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ビジネスローンは短期の資金繰りに最適!おすすめの短期活用法も伝授

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事業資金を借りたいと思ったとき、金利や利用条件面で比較すると、公的融資は非常に魅力的なローンです。

しかし、公的融資は審査や融資実行までに時間がかかり、資金的に行き詰ったタイミングで動き出したのでは間に合わない可能性があります。

そんな時、急場をしのぐためにビジネスローンを短期活用するのがおすすめです。

ビジネスローンであれば申込みから融資実行までスピーディです。

公的融資が実行されたタイミングでビジネスローンを繰上げ完済すれば、無駄な金利負担も省くこともできます。

本稿では、ビジネスローンの短期的な利用について解説します。

本記事の執筆者について

田中 裕晃さん

田中 裕晃 / 大峰FP事務所 代表

京都市出身、京都府立大学 文学部史学科卒業、京都府立大学大学院 文学研究科史学専攻 博士前期課程修了(文学修士(歴史学))、大手賃貸仲介業者に就職、新人賞獲得。店長職を経験後、売買仲介業者として独立。その後、株式会社大峰の代表取締役に就任、大峰FP事務所を開設し、現在に至る。

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ビジネスローンの短期利用の注意点

冒頭でもお伝えしましたが、ビジネスローンは審査や融資までに時間のかかる公的融資を申し込みながら、当面の資金を短期で確保する方法がおすすめです。

とはいえ、一部のビジネスローン商品では繰上げ返済を不可としているものもありますので、借り入れ前に条件を確認しなければなりません。

また、繰り上げ返済が可能な場合でも注意を要することがあります。具体的には次のようなポイントです。

注意点

  • 繰上返済や完済手数料がどれくらいかかるか
  • 金融機関の印象が悪くなる可能性がある
  • 利息以外の経費がかさむ

それぞれを解説していきます。

繰上返済や完済手数料がどれくらいかかるか

ビジネスローンは借入金額が大きいため、5年(60ヶ月)から10年(120ヶ月)を返済期間として設定することになります。

そのため、短期で利用する際には借入残高を繰上返済することになるため、手数料として費用が掛かるケースがあります。

契約した日から何年以内か、繰上返済時の元金の残高によって手数料が決められている場合もあれば、期間短縮を繰上げ返済違約金として、返済元金✕2.0%程度を手数料とする場合もあります。

ビジネスローンの商品概要書には繰上げ返済時の手数料についても書かれていますので、事前に必ず確認するか、もしくは検討している金融機関に電話などで確認をしてください。

金融機関の印象が悪くなる可能性がある

ビジネスローンの繰上げ返済や完済は、利息の支払いという費用を削減するための行為とも言えます。貸し手側の立場からすると、利息という毎月の売上が減少することになります。

1回きりの付き合いであれば気にする必要はありませんが、今後も継続して取引することを望むのであれば、融資担当者に相談もせず繰上げ返済や完済をしてはいけません。

今後も設備資金などの提供を受けたいと融資担当者に伝えた上で、公的資金など年率の低い金融機関から資金を借りられることになったなどの情報も伝え、良好な関係を保つようにしましょう。

利息以外の経費がかさむ

例えばビジネスローンとして不動産を担保にしたローンを利用した場合、抵当権の設定や解除など、無担保融資よりも費用が掛かります。

こういった借入の際に費用が掛かるローンを短期で利用すると、利息負担などとは比べ物にならないくらい諸費用の負担が重くなりますので、おすすめできません。

短期利用するのであれば、繰上返済や完済をしても必要以上の経費が掛からないローン商品かどうかをしっかり確認する必要があります。

ビジネスローンを短期利用した際の金利の影響も考慮する

ローンを比較検討する際に外せないのが金利(利率)です。

例えば100万円、300万円、500万円を借りたときの利息負担を比較します。

下記の算出は返済期間60カ月、元利均等返済、2カ月分の利息金額とした場合を想定しています。

●金利比較シミュレーション
金利100万円300万円500万円
年2.0%3,307円9,921円16,534円
年3.0%4,961円14,884円24,807円
年5.0%8,272円24,816円41,360円
年8.0%13,243円39,928円66,213円
年10.0%16,559円49,677円82,795円
年12.0%19,878円59,633円99,388円
年15.0%24,859円74,577円124,294円

利息負担の差は決して少ないとは言えませんが、融資期間が長期にわたって借入する場合ほどではありません。ビジネスローンを短期で利用する際には、あまり金利差を考慮しなくても大丈夫でしょう。

しかし返済方法によっても返済額は変わりますので、上記はあくまでも参考資料として考えてください。

ビジネスローンを短期で利用するなら消費者金融系がおすすめ

ビジネスローンを短期で利用するなら、総合的に消費者金融系のビジネスローンがオススメです。

消費者金融系のビジネスローンと銀行系のビジネスローンを比較すると、下記のように考えられます。

消費者金融系ビジネスローンと銀行系ビジネスローンの比較

  • 審査スピード: 消費者金融系 銀行系
  • 審査の厳しさ: 消費者金融系 > 銀行系
  • 金利: 消費者金融系 < 銀行系
  • 諸費用: 消費者金融系 > 銀行系

ビジネスローンを短期利用する視点で見たときの、消費者金融系ビジネスローンをおすすめする理由を説明していきます。

融資までのスピードの早さ

ビジネスローンの短期融資を必要とする状況から考えると、資金需要は大変緊急性が高いことが想定されます。

ということは、申込から融資実行までのスピードは早いに越したことはありません。

消費者金融のビジネスローンは最短即日で融資をしてくれる場合もありますが、銀行のビジネスローンは審査結果が出るまで2営業日から2週間程度、融資まで最大1カ月かかる場合もあります。

審査は銀行ビジネスローンの方が厳しい

ビジネスローンの審査は、決算書の提出や資金使途を記載した事業計画書(申告書)などを提出して行われます。

例えば銀行のビジネスローンの場合、決算書を確認し、赤字が続いていた場合には審査通過できないことがほとんどです。

しかし消費者金融系ビジネスローンのなかには、赤字決済でも融資可能と申し込み条件に記載していたり、そもそもの必要書類として決算書を不要としていたりするところもあります。

消費者金融のビジネスローンの審査は柔軟に対応してもらえる可能性が高いと言えます。

短期利用であれば金利差プラス諸費用を考える

金利については、「ビジネスローンを短期利用した際の金利の影響も考慮する」の項で比較シミュレーションをご覧いただいたかと思いますが、やはり低いに越したことはありません。

ただし、借り入れ期間が短かければその影響は最小限にとどめることができます。

例えば銀行ビジネスローンの金利が年5.0%、消費者金融ビジネスローンの金利が年15.0%として、100万円を2カ月間借りたとしましょう。

銀行ビジネスローンは金利負担が8,272円、消費者金融ビジネスローンは24,859円ですので、16,587円の差となります。

この差を見ると、やっぱり銀行のビジネスローンの方がいいと思うかもしれません。しかし、この金利のほかに、手数料などの諸費用を考えなくてはいけません。

諸費用に関しては、消費者金融系のビジネスローンでは契約時の印紙代くらいしかかからないケースが多い一方、銀行系のビジネスローンでは一般的に、印紙代、保証料、事務手数料などがかかります。

また、繰上げ返済の手数料に関しても銀行系のビジネスローンはかかるケースが多く、消費者金融のビジネスローンではかからないものが多いのです。

金利は融資期間により負担が変わりますが、その他の諸費用は期間の長短にかかわらず一定ですので、短期利用を前提とするならとくにその差がトータルコストに直結します。

以上の点から考えると、ビジネスローンの短期利用に限って言えば消費者金融系に軍配が上がるでしょう。

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ビジネスローンの短期おすすめ活用法

ここからは、前述した公的資金の審査期間中にビジネスローンを短期活用する以外の、ビジネスローンの短期利用が最適なケースをご紹介します。

売上が決定しているモノの資金調達

  • 受注が決まっている商品やサービス
  • 急に発注された材料の仕入れの支払い
  • イベントなどのための費用

業種によって違いはありますが、売上の入金よりも仕入れや外注費の支払いの方が先に来ることが一般的です。

例えば100円で仕入れたものを200円で売るとしたら、200円もらう前に先に100円支払っておく必要があります。

この時、1カ月後に200円入ってくるのが確定していたとしたら、その1カ月間だけ耐えればいいということです。こういう場合に短期的にビジネスローンを利用するのが便利です。

より金利の低い融資との同時申込で資金確保

長期的な資金の需要に対しては、金利面などで少しでも有利なローンを利用したいところですが、その有利なローンの審査を待っているときに資金がショートしてしまっては本末転倒です。

運転資金が枯渇しそうな状況であり、すぐに資金を必要としているというときは、金利の有利なローンとビジネスローンを同時に申込み、融資の早いビジネスローンを当面の資金確保のために利用しましょう。

そして、より有利なローンが利用できるようになったら、金利の高いビジネスローンを一括完済してください。

ただし短期利用したビジネスローンを返済するタイミングによっては借り換えと判断されることがあります。

借り換え不可のローンに申し込むと契約違反になってしまう恐れがありますので、一括返済はいつから可能かを確認しておいてください。

借り換え先としてのビジネスローンを検討したいなら「ビジネスローンの借り換え先を選ぶときの注意点やメリット・デメリット」も参考にしてください。

つなぎ融資として活用する

入金が決まっているのにそれまで待てないというケースはいろいろ考えられます。

例えば、不動産を売却するにあたり、決済までに建物を解体して引き渡すという条件だったとしましょう。

決済時に売買代金が入ってくるのは確定していますが、その前に解体費用を支払わなければなりません。

こういった場合もつなぎ融資としてビジネスローンを利用することができます。

ビジネスローンを短期利用する場合の借入金額について

ビジネスローンの短期利用の有効性がお分かりいただけたとして、実際にいくらぐらいのお金を借りればいいのかも悩みますよね。

では、よくあるケースを挙げます。

前提条件

  • 2カ月後に売上1,000万円入金予定
  • 売上にかかる経費は支払い済み
  • 1カ月の運転資金は300万円
  • 手元資金は500万円
  • 消費者金融のビジネスローン(借入限度額1,000万円、金利年15.0%)の審査通過済み

入金予定が1,000万円あるのだから、とりあえず1,000万円借りますか?それとも手元資金の不足分100万円(500万円-(300万円×2カ月))だけ借りますか?

この前提条件だけでは判断しきれないでしょうが、これはよくよく考える必要のある大事な問題です。

事業者にとってキャッシュが尽きるということは事業の終わりを意味します。そうならないように日々キャッシュフロー、資金繰りに頭を悩ませるのです。

たとえ短期的にであれビジネスローンを利用するのであれば、キャッシュフローとコスト(金利負担)の両面から最も適切な金額を考えるようにしましょう。

なお、恒常的に運転資金が不足している場合は、まずは収支計画の見直しや事業計画の修正が先決です。

その上で長期的な利用を前提に、公的融資や銀行融資など金利負担の少ないローンを優先的に選んでください。

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おすすめポイント

  • 法人・個人事業主 専用
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まとめ

ここまでのおさらい

  • ビジネスローンの短期利用は繰上げ返済手数料などの諸費用にも注意が必要
  • ビジネスローンは短期間であれば金利の差による影響は限定的
  • ビジネスローンを短期利用するなら消費者金融系がオススメ
  • ビジネスローンの短期利用はキャッシュフローやコスト面から必要な金額を算出すること

ビジネスローンを含む事業資金の借り入れは経営戦略の中でも大きな柱です。

利用期間や借入金額、利息や手数料などのトータルコストをしっかり計画したうえで、最も有効な利用方法を検討してください。

本記事の執筆者について

田中 裕晃さん

田中 裕晃 / 大峰FP事務所 代表

京都市出身、京都府立大学 文学部史学科卒業、京都府立大学大学院 文学研究科史学専攻 博士前期課程修了(文学修士(歴史学))、大手賃貸仲介業者に就職、新人賞獲得。店長職を経験後、売買仲介業者として独立。その後、株式会社大峰の代表取締役に就任、大峰FP事務所を開設し、現在に至る。

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