楽天証券マーケットスピードの使い方は?無料で使える機能・取引の流れを解説
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- 楽天証券のマーケットスピードの特徴・使い方を知りたい!
- マーケットスピードって使いやすいの?
楽天証券から提供されているマーケットスピードは、高機能トレーディングツールで、特に以下のような人におすすめです。
楽天証券のマーケットスピードがおすすめな人
- 国内株式だけではなく、米国株式や為替取引、カバードワラントなど様々な取引を行いたい人
- 事前に売買の練習をしてみたい人
- 分単位でのデイトレードで利益を稼ぎたい人
ただし、次に当てはまる人は、SBI証券のHYPER SBIや松井証券のネットストック・ハイスピードの方が使いやすいと感じるかもしれません。
- テクニカル分析を極めたい
- チャートなどで分析を細かく行いたい
この記事では、楽天証券のマーケットスピードの特徴に加え、ツールの使い方を解説します。
さらに、SBI証券や松井証券といった他社の高機能トレーディングツールとの比較も行いますので、ぜひ参考にしてください。
最後まで読めば、楽天証券のマーケットスピードの特徴や使い方を理解でき、実践で活かすことができるようになることでしょう。
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行政書士/ファイナンシャルプランナー / 青野行政書士事務所
監修者青野泰弘
同志社大学法学部卒業後、国際証券に入社。
その後、UFJキャピタルマーケッツ証券、トヨタファイナンシャルサービス証券(現:東海東京証券)、オリックスフィナンシャルプロダクツ、コスモ証券にて、債券の引き受けやデリバティブ商品の組成などに従事。
2012年に、FPおよび行政書士として独立。2017年日本FP協会相談員、2018年日本FP協会広報スタッフを担当。
▼保有資格
日本証券アナリスト協会検定アナリスト(CMA)
プライマリープライベートバンカー
行政書士
ファイナンシャルプランナー(CFP®)イーデス編集部 / 株式会社エイチームフィナジー
編集者小林 梨沙
1989年生まれ、愛媛県松山市出身。
大学卒業後、株式会社ブリッジインターナショナルに入社。外資系教育サービス会社にて、薬機法や品質マネジメントシステムのインサイドセールスを担当。その後、スーパーバイザーとして、日系大手企業のインサイドセールスプロジェクトの立ち上げを行う。
2019年に株式会社エイチームフィナジーに入社。FX、新規事業開発部を経て、イーデスの編集者に就任。
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- 楽天証券のマーケットスピードの特徴
- 米国株式、海外先物取引なども取引可能
- 仮想トレーディング機能
- 31種類のランキング情報が取引をサポート
- 株式から先物オプション、金利関連など充実したニュースが満載
- カスタマイズもできる、種類豊富な分析チャート
- 1分足はもちろんのこと、2分足など足の種類が豊富
- ドラッグ&ドロップで注文できるオリジナル機能「武蔵」が利用可能
- ワンクリックで発注できる「エクスプレス注文」が利用可能
- 小数点株価の取引に最適な「まとめ板機能」が利用可能
- マーケットスピードが無料で利用可能
楽天証券のマーケットスピードとマーケットスピードⅡの違い
楽天証券が提供する無料ツール「マーケットスピード(MARKETSPEED)」は、多彩なチャート分析やリアルタイムでの豊富な情報提供でトレーダーの取引をサポートしてきました。
チャート分析機能や、ドラッグ&ドロップで注文できる「武蔵」を引き継いでパワーアップしたのがマーケットスピードⅡになります。
なお、価格は両ツールとも利用料無料となっているので、両ツールともダウンロードしておき、自分がどの取引をするかで使い分けしましょう。
マーケットスピード | マーケットスピードⅡ | |
---|---|---|
国内株式取引 | ||
国内先物・オプション取引 | ||
国内商品先物取引 | ||
米国株式取引 | ||
海外先物取引 | ||
アルゴ注文 | ※国内株式のみ | |
PTS信用 | ※国内株式のみ | |
マルチウィンドウ対応 | ||
Mac対応 | ※windowsのみ |
アルゴ注文とは
アルゴ注文とは、事前登録しておいた条件にマッチした時に自動注文される機能です。
条件登録さえすれば、日中に目を離していても条件合致したタイミングで注文執行されます。
ただし、アルゴ注文はNISA口座での取引に利用できない点には注意が必要です。
楽天証券のマーケットスピードの特徴
米国株式、海外先物取引なども取引可能
楽天証券のマーケットスピードでは、以下の投資商品が取引可能です。
- 国内株式(現物取引・信用取引)
- 先物・オプション
- カバードワラント
- 米国株式(ETF含む)
- 海外先物取引
- 為替取引
高機能トレーディングツールとして、同様にSBI証券にはHYPER SBIがありますが、HYPER SBIでは米国株式や海外先物取引、カバードワラント、為替取引を行うことができません。
そのため、幅広い金融商品の取引が可能である点は、マーケットスピードの大きな特徴といえましょう。
日本株だけではなく、米国株式なども取引したい人、1つのトレーディングツールで完結して取引したい人は、マーケットスピードを活用することをおすすめします。
仮想トレーディング機能
楽天証券のマーケットスピードには、事前に株式売買の練習ができる「仮想トレーディング機能」があります。
- トレーディングツールをダウンロードしたものの、いきなり手持ちの金額で取引する自信がない…
- 一度練習し、使い方を理解した上でツールを利用したい
以上のような人で、練習による取引を希望する場合には、マーケットスピードは、ステップアップができるため、使い勝手が良いといえます。
なお、SBI証券のHYPER SBIには、仮想トレーディング機能がありません。
31種類のランキング情報が取引をサポート
楽天証券のマーケットスピードでは、値上がり率、出来高といった基本的なランキングだけでなく、日々の取引に即活用できるようなランキングを確認できます。
- 信用買残の増減によるランキング
- 低PER上位銘柄
- 前場寄前値上がり率 など
こうしたランキングは、31種類あり、テクニカルを重視する人だけではなく、配当など中長期的なスタンスで投資を行いたい人にとっても有用なランキングとなっています。
これらのランキングをうまく利用することで、ファンダメンタルズ、テクニカル両面の分析を深堀りすることが可能となります。
株式から先物オプション、金利関連など充実したニュースが満載
楽天証券のマーケットスピードでは、株式から先物オプション、金利関連など多岐にわたるカテゴリーのニュースを確認できます。
さらに、日本経済新聞社やロイター・ジャパンなど、複数の情報ベンダーによるマーケットニュースが提供される「日経テレコン(楽天証券版)」が無料で活用できます。
日々のニュースは株式市場に大きな影響を与え得るので、この情報の得やすさは大きなメリットです。
この他、四季報に関してもマーケットスピードから確認できます。
最新の四季報をもとに、企業の特徴や業績、新しい情報を確認していくことで、ファンダメンタルズ分析を有効に活用することができます。
カスタマイズもできる、種類豊富な分析チャート
楽天証券のマーケットスピードでは、RSI、MACD、ストキャスティクス、ボリジャーバンドなど21種類のテクニカルチャートが用意されています。
さらに、チャートに線を描画したり、コメントを入れたりできるなど、ご自身にとってより使い勝手が良くなるカスタマイズ機能も便利です。
チャートやニュースなどの配置も自由にでき、ご自身にとって最も適した画面配置、取引手法の確立にも役立つことでしょう。
1分足はもちろんのこと、2分足など足の種類が豊富
楽天証券のマーケットスピードは、チャートの足の種類が豊富です。
1分1秒たりともチャンスを逃すことのできないデイトレーダーにとって、足の種類が豊富さは、買いや売りのチャンスを捉えるための重要な要素です。
1ティック、1分足はもちろんのこと、2分足、3分足、4分足など、1時間以内の足を細かく設定変更可能です。
SBI証券のHYPER SBIにはこうした2分足、4分足はないため、楽天証券の方がデイトレードに向いていることがわかります。
ドラッグ&ドロップで注文できるオリジナル機能「武蔵」が利用可能
「武蔵」とは、楽天証券のマーケットスピードの板発注ツールです。
武蔵では、ドラッグ&ドロップですぐに注文を出すことができます。
また、リストに銘柄を登録しておけば、ダブルクリックだけで銘柄の株価や板情報を確認することもできます。
ランキング情報やテクニカルチャート、注文状況など注文に必要なすべての内容を一画面に搭載でき、余分な画面を開く必要がありません。
さらに武蔵では、現物取引と信用取引の両方を行う人のために、同じ画面においてワンクリックでの切り替えが可能となっており、スムーズに現物・信用の両方の取引が行えるように工夫されています。
ワンクリックで発注できる「エクスプレス注文」が利用可能
楽天証券のマーケットスピードでは、価格をワンクリックするだけで、現物取引や信用取引の新規注文や返済注文が可能です。
これを「エクスプレス注文」といいます。
呼値の単位が縮小された等の理由により板の変動が激しい銘柄であっても、ワンクリックにより瞬時に取引ができるため、取引チャンスを逃しません。
あらかじめ指値範囲など執行条件を指定できるため、売買したい範囲で行うことができます。
小数点株価の取引に最適な「まとめ板機能」が利用可能
新機能「武蔵まとめ版」では、投資家自身で選択した刻みで気配値を表示できます。
小数点株価が見づらい方は、まとめ板機能を利用することで、小数点以下の表示をなくし、画面を見やすくすることが可能です。
細かく気にせず取引したい方にはまとめ板機能を利用されるとよいでしょう。
マーケットスピードが無料で利用可能
こうした様々な機能が活用できるマーケットスピードですが、利用料金は無料です。
他社では利用条件によって無料とするところもありますが、楽天証券では利用状況にかかわらず無料としています。
無料でこれだけのツールが利用できるのは魅力的といえるでしょう。
公式サイトはこちら
楽天証券マーケットスピードの使い方/注文方法
楽天証券のマーケットスピードでは、現物取引、信用取引、先物オプション、米国株式などの注文ができます。
まずはマーケットスピードをインストールしておきましょう。
- 楽天証券のホームページからダウンロードする
- インストールして利用申請をする
- ID/パスワードを使ってログインする
- 市場情報を見ながら取引開始
ここでは現物取引と米国株式取引の注文方法を解説していきます。
マーケットスピードの現物取引での注文方法(買い注文・売り注文)
楽天証券のマーケットスピードで現物取引の注文をするときの流れを紹介します。
基本的には買い注文と同じ手順で売り注文もできます。
マーケットスピード
現物取引の買い注文の流れ
- 銘柄のテキストボックスに銘柄コードを入力
- 「通常注文」「逆指値付通常注文」「逆指値注文」のいずれかを選択
- 市場を選択
- 購入数量を入力
- 価格条件(指値/成行)を選択
- 口座区分を選択(一般、特定、NISA)
- セット注文を希望する場合は「予約する」にチェック
- 確認ボタンで注文確認画面をチェック
- 暗証番号を入力して注文執行
市場を選択する時に「SOR有効」にチェック入れておくと自動的に最良価格で売買執行されます。
東証で取引成立できる時間内に原則として最良気配と同値、またはより有利な価格がPTSにあった場合に自動的に売買されます。
※夜間取引の注文発注は17:00~23:59の間に「市場」をJNXに指定
逆指値付通常注文
通常注文と逆指値注文の2つを同時に発注。通常注文が執行されますが、出来前に逆指値条件にヒットすると、通常注文が逆指値注文として訂正されます。
逆指値注文
指定条件にヒットした場合に注文執行。いくらになると指値、成行といった注文ができます。
マーケットスピードで米国株取引の注文方法(買い方・売り方)
マーケットスピードでは米国株の注文もできます。
買い方・売り方の基本的な流れに関しては現物取引と変わりません。
マーケットスピード
米国株の買い注文の流れ
- 銘柄のテキストボックスに銘柄ティッカーを入力
- 購入数量を入力
- 価格条件(指値/成行)を選択
- 執行条件(本日中/期間指定)を選択
- 口座区分を選択(一般、特定、NISA)
- 決済方法を選択(円貨、外貨・外貨MMF)
- 確認ボタンで注文確認画面をチェック
- 暗証番号を入力して注文執行
一度、注文しても注文照会画面から訂正注文・取消注文をかけることもできます。
楽天証券マーケットスピードの活用法
マーケットスピードは20種類以上のテクニカル分析チャートが用意されています。
値上がり率、出来高といったランキング情報、楽天証券版の日経テレコン(無料)など、最新の市場情報をリアルタイムにみながら取引を行うことができます。
また、お気に入り銘柄を事前に登録しておくと一覧で見ることができるザラバ情報も便利です。
マーケットスピードⅡには、ヒートマップ機能・マルチチャート機能が搭載されており、相場状況を一目で確認することができます。
ザラ場とは
寄付から引けまでの間の取引時間のことで、成立する取引も含めて「ザラ場」と呼ぶこともあります。
楽天証券のマーケットスピードの注意点
楽天証券のマーケットスピードの特徴から、金融商品取引において万能のようにも思えますが、実際には注意点もあります。
楽天証券のマーケットスピードの注意点
マーケットスピードでは、国内商品先物取引ができない
マーケットスピードでは、国内商品先物取引ができません。
国内株式取引や国内先物・オプション取引は行えますが、金や白金といった商品先物取引はできないため、注意してください。
もし商品先物取引をしたい場合は、商品先物会社を利用するか、ETFなどで代替運用を行う必要があります。
マーケットスピードでは、アルゴ注文ができない
マーケットスピードでは、アルゴ注文ができない点にも注意する必要があります。
アルゴ注文とは、事前に登録した条件に合致したときに自動で注文が発注される機能です。
マーケットスピードではアルゴ注文を行うことができないため、自動での取引に制限がかかります。
アルゴ注文をしたい場合には、マーケットスピードⅡを利用して取り組むことで対応できます。
マーケットスピードでは、PTS信用取引ができない
夜間などにPTS信用取引を利用したい場合には、マーケットスピードでは注文ができないため注意が必要です。
PTS信用取引を行いたい場合には、マーケットスピードⅡやウェブでの取引を行う必要があります。
マーケットスピードとマーケットスピードⅡがあり、どちらを利用するかで機能が異なる
楽天証券では、マーケットスピードの他にマーケットスピードⅡが準備されています。
マーケットスピードⅡは、よりプロの投資家に近づくことができるようなツールを無料で提供しています。
具体的には、マーケットスピードでは取引できなかった、国内商品先物取引やアルゴ注文(国内株式のみ)、PTS信用取引を行うことができます。
ただし、マーケットスピードⅡでは、海外先物取引を行うことができないので、注意が必要です。
両方を利用することもできますので、それぞれのメリットを活かして取引で活用するとよいでしょう。
なお、楽天証券にはiSPEED(アイスピード)というiPhone/Android、iPadにまで対応する株アプリもあります。(FX用iSPEEDもあり)
楽天証券のマーケットスピードと他社の高機能トレーディングツールを比較
楽天証券のマーケットスピードと他社の高機能トレーディングツールを比較してみると、テクニカル表示やチャートのタイプでは他社に劣ることがわかります。
とはいえ、王道といえる表示・チャート機能は他社同様に有しているため、一般的なトレードには遜色はありません。
むしろ、複雑な機能を有していない分、シンプルにトレードしたい人にとっては取引しやすいといえるかもしれません。
また、比較可能な銘柄に関して言えば、銘柄数が最大4つ、そして変化率なども比較できる点を考慮すると、楽天証券のマーケットスピードにメリットを感じられます。
松井証券のネットストック・ハイスピードは変化率がわかりませんし、SBI証券のHYPER SBIは比較できる銘柄数が3つまでです。
様々な比較を行い、割安な銘柄を探すには楽天証券のマーケットスピードは使い勝手が良いといえるでしょう。
楽天証券のマーケットスピードの動作推奨環境
OS | Microsoft Windows(32ビット版、64ビット版) ・Windows 8.1 ・Windows 10 |
---|---|
ブラウザ | Internet Explorer Ver.11 |
メモリ | 1GB以上 |
CPU | Core2 Duo 1.80GHz以上 |
ハードディスク | 空き容量1GB以上 |
ディスプレイ | SXGA(1280×1024ピクセル)以上 |
インターネット通信速度 | 1Mbps以上 |
※参考: 動作推奨環境|楽天証券
まとめ
楽天証券のマーケットスピードについて解説してきました。
マーケットスピードは、取引のしやすさだけではなく、様々な取引が可能であることや、一般的なツールがすべて無料で利用できることがメリットです。
2020年12月27日から、マーケットスピードのチャート機能やメニューの自動スライド機能がマーケットスピードⅡにも搭載されました。
その他にも新機能が随時追加されており、マーケットスピードⅡはより便利になるでしょう。
マーケットスピードとマーケットスピードⅡの両方を活用して、ご自身にとってより取引しやすいカスタマイズを行いましょう。
また、ご自身が取引したいものが何かによってそれぞれを使い分けましょう。
そして、テクニカル、ファンダメンタルズ両面から日々の取引においてマーケットスピードをうまく活用していただければと思います。