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預金連動型住宅ローンは資金に余裕がある人におすすめ!メリット・デメリットを徹底解説

最終更新日:

監修者

千日太郎

編集者

吉兼一弥

預金連動型住宅ローンは資金に余裕がある人におすすめ!メリット・デメリットを徹底解説
住宅ローンの選び方
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「預金連動型住宅ローン」とは、預金残高に応じて住宅ローンの利息が軽減される住宅ローンのこと。

現在は、山陰合同銀行で取り扱っています。

一般的な住宅ローンでは、資産に余裕ができた際、「繰り上げ返済」をすることで金利の負担を減らすことができます。

一方、預金連動型住宅ローンでは預金が増えれば金利負担が減るため、繰り上げ返済と同じような効果を得ることができるのが特徴です。

手元に資金を残しながら住宅ローンの負担を軽減できたり、金利の負担を減らしながら住宅ローン控除を受けられたりといったメリットがある預金連動型住宅ローン。しかし、一般的な住宅ローンよりも金利が高い傾向があるなど、気を付けておくべきポイントもあります。

この記事では、預金連動型住宅ローンのメリットやデメリット、どんな人に向いているのかなどを解説しますので、ぜひ検討の際に参考にしてくださいね。

簡単にまとめると

  • 預金連動型住宅ローンでは、預金残高に応じて住宅ローンの利息が軽減される
  • 預金連動型住宅ローンには、手元に資金を残しながら住宅ローンの負担を軽減できるなどのメリットがある
  • 一方、預金に余裕のない人は負担が軽減されなかったり、金利が割高な傾向があったりといったデメリットも

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預金連動型住宅ローンとは

預金連動型のイメージ

冒頭でもお伝えした通り、「預金連動型住宅ローン」とは、預金残高に応じて住宅ローンの利息が軽減される住宅ローンのこと。

住宅ローン残高から預金残高分を差し引いた分にのみ、金利が発生する仕組みになります。

例えば3,000万円の住宅ローンを借りた場合、預金が1,000万円あれば、金利が発生するのは預金残高分を差し引いた2,000万円分です。

住宅ローンの金利という面では、預金を増やすと「繰り上げ返済」と同様の負担軽減効果を得ることができます。

※住宅ローンの毎月の返済額とは別に、まとまった額を繰り上げて返済すること。繰り上げ返済を行うことで住宅ローンの残債が減るため、利息を軽減することができる。

現在では山陰合同銀行で取り扱っていますが、一般的な住宅ローンと比較すると、扱う金融機関は限られているのでご注意ください。

預金連動型住宅ローンの3つのメリット

預金残高に応じて利子の負担を軽減できる預金連動型住宅ローンには、以下の3つのメリットがあります。

預金連動型住宅ローンのメリット

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

メリット1:預金を増やせば利子の負担を下げられる

先述したように、預金連動型住宅ローンは預金分の借入金に金利が発生せず、その分の利子を支払う必要もありません。

つまり、預金が多ければ多いほど、利子の節約になります。

基本的に住宅ローンは、どれだけ低金利で借りることができても、総額で数百万円以上の利子を支払うことになります

利子の負担を軽減できる点は、やはり預金連動型住宅ローンの大きな魅力だと言えるでしょう。

メリット2:住宅ローン控除の恩恵を大きく受けられる

預金連動型住宅ローンは、「住宅ローン控除の恩恵を大きく受けられること」も大きなメリットとして挙げられます。

一般的な住宅ローンで繰り上げ返済を行った場合、住宅ローン残高が減る分、住宅ローン控除も少なくなってしまうというデメリットがあります。

一方、預金連動型住宅ローンであれば、繰り上げ返済のように住宅ローン控除が少なくなることはありません。

両者を比較すると、以下のようなイメージです。

  • 一般的な住宅ローンで繰り上げ返済をした場合
    4,000万円の住宅ローンで1,000万円を繰り上げ返済すると、控除を受けられるのは残債である3,000万円分
    →控除額は 3,000万円×1%=300万円(※金利の負担は3,000万円分)
  • 預金連動型住宅ローンの場合
    4000万円の住宅ローンで預金残高が1,000万円あるとすると、控除をうけられるのは4,000万円分
    →控除額は4,000万円×1%=400万円 (※金利の負担は3,000万円分)

繰り上げ返済と同じような利子の軽減効果を得ながら、住宅ローン控除による減税をフルに受けられるという点は、預金連動型住宅ローンの非常に大きな魅力といえます。

メリット3:預金はいつでも利用できるため、いざという時も安心

預金連動型住宅ローンは、「手元に資金を残しつつ、住宅ローンの利子を軽減することができる」という仕組みです。

もちろん、預金連動型住宅ローンに連動させる預金残高は、いつでも出し入れすることができます。

一般的な住宅ローンで繰り上げ返済をする場合、返済後に手元の資金が少なくなってしまうため、いざという時に心配だと感じる人は多いでしょう。

その点、預金連動型住宅ローンであれば手元の資金が減らないため、急にお金が必要になったときでも安心です。

預金連動型住宅ローンの3つのデメリット

ここまで、預金連動型住宅ローンを利用するメリットを3つ紹介しました。

預金額に応じて金利の負担を軽減でき、手元に資金を残しつつ住宅ローン控除の恩恵を受けられる預金連動型住宅ローンに魅力を感じた方も多いのではないでしょうか。

しかし、預金連動型住宅ローンにはデメリットも存在します

ここからは、預金連動型住宅ローンの以下の3つのデメリットを解説しますので、検討の際にはしっかりチェックしてくださいね。

預金連動型住宅ローンのデメリット

デメリット1:預金に余裕がある人以外はメリットを享受できない

預金額に応じて金利の負担が下がる預金連動型住宅ローンですが、当然、預金に余裕がなければお得なメリットを享受することはできません

例えば、200万円の預金しかない人が、30年の借入期間で4,000万円の住宅ローンを借りた場合、金利は差額分である3,800万円に対して発生します。

もしも金利が年1.000%であれば、利子は以下のようになります。

残高を差し引いた額借入期間返済総額支払利子総額
3,800万円30年約4,400万円約600万円

一方、預金残高が1,000万円あった場合、利子は以下のようになります。

残高を差し引いた額借入期間返済総額支払利子総額
2,500万円30年約2,900万円約400万円

上記のように、預金残高によって、支払利子総額が数百万単位で異なることも。そのため、預金に余裕がない人には、預金連動型住宅ローンはあまりおすすめできません。

デメリット2:金利が高くなる場合が多い

預金連動型住宅ローンは、一般的な住宅ローンに比べて金利が高い傾向にあります。

一般的な住宅ローンの変動金利は0.5%前後に設定されていることが多い中、預金連動型住宅ローンの変動金利は1.0%以上に設定されていることも珍しくありません。

さらに一般的な住宅ローンは、固定金利変動金利など金利タイプを選択できることがほとんどですが、預金連動型住宅ローンは変動金利タイプが基本となっています。

デメリット3:融資事務手数料は融資額にかかるため、高くなる場合がある

住宅ローンを借りる際は、諸費用として「融資事務手数料」を支払わなければなりません。

融資事務手数料の形態は、主に定額型・定率型の2つのタイプがあります。

定額型の例 定率型の例
50,000円
100,000円 等
融資額×2.0%
融資額×3.0% 等

多くの銀行では定率型を採用していることが多く、三菱UFJ銀行(※)やりそな銀行などのメガバンクでも、融資事務手数料は「融資額×2.2%」と定められています。

※保証会社を利用しない場合

定率型の場合、預金連動型住宅ローンの融資事務手数料は、預金残高分を差し引いた額では計算されません。

どれだけ預金残高があったとしても融資額から算出されるため、融資事務手数料は高くなる可能性があります。

これら3つのデメリットから、預金連動型住宅ローンは預金残高分の金利が発生しないものの、トータルで見ると返済総額が高くなってしまう可能性もあることを覚えておきましょう。

預金連動型と一般的な住宅ローンの毎月返済額を比較

では実際に、預金連動型住宅ローンと一般的な住宅ローンでは、毎月の返済額はどう変わるのでしょうか。

ここからは、以下の条件でシミュレーションを行い、それぞれの毎月返済額を比較します。

預金連動型
住宅ローン
一般的な
住宅ローン
融資額2,000万円2,000万円
預金残高1,000万円(預金金利0.02%)-
借入期間20年20年
金融機関山陰合同銀行-
金利タイプ10年固定10年固定
住宅ローン金利1.40%(2024年4月適用金利)1.40%

※ごうぎん預金連動型住宅ローン返済シミュレーションを使用(https://www.gogin.co.jp/app/simulation/loan/deposit_house/calc)

上記の条件で毎月返済額を算出したところ、以下のような結果になりました。

預金連動型住宅ローン
総返済額22,942,080円
毎月返済額95,592円
支払利子総額2,942,080円

一方で、一般的な住宅ローンのシミュレーション結果は、以下のようになりました。

一般的な住宅ローン
総返済額22,505,760円
毎月返済額 93,774円
支払利子総額2,505,760円

金利が同じである場合、預金連動型住宅ローンのほうが一般的な住宅ローンよりも総返済額・支払利子を低く抑えられることがわかります。

預金連動型住宅ローンに向いている人

預金連動型住宅ローンのメリットを享受できるのは融資額と同等の預金がある人です。

預金連動型住宅ローンはいわば、預金が多い人が優遇される住宅ローンです。

預金が多ければ多いほど金利が下がり、支払うべき利子も軽減されるため、結果的に総返済額が減ります。

また、住宅ローン控除による減税もフルで受けられるため、預金に余裕がある人にとってはメリット尽くしの住宅ローンと言っても過言ではないでしょう。

反対に、わずかな預金しかないという人にはあまりおすすめできません。預金に余裕がない人は、低金利で借りられる住宅ローンを探す方が良いでしょう。

まとめ

預金連動型住宅ローンは、預金残高分の借入金には金利が発生しないというお得な住宅ローン商品です。

しかし、一般的な住宅ローンとは異なる特徴を持つ住宅ローンであるため、必ずメリット・デメリットを把握し、自身に適しているかを判断したうえで選択することをおすすめします。

預金連動型の住宅ローンがおすすめなのは、以下のような人です。

預金連動型の住宅ローンがおすすめ人

  • 融資額と同等の預金がある人
  • どんどん繰り上げ返済をしたいけど、住宅ローン控除による減税も受けたい人

なお、預金連動型の住宅ローンは、預金があまりないという人にはおすすめできません。

預金に余裕がない人は、低金利で借りられるネット銀行の住宅ローンなどを探すと良いですよ。

千日太郎

千日太郎 / 公認会計士・住宅ローン専門家

【専門家の解説】

東京スター銀行と関西みらい銀行は預金連動型住宅ローンの新規の申し込みを停止しており、現在は山陰合同銀行のみが新規申し込みの受付を継続しています。

規模の大きな2行が預金連動型住宅ローンから撤退した背景には、低金利があまりにも長く続いたことで多額の資金を預金の形で保有しようと考える人が減ったためではないかと思います。

過去は老後資金など、近い将来には使う予定のない、まとまった金額のお金をプールしておく手段としては定期預金が主流でした。定期預金ならば普通預金よりも少し高めの金利が付いたためです。

しかし少し前まで10年定期預金の金利はほぼゼロ金利であり、ほとんどうま味の無いものになっていました。

さらに現在では、NISAやiDeCoなどの税務メリットのある個人年金の金融商品が一般化してきており、預金という形でまとまった資金を持つ人が減ってきたという背景があります。

このまま預金連動型住宅ローンは廃れてしまうかに思われたのですが、最近では日銀が大規模金融緩和政策を正常化させる方向に舵を切ってきており、近い将来の利上げを期待したメガバンクが定期預金の金利を横並びで引き上げています。

預金に対して金利のある経済環境となってくれば、元本保証のある銀行預金が再びその地位を取り戻す可能性もあります。そうなれば預金連動型住宅ローンから撤退した東京スター銀行、関西みらい銀行も再開する可能性もあるでしょう。

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