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住宅ローンの繰上げ返済タイミング!借り入れ金利0.7%より高いか低いかで見極める

住宅ローンの繰上げ返済タイミング!借り入れ金利0.7%より高いか低いかで見極める

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住宅ローンの繰り上げ返済を行いたいと考えているものの、どのタイミングで繰り上げ返済すればよいのか迷う人は少なくありません。

繰り上げ返済を実行する際は、住宅ローン減税の関係を考慮することが大切なポイントです。

今借りている住宅ローンの金利が低い人は住宅ローン減税の控除期間が終わってから、金利が高い人は控除期間中に繰り上げ返済すると、金銭的なお得感を得やすくなります。

当記事では、住宅ローンの繰り上げ返済のタイミングから、繰り上げ返済のメリット・デメリット、期間短縮型・返済額軽減型の違いまで、分かりやすく解説しています。

ベストタイミングで繰り上げ返済を行いたい人は、ぜひ当記事を参考にしてください。

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金利0.7%未満なら住宅ローン控除(減税)が終了後に繰り上げ返済する

繰り上げ返済のタイミングを考える際にポイントとなるのが、以下の2点です。

  1. 現在借りている住宅ローンの金利が0.7%未満かどうか
  2. 住宅ローン控除(減税)の控除期間内かどうか

今借りている住宅ローンの金利が0.7%未満の場合は、住宅ローン控除(減税)による控除期間が終了してから繰り上げ返済することをおすすめします。

住宅ローン控除(減税)は、13年間にわたり、年末時点における住宅ローン残高の0.7%に相当する金額が所得税や住民税から控除される制度です。

つまり、年末の住宅ローン残高が多ければ多いほど戻ってくる額が増えることになります。

現在借りている住宅ローンの金利が0.7%未満であれば、支払う利息よりも住宅ローン控除の減税で得られるメリットの方が大きいため、控除期間が終わってから繰り上げ返済を行った方がいいでしょう。

繰り上げ返済のタイミングに迷った場合の考え方

基本的に、繰り上げ返済は早めに行うほど、利子の軽減効果を高めることができます。

早期に繰り上げ返済をして元金を減らせば、その分支払うはずだった利子を抑えることができるからです。

ただし、繰り上げ返済でまとまった資金を支払うことで、家計に無理が生じるケースも考えられます

住宅ローンの返済以外には生活費や教育費などがかかるほか、突然の出費が発生する可能性もゼロではありません。

そのため、繰り上げ返済で手元の資金がなくなると、想定外の支出に対応できなくなる恐れがあります。

繰り上げ返済を実行する際は、半年から1年分の生活費を手元に残すようにしましょう。

いつどれぐらいの金額を繰り上げ返済すればお得になるのか、実際のシミュレーションが見たいという人は、「いつ繰り上げ返済すればいいか分かる!徹底シミュレーション」の項目をご覧ください。

住宅ローン繰上げ返済のメリット・デメリットをおさらい

住宅ローンの繰り上げ返済には、メリットだけでなく、デメリットも存在します。

繰り上げ返済のタイミングを見極めることも大切ですが、あらかじめメリット・デメリットをきちんと理解することが、効果的な繰り上げ返済につながるでしょう

ここからは、繰り上げ返済のメリット・デメリットを説明します。

繰り上げ返済のメリット

繰り上げ返済のデメリット

メリット1:総支払額が減るor返済期間が短縮される

繰り上げ返済の大きなメリットは、当初の予定よりも総支払額を減らしたり返済期間を短くしたりできる点です

繰り上げ返済をする場合、毎月の返済分とは別に元金の一部を前倒しで支払うことになります。

元金が減れば、元金にかかる利子も減り、ローンの総返済額を抑えられます。

また、繰り上げ返済の方法によっては、返済期間を短縮することが可能です。

繰り上げ返済をベストなタイミングで行うことができれば、住宅ローンをスムーズに完済できるでしょう。

メリット2:繰上げ返済をすると保証料が戻ってくることがある

保証料を一括で支払った場合(外枠方式)、繰り上げ返済によって保証料の一部が返還されることがあります。

繰り上げ返済で返還される保証料は「戻し保証料」と呼ばれ、保証会社所定の計算方法に基づいて算出された金額となります。

埼玉りそな銀行の戻し保証料の金額例
全額繰り上げ返済を
行った時期
戻し保証料
借入当初515,000円
5年後316,000円
10年後186,000円
15年後102,000円
20年後50,000円
25年後19,000円
30年後4,000円

※借入額:2,500万円 借入期間:35年で、全額繰り上げ返済した場合
※出典:埼玉りそな銀行│戻し保証料とは

基本的に、繰り上げ返済で住宅ローンを早く完済すると、戻し保証料の金額も増える傾向にあります

戻し保証料の制度を採用しているのか、戻し保証料がいくらになるのかを知りたいときは、住宅ローンを借りている銀行に直接確認しましょう。

住宅ローンの保証料についておさらいしたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。

デメリット1:金融機関や、住宅ローンの商品によって繰り上げ返済の条件が違う

いくらから繰り上げ返済できるのかは、金融機関や住宅ローンの商品によって異なります。

1万円以上であれば繰り上げ返済が可能なことが多いようですが、中には1円単位から受け付けている場合や、10万円以上でないと繰り上げ返済ができない場合もあります

「こまめに繰り上げ返済したい」と考えている人は、繰り上げ返済の最低返済額をまず確認しましょう。

デメリット2:手数料がかかる場合がある

店頭窓口や電話などで繰り上げ返済の手続きを行うと、手数料が発生することがあります。

繰り上げ返済の手続きは窓口や電話、ネットなど、複数の方法から選べますが、基本的にネット以外での手続きには手数料がかかります

みずほ銀行の繰り上げ返済の手数料
みずほ
ダイレクト
(インターネットバンキング)
みずほ
ダイレクト
(テレホンバンキング)
店頭
0円33,000円33,000円

また、住宅ローンの金利タイプが変動金利の場合は手数料が無料でも、固定金利の場合には手数料がかかるといったケースもあります。

繰り上げ返済の手続き方法や住宅ローンの金利タイプで手数料は変動するため、繰り上げ返済を考えているときは手数料もチェックしましょう。

デメリット3:繰上げ返済で家計が苦しくなる(手元資金がなくなる)場合がある

繰り上げ返済により手元の資金がなくなると、家計に無理が生じる恐れがあります。

確かに、返済開始から早めに繰り上げ返済を行えば、元金にかかる利子の支払い負担を減らすことができます。

しかし、利子の削減効果を高めることを目的に「十分な貯金がない中で早々に繰り上げ返済する」ことはおすすめできません

繰り上げ返済のためにすべての貯金を使い切ってしまうと、突然の出費に対応できず、家計が苦しくなるかもしれません。

さらに、疾病などで就業不能となり、収入が減るリスクも考えられます。

繰り上げ返済を行う場合には、ぜひゆとりを持った返済を意識してください。

繰上げ返済は2種類あり!「期間短縮型」と「返済額軽減型」

繰り上げ返済の仕組み(返済期間短縮型)
繰り上げ返済の仕組み(返済額軽減型))

「繰り上げ返済」には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。

それぞれ特徴があり、繰り上げ返済の目的や資金状況によって、適切な返済方法は異なります。

ここからは「期間短縮型」と「返済額軽減型」について詳しく解説します。

期間短縮型はトータルの返済期間が短くなる

「期間短縮型」は、住宅ローンの借入時に設定した返済期間を短縮する繰り上げ返済の方法です。

期間短縮型の特徴

  • 返済期間を短縮できる
  • 毎月の返済額は変わらない
  • 利子の軽減効果が返済額軽減型より大きい

たとえば、3,000万円の住宅ローンを金利1.000%、返済期間35年で借り、返済開始から5年後に100万円を繰り上げ返済した場合、下記のように返済期間の短縮や利子の節約が可能となります。

期間短縮型の繰り上げ返済の試算
繰り上げ前繰り上げ後
総返済額3,550万円3,520万円
返済期間35年33年8か月
利子軽減額0円30万円

10万円未満は切り捨て

期間短縮型の繰り上げ返済で利子の軽減効果が大きくなれば、住宅ローンの総返済額を抑えられる可能性が高いでしょう。

期間短縮型が向いている人

期間短縮型が向いているのは、下記に当てはまる人です。

期間短縮型が向いている人

  • 少しでも利子を効率的に減らしたい
  • ローン返済を早く終わらせてプレッシャーから解放されたい
  • 定年までにローンを完済したい

期間短縮型の繰り上げ返済の試算結果を参照すると、100万円を繰り上げ返済することで、30万円も利子をカットできることが分かります。

少しでも利子を減らしたい場合は、期間短縮型を検討するとよいでしょう。

基本的に住宅ローンは長期の契約となり、25年~35年もの年月をかけて返済する人がほとんどです。

借入時の年齢によっては、収入が不安定になる定年後までローン返済が残ることもあります。

期間短縮型の繰り上げ返済で定年までにローンを完済すれば、収入が不安定になる定年後の家計の負担を軽減できます。

また、住宅ローン返済のために、退職金や老後の生活費用の貯蓄を取り崩す必要もなくなります

返済額軽減型は毎月の返済額が少なくなる

「返済額軽減型」は、繰り上げ後に毎月の返済額を減らせる繰り上げ返済の方法です。

返済額軽減型の特徴

  • 毎月の返済額を引き下げられる
  • 返済期間は変わらない
  • 利子の軽減効果は見込めるが期間短縮より小さい 

期間短縮型と同様に、3,000万円の住宅ローンを金利1.000%、返済期間35年で借り、返済開始から5年後に100万円を繰り上げ返済した場合、利子だけでなく、毎月の返済額も軽減できます。

返済額軽減型の繰り上げ返済の試算
繰り上げ前繰り上げ後
毎月の返済額84,685円81,469円
総返済額3,550万円3,540万円
利子軽減額0円10万円

10万円未満は切り捨て

期間短縮型の試算結果と比べると、返済額軽減型は利子の軽減効果は小さいものの、毎月の返済額を減らすことで家計に余裕が生まれやすくなると言えるでしょう

返済額軽減型が向いている人

返済額軽減型が向いているのは、下記に当てはまる人です。

返済額軽減型が向いている人

  • 毎月の返済による負担を減らしたい
  • 将来の生活費や教育費に不安がある
  • 転職などにより収入が減る可能性がある
  • 金利が上昇したときの返済額を抑えたい

子どもの教育費が増えたり転職で収入が減ったりするなど、住宅ローンの返済中に家計の状況が変化することはめずらしくありません。

家計の変化に伴い、毎月のローン返済が大きな負担に感じることもあるでしょう。

そのときは、返済額軽減型の繰り上げ返済で毎月の返済額を減らすと支出を抑えられ、貯金しやすくなります

また、変動金利や当初固定金利で住宅ローンを借りた場合、金利が上昇すると毎月の返済額が増えてしまい、家計が圧迫されることもあります。

返済額軽減型の繰り上げ返済を行えば、金利上昇前と同程度の返済金額になるように調整することも可能です。

万が一の出費や将来の金利上昇に備えたいときは、返済額軽減型の繰り上げ返済を検討してみましょう。

いつ繰り上げ返済すればいいか分かる!徹底シミュレーション

繰り上げ返済のタイミングを決める際にポイントになるのが、「住宅ローンの金利」と「住宅ローン減税の控除期間」です。

住宅ローン減税の控除額は年末時点の住宅ローン残高で決まるため、繰り上げ返済で住宅ローン残高が減ると、控除額が少なくなってしまうのです。

場合によっては、繰り上げ返済をすると逆に損をしてしまうこともあるので、しっかりタイミングを見極めて繰り上げ返済を行うようにしましょう

ここからは、全期間固定金利1.500%の場合と変動金利0.500%の場合に分けて、それぞれのシミュレーション結果から繰り上げ返済すべきタイミングを解説します。

なお、シミュレーションに用いた試算条件は下記のとおりです。

借入金額:3,000万円
返済方式:元利均等
返済頻度:毎月
返済期間:35年
繰り上げ返済:期間短縮型

金利が1.5%(全期間固定金利)なら毎年の繰り上げ返済!

金利が高い全期間固定金利の住宅ローンを借りている場合は、住宅ローン減税を利用しながら毎年繰り上げ返済を行うと、利子の支払いがお得になります

住宅ローン
減税額
利子の軽減額合計
繰り上げ返済なし3,254,054円0円3,254,054円
10年間にわたり
毎年50万円を繰り上げ返済
2,819,168円2,415,740円5,234,908円
借り入れから10年後に500万円を
繰り上げ返済
3,067,953円1,947,979円5,015,932円

上記の表を見ると、借り入れから10年後にまとめて繰り上げ返済するよりも、毎年50万円ずつを繰り上げ返済するほうが、利子の軽減額が大きくなることが分かります。

住宅ローンの金利が1.500%と高めの人は、住宅ローン減税の控除期間中も毎年繰り上げ返済を行うと効果的な場合があると言えるでしょう。

金利が0.5%(変動金利)なら数年後に一括繰り上げ返済!

金利が低い変動金利の住宅ローンを借りている場合は、住宅ローン減税の控除期間が終了してから繰り上げ返済を行うと、住宅ローン減税の恩恵を十分に受けることができます

住宅ローン
減税額
利子の軽減額合計
繰り上げ返済なし0円0円0円
10年間にわたり
毎年50万円を繰り上げ返済
2,744,563円710,559円3,455,122円
借り入れから10年後に500万円を
繰り上げ返済
2,977,202円584,846円3,562,048円

一見すると毎年繰り上げ返済を行うと利子の軽減額が多いように感じますが、借り入れから10年後にまとめて繰り上げ返済するほうが、住宅ローン減税額と利子の軽減額の合計は大きくなります。

住宅ローンの金利が0.500%と低めの人は、住宅ローン減税を最大限活用してから繰り上げ返済を行うとお得感が増す場合があると言えるでしょう

一括繰上げ返済のベストタイミングは住宅ローン減税が終わった14年後

2019年10月1日から2020年12月31日(※)までに消費税率10%で購入した住宅へ入居した場合、住宅ローン減税の控除期間は13年となります。


※新型コロナウイルスお影響により入居が遅れた場合、要件を満たし2021年12月31日までに入居すれば、特例措置の対象となります。
(参照)国土交通省│住宅ローン減税の適用条件

そのため、上記に該当する人は住宅ローン減税の適用が終わる14年後に繰り上げ返済すると、繰り上げ返済のメリットが大きくなる可能性が高いでしょう

住宅ローン減税額利子の軽減額合計
繰り上げ返済
なし
3,178,710円0円3,178,710円
1年後に
繰り上げ返済
2,508,802円837,871円3,346,673円
5年後に
繰り上げ返済
2,719,583円724,056円3,443,639円
10年後に
繰り上げ返済
2,977,202円584,846円3,178,710円
14年後に
繰り上げ返済
3,178,710円 475,874円3,654,584円
20年後に
繰り上げ返済
3,178,710円316,353円3,495,063円

上記の表から、住宅ローン減税額と利子の軽減額の合計がもっとも大きくなるのは、14年後に繰り上げ返済したときだと分かります。

住宅ローン減税が3年間延長される人は、借り入れ開始から14年後に繰り上げ返済を検討するとよいでしょう。

まとめ

住宅ローンの繰り上げ返済を行う時期は、住宅ローン減税も踏まえて考える必要があります。

住宅ローンの繰り上げ返済のタイミングは、下記をひとつの目安にしてください。

金利が1%未満 金利が1%以上
住宅ローン減税の
控除期間が終了してから
繰り上げ返済
住宅ローン減税の
控除期間中は
毎年繰り上げ返済

また繰り上げ返済は、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があるため、繰り上げ返済の目的に応じて適切な方法を選びましょう。

期間短縮型返済額軽減型
住宅ローンの返済を
早く終わらせたい等
毎月の返済額を
少しでも減らしたい等

繰り上げ返済ではまとまった資金と手数料を支払わねばならないため、貯金の状況によっては家計が苦しくなることもあります。

手元にある程度の生活費を残しつつ、住宅ローン減税の控除額と利子の軽減額が大きくなるタイミングで繰り上げ返済を行えば、スムーズに住宅ローンを返済できる確率が高くなるでしょう。

また返済負担を抑える方法には、住宅ローンの借り換えもあります。

繰り上げ返済を行うか、住宅ローンの借り換えを行うか、どちらの方がメリットが大きいのかを計算した上で検討してみましょう。

千日太郎

千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士

【専門家の解説】

住宅ローンは借金であり、この「借金」がどうしても心理的に受け入れがたいと考える人がいます。

そういう人にとっては、少しでも資金に余裕ができれば積極的に繰り上げ返済して一日も早く住宅ローンを完済することを最優先すべしと考えるかもしれません。

しかし、財務のプロとしての見解は「繰り上げ返済すると短期的な家計の支払能力が下がる。」というものです。

突発的なトラブル等で支出が増えたときに、少しお金を多く持っていれば対応できるのですが、たまたま多額の繰り上げ返済を行った直後であるとその支出に対応できなくなってしまいます。銀行に「ごめんなさい、やっぱりさっきの繰り上げ返済は無かったことにしてください」と頼んでもそれはダメなんですよね。

どうしても必要なお金が足らない場合、フリーローンなどで借りてくることになるのですが、そうした場合の金利は2%~10%という、住宅ローンの10倍を超える水準となることが一般的です。

「お金のまま置いておくのはもったいない」などという人もいますが、「お金はオールマイティに使える保険である」という考え方も持っておく必要があります。

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