
【初心者向け】住宅ローンのおすすめの組み方・選び方がわかる! ポイントと注意点を解説
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不動産会社に言われるまま指定された住宅ローンを借りると、返済中に後悔することも少なくありません。
実際に、住宅ローンを借りた約4割の人が「住宅ローン選びで後悔している」という調査結果もあります。
住宅ローンで後悔しないためには、選ぶ際ポイントや流れを知り、自分に合った住宅ローンを選ぶことが大切です。
- 住宅ローンは、まず金利タイプを選んでから金融機関を検討するのがおすすめ
- わずかな金利差でも支払額が大きく変わるので注意
- 家賃と同額ローンは危険! 返済率は手取り収入の25%以下に抑える
本記事を参考にしっかり比較検討した上で、自分に合ったローンを選ぶようにしましょう。

自分にとって一番お得な住宅ローンを借りたい人は、是非シミュレーションツールもご活用ください。
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オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士 / 公認会計士中村岳広事務所
監修者千日太郎
公認会計士として、本名である中村岳広の名を掲げた公認会計士 中村岳広事務所を設立・運営。
独自のノウハウと公認会計士としての金融商品の分析力を生かし、
2014年から「千日太郎」として住宅ローンの情報をブログ「千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える」で発信。
「千日の住宅ローン無料相談ドットコム」では一般の人からの匿名相談に無料で乗り、コンサル内容をネットに公開している。
住宅ローンの金利動向やリスク対策について著した『住宅ローンで「絶対に損したくない人」が読む本』など、複数の著書を出版。
▼書籍一覧
住宅ローンで「絶対に損したくない人」が読む本
家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本
初めて買う人・住み替える人 独身からファミリーまで 50歳からの賢い住宅購入
住宅破産株式会社エイチームライフデザイン
編集者イーデス編集部
「ユーザーが信頼して利用できるWEBメディア」を目指す編集部チーム。実際のユーザーの声や業界知識の豊富な専門家の協力を得ながら、コンテンツポリシーに沿ったコンテンツを制作しています。暮らしに関するトピックを中心に、読者の「まよい」を解消し、最適な選択を支援するためのコンテンツを制作中です。
■書籍
初心者でもわかる!お金に関するアレコレの選び方BOOK
■保有資格
KTAA団体シルバー認証マーク(2023.12.20~)
■許認可
有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可・許可番号:23-ユ-302788)
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住宅ローンのおすすめの組み方
住宅ローンを扱う金融機関は多く、商品も多様なため、どのように検討すればいいのか悩む人も多いでしょう。
住宅ローンのおすすめの組み方は、
という手順で商品を絞り込んでいく方法です。
詳しい選び方はあとで解説するので、ここでは、住宅ローンを組む(考える)上での基本をお伝えします。
STEP①まずは住宅ローンの金利タイプを決める
住宅ローンを組むときは、最初に「どんなプラン(金利タイプ)で借り入れするか」を決めましょう。
住宅ローンには、大きく分けて以下の3つの金利タイプがあります。
住宅ローンの金利タイプ
- 全期間固定金利:
借入の全期間にわたって金利を固定できるが、金利はやや高い傾向がある - 変動金利:
最も金利が低いが、将来的に金利が上昇するリスクがある - 当初固定金利:
一定期間の金利を固定できるが、期間終了後に金利が上昇するリスクがある
金融機関によって、どの金利タイプがお得に利用できるのかは異なります。
また、中には限られた金利プランしか扱っていない金融機関も。
そのため、まず金利プランを決めてから、そのプランでお得に借りられる金融機関を探すのがおすすめです。
「金利タイプの違いがわからない」という方はこの後紹介する「金利タイプの選び方」の章を参考に、ご自身にどの金利タイプが適しているかを考えてみましょう。
STEP②融資を受ける金融機関を決める
住宅ローンの金利タイプを決めたら、次は融資を受ける金融機関を選びましょう。
住宅ローンの借入先は、大きく以下の3つに分けられます。
どこから借りるのか:借入先
- 銀行などの民間の金融機関から借りる「民間融資(民間ローン)」
- 自治体などの公的機関から借りる「公的融資」
※取り扱いは5年固定金利型 - その中間に位置する「フラット35(協調融資)」
※取り扱いは全期間固定金利
もっともイメージしやすいのが、「●●銀行 住宅ローン」のように、各銀行が提供している民間融資(民間ローン)でしょう。
しかしこの他にも、公的機関から借りる「公的融資」や、民間融資と公的融資の中間にあたる「フラット35(協調融資)」などの借入先があります。
どこで借りると良いかは「住宅ローン借入先の選び方」の章で解説します。
住宅ローンの金利タイプの選び方
金利とは、借りたお金に対して支払う利子のことであり、住宅ローンの金利には主に3つの金利タイプがあります。
以下の表に、それぞれの金利タイプの特徴をまとめています。
①変動金利 | 市場の金利動向に合わせて金利が変動する。もっとも金利が低いが、将来的に金利が上昇するリスクがある。 |
---|---|
②当初固定金利 | 借り入れから一定期間の金利が固定されるが、期間終了後に金利が上昇するリスクがある。 |
③全期間固定金利 | 借り入れから完済まで金利が固定されるが、金利はやや高い傾向がある |

将来の金利がどうなるのかは、誰にもわかりません。つまり最終的にどの金利タイプがお得なのかを、住宅ローン契約前に判断することは不可能です。
どの金利タイプにもメリットとデメリットがあるので、ご自身のライフスタイルに合ったものを選ぶようにしましょう。
それでは、それぞれの金利タイプについて詳しく解説します。
金利タイプ①変動金利
変動金利は、市場の金利動向の影響を受けて適用金利が変わる金利タイプです。
金利は一般的に半年ごとに見直されますが、毎月の返済額が改定されるのは5年ごとです。

市場金利が下がれば適用金利も下がりますが、市場金利が上昇すれば適用金利も上がります。
とはいえ、変動金利には「125%ルール」があり、金利上昇とともに返済額がいきなり大幅に上昇するわけではありません。
125%ルールとは
変動金利で5年ごとに返済額の見直しが行われる際、金利が大幅に上昇していたとしても、返済額の見直しの上限幅が125%を超えないようにするルール。
変動金利の主なメリットとデメリットはこのようになっています。
変動金利メリット
- ほかの金利タイプよりも金利が低い
- 金利が上昇しなければ、低金利で返済できる
変動金利デメリット
- 将来金利が上昇すると、返済額が増える恐れがある
- 総返済額を予想できず、資金計画を立てにくい
普段から金利動向をチェックする人、金利上昇に伴う返済額の増額にも対応できる人は、変動金利を検討してよいでしょう。
金利タイプ②当初固定金利
当初固定金利は、2年・3年・5年・10年などあらかじめ設定した期間に限り、金利が固定となる金利タイプです。
固定期間中は市場金利の影響を受けず、毎月の返済額も変わりません。固定期間終了後は、変動金利または固定金利のどちらかを選び直します。

ただし、金利タイプを選び直す際に適用される金利は、その時点での金利であり、借り入れ当時の金利ではありません。
また、固定期間が満了したあとに変動金利を選んだときは、125%ルールは適用されない点に注意が必要です。
当初固定金利メリット
- 固定期間が短いほど適用金利は低くなる
- 当面の返済額が一定となることで、資金計画が立てやすくなる
当初固定金利デメリット
- 金利を選び直すときに、金利の変動リスクがある
- 将来も低金利が継続すると、総返済額は変動金利よりも多くなる
教育費など数年後に出費が増えると予想される人、10年程度で住宅ローンを完済できる見込みがある人は、当初固定金利を選択肢に入れるとよいでしょう。
金利タイプ③全期間固定金利
全期間固定金利は、借入期間中の金利が一定となる金利タイプです。
基本的に全期間固定金利はほかの金利タイプよりも金利が高くなりますが、将来金利が上昇しても毎月の返済額が変わることはありません。
全期間固定金利のメリット
- 毎月の返済額が一定となるため、家計の収支計画が立てやすい
- 将来の金利上昇を気にする必要がない
全期間固定金利のデメリット
- ほかの金利タイプよりも金利は高い
- 市場金利が横ばいもしくは下がれば、ほかの金利タイプよりも総返済額は多くなる
今後世帯の収入が減ると予想される人、これから貯金する必要性がある人は、全期間固定金利を視野に入れましょう。
おすすめの住宅ローンを知りたい人は、下記の記事をチェックしてみてください。
住宅ローンの借入先の選び方
住宅ローンを借りる際は、主に2種類の借入先があり特徴が異なります。
以下の表に、それぞれの概要をまとめています。
①民間ローン | メガバンクや地方銀行、信用金庫など民間の金融機関から借りる。金利タイプの選択肢が多い。 |
---|---|
②フラット35 | 住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供する住宅ローン。取り扱いは全期間固定のみ。 |
③公的融資 | 自治体などの公的機関から借りるローン。取り扱いは5年固定金利型。 |
それぞれ、扱っている金利タイプや申し込める条件が異なりますので、申し込む前にしっかりチェックしましょう。
金融機関選びのポイント
- 変動金利や当初固定金利なら
→選択肢の多い民間融資がおすすめ - 全期間固定金利なら
→フラット35を検討する - 勤務先に財形貯蓄制度があるなら
→財形住宅融資を検討してもいい
ここからは、借入先の詳細を解説します。
民間ローン
民間ローンとは、メガバンク・地方銀行・信用金庫・農協・生命保険会社など、さまざまな民間の金融機関が提供する住宅ローンのことです。
各金融機関では独自の住宅ローンを取り扱っており、金利引き下げキャンペーンなどを行っていることもあります。
ただし、借入条件や諸費用などは金融機関によってさまざまです。
民間ローンのメリット
- さまざまな金利タイプの住宅ローン商品がある
- 充実した保障のある団体信用生命保険を付帯できる
民間ローンのデメリット
- 住宅ローン審査は厳しい傾向にある
- 金融機関によっては手数料などが割高になる
複数の金融機関の商品内容をしっかりと調べたうえで比較検討できる人は、まず民間ローンを検討しましょう。
フラット35
フラット35は、住宅支援機構と民間の金融機関が提携・提供している、全期間固定金利の住宅ローンです。
大手銀行のほか、ネット銀行や住宅ローン専門会社でもフラット35を取り扱っており、それぞれの金融機関・専門会社で金利や手数料などが異なります。
フラット35のメリット
- 返済期間中は金利が固定され、毎月の返済額が変わらない
- 民間の金融機関とは異なる審査基準となっている
フラット35のデメリット
- 物件に関する性能条件を満たす必要がある
- 変動金利の住宅ローンよりも金利は高い
金利の低さよりも返済額が変わらない安心感を重視する人、民間ローンの審査では難しいと思われる人は、フラット35を前向きに考えるとよいでしょう。
住宅ローン審査は3~4社に申し込むのがおすすめ
住宅ローンの事前審査や本審査は、どちらも審査通過後に別の住宅ローンを選んでも問題ありません。
そのため、希望する金利タイプでお得な金融機関をピックアップし、3~4社の審査に申し込んでおくのがおすすめです。
ただし、5社を超える多数の金融機関への一斉申し込みは避けてください。
審査申し込みの注意点
- 審査に落ちる可能性もあるので、複数の金融機関で審査に申し込むのがおすすめ
- ただし、同時に5社を超える金融機関への審査申し込みをするのはNG
5社以上の審査申し込みがおすすめできないのは、金融機関が審査で個人信用情報を照会する際、照会された履歴が残ってしまうからです。
履歴が多すぎると、「この人は色んなところで申し込んでいるけど何回も審査に落ちているのかな」という印象を持たれる可能性があります。
このような印象を持たれてしまった場合、審査に落ちてしまいやすくなるので、注意が必要です。
チェックしておきたい4つのポイント
住宅ローンを選ぶ際のポイントは、以下の4つです。
住宅ローンを選ぶ際のポイント
金利の低さだけに注目すると、返済中に住宅ローン選びで後悔するかもしれません。
検討している住宅ローンが自分にとって本当に適切かどうか判断しましょう。
選ぶポイント①団信の保障内容
団信とは「団体信用生命保険」の通称。団信は住宅ローン契約者が死亡、または高度障害になったときに、住宅ローン残高を保険金で完済できる保険のことです。多くの金融機関では、住宅ローンを借りる際は団信への加入が必須となっています。
ただし、最近ではガンや三大疾病に対する保障、病気やケガによる就業不能状態に対する保障が付いた団信も登場しており、幅広いリスクに備えることができます。
しかし、保障内容を充実させるには保険料として上乗せ金利が必要となるケースが多く、総返済額が増えることになります。
住宅ローンの団体信用生命保険について詳しく知りたい場合は、基礎知識からまとめた下記の記事を参考にしてください。
選ぶポイント②諸費用を含めた総返済額
住宅ローンの諸費用のなかでも「事務手数料」「保証料」は金融機関によって異なり、数十万円の差が生じることもあるため、諸費用もふくめた総返済額を比較・検討しましょう。
また「事務手数料」「保証料」以外の諸費用の項目は、基本的にはどの金融機関を利用しても大きな金額差は生まれません。
諸費用の項目の金額の目安はこのようになっています。

近年ではメガバンク・ネット銀行ともに、事務手数料として「借入金額×2.2%」、保証料は「無料」で設定している金融機関が一般的です。
しかし、『ソニー銀行』や『楽天銀行』など事務手数料を定額で設定している金融機関もあり、これからの住宅ローンでは借り入れ当初の負担が大きく異なります。
融資事務手数料の例(税込)
- 一般的な銀行…借入金額×2.2%
- ソニー銀行…4万4,000円~
- 楽天銀行…33万円
住宅ローンの諸費用については下記の記事で詳しく説明しているため、ぜひ一読しておきましょう。
選ぶポイント③付帯するサービスや特典
住宅ローンに付帯する特典の有無を調べることも、お得な住宅ローンの借り入れにつながります。
住宅ローンを取り扱っている金融機関の中には、住宅ローンを借りた人にポイントサービスや割引・優待サービスを提供しているところもあります。
住宅ローンの返済は長期にわたるからこそ、借りた“あと”に受けられる特典についても把握することが重要です。
選ぶポイント④金利上昇のリスクを考える
一見低金利で魅力的に思える変動金利・当初固定金利でも、将来的に金利が上昇する可能性があることを覚えておきましょう。
近年は過去に類を見ないほど低金利となっており、特に変動金利は0.5%以下の適用金利を掲げる金融機関があるほどです。
しかし、「今後は絶対に金利が上がらない」という保証はどこにもありません。

借り入れ当初は低金利だったとしても、返済期間中に金利が上昇することで、毎月の返済額が大幅に増える可能性はあります。
「変動金利や当初固定金利は低金利だからお得」だと決めつけず、将来の金利上昇リスクも考慮して、さまざまな金利タイプの住宅ローンを比較検討しましょう。
住宅ローン選びで失敗しないための注意点
住宅ローン選びでの失敗を防ぐためには、以下の3つの注意点を理解しておくことが大切です。
住宅ローン選びの注意点
いずれも重要なポイントですので、それぞれわかりやすく解説していきますね。
注意点1:少しの金利差でも、支払額が数百万円変わることがある
実は住宅ローンの適用金利が年0.5%だけでも違うと、支払額が数百万円変わる可能性があります。
例として、借入金額3,000万円、返済期間35年という前提条件をもとにシミュレーションをしてみましょう。
適用 金利 | 毎月の 支払い額 | 住宅ローンの 総支払額 |
---|---|---|
年1.0% | 8万4,685円 | 3,556万7,804円 |
年1.5% | 9万1,855円 | 3,857万9,007円 |
支払いの 差額 | 7,170円 | 301万1,203円 |
※元利均等返済方式、ボーナス払いなし、全期間固定金利の場合
適用金利が年0.5%違うと、上記のように総支払い額が約301万円も変わることがわかりました。
もし借入金額が3,000万円より多ければ、支払い総額の差はさらに大きくなります。
住宅ローンを検討する際は、金利の差による支払総額の差も踏まえて各プランを比較してくださいね。
ただし、金利を比較する際には金利タイプごとのリスクを踏まえて、同じ金利タイプ同士で比較するようにしましょう。
金利タイプや借入先で
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注意点2:返済比率は手取りの25%以下に抑える
住宅ローンの返済比率は、手取り収入の25%以下に抑えることが大切です。
返済負担率とは、「年収に占める年間返済額の割合」を指します。
返済負担率が25%以下になる目安を年収別に一覧で見ると、以下のようになっています。
額面年収 | 手取り月収 | 返済負担率25%となる 借入額 |
---|---|---|
400万円 | 約26万円 | 約2,190万円 |
500万円 | 約32.2万円 | 約2,720万円 |
600万円 | 約38.1万円 | 約3,210万円 |
700万円 | 約43.7万円 | 約3,680万円 |
※元利均等返済方式、ボーナス払いなし、全期間固定金利(金利1.3%)、返済期間35年の場合
例えば、年収500万円の場合、ボーナスなしの場合の手取り月収は約32.2万円となります。
そのため、理想的な返済額は
32.2万円×25%=8.05万円/月額
と考えられます。
この返済額で借りられる住宅ローン額の目安が、上記の表にある約2,720万円となるのです。
注意点3:家賃と同額の住宅ローンを組むのは危険
前章で、例として年収500万円の人の場合、理想的な住宅ローンの返済額は月額8.05万円程度とお伝えしました。
これを見て、「今、もっと高い家賃を払っているのだから、返済額を増やしても大丈夫なのでは?」と感じた方もいるでしょう。
しかし、賃貸の家賃と同額の住宅ローンを組むのは、非常に危険です。
なぜなら、住宅ローンを組むと、返済額以外にも修繕積立金や管理費などの「住宅ローン以外の住居関連費」が発生するからです。
住宅ローン以外の住居関連費の一例
- 戸建て:
固定資産税、火災&地震保険料、リフォームメンテナンス代など - マンション:
固定資産税、火災&地震保険料、管理費、修繕積立金、駐車場代など
住宅の種類によって住居関連費は変動しますが、年間数十万円程度、月にすると毎月数万円かかるのが一般的です。
したがって住宅ローンの返済額を決めるときは、これらの住居関連費も考慮したうえで返済計画を立てなければなりません。
失敗しない家づくりは資金計画の検討が大切です。
HOME4U「家づくりのとびら」では、住宅ローンの予算シミュレーションなどを、ハウスメーカー出身のアドバイザーに無料でオンライン相談ができますので参考にしてみてくださいね。
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住宅ローンの借り入れの流れ
住宅ローンを借りるときは、一般的に以下の流れで借り入れを進めます。
住宅ローンの借り入れの流れ
STEP1:自分がいくら借りられるのかを知る
まず、自分が借りることのできる金額を把握しましょう。住宅ローンは、自分の希望する金額で借りられるとは限りません。
金融機関の審査で借入可能額が希望額に満たなかった場合、物件の予算を見直す必要性が生じます。
そのため、先に買いたい物件を決めるのではなく
- 自分が借りられる額=借入可能額を把握する
- 借入可能額に照らして物件を探す
という流れにすると効率的でしょう。
借入可能額は、シミュレーションツールを使って簡単に調べることができます。
ただし、シミュレーションツールで算出された借入可能額が、無理なく返済できる金額になっているとは限りません。
借入可能額の上限で住宅ローンを借りると、家計に対する返済負担が大きく、予期せぬ出費や収入減に対応できなくなってしまうことがあります。
年間の返済額が手取り年収の20%以内となる借入可能額を目安のひとつにすれば、住宅ローン返済中でもゆとりのある生活を送れる可能性が高いでしょう。
下記のシミュレーションツールでは、約1分で簡単に借入可能額を試算できますよ。

金利タイプや借入先で
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STEP2:金利タイプを選ぶ
借入可能額の目安を知ったら、次は住宅ローンの金利タイプを考えます。
それぞれ適用金利や将来の金利上昇リスクは違うため、自分に合う金利タイプを見極めることが大切です。
金利タイプの詳細は「住宅ローンの金利タイプ」を参考にしてください。
STEP3:借入先を選ぶ
自分に合う金利タイプを選んだら、住宅ローンを借りる借入先を検討します。
住宅ローンにおける主な借入先は、以下の2つです。
借入先ごとに取り扱っている住宅ローンはもちろん、融資条件や手数料も異なります。
住宅ローンでおすすめの借入先を知りたいという人は、ぜひ下記を参考にしてください。
STEP4:住宅ローンの審査を受ける
住宅ローンは誰でも借りられるわけではなく、審査に通る必要があります。
借入先が決まれば、借入先に審査を申し込みましょう。
住宅ローンの審査は「仮審査」と「本審査」に分かれます。
仮審査 | 住宅ローン契約者の返済能力を短期間で簡単にチェックする審査 |
---|---|
本審査 | 住宅ローン契約者に融資しても問題ないか最終的に判断する審査 |
仮審査と本審査は、それぞれ審査の目的が異なれば、申し込みに必要な書類も違います。
審査をスムーズに通したい人は、金融機関が重視する審査基準に応じて適切な対策を講じるとよいでしょう。
STEP5:借入先の決定
審査に通って借入先が決まったら、住宅ローン契約を結びます。
契約から返済までの流れは以下のようになっています。
- 住宅ローンの契約手続き
- マイホーム引き渡し日の決定
- 引き渡し日に住宅ローン融資実行・一括入金
- 工務店などへの費用支払い
- 返済スタート
住宅ローン選びでよくある質問
最後に、住宅ローン選びでよくある質問をQ&A方式で紹介します。
住宅ローンの選び方のポイントがわかっても、大きな金額となる住宅ローンの借り入れには不安が付き物です。
住宅ローンに関する疑問をそのまま放置せず、きちんと解消したうえで納得できる住宅ローンを選べば、住宅ローン選びで後悔する確率は低くなるでしょう。
不動産会社やメーカーの提携ローンを選ばなくてもいい?
不動産会社や住宅メーカーの提携ローンを必ずしも選ぶ必要はありません。
住宅ローン契約などの手続きを自分で行わなくて済む点は、提携ローンを選ぶ大きなメリットです。
しかし、不動産会社や住宅メーカーは住宅ローンの専門家ではないため、自分のニーズに合う返済計画や団信を提案してくれるとは限らず、希望しない条件で住宅ローンを借りてしまうケースもあります。
特別な事情がない限りは、勧められた提携ローンを断っても問題はありません。
提携ローンを利用しない場合は、「自分で住宅ローンを探します」と不動産会社やメーカーに伝えましょう。
とにかく低い金利の住宅ローンを選べばいい?
「とにかく金利が低い=後悔しない住宅ローン選び」とはなりません。
住宅ローンを借りる際は、金利だけでなく、諸費用も金融機関によって異なるため、諸費用を含めた総返済額で考えると、金利の高い金融機関で借りるほうがお得になるケースもあります。
また、金利が低い住宅ローンでは団信の保障内容が充実していないケースが多く、手厚い保障を望む人にとってはニーズを満たせません。
住宅ローンを選ぶときは金利の低さだけでなく、諸費用も入れた総返済額や団信の保障内容やも含めて総合的に判断しましょう。
住宅ローンの審査は1社だけに申し込んだ方がいい?
住宅ローンの審査は、複数の金融機関に申し込むことをおすすめします。
自分では審査に通る自信があったとしても、審査に落ちない可能性がないとは言い切れません。
特に、本審査まで進むと審査に時間がかかります。
そのため、審査に落ちたことで再度申し込みし直すとなると、希望日までに住宅ローンを借りられない恐れがあります。
「A銀行では落ちたがB銀行なら通った」というパターンもあるため、最低でも3~4社の審査に申し込むと、希望の条件で借りられる可能性が高くなるでしょう。
まとめ
住宅ローンの選び方や注意点紹介してきました。もう一度重要なポイントを振り返りましょう。
簡単にまとめると
- 金利タイプには、変動金利・当初固定金利・全期間固定金利の3種類があり、それぞれ特徴が異なる
- 借り入れ先は主に民間ローンまたはフラット35の2種類の借入先があり特徴が異なる
- 団信の保障内容・総返済額・付帯サービス・金利上昇リスクが選ぶ際のポイント
低金利の住宅ローンが必ずしもお得になるとは限らないため、団信の内容や諸費用を含めた総返済額など、総合的にチェックする中で自分に合う住宅ローンを見つけましょう。

千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士
【専門家の解説】
住宅ローンで後悔する理由の一つとして、考える時間があまりなかったからということがあります。
多くの人が住宅ローンを考えるのは、購入物件が決まって売り主に購入申込書を提出する段階です。
購入申込書を出すということはこの金額ならば買うという意思表示ですので、予め住宅ローンの審査に通っていることが求められます。
買いたい物件が決まった時点になって初めて、「さあ早く住宅ローンを決めてください」ということになるのですね。
言葉で急かされなくても、あまりゆっくり考えていると、他の購入希望者に先を越されてしまうことになるので、急がざるを得ない状況に追い込まれるのです。
それで焦ってじっくり考える間もなく住宅ローンを決めてしまい、後になってから当時は気づかなかった色々なことが分かってきて後悔するというパターンに陥ってしまいがちなのです。
本文に書いてあるように、自分がいくら借りられるかを知るという段階から住宅ローンの情報収集し、物件選びと並行して住宅ローンも検討するようにすれば、こうした後悔をすることなく、自分にマッチした有利な住宅ローンを選ぶことが出来るでしょう。
保障内容や上乗せ金利の有無も確認し、自分に合う団信を選びましょう。