
土地や家を担保にお金を借りるには?無職や高齢者でもOKの不動産担保ローンについて
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家や土地などの不動産を担保にしてお金を借りることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
また、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。
担保があれば無職でも借り入れはできるのでしょうか。家族所有の不動産でも担保になりうるのでしょうか。具体的にどれくらいの金額を借り入れできるのでしょうか。
本稿では、土地や建物などの不動産を担保にお金を借りる方法をご紹介したうえで、利用条件や金額の目安、評価方法などについて解説します。上記のような漠然とした疑問を解消するためにも、ぜひご一読ください。

飯田道子からのコメント
ファイナンシャルプランナー
電車などに乗っていると、目にする機会の多い不動産担保ローンの広告。
うちには使っていない土地や建物があるから、利用できないかな?と思いながら広告を眺めている人もいるのではないでしょうか?そもそも不動産担保ローンとはどのようなローンなのでしょうか?
また、収入が限られてしまう高齢者でも借りることができるのか、解説します。
ファイナンシャルプランナー
監修者飯田 道子
金融機関勤務を経て1996年FP資格を取得。
現在は各種相談業務のほか、セミナー講師、執筆活動、独立支援などを活動は多岐に渡る。
どの金融機関にも属さない独立系FPとして、金融・保険情報が得意。
また海外移住の相談などにも対応しており、特にカナダや韓国への移住支援などを行っている。
「宅建資格を取るまえに読む本」「貯める!儲ける!お金が集まる94の方法」「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」「テラー必携‼ あなたのファンを増やす魔法の質問」などの著書もあり。株式会社エイチームライフデザイン
編集者イーデス編集部
「ユーザーが信頼して利用できるWEBメディア」を目指す編集部チーム。実際のユーザーの声や業界知識の豊富な専門家の協力を得ながら、コンテンツポリシーに沿ったコンテンツを制作しています。暮らしに関するトピックを中心に、読者の「まよい」を解消し、最適な選択を支援するためのコンテンツを制作中です。
■書籍
初心者でもわかる!お金に関するアレコレの選び方BOOK
■保有資格
KTAA団体シルバー認証マーク(2023.12.20~)
■許認可
有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可・許可番号:23-ユ-302788)
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土地や家を担保にお金を借りる方法は3つ
土地や家を担保にお金を借りる方法は3つあります。
以下、それぞれの方法についてご説明します。
不動産担保ローン
「不動産担保ローン」は、文字通り「不動産(=土地や建物)」を「担保」にして借りるローンです。
次項の「住宅ローン」も大きな括りでは不動産担保ローンといえますが、通常金融機関が不動産担保ローンと言っているのは住宅ローン以外の商品を指します。
不動産担保ローンを利用する目的は、無担保ローン(カードローン、ビジネスローンなど)では賄いきれない金額を借りたい、無担保ローンよりも有利な条件で借りたい、というものでしょう(不動産を担保とすることのメリットは後述します)。
資金の用途は問われません。
どんな土地や建物でも担保になりうるのかという点が気になるところですが、一言でいうと「市場価値がある不動産」である必要があります。
ローンの貸し手側の立場で考えると、万一貸したお金が返ってこない場合、担保不動産を競売に出して回収することができます。
買い手(競落人)の現れないような物件では目的を果たすことができませんので、担保としては不適格です。
市街化区域内の住宅用地や建物、商業用ビルなどであれば多くのローン事業者が取り扱い対象としているでしょうが、反対に山林や原野などは難しいでしょう。
再建築不可物件や農地などはローン事業者によって可否の分かれるところです。
メガバンク等全国展開している事業者は地域特性を理解してくれない傾向がありますので、物件によっては地元密着の金融機関などに相談する方が良いでしょう。
申込から審査回答までは1~2週間程度かかりますが、消費者金融系の不動産担保ローンなら3営業日程度で借り入れすることも可能です。
※金利:不動産担保カードローンのもの。不動産担保ビジネスローンは、年2.49%~8.99%。
※限度額:個人事業主は2,000万円以下。不動産担保ビジネスローンは、100万円~5億円。
※不動産に根抵当権が設定されます。
※法人契約の場合は原則代表者の連帯保証が必要。担保提供者の連帯保証が必要な場合があります。
住宅ローン
住宅ローンは自己の居住用の「住宅」を購入、あるいは建築するときに利用できるローンです。
もちろん、「住宅用地」の購入にも利用できますし、増改築などのリフォームに対応しているものもあります(リフォームローンという別商品になっていることもあります)。
いわゆる目的ローンですので、決められた用途以外には使えません。
例えば、自宅ではない物件(投資用物件、セカンドハウスなど)の購入、建築などには使えないので注意が必要です。
事務所や店舗物件にも利用できませんが、自宅兼事務所、自宅兼店舗などの場合は、住宅部分の面積が延べ床面積の半分以上であれは利用できる商品もあります。
自分自身が住むことが原則的な条件ではありますが、親や子供が住む物件に利用できる商品もあります。
このあたりは金融機関によって取扱いに差異がありますので、事前に確認してください。
リバーズモーゲージローン
リバースモーゲージは、「逆抵当融資」と言われるローン商品です。
簡単に言うと、自宅を担保にお金を借り、契約者が亡くなった後に担保物件を売却して返済するという仕組みです。
借入金の用途は定められていませんが、一般的には高齢者が生活費を捻出するための商品であるといえるでしょう。
利用者の年齢には制限があり、一般的には65歳以上、あるいは70歳以上とされる商品が多いようです。
地価の上昇下落、金利の変動、長生きリスクなど不確定要素が多いため、利用する際はそれぞれリスクをよく考えなければなりません。
また、取扱事業者が少ないうえに、金融機関の不動産評価はかなり厳しくなっています(通常の半分程度の評価になります)。
相続時にトラブルにならないために推定相続人の同意が必要なケースもありますので、事前に家族間で話し合いが必要でしょう。
土地や家を担保にお金を借りる条件
ここでは、それぞれのローンの利用条件等を確認しましょう。なお、個別商品によって違いがありますので、あくまでも一般例としてご覧ください。
個別商品 | 不動産担保ローン | 住宅ローン | リバースモーゲージ |
---|---|---|---|
契約者の年齢 | 満20歳以上70歳未満(完済年齢75歳~80歳) | 満20歳以上70歳未満(完済年齢75歳~80歳) | 60歳~70歳以上 |
契約者の収入 | 必要 *収入に応じて借入可能額が変動 | 必要 *収入に応じて借入可能額が変動 | 年金収入による審査あり |
契約者の職業 | 勤続年数2年以上 (自営は3年以上)が望ましい | 勤続年数2年以上 (自営は3年以上)が望ましい | 不問 |
連帯保証人 | 不要 *他人の不動産を担保とする場合は物件所有者が連帯保証人になる必要がある | 不要 | 不要 *他人の不動産を担保とする場合は物件所有者が連帯保証人になる必要がある |
資金の用途 | 原則自由 *事業資金はビジネスローン系の商品のみ可能 | 自己ないし家族の居住用物件の購入、建築 | 原則自由 *投資、事業資金は不可 |
借入期間 | 1年~35年 | 1年~35年 | 終身 *有期契約もあり |
不動産担保ローンと住宅ローンの違いは資金の用途です。リバースモーゲージは年齢をはじめその他の条件が異なっています。
金融機関による違いが大きいのもリバースモーゲージですので、リバースモーゲージの利用を検討されている方は事前に比較検討が必須と言えるでしょう。

飯田道子からのコメント
ファイナンシャルプランナー
住宅ローンは自ら住むために手に入れる土地や建物を担保にお金を借りますが、不動産担保ローンは既存の不動産を担保にして借りるというもので、借入期間は決まっています。
リバースモーゲージは住宅ローンの逆バージョンというイメージの商品で、既存の住宅を担保にお金を借りるというもの。終身契約が基本であり、亡くなったら担保の不動産を融資先に渡して終了です。
リバースモーゲージの場合、相続に大きく影響するため、家族の同意が得られずに利用すると、家族間でトラブルになってしまう可能性がありますので注意してください。
土地や家を担保にすれば無職でも融資は可能か?
担保の有無はローン事業者にとって大きな要素ですが、同時に申込者の収入・職業も外せません。
不動産担保ローンも住宅ローンも収入の中から返済をしていくことが原則ですので、安定した収入があるかどうかが審査のポイントになります。
具体的には、サラリーマンなどは勤続年数が2年以上、自営業者は営業年数が3年以上というのが一つの目安になります。
そのうえで担保評価と借入金額、年収に対する返済負担率のバランスはどうかということを総合的に判断されます。
無職では原則的には難しいのですが、不動産担保ローンの場合、転職活動中など一時的な無職や脱サラの開業資金などは返済計画を説明すれば借り入れできることもあります。
また、リバースモーゲージは高齢者を対象としているので、無職であることは何の問題もありません(ただし、年金収入の金額は審査対象です)。
- 融資にかかる時間は最短2日
- 20歳以上であれば、高齢者も融資OK
- 住宅ローン返済中の不動産や親族名義の不動産も融資対象
土地や家を担保に借りられる金額の目安
住宅ローンの場合は収入に対する返済比率を最も重要視しますが、不動産担保ローンやリバースモーゲージは不動産の評価額を重要視します。
評価額については下記のような考え方になりますが、「借入可能額=評価額」というわけではありません。
通常は評価額の7~8割程度が融資限度額となるでしょう。ただし、借入可能額は担保評価のみで判断されるわけではありません。
収入など人的な要素の評価が高ければ、同じ物件を担保にしても借入可能額が大きくなるということはありえます。
あくまでも担保評価と返済比率を総合的に判断されるということを覚えておいてください。
不動産の評価方法とは
不動産評価の方法は、一般的に次のようになっています。
土地(土地は次の3種類の評価があります)
時価(実勢価格):実際に売り出すときの市場価格
公示価格:国土交通省が評価地点ごとに決めた価格。年に一回更新。評価地点が限られている。同種のものとして都道府県が定める基準地価というものもある。
相続税路線価:その路線に面した土地の評価を国税庁が指定。 年に一回更新。公示価格の80%を目安に設定される。路線価指定エリア内であればほとんどの路線が対象となる。
固定資産税評価額:固定資産税を算出するための評価 三年に一回更新。公示価格の70%を目安に設定される。すべての物件が対象。
建物
構造、築年数、床面積で計算されます。公的評価としては建物にも固定資産税評価額が設定されています。
木造なら22年、鉄骨造で27年~34年、鉄筋コンクリート造は47年が法定耐用年数となっています。
金融機関で評価額が違う可能性もあり
上記のように、評価方法によって同じ物件でも評価は大きく変わります。
このうち、不動産担保ローンの評価によく用いられるのは路線価です。
路線価は多くの物件に利用できますので、便利な評価方法です。路線価対象外の地域(倍率方式という評価方法を用いる地域)もありますが、メガバンク等は路線価のついた物件だけしか担保対象としていないケースもあります。
路線価で算出した評価をそのまま担保評価とする業者もあれば、路線価×1.1~1.4程度を担保評価とする業者もあります。
どのように評価するかはローン事業者に委ねられていますので、同じ物件でも金融機関によって評価の差が出ます。
一般的には、地域特性をよく理解している金融機関の方がより高い評価を付けてくれる傾向があります。
土地や家を担保にお金を借りるメリットは4つ
他のローンよりも金利が低い
不動産を担保とするローンは、無担保ローンと比べて金利が低くなります。貸し手側にとってリスクが軽減されるからです。
借入限度額が大きい
借り入れ限度額が5000万円~3億円程度と、かなり大きくなるのもメリットと言えます。無論、担保評価や収入にも影響されますので、あくまでも最大値の目安としてください。
長期間での借入が可能
無担保ローンが最長5年程度なのに対し、不動産を担保とするローンは35年程度までの長期借り入れが可能です。長期的な計画に基づいて返済シミュレーションを立てられますので、1回あたりの返済額を抑えることができます。
保証人が不要の場合が多い
原則、連帯保証人を不要とする商品が主流です。例外として、他人名義の不動産を担保に入れる場合、物件所有者が連帯保証人になる必要があります。
土地や家を担保にお金を借りるデメリットは3つ
融資までに時間がかかることが多い
無担保ローンの審査は収入や職業、信用情報などの人的な審査だけですが、不動産を担保とする場合は担保の審査(=評価)もしなければなりません。
そのうえ、不動産というのは個別性が強く、見落としがあると大きなミスを犯す可能性があります。
そのため、慎重な調査を要しますので、どうしても時間がかかってしまうのです。
銀行の不動産担保ローンは1週間程度の時間がかかりますが、消費者金融の不動産担保ローンであれば3営業日程度で融資してくれるところもありますので、急ぎの場合は審査の速い業者を選ぶようにしましょう。
手数料が高い
担保物件の調査にかかる費用、また抵当権の設定にかかる費用など、担保型ローンならではの費用がかかるのもデメリットです。
必要とする金額が少額であれば、金利が高くても無担保ローンの方がトータルコストが安くなることもありますので、慎重に検討しましょう。
抵当権の設定や契約書に貼付する印紙代はほとんど差がありませんが、調査費用や事務手数料といった名目でかかる費用は事業者によってマチマチですので、事前にどんな費用がいくらくらいかかるか確認してください。
返済できなければ担保の不動産が売却されてしまう
返済が滞ると担保不動産は差し押さえられ、競売にかけられます。
最悪自宅がなくなってしまうかもしれないというのは大きなデメリットといえます。
これはある意味仕方のないことですが、返済に窮してしまったら黙って滞納するのではなく、なるべく早めに貸し手に相談する方がベターです。
返済猶予や期間の見直しなど、相談に応じてくれる可能性もありますので、やってみる価値はあるでしょう。

飯田道子からのコメント
ファイナンシャルプランナー
不動産が担保となるため、年齢を重ねていても借りられるのはメリットと言えますが、デメリットもあります。
特に不動産はいくら貸すのかを審査するために物件の評価をするため、融資までには少なくとも1週間は見ておく必要があります。また、評価額は金融機関によっても違いがありますので、できるだけ納得する評価を下した金融機関から借りるとよいでしょう。
その他のデメリットとしては、手数料が高い、返却できないときには売却される、揃える書類が多く準備が面倒などです。
土地や家を担保にお金を借りるための必要書類
不動産を担保とする場合、担保関係書類として次のような書類が必要となります。
土地
- 全部事項証明書(登記簿謄本)
- 公図
- 地積測量図
- 固定資産税評価証明書
建物
- 全部事項証明書(登記簿謄本)
- 建物図面
- 固定資産税評価証明書
固定資産税評価証明書は市役所ないし区役所で取得できます。
その他は法務局で取得できますが、地積測量図と建物図面は備え付けられていない物件もあります。
いずれも取得に手数料がかかりますので、必要な書類を確認してから取得する方が無駄が省けるでしょう。
その他、無担保ローンと同じく収入関係の書類や本人の身分証明書なども必要となりますのでご注意ください。
まとめ
ここまでのおさらい
- 土地や家を担保としたローンは3種類ある
- 住宅ローンは自己居住用物件の購入、建築向けの目的ローン
- リバースモーゲージは自宅を担保に老後資金を借り入れる仕組み
- 不動産担保ローンは無職でも借り入れできる場合がある
- 物件の担保評価は金融機関によって異なる
- 不動産を担保にすることで、低金利で借入金額も大きく、長期での借入が可能
- 少額の借り入れであれば無担保ローンの方がトータルコストを抑えられる可能性もある
不動産を担保としたローンは長期での返済が前提となります。それだけに、返済計画をしっかりと立てて利用することがより大切であるといえるでしょう。

飯田道子からのコメント
ファイナンシャルプランナー
リバースモーゲージに限らず、不動産担保ローンを利用する場合は、家族、特にパートナーや子供たちと相談することが得策です。
日本人の財産の多くが不動産であることから、相続に大きく影響してしまうのは避けられません。
特に、年齢を重ねている場合は、ローンを組む他、売却して現金を得ることも考えられますし、子供などからの援助が受けられることもあります。トラブルを最小限に抑えるためには、抱えている問題を明確にすることが必要です。
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