家の平均寿命は30年!80年住む方法と家が古くなったときの対処法を解説!
最終更新日:
このページにはPRリンクが含まれています
また当サイトで得た収益は、サイトを訪れる皆様により役立つコンテンツを提供するために、情報の品質向上・ランキング精度の向上等に還元しております。※提携機関一覧
これから住宅の購入を考えている方や、築年数の長い家にお住まいの方のなかには
- 家の寿命が気になる…
- 同じ家にずっと住み続けられるのかな…
という悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、日本の木造住宅の平均寿命は30年といわれています。
「老後も住み続けたい」とお考えの方にとっては、短すぎる年数ですよね。
本記事では、家を長持ちさせるためのポイントを解説しています。
また、記事の後半では「そろそろ寿命かな?」と気になっている方向けの対処法もご紹介していますので、参考にしてみてください。
株式会社エイチームライフデザイン
編集者イーデス編集部
「ユーザーが信頼して利用できるWEBメディア」を目指す編集部チーム。実際のユーザーの声や業界知識の豊富な専門家の協力を得ながら、コンテンツポリシーに沿ったコンテンツを制作しています。暮らしに関するトピックを中心に、読者の「まよい」を解消し、最適な選択を支援するためのコンテンツを制作中です。
■書籍
初心者でもわかる!お金に関するアレコレの選び方BOOK
■保有資格
KTAA団体シルバー認証マーク(2023.12.20~)
■許認可
有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可・許可番号:23-ユ-302788)
気になる内容をタップ
日本の家の平均寿命は30年
日本で昔から多くの人に選ばれている木造住宅の物理的寿命は80年といわれています。
しかし、実際にはそれよりも前に取り壊しや建て替えになることが多く、平均寿命は30年です。
強度が高い鉄筋コンクリートのマンションであれば、平均寿命は40~70年となります。
木造住宅の耐用年数は33年
家の寿命を表す言葉のひとつが「耐用年数」です。
本来の用途で使用され、通常のメンテナンスをされた場合に、本来の性能を発揮できる期間のこと。
減価償却の計算に使われ、耐用年数を過ぎると税務上の価値はゼロになる。
耐用年数はあくまで税務上の数値なので、耐用年数を過ぎても住めなくなるわけではありません。
実際、耐用年数を過ぎても現役の家はたくさん存在します。
耐用年数は建物の種類や目的ごとに決められていて、木造住宅の耐用年数は33年、鉄筋コンクリート造のマンションの場合は70年です。
構造 | 耐用年数 | |
---|---|---|
自己の 居住用 | 事業用 (賃貸用) | |
鉄筋コンクリート造 鉄骨鉄筋コンクリート造 | 70年 | 47年 |
れんが造、石造、 ブロック造 | 57年 | 38年 |
木造、合成樹脂造 | 33年 | 22年 |
木造モルタル造 | 30年 | 20年 |
物理的寿命は約80年
では、木造住宅には30年しか住めないのでしょうか。
平均寿命や耐用年数は、取り壊されるまでの平均的な期間を表すのであり、住むのに耐えうる期間ではありません。
木造住宅の物理的寿命は、約80年といわれています。
最近では、「100年住める」とうたった注文住宅も聞いたことがあるのではないでしょうか。
定期的に配管や外壁などのリフォームや交換をおこなうことで、平均寿命よりも長く住むことは可能です。
なぜ家の平均寿命は30年なのか
家の寿命が30年といわれる理由は、日本の住宅に対する志向が関係しています。
アメリカやヨーロッパでは、家を何世代にも渡って手入れをしながら受け継ぐことが当たり前。
一方、日本人は新築志向が高いのが特徴です。
戦後の住宅不足から、質より量を重視して家が建てられた結果、耐用年数も短く設定されています。
家を住み継ぐ文化が根付いておらず、中古住宅のマーケットも海外と比較すると活発ではありません。
そのため、物理的な寿命が来る前に、住宅を取り壊してしまうこともよくあるのです。
家の寿命が来る前に取り壊すパターン3つ
家を建てるときには、誰でも「できるだけこの家に長く住みたい」と思うはず。
それなのに、物理的寿命が来る前に取り壊される家が多いのはなぜでしょうか。
主な理由としては、以下の3つのパターンがあります。
家の寿命が来る前に取り壊すパターン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
取り壊す理由①間取りの変更による建て替え
長く家に住んでいると、さまざまなライフスタイルの変化があります。
子供が増えたり、介護が必要になったりと、ライフスタイルの変化によって間取りを変更する必要が出てくることもあるでしょう。
日本の主流である木造住宅は、鉄筋コンクリート造の住宅よりも、間取りを変更するというような大幅なリノベーションが困難です。
- 2階にリビングがあったが階段の上り下りが厳しく間取りを変更したい
- 子供が産まれたので個室を増やしたい
と思ってもバリアフリー化や間取りの変更ができず、やむを得ず建て替えを選択するケースが多くあります。
取り壊す理由②耐震性に問題がある
近年、建築技術が向上し、一般的な木造住宅も耐震化が進んでいます。
一方で、耐震化にはお金がかかるのも現実。
リフォームで耐震工事をするのは費用が高く、建て替えになることもあるのです。
取り壊す理由③外的要因
「老後もこの家に住み続けよう」と思っていても、さまざまな外的要因によって取り壊しを選ぶこともあります。
たとえば、住んでいる地域が開発エリアになり、立ち退くことになった場合。
立ち退きに応じる場合は「補償金」を受け取れるため、その費用で新しい家を購入するケースもあります。
また、災害も外的要因のひとつです。
地震による倒壊、水害による浸水などにより、解体や建て替えをせざるを得ないこともあります。
家の寿命を延ばし長く住み続けるためのポイント
今住んでいる家が古くなってきて、「いつまで住めるのだろう」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。
家選びやメンテナンスに注意すれば、物理的な寿命を迎えるまで住み続けることは可能です。
具体的に、以下の4つのポイントをご紹介します。
家の寿命を延ばし長く住み続けるためのポイント
長く住み続けるポイント①間取りの可変性がある家にする
家を選ぶときは、現在の家族構成から間取りを考えてしまいがち。
しかし、大切なのは将来の間取りも考えておくことです。
住み続けられる間取りや、間取りを変更しやすい家を選ぶことで、ライフスタイルが変化しても長く住み続けることができます。
具体的には、
- 子供が増えたり巣立ったりしたときのために、
壁ではなく可動式の家具で仕切る - 部屋を間仕切りできるように
壁や天井に下地を入れておく - 車椅子でも通れるように
廊下を広くしておく - 段差を最小限にして
バリアフリー化しておく - マンションなら「RCラーメン構造」などの
可変性が高い工法の物件を選ぶ
などが挙げられます。
長く住み続けるポイント②耐震や断熱に優れた家を選ぶ
中古住宅の場合は、地震などで見えない部分が変形していることがあります。
また、耐震基準が建築当時のままで、耐震性に不安がある可能性も。
地震が多い日本では、耐震性に優れた家を選ぶことは大切です。
また、断熱性も見逃せないポイントです。
とくに、古い一戸建ての場合は1階の寒さはツライもの。
我慢ができず建て替えをすることにならないよう、あらかじめ断熱性に優れた家を選ぶことは大切です。
長く住み続けるポイント③リフォームやメンテナンスの時期・資金の計画を立てておく
マンションであれば、外壁や共用部分の修繕は管理組合が定期的に計画してくれます。
しかし、一戸建ての場合はそうはいきません。
たとえば、外壁は10~15年に一度リフォームをする必要があり、その分の費用は計画的に貯めておく必要があります。
以下の表を参考に、どのタイミングでどのようなリフォームをするか考えてみましょう。
リフォーム 場所 | 年数・頻度 | かかる費用 |
---|---|---|
外壁 | 10-15年ごと | 80-100万円 |
屋根 | 10-15年ごとに点検 (スレートは10年ごとぐらいに点検) | 40-80万円 (塗り替え) |
壁紙 | 10年ごと・汚れが気になったら | 40-50万円 |
フローリング | 点検:5年ごと 張替:20年 | 15-20万円 (/6畳) |
水栓・配管 | 点検:5年 取り換え:20年 | 50-100万円 |
キッチン | 10-15年 | 60-90万円 |
洗面台 | 10-15年 | 20-30万円 |
トイレ | 20-30年 | 15-20万円 |
ユニットバス | 20年 | 70-80万円 |
給湯器 | 7-15年 | 15-20万円 |
シロアリ対策 | 5年ごと点検 | 20万円 |
業者やリフォームの内容によって費用は異なります。
日頃からの掃除・手入れ
家を長持ちさせるには、日頃からの掃除や手入れが欠かせません。
こまめに掃除や手入れをすることで、寿命を長くすることが可能です。
とくに気にしておきたいのが水回り。
トイレや浴室、洗面所やキッチンなどは、汚れやカビが発生しやすく、劣化が進みやすい場所です。
汚れは頑固になるほど落ちにくくなるので、こまめな掃除を心がけましょう。
また、定期的に掃除をすることで、壁の剥がれや設備の不具合などに気が付き、早急にメンテナンスできるのもメリットです。
家の寿命が来たときの対処法
- 今まで家の定期的なメンテナンスをおこなっていなかった
- 古くなってきて不便を感じている
という場合は、家の寿命が近づいているかもしれません。その場合は、リフォームや建て替えが必要になります。
対応としては、以下のような方法が考えられます。
家の寿命が来たときの対処法
それぞれ詳しく見ていきましょう。
対処法①全面リフォームを行う
まずは、全面リフォームという選択です。
間取りを変更したり、設備を入れ替えたり、外壁や床を張り替えたりすることで、快適な暮らしを得ることができます。
費用も新築よりは抑えられ、方法によっては住みながらリフォームすることも可能です。
全面リフォームの相場は1,000万円前後と考えておきましょう。
対処法②建て替えをおこなう
もうひとつは、建て替えという選択です。
家の老朽化が激しい場合は、リフォームより建て替えのほうが安いケースもあります。
建て替えの相場は2,000~3,000万円前後です。
仮住まいが必要になるので、賃貸の家賃や2回分の引っ越し代も発生します。
対処法③家を売却する
最後は、売却という選択です。
売却費用で新居を探す場合、築年数が古いと価値が下がっていることもあるので注意しましょう。
最近では中古物件を購入してリノベーションするのが流行しているため、リフォームなど手を加えずに売りに出すのもひとつの手です。
まとめ
記事では、家の寿命や家を長持ちさせるためのポイントなどをご紹介しました。
日本人は新築志向が高く、家の平均寿命は約30年です。
ただし、家の選び方や日々の手入れによって、家の寿命は長くなります。
今現在だけでなく、将来も見越して家選びをすることが大切です。
また、家は定期的なメンテナンスやリフォームが必要になります。
計画的にリフォーム費用を貯めておき、不具合があれば早めに対応することが、家を長持ちさせることにつながるのです。
それでも家の寿命が来てしまったときには、リフォームや売却などを検討するようにしましょう。
しかし、家の選び方や手入れの仕方次第で、家の寿命を大きく伸ばすことは可能です。