ETFとは?投資信託との違いやメリット・デメリットを初心者向けに簡単に解説
最終更新日:
このページにはPRリンクが含まれています
また当サイトで得た収益は、サイトを訪れる皆様により役立つコンテンツを提供するために、情報の品質向上・ランキング精度の向上等に還元しております。※提携機関一覧
- ETFとは?わかりやすく知りたい!
- ETFに投資するメリット・デメリットが知りたい
ETF(Exchange Traded Fund)とは「指数(インデックス)に連動する投資信託の一種」です。
少額から投資でき、1銘柄を買うだけで分散投資できるというメリットがありますが、口座開設する証券会社によっては自動積立ができないなどのデメリットもあります。
ETFを始めてから後悔することのないように、ETFの購入におすすめの証券会社も確認しておきましょう。
この記事では、ETFとは何か、どんなメリット・デメリットがあるのかをわかりやすく簡単に紹介します。
最後まで読めば、ETFへの不安や疑問を解消した上で、ETF投資を始めることができるでしょう。
\ETF投資におすすめの証券会社3選/
2023年12月4日時点の情報を掲載しています。
ファイナンシャルプランナー
監修者石原玄紀
中京大学経済学部卒業後、FP事務所に入社。2005年にはCFPを取得。
その後、トヨタファイナンシャルサービス証券(現:東海東京証券)、東海東京ウェルス・コンサルティングにて、経営企画や営業、大手税理士法人への出向、富裕層部署の相続コンサルタントとして従事。
2020年にIFA(独立系金融アドバイザー)「きわみアセットマネジメント」へ初期メンバーとして入社後、2023年に独立。
中京大学付属中京高校で資産形成に関する授業の実施経験もあり。イーデス編集部 / 株式会社エイチームライフデザイン
編集者板橋 辰汰郎
1998年生まれ、兵庫県川西市出身。
大学卒業後、2021年に新卒として株式会社エイチームフィナジーに入社し、ナビナビ証券、イーデスの編集者に就任。
▼書籍
初心者でもわかる!お金に関するアレコレの選び方BOOK
気になる内容をタップ
ETFとは?
ETF(Exchange Traded Fund)とは「日経平均株価やTOPIXなどの指数等に連動する投資信託の一種」です。
日本語では「上場投資信託」といい、東京証券取引所などの取引所に上場しています。
ETFの株価は市場が開いている時間帯にリアルタイムで変化していくので、パフォーマンスの把握がしやすいという特徴があります。
ETFと投資信託(インデックスファンド)の違い
ETFと同じく、指数に連動することを目指す投資信託として「インデックスファンド」があります。
ETFと投資信託(インデックスファンド)に違いはあるの?
ETFと投資信託の代表的な違いを下表にまとめました。
ETF | 投資信託 (インデックスファンド) | |
上場の有無 | 上場 | 非上場 |
商品数 | 少ない | 多い |
価格が決まる タイミング | リアルタイム | 1日1回 |
手数料 | 安い | 高い |
購入できる機関 | 証券会社 | 証券会社 銀行 など |
信用取引の可否 | できる | できない |
ETFと投資信託の大きな違いは、上場しているかどうかという点です。
上場しているETFは証券取引所を通じて取引する必要があるため、証券会社でしか購入できません。
一方で、投資信託は上場していないため、銀行などの金融機関でも購入できます。
商品数にも違いがあり、ETFの商品数は268本(※1)ですが、投資信託の商品数は2,562本(※2)あります。
※1:2023年10月24日時点・ETF全銘柄|日本取引所グループ
※2:2023年10月24日時点・楽天証券の場合
運用期間中はどちらも「信託報酬」という手数料が日々発生しますが、ETFのほうが比較的安くなっています。
また、売却時はETFの場合、各証券会社が定めた株取引の取引手数料を支払い、投資信託の場合は信託財産留保額が売却代金から一定額引かれることがあります。
信託財産留保額は投資信託によって引かれるものと0%のものがあります。
さらに、ETFは信用取引ができ、投資信託は行えないというのも違いの1つです。
ETFのメリット
ETFに投資するメリットとして、下記の5つが挙げられます。
ETFのメリット
メリット①1銘柄で分散投資できる
ETFに投資すると、簡単に分散投資できるというメリットがあります。
ETFが投資対象とする指数には、様々な銘柄が含まれているため、1つのETFに投資するだけで多くの銘柄に分散投資ができるのです。
自分で複数の銘柄を選ぶ資金・手間を省けるのは助かりますね!
メリット②少額から始められる
ETFの中には、売買単位が少なく設定されているものあり、少額から投資を始められます。
例えば、トヨタ自動車の株を購入する場合、1単元(100株)で数十万円かかります。
一方ETFの場合、例えば東証マザーズETFなら10単元から購入できるので、数千円ほどで投資可能です。
投資初心者にとっては少額から始められる点は大きなメリットと言えるでしょう。
その他にも、ETFは数千円から数万円程度で投資できる銘柄が多く、投資初心者も始めやすい商品と言えます。
メリット③リアルタイムで取引できる
ETFは証券取引所に上場しているので、取引時間内はリアルタイムで取引ができます。
投資信託の場合は、基準価額が決まるタイミングは1日1回だけと決められているので、大きな価格の変動があっても、タイムリーな取引はできません。
ETFなら柔軟に値動きに対応できそうですね!
メリット④信託報酬が安い
ETFは、投資信託と比べて信託報酬が安いというメリットもあります。
投資信託の中でも信託報酬が安いインデックスファンドの場合、信託報酬は0.39%ですが、ETFの場合は0.31%となっています。
※参照元:投資信託の主要統計等ファクトブック(2022年6月末)(一社)|投資信託協会
なお、投資信託とETFのどちらにも信託報酬がかからないものもあります。
メリット⑤売買の自由度が高い
ETFは、株と同様に取引できるので、指値注文や成行注文なども可能です。
投資信託の場合は1日1回決定される基準価額での取引となるため、想定より高い金額で買ったり、安い金額で売ったりすることもあります。
しかし、ETFなら注文方法の自由度が高く、想定外の価格での売買を避けることができるのです。
ETFのデメリット
メリットの多いETFですが、下記3つのようなデメリットもあります。
ETFのデメリット
デメリット①自動積立投資できない場合がある
「自分で毎月ETFを一定額購入するのが難しい」
「購入のタイミングが分からない」
そんな人には、毎月自動的に一定額を購入する「自動積立投資」というサービスが便利です。
しかし「自動積立投資」は全ての証券会社で対応しておらず、対応していない証券会社でETFに投資する場合は、自分で都度購入しなければなりません。
ETFで自動積立投資をしたい場合、このサービスをETFでも利用できる証券会社なのかどうか確認しましょう。
マネックス証券なら国内・米国ETFの自動積立が可能
マネックス証券の「マネックスアドバイザー」を利用すれば、ETFの自動積立投資が可能です。
「マネックスアドバイザー」は専門家によるサポートを受けながら低コストで分散投資ができるサービスで、自動積立だけでなく、利用者に合わせた運用プランの提案も行っています。
サービス利用料として運用する資産に対して年率0.33%がかかりますが、その代わりにETFの売買手数料は無料になります。
通常の国内ETF売買では1注文あたり55円以上の手数料がかかるため、少額からの分散投資を考えている人は運用コストを抑えることができます。
なお、SBI証券や楽天証券でもETFの定期買付サービスは実施していますが、対象は米国ETFのみです。
国内ETFで自動積立を行いたい場合は、マネックス証券を選びましょう。
Monex Adviser
運用手数料 | 投資対象 | 自動積立 | 特徴的な機能 | ポイント制度 |
---|---|---|---|---|
0.496%※ | 国内ETF | あり | プロの見通しをポートフォリオに反映 | なし |
※マネックスアドバイザーのサービス利用料:年率0.330%(税込)と最も標準的なポートフォリオ(資産配分)の信託報酬:年率0.166%(税込)の合計値です。実際の運用コストは、お客様が運用されるポートフォリオによって異なります。
おすすめポイント
- 簡単な質問に答えるだけで、おすすめの運用プランが提示される
- ETFを貸株にすることで、貸株金利を受け取れる
- ETF自動積立に対応している
マネックス証券の口座開設から
公式サイトはこちら
分配金が自動で再投資されない
ETFでは、投資信託と同じく分配金を受け取れるものもあります。
分配金とは
収益の一部を投資家に還元するお金のこと。
年1回~4回ほどのペースで分配される。
投資信託であれば、分配金を受け取るか再投資するかを選ぶことができますが、ETFは再投資ができず、受け取ることしかできません。
分配金を受け取ると良くないの?
分配金を再投資すれば複利の効果を得ることができるんです!
複利の効果とは
運用で得た収益を再び投資することで、利息が利息を生み収益が増えていく効果のこと。
複利の効果を得たい場合は、受け取った分配金を元手に自身でETFの買付をする必要があり、手間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。
株主優待は実施していない
ETFには、株と同様に市場で売買することができ、株価指数に連動するものもあります。
しかし、株の現物取引とは違い、個別銘柄に直接投資しているわけではないため、株主優待は得られません。
投資するうえで株主優待を重視したいという人にとって、この点はデメリットになります。
ETFへの投資がおすすめな人
ETFがおすすめな人
- 少額から投資したい人
- コストを抑えて運用したい人
- 自分の取引タイミングで取引したい人
- 自由度の高い売買を行いたい人
ETFは、1つに投資するだけで複数の企業へ分散投資するのと同様の投資が可能です。
そのため、少額で投資したいという人におすすめの投資商品です。
また、信託報酬については投資信託よりETFの方が安いので、なるべく安いコストで運用したいという人にもETFがおすすめです。
株式市場の取引時間内であればいつでも売買可能なため、自分の取引タイミングで取引をしたいと思っている人にも向いています。
その際の注文方法も、成行注文や指値注文など豊富な注文方法を選ぶことができるので、自由度の高い売買も可能です。
ETFへの投資をおすすめできない人
ETFをおすすめしない人
- 運用を全部おまかせしたい人
- より多くの選択肢から運用商品を選びたい人
- 株主優待目的での投資をしたい人
投資信託は、あらかじめ投資する金額や分配金を再投資するかどうかの選択をしておけば、おまかせで投資ができます。
しかし、ETFの場合、自動積立投資で分配金の再投資ができません。
もしも再投資したいのであれば、自分で行う必要があります。
ただし、最低購入金額が分配金よりも高いために再投資できない、というケースもあるので注意が必要です。
また、ETFは投資信託よりも商品数が少ないというデメリットがあります。
投資信託の場合は数千種類もの商品があるので、少しでも多くの選択肢から商品を選びたい人はETFではなく投資信託を選んだほうがいいでしょう。
さらに、株の現物取引とは違い、ETFでは株主優待をもらうことはできません。
そのため、株主優待を目的に取引しようと考えている人もやめたほうがいいでしょう。
ETFの買い方
ETFの買い方は、証券会社によって若干の違いはありますが、ほとんどの流れは共通しています。
基本的には以下の5STEPで購入できます。
ETFの買い方
STEP①証券会社で口座開設する
まずは、どの証券会社で取引するかを決めて、口座を開設しましょう。
口座開設にかかる期間は証券会社によって異なり、即日開設できるところもあれば数日かかるところもあります。
この後にETF投資におすすめの証券会社も紹介しますので、証券会社選びの参考にしてください。
STEP②口座に資金を入金する
口座開設が完了したら、資金を口座に入金します。
証券会社によって入金方法は異なりますが、クイック入金などのサービスが用意されている場合は、リアルタイムで入金が反映され便利です。
STEP③購入したい銘柄を探す
資金を入金したら、ETFの中から購入したい銘柄を選びましょう。
売却益目的で購入するか、分配金目当てで購入するか等、何を目的とするかで選ぶ銘柄は異なります。
値動きが大きい銘柄は短期売買に向き、値動きが小さいものは長期保有や配当目的に向いています。
自身の投資スタイルも考慮して、適した銘柄を選びましょう。
STEP④購入価格や数量を入力する
気になる銘柄を見つけたら、現在の価格や値動きなどを確認し、問題がなければその銘柄を購入しましょう。
購入の際は、成行注文か指値注文の注文方法を選べます。
成行注文ならすぐ約定します。
指値注文の場合は、希望した価格になるまで気長に待ちましょう。
STEP⑤注文する
入力した内容に問題がなければ、注文をします。
その後、条件などを満たしたタイミングで購入されます。
値動きなどを見ながら、保管・売却タイミングの見極めをしましょう。
ETFが買えるおすすめ証券会社
ETFは、多くの証券会社で購入することができますが、特におすすめなのは以下の3社です。
\ETFが買えるおすすめ証券会社/
SBI証券
おすすめポイント
- ETFの商品数が豊富
- 取引手数料無料キャンペーンあり
- 米国ETFの定期買付サービスあり
- 国内ETFの取引金額に応じてポイントが貯まる
SBI証券は、国内ETFだけでなく海外ETFの取り扱いが豊富で、先進国だけでなく、新興国のETFも取り扱っています。
手数料も魅力的で、米国ETFのうち「SBI ETFセレクション」に指定された10銘柄は買付手数料が無料です。
対象銘柄は、SBI ETFセレクションの公式ページを確認してください。
それ以外の米国ETFでも、口座開設から最大2ヶ月間取引手数料が無料になるキャンペーンも開催されています!
また、米国ETFには1株からの定期買付サービスがあり、毎月日付と金額or数量を指定することで、自動的に定期買付ができます。
さらに、SBI証券ではポイントサービスもあり、月間合計手数料の1.1%相当のポイントが、VポイントやPontaポイント、dポイントとして付与されます。
その他の取扱い商品・サービスも充実しているため、ETFだけでなくその他の商品も投資したい人にピッタリです。
SBI証券の公式サイトはこちら
楽天証券
おすすめポイント
- ETFの商品数が豊富
- 取引手数料無料キャンペーンあり
- 米国ETFの定期買付サービスあり
- 楽天ポイントで国内ETFが買える
楽天証券では、国内ETFはもちろんのこと、米国や中国、シンガポールの海外ETFも取り扱っています。
また、楽天証券には「手数料0円ET」というETFがあり、指定されたETFは、現物取引・信用取引の売買手数料が無料になります。
対象銘柄は手数料0円ETFの公式ページを確認してください。
SBI証券と同じく、口座開設から最大2ヶ月間米国ETFの取引手数料が無料になるキャンペーンも開催されています。
海外ETFの定期買い付けサービスにも対応しており、日付や金額・数量などを設定しておくことで、定期的に自動買付をしてくれます。
さらに、楽天証券では楽天ポイントでETFを購入することも可能です。
ポイントを利用すればより少額でETF投資を始めることができるため、楽天ユーザーは楽天証券でETF投資を始めるといいでしょう。
楽天証券の公式サイトはこちら
マネックス証券
おすすめポイント
- 米国ETFの商品数が豊富
- 取引手数料無料キャンペーンあり
- 国内・米国ETFの自動積立が可能
マネックス証券は、特に米国ETFを豊富に取り扱っています。
米国株ETF買い放題プログラムに指定された米国ETF21銘柄については、買付手数料が実質無料となっています。
※2023年12月4日時点
対象銘柄は米国株ETF買い放題プログラムの公式ページを確認してください。
その他にも、JリートETFの一部の銘柄の取引手数料が実質無料になる「ゼロリートETFプログラム」など、ETFに関するキャンペーンが豊富に行われています。
SBI証券や楽天証券と違い、国内ETFの自動積立も可能なので、手間をかけずに積立投資したい人におすすめの証券会社です。
マネックス証券の公式サイトはこちら
よくある質問
おすすめのETFランキングが知りたい
人気ETFランキングは以下のとおりです。
順位 | ティッカー | 銘柄名 |
1 | VTI | バンガード トータルストックマーケットETF |
2 | SPYD | SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF |
3 | VOO | バンガード S&P 500 ETF |
4 | VYM | バンガード 米国高配当株式ETF |
5 | QQQ | インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET |
※参照元:【大人気!米国株式・米国ETF】2022年上半期ランキング|外国株式・海外ETF|SBI証券
ETFで損失が出た場合どうすればいいの?
ETFは損益通算が可能なので、複数商品・銘柄の運用をしている人は節税できるケースがあります。
損益通算とは
年間の損失と利益の金額を相殺して、利益にかかる税金を減らすこと
損益通算を行い、それでも損失額が余る場合は、繰越控除を行うことで翌年以降3年間の利益と相殺することができます。
なお、繰越控除を行うには、確定申告を行う必要がある点に注意しましょう。
まとめ
ETFは投資信託の一種であり、さまざまな指数に投資することが可能です。
少額で分散投資をしたいという人や、好きなタイミングで自由度の高い売買をしたいという人に向いているでしょう。
ただし、投資信託よりも数は少ないため、より多くの銘柄から投資する商品を選びたいという人には不向きです。
また、分配金が出た時に自動で再投資することもできません。
ETFを始める際は、各証券会社のサービスを確認し、自分の希望に合うところを利用しましょう。