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元プロ野球選手 里崎智也の投資術ーー大切なのは、周りの目でなく「自分に一番最適なこと」

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投資や資産運用が気になるけれど、「難しそう」「リスクがあるイメージ」など、なかなか始めるきっかけを掴めないという人もいるのではないでしょうか。


そこで今回お話を伺ったのは、野球解説者でタレントの里崎智也さん。第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した侍ジャパンの正捕手を務め、プロ野球チーム・千葉ロッテマリーンズでは1億円プレーヤーとして活躍し続けた里崎さんですが、華々しい成績の裏で現役時代から毎月10万円を貯金する一面もありました。


プロ野球選手を引退後、株式投資を始めたという里崎さん。「分からないことだらけだった」と語る里崎さんのお話だからこそ、投資や資産運用の初心者に参考になるはずです。

  • 元プロ野球選手 / 野球解説者・タレント

    監修者里崎智也

    1976年、徳島県生まれ。鳴門工高(現・鳴門渦潮高)、帝京大を経て、1998年のドラフト2位で千葉ロッテマリーンズを逆指名。2014年に現役を引退後は、主に野球解説者・野球評論家として活躍。2019年にYouTubeチャンネル「Satozaki Channel」を開設。著書に『非常識のすすめ』(KADOKAWA)、『YouTube『里崎チャンネル』はなぜ当たったのか 再び1億円プレイヤーになるまでにしたこと全部』(徳間書店)など。

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現役時代から「堅実」だった里崎さんが、投資を始めたワケ

ーー里崎さんは現役時代から毎月一定の金額を貯金するなど、お金に対して堅実なタイプだったと知って驚きました。プロ野球選手は、華やかな世界にあってお金の使い方が豪快なイメージもあるのですが、そんなふうにお金を使うことはなかったですか?

全然なかったですね。例えば遠征へ行くと後輩やスタッフ、裏方さんとかも含めてみんなでご飯を食べに行きます。そういうときには先輩の僕が全員分払うわけですが、プロ野球選手がみんなで試合後にフレンチのコースを食べに行くわけもないじゃないですか。

ご飯に行くといってもだいたい焼肉です。だから、みんなの分を払うといっても、もらっている高い給料を考えるとたかが知れてるんです。

僕自身はお酒もそんなに飲まないしタバコも吸わない。クラブとかキャバクラとかそういうところに行くわけでもないので、お金を派手に使うことはなかったですね。

里崎智也さん

ーーそういった金銭感覚は、いつ頃から身に付いていたんでしょうか?

僕は小学生の頃のお小遣いが1日100円だったんです。昔は100円あれば駄菓子屋でいろいろ買えたので、かなり恵まれていた方だと思います。いろいろな考え方がありますけど、両親が言うには「一番怖いのは、子どもが必要なものを与えられずに、隠れて悪さをするようになること」だそうです。だから、ほしいものもほとんど買ってもらっていました。

でも、1日100円、月に3,000円って小学生には大きい額ですけど、使い道はせいぜい、みんなで野球の練習前に駄菓子屋に集まってお菓子を買うくらい。10円とか20円のものをどれだけ買えるか、100円をどう使うといいのかって考えていました。お金の使い方はこのときに身に付いたのかもしれないですね。

ーーその頃から「必要以上のお金は使わない」という習慣ができていたのでしょうか。

そうですね。僕は今も日常的に欲しいと思うものはそんなにない。ごはんを食べに行くのも、僕ひとりならお金をほとんど使わないし。

昨日は夜遅くなったから外で食べて帰ったんですけど、家の近くの中華屋さんで、980円の豚キャベツ黒胡椒炒め定食。めっちゃおいしいんですよ。ごはん大盛りにしたら日本昔ばなしに出てくるような盛り方で(笑)。餃子をつけたら、でっかいのが2個ついてきて。

里崎智也さん

もちろん、家族で旅行に行くとか、子どものもの、学校で必要なものを買うとか、そういうのには使いますよ。でも自分のためにってほとんど使わないです。今日はまだ1円も使ってないんじゃないかな。この仕事(取材)で今日は終わりなんで、本当に使わないまま終わります。

投資を怖がる人は、自分がずっと元気だと思っているのかも

ーー1円も使っていない、というのはさすがです……! そんな里崎さんが現役引退後、貯金だけではなく投資を始めたのはどうしてですか?

まず、「やらずに文句を言うやつ」になりたくなかったからです。食わず嫌いと一緒で、食べてもいないくせに批評したくない。やってみたら、ああでもないこうでもないって言えるじゃないですか。貯金があったし、勉強のためにと思って、とりあえずやってみたのが投資を始めたきっかけです。

ーー投資をやったことがない人からすると「ちょっと怖いな」「貯金と比べるとリスクがある」といったイメージがあります。里崎さんはそういうネガティブな考えはなかったですか?

僕、YouTubeを始めたのが2019年4月ぐらいで、同じ頃に投資と労働について語られたコンテンツを見ていたんです。印象に残ったのが「お金を得るのにはふたつのやり方しかない。ひとつが労働、もうひとつが投資」という話。

ーー具体的に教えてください。

自分が動いてお金を稼ぐか、“お金が働いて”お金を稼ぐかしかないということです。

労働は、自分の能力に合ったサラリーをもらうことで、お金が対価として返ってくるわけですよね。だから自分が動けるなら、デメリットはない。でも、自分が動けなくなったら稼ぎは0円になってしまう。

一方で投資は、うまくいかなかったら目減りするっていうデメリットがもちろんあるけれども、自分が動かなくてもお金が増えるメリットがある。

投資と労働、どっちにもメリットとデメリットがある。でも、投資が怖いと感じる人たちの多くは、自分が動けなくなることをほとんど考えずに「労働にはデメリットがなくて、投資にはある」と考えているのだと思います。

里崎智也さん

ーー投資は労働に対しての、保険? みたいなことでしょうか。

そうですね。僕はフリーランスだから、動かなきゃ収入は0円になってしまう。とにかく働かなきゃいけない。僕のメインの仕事は野球を解説することだから、例えば病気で声が出なくなったら、できる仕事が9割なくなるんですよね。YouTubeもできない。

でも自分が労働できなくなったとき、お金が働いて自分の労働を埋めてくれたら、なんとかなるかもしれないですよね。

まずは“自分に馴染みのあるもの”から投資を始めてみる

ーー初心者が投資を始めるときに気をつけることはありますか?

僕が証券会社の担当者に勧められて最初に買った株はソフトバンク(9434)だったんです。野球チームにもある企業なので僕にとってものすごく身近な会社でした。

次に買ったのがAmazon(AMZN)。これも日常的に自分が使っていて、「早いな、助かるな」と実際に思うことがよくあるわけです。

その次がGoogleの持株会社のAlphabet(GOOG)。僕はYouTubeをやっているので、その運営元であるGoogleがどれだけ成長しているかということを肌で感じていました。

こうやって並べてみると、全部自分が日常で使っているサービスの株なんです。生活の中でサービスの成長を実感できるような会社だと、関心を持ちやすくて手を出しやすいですし、馴染みのある企業から始めたのは良かったですね。

里崎智也さん

ーーそれでも、今まで銀行で預金しかしたことがなくて、株式などの投資をするイメージがなかなかできないという人はどうでしょう。

例えば、絵画も「投資」の対象です。もちろん投資のためだけに買う必要はない。その絵が好きなんだったら、別に売らなくてもいいわけです。ずっと持っていてもいい。高級腕時計だって価値が上がって資産になることもあります。何かしら価値を見出せるもので、自分の好きなものを資産として持っておくのもいいわけです。今はそれが目の保養になっていて、それが何十年とたったら、買ったときよりも値打ちが上がっているかもしれないですよ。

ーーなるほど、投資の対象は株だけではなくいろいろあるわけですね。

「投資イコール大金を使う」ではないんです。自分に合った商品を見つければいい。少額で始められるものもありますし。月に1万円だけNISAで積立投資をする、でもいいですよね。月に1万円なら、ちょっとした外食2回分くらいです。働き盛りの人にとっては大きな額ではないと思います。

ーー確かに、それくらいの額なら始めやすそうです。

それと、例えば100万円の資産を110万円に増やすのって難しいんですよ。それなら、バイトで10万円稼ぐ方が簡単かもしれない。その元手となる100万円を稼ぐのも大変ですよね。さらにその100万円が、増えるのか減るのかってハラハラしながら生活するのってしんどいじゃないですか。

自分の生活をおびやかさない、無理のない範囲で、余裕を持って運用できる方法を見つけるのが大事だと思います。

プロの話は必ず聞く。でも最終的に決めるのは自分

ーーご自身が投資をする上で、勉強したり情報源として参考にしたりしていることはありますか?

里崎智也さん

証券会社の担当者の話だけですね。新聞もあまり読まないです。多くの情報源って僕には必要ないんですよ。証券会社の担当者は会社の看板を背負って、プロとして向き合ってくれるわけじゃないですか。

ーー投資となると「日頃から勉強しないと」「知識がないと専門家に丸め込まれてしまいそう」となんとなく感じる人も多い気がするのですが……。

例えば車や保険の営業担当者が顧客と話すとき、自分の業績を上げようとするのは当たり前ですよね。でも、自分にだけメリットがあるように「丸め込もう」とするわけじゃなく、商品を選ぶ側にもメリットがあることをもちろん言ってくれる。

投資について金融のプロに聞くのもそれと全く同じです。どの株がいいのか、どの商品がいいのか、レートの見方すら最初は全然分からない。それをプロに聞くことは別に怖いことでも恥ずかしいことでもなんでもないんです。つべこべ言わずにプロに聞く! 初心者にはそれが一番です!

ーー里崎さんは現役のときから、コーチやトレーナーのお話っていうのを……?

全然聞かないですよ。

ーーそこは聞かないんですね!

里崎智也さん

というよりも、相手が自分より知識のある「プロ」であればまずは意見を聞いて、その上で自分でどうするかを考える。

今、僕が投資に関して話を聞く「プロ」は証券会社の担当者なわけですが、当然僕よりも知識がある。その上で「この商品はうまみは少ないけど、長期保有するには安定していていいですよ」とか、「リスクはあるけどメリットがこれだけありますよ」とか説明してくれる。その中から自分が納得するものを自分で選べばいい。

納得できなかったら、どれも選ばなきゃいいんです。最後に決めるのは自分というのも大切です。

ーー「最後に決めるのは自分」というのは、シンプルでいてこれが難しいです!

誰も、どうすれば成功するかなんて知らないわけじゃないですか。野球と一緒で、100パーセント正しいボールなんてない。どっちを選んだら成功するのか分かるんだったら教えてほしいですよね。でもそんなのは誰も知らない。だから自分で覚悟を持って選ぶだけです。

ーー ここで野球との共通点が……! 他にも、例えばバッターの心理を読むキャッチャーの配球と、どこに投資するか、いつ売るかを考えるときの共通点はありますか?

ふたつあって、ひとつはメリットが大きいと思ったら、時にはリスクを取ること。

リスクがあるものはやっぱり旨味も大きいわけです。でも失敗することももちろんあります。野球でも、組み立てた配球が絶対に打たれないとは限らない。それを分かった上でリスクを取ることもあります。

もうひとつが、迷ったとき、悩んだときはやらないこと。

よく「感性を大事にします」と聞きますけど、何も考えていない人の感性が研ぎ澄まされるわけがないんですよ。感性というのは、見たこと聞いたことなどを受け止めて、そのたびにめちゃくちゃ考えて、その先に磨かれていくものだから。

迷うくらいの「感性」は、まだ研ぎ澄まされてない。だから迷ったり悩んだりしたときは選ばないです。

ーーメリットがあればリスクを取りつつ、迷ったときはやらない……里崎さんの「投資の目」を参考にしていきたいです。

見栄えのためにお金を使う必要はない。自分の一番大事なものを知ることが大切

ーー今、SNSが広がって「見栄」や「見栄え」のために使うお金も多くなっている気がします。里崎さんは周囲の目を気にすることはありますか?

全く気にしないですね。自分が良ければいいじゃないですか。例えば洋服も人にどう見られるかより、自分にとって着心地がいい方がずっと大事です。誰も自分のことなんか気にしてねえぞって思っています。

ーー現役時代はファンやメディアなどからいろいろな声があったと思うのですが、その頃から同じスタンスだったのでしょうか?

1ミリも気にしなかったです。その人たちが僕を養ってくれるわけじゃないので。周りに何を言われようが別に関係ない。結果を出すだけです。

ーー野球も投資も自分に合う選択をしていく……里崎さんのお話を伺っていると、お金との向き合い方が生き方にもつながっていると感じました。

人それぞれ、大切なものは違いますよね。大切なものがお金の人も、仕事の人も、趣味の人も、家族だって人もいる。どんなにしんどくても家族との時間が取れていれば幸せに暮らせる人もいるだろうし、お金にならなくてもこの仕事さえできれば幸せだっていう人もいる。その大切なものを守ることができれば、ほかの部分で多少我慢できるわけです。

だから、自分にとって何が一番なのかを考えなきゃいけないです。自分にとっての一丁目一番地。これがあれば安心だというもの。それが分かっていれば、心の余裕が生まれる。それが僕にとっては、資産形成ができていることなんです。

お金で何でも手に入るわけじゃないですけど、不幸は回避できる。スポーツの得点とお金は、あって困ることはないんで。ここに揺るぎないものがあるから、ほかのことで失敗しても路頭に迷うことはない。

自分にとって一番大切なものが分かっていれば、他人に何を言われても別に気にすることはないんです。見栄なんて張らなくても、自分が幸せでいられるんじゃないですか。

里崎智也さん

取材・文:虫明麻衣
撮影:安井信介
編集協力:野村英之(プレスラボ)
編集:はてな編集部

※本記事に記載の情報は、著者の体験をもとにした情報となります。細心の注意を払って情報を掲載していますが、最新の情報と異なる場合や、正解を示すものではない点についてご了承ください。

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