iDeCoと新NISAの違いは?どっちがおすすめか併用できるかわかりやすく比較
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iDeCoと新NISAのつみたて投資枠・成長投資枠の違いは以下のとおりです。
iDeCo (確定拠出年金) | つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|---|
運用金額 | 月5,000円から | 100円から | 100円から |
年間投資枠 | 最大81.6万円 第一号保険者の場合) | 120万円 | 240万円 |
運用期間 | 40年 | 無期限 | |
非課税保有限度額 | 累計上限およそ3,200万円 (81.6万円×40年、第一号保険者の場合) | 1,800万円 (うち成長投資枠は1,200万円まで) | |
対象者 | 20歳以上65歳未満の自営業者とその家族、フリーランス、学生など | 満18歳以上の国内居住者 | |
資産の引き出し | 原則60歳まで不可 | いつでも売却可能 | |
購入方法 | 積立設定のみ | 積立設定のみ | 積立設定、スポット購入 |
投資対象商品 | 投資信託、定期預金、保険など | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託など |
iDeCoと新NISAの7つの違い
iDeCoと新NISAの3つの共通点
この記事では、iDeCoと新NISAの違いや共通点を解説し、2つの制度を上手に活用しながら資産運用する方法を紹介します。
【掲載情報について】
2024年5月31日時点の情報を掲載しています。
スキラージャパン株式会社 代表取締役 / スキラージャパン株式会社
監修者伊藤亮太
伊藤亮太は「スキラージャパン株式会社」の取締役を務めるFP(ファイナンシャル・プランナー)。
慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻を修了しており、在学中にCFP®を取得。
その後、証券会社にて営業・経営企画・社長秘書・投資銀行業務に携わる。
現在は富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。
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などイーデス編集部 / 株式会社エイチームフィナジー
編集者小林 梨沙
1989年生まれ、愛媛県松山市出身。
大学卒業後、株式会社ブリッジインターナショナルに入社。外資系教育サービス会社にて、薬機法や品質マネジメントシステムのインサイドセールスを担当。その後、スーパーバイザーとして、日系大手企業のインサイドセールスプロジェクトの立ち上げを行う。
2019年に株式会社エイチームフィナジーに入社。FX、新規事業開発部を経て、イーデスの編集者に就任。
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iDeCoと新NISAの違い
iDeCoと新NISAの比較表をまず確認していきましょう!
iDeCo (確定拠出年金) | つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|---|
運用金額 | 月5,000円から | 100円から | 100円から |
年間投資枠 | 最大81.6万円 (6.8万円×12ヶ月、第一号保険者の場合) | 120万円 | 240万円 |
運用期間 | 40年 | 無期限 | |
非課税保有限度額 | 累計上限およそ3,200万円 第一号保険者の場合) | 1,800万円 (うち成長投資枠は1,200万円まで) | |
対象者 | 20歳以上65歳未満の自営業者とその家族、フリーランス、学生など | 満18歳以上の国内居住者 | |
資産の引き出し | 原則60歳まで不可 | いつでも売却可能 | |
購入方法 | 積立設定のみ | 積立設定のみ | 積立設定、スポット購入 |
投資対象商品 | 投資信託、定期預金、保険など | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託など |
運用益が非課税になる共通点があるiDeCoと新NISAですが、運用金額や加入条件などさまざまな点で制度上の違いがあります。
ここでは、iDeCoと新NISAの主な違いを7つ紹介します。
iDeCoと新NISAの7つの違い
加入できる条件
iDeCo (確定拠出年金) | 新NISA |
---|---|
20歳以上65歳未満の 国民年金被保険者 | 満18歳以上の国内居住者 |
iDeCoと新NISAは、加入できる人の条件に違いがあります。
新NISAの場合、18歳以上なら誰でも加入でき、年齢に上限がありません。
一方、iDeCoは、老後資金を蓄えるための制度のため、加入できる人が65歳までに限られます。
さらに、国民年金保険料をきちんと納めている国民年金被保険者である必要があります。
そのほか、以下に当てはまる人はiDeCoに加入できません。
iDeCoに加入できない人
- 65歳以上の人
- 第1号被保険者で国民年金保険料を納めていない人(学生・自営業・フリーランスなど)
- 海外に住んでいる人
- マッチング拠出を行っている人
- 農業者年金に加入している人
iDeCoに加入できない場合はどうする?
iDeCoに加入できない場合は、新NISAで老後資金をつくることをおすすめします。
新NISAの始め方については「【初心者向け】新NISA(つみたて投資枠)の始め方~買い方| 口座開設方法を解説」で詳しく解説しています。
始めようか検討している人はチェックしてください。
お金を引き出せるタイミング
iDeCo (確定拠出年金) | 新NISA |
---|---|
原則60歳以上 | 資産の売却はいつでも可能 |
iDeCoと新NISAでは、運用したお金を引き出せるタイミングが異なります。
新NISAはいつでも資産の売却が可能です。
「お金が必要になった」「利益を確定させたい」など、状況に合わせて資産の割り振りを柔軟に変更できます。
一方、iDeCoの場合、原則として60歳までは資産を引き出せません。
iDeCoのみで老後の資金を形成する人は、お金が急に必要になる場合に備えて、iDeCoとは別で貯蓄しておく必要があります。
税金の優遇措置
iDeCo (確定拠出年金) | 新NISA |
---|---|
①運用益が非課税 ②掛け金が全額所得控除 ③受取時に税制優遇 | 売却益や配当金などの運用益が非課税 |
iDeCoと新NISAは、いずれも税制上の優遇を受けられる点がメリットです。
証券会社の一般口座で株や投資信託を運用した場合、配当金や売却益などの運用益には、金融所得課税として20.315%の税金がかかります。
しかし、iDeCoや新NISA口座で運用した資産から生じた利益は非課税です。
さらに、iDeCoの場合、毎月積み立てる掛け金が所得金額から控除されます。
また、60歳を超えてお金を受け取る際に、一定の条件のもと控除を受けられます。
始められる金額
iDeCo (確定拠出年金) | 新NISA |
---|---|
月5,000円から | 100円から |
iDeCoと新NISAでは、始められる金額が異なります。
iDeCoは月に最低5,000円からですが、新NISAでは100円から資産運用ができます。
少額投資の面では新NISAの方が便利でしょう!
また、新NISAでは、証券会社によってポイント投資やクレジットカード積立も可能です。
一方、iDeCoではクレジットカード積立やポイント投資に対応している金融機関はありません。
支払い方法の選択肢は新NISAが多いですね!
新NISAはクレジットカード積立がお得
SBI証券や楽天証券ではクレジットカードを使った投信積立が可能です。
クレジットカードを利用することで貯まったポイントは、投資信託の購入費用に充てられます。
お得なクレジットカードと証券会社の組み合わせは「クレカ積立におすすめの証券会社×クレジットカードは?SBI証券など6社を比較紹介!」で紹介しています。
お得に資産運用したい人はチェックしてください。
運用の目的
iDeCo (確定拠出年金) | 新NISA |
---|---|
老後資金への備え | 自由 (例:住宅購入、教育資金など) |
iDeCoと新NISAでは、運用の目的が異なります。
iDeCoは私的年金制度のひとつで、老後資金の形成を目的としています。
そのため、運用中の資産は原則として60歳以降にしか受け取れません。
一方で新NISAは、運用の自由度が高く、運用中の資産はいつでも自由に売却して現金化できます。
運用期間や引き出し制限の違いがあるのは、目的が違うからなんですね!
iDeCoと新NISAは併用できるので、目的に合わせて使い分けるのがおすすめです!
選べる商品
iDeCo (確定拠出年金) | 新NISA |
---|---|
投資信託、定期預金、保険など | 投資信託、株式など |
iDeCoでは投資信託や定期預金、保険などが選べます。
一方、新NISAでは枠によって購入できる商品の種類が異なります。
つみたて投資枠で選べるのは、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託です。
成長投資枠では投資信託に加えて、国内外の株式やETFに投資できます。
手数料
iDeCo (確定拠出年金) | 新NISA |
---|---|
・ 加入時/移換時手数料:2,829円 ・口座管理手数料 など | 原則として無料 |
iDeCoでは、加入時や運用中に一定の手数料がかかります。
口座管理手数料やそのほかの手数料は、金融機関によって金額が異なります。
一方で、新NISAでは口座の開設費用が基本的にかかりません。
取引する商品や証券会社によっては、取引手数料がかかるケースがあります。
iDeCoと新NISAの共通点
iDeCoと新NISAには3つの共通点があります。
iDeCoと新NISAの3つの共通点
運用益が非課税になる
一般口座で投資すると、株・投資信託の配当金や売却益などの運用益に対して、20.315%の税金がかかります。
しかし、iDeCoや新NISAを利用すれば、運用益に対する税金がかかりません。
そのため資産運用を始めるなら、iDeCoと新NISAを併用し、制度の非課税効果を最大限に活用するのがおすすめです。
ネット証券で運用が可能
iDeCoと新NISAは、ネット証券で口座開設することで、簡単に運用を始められます。
インターネットですべての手続きが完了するため、忙しい人でも隙間時間で資産運用が始められるでしょう。
また、SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券は、iDeCoや新NISAの制度の情報や商品の種類が豊富です。
どちらの口座ももっていない人は、同じ証券会社で同時に開設を申し込むことで手続きがスムーズに完了します。
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選定された商品から選択できる(iDeCo・つみたて投資枠)
初めて投資をする場合、どのような商品を選べばよいかわからない人も多いでしょう。
iDeCoと新NISAではあらかじめ投資できる商品が厳選されているため、初心者でも安心して資産形成に取り組めます。
iDeCoはあらかじめ決められた商品から、自身で選び運用する仕組みです。
また、新NISAのつみたて投資枠では、国の基準を満たし積立投資に適した商品から、購入商品を選定します。
自由に商品を選びたい人
新NISAの成長投資枠では、株や投資信託など、より広い選択肢から商品を選べます。
つみたて投資枠よりも、自由に投資商品を決めたい人は、iDeCoと成長投資枠を使い分けながら運用するのがおすすめです。
iDeCoと新NISAはどっちがおすすめ?
iDeCoと新NISAは、目的に合わせて使い分けることをおすすめします。
老後資金をつくる
- iDeCoを利用して資産運用する
- 60歳まで引き出せないため余剰資金で行う
- 節税効果があるので始めるタイミングが遅くてもOK
教育資金や住宅購入資金などを作る
- 新NISAを利用して資産運用する
- いつでも売却して引き出せる
- 早く始めるとリスク分散と複利効果を大きく得られる
iDeCoがおすすめの人
iDeCoは、原則として60歳まで資産を引き出せません。
そのため、安定的な収入があり、資金に余裕がある人が活用することをおすすめします。
生活費や急な出費に備えた貯金以外で運用するようにしましょう!
iDeCoでは加入期間に応じて受給開始年齢が異なります。
60歳から受給を開始するためには、60歳になるまでに10年以上のiDeCo加入期間が必要です。
若い世代で老後に向けた資産形成を検討している人にも、適した制度といえます。
法改正で加入年齢が65歳になり50代でも加入しやすくなりました!
新NISAがおすすめの人
新NISAは、いつでも売却して現金化できます。
そのため、教育資金や住宅購入費用など、ライフプランで必要となる資金をつくるのに向いているでしょう。
また、投資金額は最小100円からと、家計への負担を抑えながら始められます。
20代でiDeCoを始める余裕がない人には新NISAがおすすめです。
新NISAの非課税投資枠を満額使いきっている場合は、iDeCoの併用を検討してよいでしょう。
iDeCoと新NISAは併用できる
iDeCoと新NISAは併用できるため、両方を活用して資産運用するのがおすすめです。
大きなメリットは、どちらも運用益が非課税になる点です。
非課税枠をフル活用するためにも、iDeCoとNISAの併用をおすすめします。
新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠は併用できる
2023年までの旧NISA制度では、一般NISAとつみたてNISAが併用できませんでした。
しかし、新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠は併用が可能です。
年間投資枠は成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円のため、併用することで最大360万円まで拡大できます。
購入したい商品や投資スタイルによって、成長投資枠とつみたて投資枠を組み合わせた活用法を検討しましょう。
iDeCoと新NISAをまとめて申込&口座開設できるおすすめ証券会社
ネット証券では、口座開設と同時にiDeCoと新NISAを申し込むのが便利です。
口座開設・申し込みがまとめて完了するため、手続きにかかる負担が少なくなるでしょう。
iDeCoと新NISAを同時に申し込むなら、「SBI証券」と「楽天証券」がおすすめです。
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※iDeCo取扱本数は2024年5月16日時点
SBI証券のiDeCoと新NISAのメリット
SBI証券は、iDeCoの加入者数No.1の実績がある証券会社です。(※)
新NISAの取扱商品数は業界トップクラスで、数ある選択肢から商品を選べるのが特徴です。
積立やポイント投資にも対応しています。
手数料も安いため初心者におすすめの証券会社です。
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SBI証券のiDeCoとNISAが向いている人
- 豊富な商品・銘柄から投資先を選びたい人
- 新NISAでクレジットカードを使いたい人
- コストを抑えて投資したい人
楽天証券のiDeCoと新NISAのメリット
楽天証券のiDeCoは、残高や期間にかかわらず月額の運営管理手数料が無料です。
新NISAでは、楽天カードでのクレジットカード積立やポイント投資に対応しています。
楽天カードだけでなく楽天キャッシュも利用できるため、SBI証券よりも決済方法が多い点が特徴です。
楽天ユーザーなら楽天ポイントが貯まる・使える、楽天証券がおすすめです。
楽天証券のiDeCoとNISAが向いている人
- 手数料を安く抑えたい人
- 豊富な投資信託から投資先を選びたい人
- 楽天ユーザーでポイントを活用したい人
すでに口座を開設している場合、後日iDeCoや新NISAの口座を開設することも可能です
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まとめ
iDeCoや新NISAの利用者には、税制上の優遇措置があります。
それぞれのメリットや要件を確認して、資産運用を始めてみましょう。
将来必要となるお金や老後資金の形成に、iDeCoや新NISAを活用してみてください。
具体的には以下のような違い・共通点があります。