ビジネスローンの借り換え先を選ぶときの注意点やメリット・デメリット
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すでにビジネスローンを利用している場合、より有利なローン商品への乗り換えを考えるのは自然なことでしょう。
とくに急ぎで融資を受けた場合等、現状のビジネスローンの金利が高いと感じている場合はなおさらです。
また、複数あるビジネスローンを一本化して負担軽減を図ることもよくあります。
本稿では、ビジネスローンの借り換えについて解説するとともに、ビジネスローンの借り換え先を選ぶ時の注意点やメリット・デメリットについてご紹介します。
借り換えを検討されている方は是非ご一読ください。
利用限度額 | 審査時間 | 融資までの時間 |
---|---|---|
1,000万円 | 最短即日※ | 最短即日※ |
借入金利 | 無利息期間サービス | 土日の借入 |
---|---|---|
年3.1%~18.0% | - | - |
※申込時間帯によっては対応できない場合あり
おすすめポイント
- 法人・個人事業主 専用
- まとまった資金繰りの際に!
- 無担保・無保証で自由に借り入れ!
本記事の執筆者について
田中 裕晃 / 大峰FP事務所 代表
京都市出身、京都府立大学 文学部史学科卒業、京都府立大学大学院 文学研究科史学専攻 博士前期課程修了(文学修士(歴史学))、大手賃貸仲介業者に就職、新人賞獲得。店長職を経験後、売買仲介業者として独立。その後、株式会社大峰の代表取締役に就任、大峰FP事務所を開設し、現在に至る。
株式会社エイチームライフデザイン
編集者イーデス編集部
「ユーザーが信頼して利用できるWEBメディア」を目指す編集部チーム。実際のユーザーの声や業界知識の豊富な専門家の協力を得ながら、コンテンツポリシーに沿ったコンテンツを制作しています。暮らしに関するトピックを中心に、読者の「まよい」を解消し、最適な選択を支援するためのコンテンツを制作中です。
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初心者でもわかる!お金に関するアレコレの選び方BOOK
■保有資格
KTAA団体シルバー認証マーク(2023.12.20~)
■許認可
有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可・許可番号:23-ユ-302788)
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ビジネスローン(事業資金)の借り換えについて
「借り換え」とはどういうことでしょうか。
借り換えの仕組みとして、現在すでに借りているローンの残高がある状態で、別のローン会社から新たに融資を受け、その借入金をもって従前のローンを繰上げ完済するということです。
複数のローンを1つのローンに借り換えるために「おまとめローン」ということもあります。
ビジネスローンの借り換えも、住宅ローンやカードローンの借り換えも仕組みは同じです。
強いて言うなら、無担保のビジネスローンの借り換えはカードローンの借り換えと同じで、不動産担保型のビジネスローンは住宅ローンの借り換えと同じであると分類できるでしょう。
「借りたお金で今借りているお金を返す」と、一見すると意味のないことのように思えるかもしれません。
▼土地や家を担保にお金を借りることについてはこちらで詳しく解説しています。
しかし金利が低くなったり、返済期間を延ばして月々の返済額を抑えたりすることができれば、十分にメリットのある話なのです。
そういったメリットを享受するために行うのが借り換えなのです。
日本政策金融公庫は融資の借り換えはできない!
公的融資である日本政策金融公庫の融資制度を利用できれば、金利やその他諸条件において有利な借り入れをすることができます。
借り換えを検討する時にうってつけの条件であるのは確かでしょうが、残念なことに日本政策金融公庫は借り換えを目的とした融資を受けることはできません。
災害や新型コロナを原因として業績が悪化した場合に利用できる借り換え制度もありますが、あくまでも日本政策金融公庫から受けた融資(公庫融資)の借り換えに限定されています。
民間の金融機関からの融資の借り換えに利用できるとなると、業績の良くなった企業は条件の有利な公庫融資にどんどん乗り換えることになり、公的機関が民業を圧迫することになってしまいます。
他行からの借り換え禁止はそれを防ぐための制限なのです。
もしも公庫融資を利用したいというのであれば、既存の借り入れと並行して新たに融資を受ける(追加融資)という選択肢があります。
この場合、借り換え資金だということを隠して追加融資を受け、内緒で借り換え資金に流用したらどうなるのでしょうか。
もちろんこれは禁止された行為ですので、万一発覚した場合に借入金を一括返済することを求められますし、今後公庫融資を受けることもできなくなります。
非常にリスクが高いので決して借り換え目的で利用してはいけません。
公庫融資にはさまざまな種類がありますが、事業資金の追加融資を受けたいのであれば小規模企業向けの「一般貸付」を利用するといいでしょう。
新型コロナウイルスで借り換えを考えるなら
新型コロナウイルス感染症の影響を受け業績が悪化した場合に利用できる融資制度があります。
その一例として、最も代表的な制度の概要をご紹介します。
新型コロナウイルス感染症特別貸付
直近1カ月、もしくは過去6カ月間の平均売上高が前年もしくは前前年と比較して5%以上減少したなど、一定の条件を満たす方が利用できる制度です。
運転資金なら15年間、設備資金なら20年間の返済期間があり、さらに返済期間のうち5年以内の据え置き期間を設定することができますので、最長で当初5年間は返済が始まりません。
個人事業主の方は要件なしで、小規模法人は直近1カ月の売上が15%以上減少しているなら(中小企業は20%以上)、3年間は実質無利子になるという「特別利子補給制度」もあります。
民間金融機関などからの融資の借り換えにも使えますので、要件に当てはまる方は是非利用を検討したいところです。
現時点では期限は明記されていませんが、予算の上限額に達したり、新型コロナが終息したりすると募集停止されるでしょう。
また、状況によって改変、拡充される可能性もありますので、今後の動向を注視してください。
その他、地方自治体が独自に行っている新型コロナ対応融資もあります。
国の制度と併用できるものもありますので、積極的に情報収集するようにしましょう。
ビジネスローンの借り換え先候補は5つ
ビジネスローンの借り換え先として、以下のような選択肢が考えられます。
借り換え先金融機関 | 金利目安(年率) | 借り換えにかかる日数の目安 |
---|---|---|
銀行 | 年2.8~12.0% | 3~4週間程度 |
地方銀行 (信用金庫) | 年3.0~14.0% | 3~4週間程度 |
地方自治体 | 年1.0~2.0% | 1カ月~2カ月程度 |
不動産担保ローン | 年3.0~15.0% | 1週間程度 |
消費者金融のビジネスローン | 年5.0~18.0% | 即日~1週間程度 |
それぞれの借り換え先のメリットとデメリットを説明していきます。
▼無担保のビジネスローンについて詳しくはこちらの記事をチェック
銀行で借り換えるメリットとデメリット
事業資金融資で一番に候補に挙がるのが銀行融資です。
消費者金融や信販会社と比べて審査が厳しめなのが難点ですが、銀行から融資を受けている状態の方が、事業者としての信用度がアップします。
〇メリット | ×デメリット |
---|---|
地方自治体など公的融資の次に金利が低い | 借り換えまでに時間がかかる |
比較的審査が厳しい |
融資枠型ビジネスローン あんしんワイド融資枠型ビジネスローン あんしんワイド
※金利:GMOお得意さま応援ローン特約の場合は年14.0%
※融資時間:GMOお得意さま応援ローン特約の場合は、法人口座開設後、最短で2営業日程度
※限度額:GMOお得意さま応援ローン特約の場合は10万円以上50万円以内
おすすめポイント
- 創業初年度の法人でも借り入れが可能
- 審査申込~借入まで最短で2営業日程度
- GMOあおぞらネット銀行の法人口座を開設直後でも申込可能
地方銀行(信用金庫)で借り換えるメリットとデメリット
地方銀行や信用金庫の最大の特徴は地域に密着した細やかな対応ができるということです。
メインバンクとして付き合っていくことも考えると、借り換え先としては最もいいかもしれません。
〇メリット | ×デメリット |
---|---|
銀行にはやや劣るが、金利水準は低い | 借り換えまでに時間がかかる |
小規模事業者のメインバンクとして長期的な関係が築ける | メガバンクほどではないが比較的審査が厳しい |
利用限度額 | 審査時間 | 融資までの時間 |
---|---|---|
1,000万円 | 最短即日 | 最短3営業日 |
借入金利 | 無利息期間サービス | 土日の借入 |
---|---|---|
年2.0%~14.0% | - | - |
※審査状況に応じて決算書等の提出を求められる場合があります。
おすすめポイント
- 福岡銀行の口座を持っていなくても申込OK!
- 初回申込時は決算書・確定申告書類の提出は原則不要※
- 来店不要!オンライン完結
地方自治体で借り換えるメリットとデメリット
公的融資の部類に入りますので、金利面では最も有利です。
自治体ごとに取り扱いが異なり、借り換えNGのケースもありますので注意が必要です。
また、手続きが煩雑で時間がかかるという難点もあります。
〇メリット | ×デメリット |
---|---|
金利など条件面で他の融資制度よりも有利 | 借り換えまでに時間がかかる |
提出書類が多いなど、手続きがやや煩雑 |
不動産担保ローンで借り換えるメリットとデメリット
不動産担保ローンは、低金利・借入額が大きい・長期借り入れが可能という特徴があります。
担保評価などに多少時間がかかりますが、銀行融資などと比べるとはるかにスピーディです。
取扱業者が銀行か消費者金融かによっても金利や審査の程度に差はありますが、担保になる不動産を持っている場合の有力な選択肢でしょう。
〇メリット | ×デメリット |
---|---|
無担保融資に比べて低金利 | 担保設定に費用が掛かる(諸費用が高い) |
借り入れ上限額が大きい | 無担保融資に比べて審査に時間がかかる |
消費者金融のビジネスローンで借り換えるメリットとデメリット
消費者金融のビジネスローンの最大のメリットは審査の緩さと融資までのスピードです。
一方、金利面では他の選択肢よりも高くなってしまいます。
借り換えの目的が金利を抑えることであることを考えると、借り換え先の候補としてはあまりメリットはないかもしれません。
〇メリット | ×デメリット |
---|---|
審査、融資実行までの時間がスピーディ | 金利が高い |
審査が緩め |
利用限度額 | 審査時間 | 融資までの時間 |
---|---|---|
1,000万円 | 最短即日※ | 最短即日※ |
借入金利 | 無利息期間サービス | 土日の借入 |
---|---|---|
年3.1%~18.0% | - | - |
※申込時間帯によっては対応できない場合あり
おすすめポイント
- 法人・個人事業主 専用
- まとまった資金繰りの際に!
- 無担保・無保証で自由に借り入れ!
ビジネスローン借り換え時の4つの注意点
ビジネスローンの借り換えを検討する際、次のようなポイントに注意してください。
希望する金融機関で融資可能かを確認する
まずは検討中の借り換え先が条件を満たしているのか確認しましょう。
たとえば、残債が1000万円あるのに、借り換え先の貸出上限額が500万円では借り換えできません。
また、資金の用途として借り換えに使えないローン商品もあります。こういった商品はそもそも目的を達成できませんので、候補にはならないでしょう。
諸費用がいくらかかるかを確認する
諸費用の確認も大切です。事務手数料や取扱手数料など名目は違いますが、金融機関に支払う手数料はいくらかかるのか、保証料は一括か金利上乗せか、またどれくらいの負担になるのか。
せっかく有利なローンに乗り換えることができたとしても、諸費用の負担が大きすぎて結局損してしまうということになると元も子もありません。事前にしっかりと確認したいポイントです。
印紙代は金銭消費貸借契約書に貼付するもので、借入額によって金額が定められています(100万円を超え500万円以下なら2,000円、500万円を超え1000万円以下なら1万円)。
金融機関によって変わることはありませんが、諸費用として予定しておきましょう(電子契約の場合は不要)。
もう一つ事前に押さえておきたいのは、現在の借り入れを返済する時に、繰上げ完済手数料が必要かどうかです。
必要であればそれも勘案した上で新規の借入額を設定するようにしましょう。
資金用途にはしっかりと「借り換え」を記載
借り換え可能なローン商品であっても、申込者が借り替えを目的にしているのか単なる追加融資を目的にしているのか、審査する側は判断できません。
何も申告せずに審査申込をすると、ローン会社は追加融資であるという前提で審査しますので、既存の借入残高と新規の申し込み金額を合わせて返済能力を計ることになります。
すると、審査自体が厳しくなるのに加え、金利などの貸出条件も不利な条件を突き付けられる可能性があります。
こういう事態を避けるためにも、利用目的が借り換えであることをしっかりと明記してください。
低い金利で借りられるかを確認
借り換えをするからには有利な商品に乗り換えることが大前提です。
借り換えに際して借入金額を増やしたり、返済期間を延ばしたりしたいのならそれに見合う商品を選ぶ必要があります。
そしてなによりも重要なのが、金利を今よりも下げることができるのかどうかという点です。
適用金利自体は審査が終わらないとはっきりしませんが、申込時点では少なくとも今よりも下がる可能性がある商品を選択しなければなりません。
そして審査後の適用金利をみて、どれくらい負担が減るのか、諸費用を払っても借り換えする方が有利なのかを比較してください。
ビジネスローンを借り換える際の流れ
ビジネスローンを借り換える際には、4つのステップがあります。
STEP.1
STEP.2
STEP.3
STEP.4
その流れを説明していきます。
1.借り換え先を比較検討する
前項の注意点を踏まえ、借り換え先を比較検討します。
できるだけ金利の低いものを選ぶべきですが、その分審査が厳しくなることも忘れないでください。
また、商品概要書をチェックして、諸費用がどのくらいかかるかも把握しておきましょう。
2.借り換え先に審査申込をする
候補を絞ってから申し込みします。スムーズに審査が進むように、必要書類はあらかじめ用意しておきましょう。
また、申込先によっては時間がかかることもありますので、時間的な余裕を持つことが大切です。
▼ビジネスローンの申込については、こちらの記事をご参考にしてください。
3.審査通過後の借り換え効果を再度確認する
審査通過すると、金利がいくらになるのか、毎月の返済額はどれくらいかが決まります。
現状の金利や返済額などと比較して、諸費用の負担をしてでも借り換えるメリットがあるのかをここで最終判断します。
4.融資を受け従前のローンを繰上げ完済する
借り換えのメリットがあるのであれば、借り換えを実行します。
手続き上は、新規借入先と金銭消費貸借契約(ローン契約)を結び、融資を受け、既存の残債を繰上げ完済する、という流れになります。
完済証明が必要な場合もありますので、事前に必要な手続きも確認しておきましょう。
まとめ
ここまでのおさらい
- 借り換えはよりよい条件のローン商品に乗り換えるための手法である
- 日本政策金融公庫の融資制度は借り換えに利用できない
- 新型コロナ対応の融資制度なら借り換えOK
- 借り換え先を選択する時、メリットとデメリットをしっかり把握することが必要
- 借り換えの判断は諸費用も含めて総合的に経済的利益を比較検討しよう
借り換えは事業者にとって財務戦略ともいえる重要なポイントです。
借り換えを検討する時というのは従前の借り入れをしたときよりも経営状態が良くなっている、あるいはじっくり考えるだけの時間的余裕があることが多いでしょう。
少しでも有利なローンに乗り換えられるように、事前に十分比較検討したうえで行うようにしてください。
本記事の執筆者について
田中 裕晃 / 大峰FP事務所 代表
京都市出身、京都府立大学 文学部史学科卒業、京都府立大学大学院 文学研究科史学専攻 博士前期課程修了(文学修士(歴史学))、大手賃貸仲介業者に就職、新人賞獲得。店長職を経験後、売買仲介業者として独立。その後、株式会社大峰の代表取締役に就任、大峰FP事務所を開設し、現在に至る。
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