投資信託の複利効果とは?複利効果のシミュレーションや複利を得る方法も紹介
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- 投資信託の複利効果とは何?どんな仕組みなの?
- 投資信託で複利効果を得るにはどうすればいいの
複利効果とは「運用で得た利益を再投資することで、利益が利益を生んで、雪だるま式にお金がふくらんでいく仕組み」のことです。
「分配金なし」の投資信託を長期で運用すれば、投資信託の複利の効果は最大限得やすくなります。
しかし、投資信託は毎年プラスになるとは限らず、マイナスの場合は複利の効果を得られません。
必ずしも順調に増えていくとは限らないと覚えておきましょう。
この記事では複利効果とはどういう仕組なのか、投資信託の複利効果を得るにはどうしたらよいのかなどを解説します。
最後まで読めば、複利とは何か正しく理解でき、複利効果を活かした投資信託の運用が行えるでしょう。
2022年6月15日時点の情報を掲載しています。
ファイナンシャルプランナー
監修者石原玄紀
中京大学経済学部卒業後、FP事務所に入社。2005年にはCFPを取得。
その後、トヨタファイナンシャルサービス証券(現:東海東京証券)、東海東京ウェルス・コンサルティングにて、経営企画や営業、大手税理士法人への出向、富裕層部署の相続コンサルタントとして従事。
2020年にIFA(独立系金融アドバイザー)「きわみアセットマネジメント」へ初期メンバーとして入社後、2023年に独立。
中京大学付属中京高校で資産形成に関する授業の実施経験もあり。イーデス編集部 / 株式会社エイチームライフデザイン
編集者板橋 辰汰郎
1998年生まれ、兵庫県川西市出身。
大学卒業後、2021年に新卒として株式会社エイチームフィナジーに入社し、ナビナビ証券、イーデスの編集者に就任。
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投資信託の複利効果とは?
複利効果とは、運用で得た利益を再投資することで、利益が利益を生んで、雪だるま式にお金がふくらんでいく仕組みのことを言います。
運用益を再投資することで、元本に運用益を加えた金額に対して利息がつくのです。
なお、複利の対義語として、単利がありますが、単利と複利には、以下のような違いがあります。
単利と複利の違い
- 単利:
元本にのみ利息がつく - 複利:
元本+運用益の合計に利息がつく
複利の効果はどれぐらい?シミュレーションで計算
単利と複利の計算方法は、以下の通りとなっています。
単利の計算方法
投資金額×((利回り(%)÷100)×投資期間+1)
複利の計算方法
投資金額×((利回り(%)÷100)+1)×投資期間
具体的にどれぐらい金額に違いが出るの?
元本100万円、利回りを年率5%と仮定して、資産額をシミュレーションしてみましょう!
運用を始めて30年後には、複利の方が単利よりも約180万円もお金が増えていることが分かります。
運用期間が長くなればなるほど、複利の効果が発揮され、単利と複利の差が大きくなります。
ただし、この数字はあくまでもシミュレーションであって、実際にこのように運用できるわけではありません。
毎年同じ利率で推移するとは限らないということも、覚えておきましょう。
投資信託で複利を得る方法
「投資信託は複利効果がない」「投資信託の複利効果は嘘」って聞くけど本当なの?
投資信託の分配金をもらわずに、利益を全て再投資すれば、複利の効果を得やすくなります。
投資信託で複利効果を得る方法
複利効果を得る方法①「分配金なし」の投資信託を選び再投資する
株式の場合、企業の業績が良いと、株主への利益還元として「配当金」を受け取れる場合があります。
一方、投資信託の場合は、運用成績がよいと「分配金」が投資家へ支払われることがあります。
分配金については、商品によって以下の2種類に分かれます。
- 分配金なし
- 分配金あり
このうち、複利の効果を得るには「分配金なし」の投資信託を選び、運用によって儲かった利益は、すべて再投資する商品を購入する必要があります。
「分配金あり」の商品は、決められたタイミングで分配金が受け取れるので儲かっている気分になりますが、利益が再投資されていないため、複利の効果は得ることはできません。
複利効果を得る方法②長期で手数料が安い商品に積立投資する
投資期間が長ければ長いほど、複利は効果を発揮します。
「複利の効果はどれぐらい?シミュレーションで計算」でご紹介した通り、長期運用すればするほど、複利の効果は発揮されるのです。
また、長期投資をする場合は、できるだけ手数料(信託報酬)が安い投資信託を選ぶようにしましょう。
投資信託にかかる信託報酬という手数料は、投資信託を持ち続けている限り、支払わなければなりません。
手数料を少しでも安い商品にした方が、利益を最大化することができるでしょう。
投資信託で複利を狙うならNISA(つみたて投資枠)がおすすめ
投資信託で複利の効果を狙いたい場合は、NISA(つみたて投資枠)の活用がおすすめです。
NISA(つみたて投資枠)が、複利の効果を狙うのにぴったりな理由として、以下の3点が挙げられます。
NISA(つみたて投資枠)で複利効果が大きくなる理由
- 長期運用を目的とした制度であること
- 分配金を支払わない商品が多いこと
- 運用益が非課税であること
NISA(つみたて投資枠)で投資できる商品には、長期投資に向いている、かつ分配頻度が毎月でない商品に限定されています。
また、運用で儲かった利益はすべて非課税となるので、利益を再投資して、複利の効果を最大化することが可能です。
初めて投資信託での資産運用にチャレンジする場合は、NISA(つみたて投資枠)を利用するようにしましょう。
よくある質問
- 投資信託で複利を狙うなら積立頻度は毎日・毎週・毎月のどれがいいの?
- 複利を狙うには、どんな投資信託がいいの?
投資信託で複利を狙うなら積立頻度は毎日・毎週・毎月のどれがいいの?
A.どの積立頻度でも複利の効果を狙うことができます。
投資信託を長期投資する場合、積立頻度はリターンにあまり影響がないと言われています。
長期投資を行えば、毎日・毎週・毎月のどれを選んでも、複利の効果を活用できます。
積立頻度を毎日にすると、取引履歴が膨大になってしまうなど、複利面以外のデメリットもあるので、自分が管理しやすいタイミングで設定すれば良いでしょう。
複利を狙うには、どんな投資信託がいいの?
A.分配金なしで手数料が低いインデックス投資信託がおすすめです。
インデックス投資信託は、S&P500や東証株価指数など、世界の様々な経済指標と同じような値動きをする投資信託です。
商品の仕組みが分かりやすく、手数料が低めに設定されているという特徴があります。
また、先進国や新興国など、多くの国に投資をしているインデックス投資信託もあるので、1つの商品で高い分散効果も得られます。
これらの商品の中から分配金なしのものを選んで長期投資を行うと、コストを抑えて、複利の効果を狙うことができます。
まとめ
今まで投資をしたことがない人にとって、「複利の効果」はあまり耳慣れない経済用語かもしれません。
しかし、複利の効果は、資産運用においては、お金を大きく増やすことができる最大の武器です。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、NISA(つみたて投資枠)を使って、投資信託で長期投資を始めてみてはいかがでしょうか。