益を加えた金額に対して利息がつく「複利の効果」を得られなくなります。
少しずつでも定期的に現金を得たいなら「分配金あり」長期運用を考えるなら「分配金なし」がおすすめです!
投資信託のメリットとは
投資信託には次の3つのメリットがあります。
投資信託のメリット
メリット①少額から投資が可能
株式を購入する場合、銘柄によっては数万円~数百万円という単位での資金が必要となることがあります。
しかし、投資信託なら少額から投資が可能で、1万円など自分が投資をしやすい金額で気軽に始めることができます。
ネット証券などでは、100円から投資信託を購入することも可能です。
まずは、家計に負担がない金額で投資を始めて、慣れてきたり、投資にやる気を感じるようになってきたりすれば、増額していくということもできるでしょう。
メリット②株や債券など様々な商品に分散投資が可能
投資を成功させるためには、資産をいくつかの商品に分けてリスクを分散させる「分散投資」が基本です。
ただし、個人投資家が様々な国の株や債券など、色々な商品にバランスよく投資することは難しく、多くの資金も必要となります。
その点、投資信託は個人のお金をまとめて大きな資金として様々な商品に投資・運用するので、投資信託を持っていれば自動的に分散投資でき、比較的安全に投資を行うことができます。
メリット③投資のプロが運用してくれる
株や債券などの投資に必要な専門知識や分析手法を個人で身に付けるのは大変なことです。
しかし、投資信託の場合、世界の経済や金融について詳しい運用のプロが、個人投資家に代わって投資商品を選んでくれます。
そのため、個人では投資判断が難しい海外の株式や特殊な金融商品なども、プロが運用してくれる投資信託なら簡単に購入できます。
投資信託のデメリットとは
投資信託には次の3つのデメリットがあります。
投資信託のデメリット
デメリット①元本保証がない
投資信託は、銀行預金のように預けた金額が全て戻ってくるという元本保証はありません。
市場の動向によって値段が動くため、買った時よりも価格が上がることもありますが、逆に下がってしまうリスクもあります。
商品にもよりますが、経済動向や為替レートの変動、国の紛争などにより投資信託の価格は日々変化します。
大きく儲かる可能性がある一方で、大きな損をするリスクがあることを覚えておきましょう。
デメリット②手数料がかかる
投資信託を購入・保有・売却するにはそれぞれ手数料がかかります。
支払タイミング | 支払先 | |
---|---|---|
購入時手数料 (販売手数料) | 購入時 | 販売会社 |
信託報酬 (運用管理手数料) | 保有期間中 | 運用会社 販売会社 信託銀行 |
信託財産留保額 | 解約・換金時 | 投資信託 |
株式の場合は買付時と売却時しか手数料がかかりませんが、投資信託では保有時にも手数料(信託報酬)がかかります。
そのため、保有しているだけで手数料がかかるという点は、株式と比べるとデメリットと言えます。
なお、信託財産留保額は、投資信託を保有し続ける投資家に迷惑がかからないようにするための費用です。
投資信託の解約代金を支払うためには組入銘柄を一部売却する必要があり、そのための手数料を確保するためにあります。
デメリット③利益に税金がかかる
投資信託を購入し、分配金を受け取ったり、売却益を得たりする場合には、利益に対して20.315%の税金がかかってしまいます。
せっかく儲かったのにも関わらず、約20%も税金がとられてしまうのは、大きなデメリットの1つと言えるでしょう。
利益を非課税で受け取るならNISAがおすすめ
NISA制度を利用すれば、利益にかかる税金が0円になり、お得に投資できます。
おすすめのNISA口座が知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
投資信託の選び方
購入する投資信託はどうやって選べばいいの?
初めて投資信託を購入する人は、次の3点に気をつけて選んでみましょう!
投資信託の選び方①手数料が低いものを選ぶ
投資信託を選ぶ場合は、販売手数料、信託報酬、信託財産留保額の少ないものを選ぶようにしましょう。
販売手数料と信託財産留保額については、無料の商品がおすすめです。
信託報酬についても、年間何%なのかを事前に確認して、少しでも手数料が低い商品を選ぶことが大切です。
信託報酬の最安水準は0.1%前後ですので、商品選びの目安にしましょう!
投資信託の選び方②海外と日本に分散投資をしているものを選ぶ
投資信託は1つの商品だけで分散投資ができていますが、さらに分散効果を高めるために投資する国や地域をバランスよく選択するようにしましょう。
例
- 日本だけでなく、アメリカなどの先進国へ投資する商品を一緒に保有する
- 先進国をメインに、ブラジルや中国などの新興国の商品も一部資産に加える
不景気や世界の経済危機が訪れた際には、様々な国に投資をしていた方が損失を最小限に食い止めることができます。
投資信託の選び方③毎月分配型ではないものを選ぶ
投資信託には、毎月分配金がもらえるような「毎月分配型」の投資信託があります。
一見すると、毎月利益が出ていて儲かっているように見えますが、お得な商品とは一概には言えません。
例えば、毎月分配型の商品の中には、利益が出ていなくても投資元本を切り崩して分配金を出す商品があります。
投資元本を切り崩してしまうと、投資することができる全体のお金が減ってしまうため、将来的な利益が減ってしまう可能性があります。
また、本来運用で儲かった利益は、分配金として投資家に配らず再投資する方が「複利の効果」を最大限に発揮して利益を増やすことができます。
複利の効果とは
利益を再投資することにより、雪だるま式に利益が増えていくこと
このような理由から、毎月分配型の商品は、できれば選択しないようにしましょう。
投資信託の始め方
投資信託の始め方は次の3STEPです。
投資信託の始め方①購入したい投資信託を選ぶ
証券会社によって、取り扱っている投資信託には違いがあります。
自分の希望の投資信託の取り扱いがない証券会社で口座開設してしまうと、購入できなくなってしまうので、まずは自分が買いたい商品を具体的に見つけてみましょう。
どの商品を買えばいいかわからない場合はどうすればいいの?
投資初心者の方は、なかなか商品を選べないかもしれませんが、なんとなく「日本の株式がいいな」「アメリカにも投資したいな」くらいのイメージを持つだけで十分です。
そして、ひとまず投資信託の取扱商品数の多い金融機関を選ぶようにしましょう。
ネット証券は取扱商品数も多く、購入時手数料もかからないのでおすすめです!
※2023年10月24日時点
投資信託の始め方②金融機関で口座開設する
購入したい投資信託が決まったら、金融機関で口座開設しましょう。
具体的な商品が決まっていない場合は、取扱商品数が豊富で、手数料の安いネット証券で口座を開設しておけば安心です。
マーケットの情報が充実していたり、クレジットカードを使って支払いをするとポイントが貯まったりと、各社さまざまなメリットがあります。
証券会社選びに悩む場合は、投資信託おすすめ証券会社ランキングも参考にしてください。
投資信託の始め方③投資信託を購入する
証券会社で口座を開設したら、投資信託を購入しましょう。
元手資金となるお金を証券会社の口座に入金し、金額や口数を指定して購入します。
最初は、1万円など少額からスタートするのがおすすめです。
操作方法や商品の選び方などに慣れてきたら、毎月積立投資を行ったり、複数銘柄に投資をしてみたりと、少しずつ投資の幅を広げていきましょう。
投資信託を始めるならNISA(つみたて投資枠)がおすすめ
課税口座で投資信託を購入し、分配金や売却益などの利益が出た場合には、利益に対して20.315%の税金がかかってしまいます。
しかし、NISA(つみたて投資枠)を活用すると、年間投資金額120万円(生涯投資枠1,800万円)まで無期限で、利益にかかる税金が0円となります。
例:50万円の利益が出た場合の手取り額
- 課税口座
50万円 – (50万円×20.315%)
=約40万円 - NISA口座
50万円 – 0円
=50万円
→NISA口座だと約10万円もお得!
金融庁が認めた長期・積立・分散投資に適した商品のみラインナップされており、初心者も商品を選びやすい点もおすすめポイントです。
よくある質問
投資信託と株の違いってなに?
A.投資信託と株には以下のような違いがあります。
投資信託 | 株式投資 | |
---|---|---|
運用する人 | ファンドマネージャー | 自分 |
投資対象 | 1銘柄で複数に投資 | 1銘柄ずつ投資 |
リスク・ リターン | 小さい | 大きい |
株主優待 |
「リスクを減らしたい」「運用を任せたい」という人は投資信託、「大きな利益を狙いたい」「株主優待を得たい」という人は株式投資がおすすめです。
投資信託への投資で損をした場合どうすればいいの?
A.損益通算・繰越控除を行うことで税金を減らすことができます。
特定口座(課税口座)で投資信託で損失を出た場合、他の商品で出た利益と損益を相殺し、支払う税金を減らすことが可能です。
さらに、損益通算をしてもまだ損失が残っている場合、確定申告を行うことで3年間損失を繰り越して損益を相殺することができます。
なお、つみたてNISAは税金がかからない口座なので、損失が出たとしても損益通算や3年間の繰越控除を利用することはできません。
まとめ
初めて投資にチャレンジする場合、投資信託は難しそうと、尻込みしてしまう人もいるかもしれません。
しかし、実際は、投資信託は、長期・分散・積立投資がしやすい商品も多く、個別銘柄を選んで投資をする株式投資に比べると、投資初心者でも、比較的安心して購入することが可能です。
今回ご紹介した、投資信託のメリットやデメリットを理解した上で、NISA(つみたて投資枠)の非課税制度を利用しながら、ぜひ投資信託での資産運用に挑戦してみてはいかがでしょうか。