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NHKの受信料を払わないとどうなる?支払わない方法や払わないことのリスクとは

NHKの受信料を払わないとどうなる?支払わない方法や払わないことのリスクとは

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公共放送であるNHKは受信料で運営が成り立っています。そのため、NHKとの契約・受信料の支払いは必須。特例を除いて免れる方法はありません。

最悪の場合、裁判となるケースもあるので、自宅や事務所にテレビを設置した場合はNHKと契約するようにしましょう。

本記事ではNHKの受信料の支払いについて詳しく解説。未払いだとどうなるのか、実際に支払っている人の割合や、支払わなくて良い世帯などにも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

塚越 一央 / 塚越FP社労士事務所 代表

【専門家の解説】

NHKの受信料は、受信する機器があればNHKと契約し、受信料を支払う義務が発生します。NHKを見ていないからと言って、受信料を払わないでいると延滞金が発生し、NHKから督促状が届きます。それでも払わないと裁判になり、負けると財産の差押えになってしまいます。そうならないためにも、受信料を払わないことのリスクをよく理解することが重要です。

  • ファイナンシャルプランナー / 塚越FP社労士事務所

    監修者塚越 一央

    東京都立大学法学部を卒業後、大手都市銀行および銀行系のシンクタンクに41年間勤務。
    定年退職を機に1級ファイナンシャル・プランニング技能士および社会保険労務士のダブルライセンスで「塚越FP社労士事務所」を立ち上げ、現在に至る。
    日本FP協会東京支部主催の「神保町FPフォーラム」に参加し、相続のセミナー講師および相談員を務める。
    また、外部メディアへの記事執筆や監修、コンサルティング業務を手掛ける。

    経営理念「お客様に喜んでいただき、信頼される仕事を目指します」

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    有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可・許可番号:23-ユ-302788

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NHKの受信料を払わないとどうなる?

NHKによると受信料の支払いを拒否し続けた場合、やむを得ず裁判所を通じた法的手続きを実施することがあると明言しています。


NHKの支払説明


引用元:NHK

法的手続きとは具体的には「支払督促」と「民事訴訟」のことを指します。滞納期間についての明言はありませんが、2017年には実際にNHKが民事訴訟を起こしています。

NHKが主張した請求のいくつかは認められないとして棄却されていますが、受信料相当額の支払いにおいては受理されました。これにより、裁判で訴えられた視聴者はテレビを設置した2006年3月以降の受信料支払いを余儀なくされています。

NHKの受信料を支払わなければいけない理由

例外はあれど、「NHKは見ていないから支払いたくない」「生活が苦しく受信料が惜しい」と思っていてもNHKの受信料は支払う義務があります。

なぜなら放送法第64条により「NHK放送を受信できる受信設備を設置した者は、NHKと契約しなければならない」という規定があり、日本放送協会放送受信規約で「受信料の支払い」が義務化されているからです。

ただし、放送の受信を目的としていない受信機器やラジオ放送、または多重放送(2カ国語放送やステレオ放送など)限定で受信できる受信設備の場合は受信料の支払い義務は生じません。

また、受信料を支払わなかったとしても公共放送のあり方から、罰則が科されることはありません。しかし、前項で紹介したとおり法的措置をとられる可能性がある点は留意しておきましょう。

NHKの受信料を支払っていない人はどれくらいいる?

NHKの「受信料・受信契約数に関するデータ」によると、受信料を支払っていない人の割合は次のとおりです。

未払い率
2022年21.7%
2021年21.1%
2020年21.0%
2019年19.6%
2018年20.1%
2017年21.6%
2016年22.6%

参考元:NHK「受信料・受信契約数に関するデータ

未払い率は年々減少傾向にありますが、約20%前後の世帯はどの年においても未払いが続いています。このなかには契約していない世帯はもちろん、契約している世帯も含まれています。

2022年における世帯契約数は3,783万件。これに対して世帯支払数は3,644万件となっているので、約4%は「契約してるけど未払い」の状態であることが分かります。

なお、契約世帯における受信料の未払いが3期以上(6ヶ月以上)続いた場合は、受信料に加えて1期あたり2.0%の延滞金が発生。

2024年4月時点で地上契約の2ヶ月払額(口座振替)が2,200円となっているので、2ヶ月滞納すると約50円の延滞金が上乗せされた金額を請求されることになります。

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
監修者 塚越 一央の一言コメント!
NHKの受信料を支払う義務があるかどうかは、放送法で規定されている、NHK放送を受信できる機器があるかどうかで決まります。受信機器はテレビだけではなく、NHK放送が受信できるスマホやパソコン、カーナビがあれば、受信料を払う義務が生じます。受信料を払っていない世帯は約20%いますが、受信料の支払いは国民の義務ですので、きちんと払うようにしてください。

塚越さん

塚越さん

NHKの受信料を支払わない方法

NHKを受信できる設備を自宅に設置している場合、受信料の支払い義務が生じます。

しかし、例外的にNHKとの契約解除により、受信料を支払わなくても良いケースや受信料の支払いを免除する方法があります。

ただし、これらはすべての人に当てはまるわけではありません。次項から詳しい条件を説明するので、自身に当てはまるかどうか見てみてください。

NHKを解約する

繰り返しになりますが、NHKを受信できる設備がある場合は、NHKとの契約義務が発生します。ただし、次項で紹介する条件に当てはまれば、NHKとの契約を解除できます。

NHKを解約できる条件

NHKを解約できる条件は次のとおりです。

  • 廃棄や故障などにより契約対象となる受信機がすべてなくなった場合
  • 海外転居や一人暮らしの解消など

つまり、NHKの受信ができなくなった場合にはNHKとの契約が解除できます。

一人暮らしや単身赴任の解消により、2つの世帯が1つになる場合は、いずれか一つの受信契約の解除が可能です。なお、NHKを受信できる設備を自宅に設置していない場合は、そもそも契約の必要はありません。

NHKの解約方法

NHKを解約するまでの流れは次のとおりです。

  1. NHKふれあいセンター(0120-151515)に連絡する
  2. 解約理由を説明する
  3. 解約届が郵送されてくるので、記入する
  4. 解約届にテレビのリサイクル券のコピーを同封して送付する

NHKを解約するには解約届の提出が必要です。電話やインターネットでの解約は受け付けていないので、まずは解約届をもらうためにNHKふれあいセンターに連絡しましょう。

フリーダイヤルが利用できない場合は、有料ですが050-3786-5003に連絡すれば対応してくれます。受付時間は土日祝も含めた9:00~18:00。ただし、12月30日の17:00から1月3日は対応不可となります。

支払い免除を申請する

家計の事情や障害により、支払いが難しい場合には受信料の免除申請も可能です。

免除には全額と半額の2種類があり、それぞれ適用条件が異なります。なお、免除を受けるには免除申請書の提出が必要です。

免除申請書は自治体やNHK窓口にあります。必要事項を記入し、自治体から免除事由の証明を受けたうえでNHKに提出します。NHKが免除申請書を受理した月から受信料が免除されます。

全額免除の場合

全額免除とは文字通り、NHKの受信料の全額が免除されます。つまり、NHKを受信できる設備が自宅にあったとしても受信料を支払う必要がないということです。全額免除となる条件は次のとおりです。

【全額免除の条件】

  • 公的扶助の受給者
  • 市町村民税非課税の身体障害の方
  • 市町村民税非課税の知的障害の方
  • 市町村民税非課税の精神障害の方
  • 社会福祉施設等入所の方
  • 奨学金受給対象等の別住居の学生

半額免除の場合

次の条件に当てはまる場合は、隔月で発生するNHKの受信料の半額が免除されます。

【半額免除の条件】

  • 視覚・聴覚障害の方
  • 重度の身体障害の方
  • 重度の知的障害の方
  • 重度の精神障害の方
  • 重度の戦傷病の方

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
監修者 塚越 一央の一言コメント!
受信機がなくなったり、故障で使えなくなったりしたら、NHKとの契約を解約することができ、受信料を払う必要がなくなります。また、貧困で公的扶助を受けていたり、市町村民税が非課税の身体障害者、奨学金を受けている別居の学生などは、受信料を全額免除することができます。全額免除にならない学生で別居している場合は、家族割引で受信料を半額にすることができます。

塚越さん

塚越さん

NHKの受信料に関するよくある質問

Q.NHKの契約を拒否したらどうなる?

受信設備がないなどの正当な理由により契約を拒否した場合は特に問題ありません。しかし、受信設備があるにもかかわらず、契約を拒否した場合は受信料に加えて、受信料の2倍に相当する「割増金」の支払い義務が生じます。

NHK党によると、「これまで割増金の請求実績はない」とNHKから回答を得ているようですが、2023年4月1日からNHKはこれを制度化。正当な理由なく契約に応じない場合は割増金を請求されるようになります。

Q.一人暮らしの場合NHKの受信料は払う必要がある?

一人暮らしでもNHKを受信できる設備を設置した場合は、NHK受信料の支払い義務が生じます。

ただし、学生の場合や単身赴任の場合は、受信料が半額に免除される家族割引が適用されます。家族割引を受けるには手続きが必要になるので、忘れずに手続きするようにしましょう。

Q.大学生でもNHKの受信料は払う必要がある?

放送法第64条に記されている「NHK放送を受信できる受信設備を設置した者は、NHKと契約しなければならない」という規定は、大学生にも適用されます。そのため、NHKの受信料を支払う必要があります。

ただし、家族と同居している場合は学生本人に支払いの義務は生じません。また、親元を離れて生活している学生宅に対しては、家族割りが適用されるので、受信料は半額で済みます。

なお、親元を離れて生活する学生で、経済的理由により奨学金などを受給している場合は、「奨学生等免除」により受信料の全額免除を受けられます。

Q.アパート暮らしでもNHKの受信料は払う必要がある?

NHKは世帯ごとに契約する必要があるため、アパートのような集合住宅であっても各世帯での契約が必要です。そのため、アパート暮らしでもNHKの受信料支払い義務が生じます。

Q.NHKの受信料を支払わないと信用情報に傷がつく?

NHKの受信料を支払わなくても信用情報に傷がつくことはありません。なぜならNHKは信用情報機関CIC、JICC、KCSの3社に加盟していないからです。そのため、基本的にはNHKの受信料を支払わない・滞納してもローン審査に影響を及ぼすことはありません。

ただし、クレジットカード払いにしている人は、クレジットカードの遅延・延滞により信用情報に傷がつくので注意が必要です。

遅延や滞納により信用情報に傷がつくことを避けたい場合は、支払いを口座振替または請求書払いに変更しておくことをおすすめします。

Q.NHKの受信料に時効はある?

受信料の消滅時効は5年です。ただし、未契約の場合は時効が成立しないので、もし法的手続きをとられた場合は受信設備を設置した翌月まで遡って受信料を請求されます。また、これに加えて今後は「割増金」も発生する点には注意が必要です。

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
監修者 塚越 一央の一言コメント!
カードローンの返済やクレジットカードの支払いを延滞し続けると、信用情報に傷がつきます。しかし、NHKの受信料を払わなくても、信用情報に傷がつくことはありません。これは、NHK自体が信用情報機関に加盟していないからです。但し、受信料の支払いをクレジットカード払いにしていると、クレジットカードの延滞で信用情報に傷がつくことがあるので、注意が必要です。

塚越さん

塚越さん

まとめ

NHKとの契約と受信料の支払いは法律・規定によって定められているため、国民の義務であると言えます。

公共放送という性質上、契約しない、または受信料を払わなかったからといって罰則はありませんが、最悪の場合裁判に持ち込まれる可能性がある点は注意しておきましょう。

さらに2023年4月1日からは未払い世帯に受信料の2倍に相当する「割増金」を請求できる制度を導入。

正当な理由なく契約しない場合は、負担が増すことになるので、契約・受信料の支払いはしておいた方が良いでしょう。

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