工務店とハウスメーカーはどう違う?特徴やメリットデメリット、向いている人を解説
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家を建てようと思ったとき、多くの人が疑問に思うのが「ハウスメーカーと工務店の違い」です。
結論から言うと、工務店とハウスメーカーの主な違いは、工事を請け負うエリアの広さにあります。
工務店はハウスメーカーよりも小規模な会社が多く、地域密着型の業者が多いのが特徴です。
一方ハウスメーカーは全国に営業支社を構えており、どこでも対応できます。
対応エリア以外にも、設計の自由度や建築費用など、工務店とハウスメーカーにはさまざまな違いがあります。
また、工務店とハウスメーカーにはそれぞれメリットだけでなくデメリットがあるのも事実。
工務店は自由に設計できる一方で工期が長くなったり、ハウスメーカーはブランド力がある一方で値段が高かったりと、特徴があります。
そのため、メリット・デメリットをしっかり把握し、自分に合った会社を選ぶことが大切です。
記事では
- 工務店とハウスメーカーの違いから
- メリット・デメリット
- それぞれに向いている人
についてご紹介するので、これから会社選びをする方はぜひ参考にしてくださいね。
株式会社エイチームライフデザイン
編集者イーデス編集部
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工務店とハウスメーカー5つの違い
工務店とハウスメーカーの違いには、大きく分けて5つあります。
工務店とハウスメーカーの違い
- 対応エリア・会社の規模
- 設計の自由度
- アフターメンテナンス
- 工期の長さ
- 価格
ハウスメーカー | 工務店 | |
---|---|---|
対応エリア・ 会社の規模 | 全国各地 | 市町村や県内に限定されている傾向 |
設計の自由度 | 低い | 高い |
アフターメンテナンス | マニュアル化されており安定している | 会社によってはしっかりしていないこともある |
工期の長さ | 約2.5カ月~ 4カ月 | 約4カ月~ 4.5カ月 |
価格 | 高い傾向 | 安い傾向 |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
対応エリア・会社の規模
1つ目の違いは、対応エリア・会社の規模です。
ハウスメーカーは全国各地に営業拠点を構えています。
そのため基本的には全国どこでも施工を請け負うことができます。
一方工務店はハウスメーカーよりも施工を請け負うエリア狭いのが特徴です。
いわゆる「地元密着型」の工務店が多く、対応エリアは市町村や県内に限定されている場合がほとんどです。
工務店はハウスメーカーよりも会社の規模が小さい傾向がありますが、必ずしも中小の会社とは限りません。
なかにはハウスメーカーのように広域で営業する中堅ビルダーのような工務店もあります。
設計の自由度
2つ目の違いは、設計の自由度です。
ハウスメーカーは自社ブランドごとにプランが用意されています。
プランのなかから間取りや建材、キッチンなどの設備を選んでいくので、効率的に設計を進められますが自由度は低くなります。
一方、工務店は比較的自由に設計することが可能です。
家づくりに強いこだわりがある方や、細部にまでこだわった家づくりを目指す方は工務店の方が向いているでしょう。
アフターメンテナンス
3つ目の違いは、アフターメンテナンスの充実度です。
ハウスメーカーは無料修理期間や点検期間などアフターメンテンスが制度として整えられているので、安定したサービスを受けられます。
会社の規模が大きいためアフターメンテナンス専用の子会社や部署があることも多く、マニュアル化されているのも特徴です。
一方、工務店のアフターメンテンスは会社によってさまざまです。
なかにはアフターメンテンスの手厚さを売りにしている会社や、困ったときにすぐ駆けつけてくれる会社もあるので「工務店だから心配」とは一概にいえません。
ただし、ハウスメーカーより会社の規模が小さいため倒産のリスクがあることは覚えておいたほうがよいでしょう。
工期の長さ
4つ目の違いは、工期の長さです。
ハウスメーカーは資材の調達から施工までの流れがシステム化されているため、工期がやや短いのが特徴です。
メーカーにもよりますが、工期の目安は
- ハウスメーカーが約2.5カ月~4カ月
- 工務店が約4カ月~4.5カ月
です。
価格
5つ目の違いは、建築にかかる価格です。
一般的に建物の本体価格は工務店の方が安くなる傾向があります。
これは、ハウスメーカーはテレビCMなどの広告費や展示場の運営費などがかかっており、その分価格が高くなりやすいためです。
工務店とハウスメーカーで同じ家を建てるのであれば、工務店のほうが安いといえるでしょう。
工務店の種類
工務店というと地元密着型の小規模な会社のイメージを持っている人が多くいますが、実際にはさまざまな規模の会社があります。
工務店の種類は大きく分けて3つあります。
それぞれの特徴を見てみましょう。
工務店の種類1:地域密着型の「町の工務店」
最も小規模なのが、地域密着型の工務店です。
社長と数名の社員で構成されている会社も多くあります。
会社がある市区町村に密着して、周辺エリアに限定して施工を請け負います。
社長との距離が近いため融通を効かせてくれたり、エリアの知見が豊富だったりするのが特徴です。
工務店の種類2:フランチャイズ加盟店
工務店のなかには、複数の工務店が本部のフランチャイズに加盟していることがあります。
本部が開発した資材や工法を各工務店が展開していくため、ハウスメーカーと大きな違いがありません。
仕入れを一括でおこなうためコストを抑えられるのが特徴です。
工務店の種類3:大規模な工務店
工務店のなかには、ハウスメーカーのように独自のブランドを持つ大規模な会社があります。
幅広いエリアで営業拠点を持ち、特定エリアだけでなく周辺地域でも施工をおこなうのが特徴です。
なかにはモデルハウスや住宅展示場などを持ち、営業力がある会社もあります。
工務店とハウスメーカーのメリット・デメリット
工務店とハウスメーカーは、対応エリアや設計の自由度などの違いがあることが分かりました。
家づくりにおいて会社選びは非常に重要です。
メリットだけでなくデメリットも理解しておくことで、本当に自分に合っているのは工務店とハウスメーカーどちらなのか見えてくるでしょう。
ここからは工務店とハウスメーカーそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
工務店のメリット
工務店のメリットは大きく分けて以下の2つがあります。
工務店のメリット
工務店のメリット1:比較的自由に設計できる
工務店のメリット1つ目は、比較的自由に設計できることです。
ハウスメーカーはあらかじめ用意されたプランや建材のなから選んで組み合わせていくのが一般的な設計方法です。
一方工務店はプランが用意されていないことも多く、その分自由に設計ができます。
- 他にないような家を作りたい
- 個性的な間取りにしたい
などのこだわりがある場合は、工務店のほうが満足できるでしょう。
工務店のメリット2:費用が安い傾向
工務店のメリット2つ目は、建築にかかる費用が安い傾向があることです。
ハウスメーカーはテレビCMや雑誌広告などに多大な宣伝費用がかかっています。
またモデルハウスや展示場の運営費用もかかります。
その分建築費用も高くなりやすいのが特徴です。
一方、工務店は広告費がかかっていないため、建築費用も安くなる傾向があります。
工務店のデメリット
工務店のデメリットは大きく分けて以下の2つがあります。
工務店のデメリット
工務店のデメリット1:工期が長い
工務店のデメリット1つ目は、工期が長いことです。
ハウスメーカーは建築資材の調達から施工までマニュアル化・システム化されているため、短期間で家を作れます。
一方、工務店は現場で資材の加工をすることから始まるため、工期は長くなります。
工務店のデメリット2:品質やアフターケアにばらつきがある
工務店のデメリット2つ目は、品質やアフターケアにばらつきがあることです。
ハウスメーカーは資材の加工をある程度まで工場でおこないます。
そのため品質にムラが少ないのが特徴です。
またアフターメンテンスについても、工務店は会社によっては十分な保証や点検の制度が用意されていないことがあります。
ハウスメーカーのメリット
ハウスメーカーのメリットは大きく分けて以下の3つがあります。
ハウスメーカーのメリット
ハウスメーカーのメリット1:工期が短い
ハウスメーカーのメリット1つ目は、工期が短いことです。
ハウスメーカーは資材の調達から施工までの流れがマニュアル化・システム化されているため工務店よりも短期間で工事ができます。
資材の加工はおおむね工場で終わらせてから現場で組み立てていくのも工期が短い理由です。
工期の目安は
- ハウスメーカーが約2.5カ月~4カ月
- 工務店が約4カ月~4.5カ月
です。
工期が短い分仮住まいの家賃を抑えられるので、経済的なメリットもあるでしょう。
ハウスメーカーのメリット2:品質・アフターケアが一定
ハウスメーカーのメリット2つ目は、品質・アフターメンテナンスが一定であることです。
ハウスメーカーは資材の加工を現場ではなく工場でおこなうため、仕上がりが均一になります。
一方、工務店は職人の腕次第の部分があるため、当たり外れがある可能性も。
またアフターメンテナンスの体制もハウスメーカーのほうが充実しています。
ハウスメーカーは会社の規模がある分、アフターメンテナンス専門の子会社や専門部署が設けられていることがあります。
30年保証制度や無料点検サービスなど、安心して長く暮らせるサービスが整っています。
ハウスメーカーのメリット3:ブランド力がある
ハウスメーカーのメリット3つ目は、ブランド力があることです。
ハウスメーカーはテレビCMや住宅展示場などの多大な広告費を投資している分、ブランド力があります。
いずれ売却をするときにも、同じ家であったら「名の知られていない工務店で建てた家」よりも「誰もが知っているハウスメーカーで建てた家」のほうが売りやすいでしょう。
ハウスメーカーのデメリット
ハウスメーカーのデメリットは大きく分けて以下の2つがあります。
ハウスメーカーのデメリット
デメリット1:設計の自由度が低い
ハウスメーカーのデメリット1つ目は、設計の自由度が低いことです。
ハウスメーカーで家を設計するときには、あらかじめ用意されたプランや建材のなかから好きなものを選んで組み合わせていきます。
そのため工務店よりも自由に設計ができません。
プラン外のものから選ぶと高額になることもあるので、注意が必要です。
デメリット2:費用が高い傾向
ハウスメーカーのデメリット2つ目は、費用が高い傾向があることです。
ハウスメーカーはテレビCMや雑誌などに多額の広告費を投資しています。
またモデルハウスや住宅展示場も運営費・維持費がかかっています。
そのため、同じ土地に同じ家を建てた場合ハウスメーカーのほうが値段が高くなる傾向があります。
どちらを選ぶべき? 工務店とハウスメーカーに向いている人
ここまで、工務店とハウスメーカーそれぞれのメリット・デメリットを解説しました。
次に、それそれに向いている人の特徴をご紹介します。
工務店に向いている人
工務店に向いている人は、以下の通りです。
工務店に向いている人
- 家の内装や間取りなどに強いこだわりがある
- 予算を抑えたい
- 工期に余裕がある
- ネームバリューにこだわらない
工務店はハウスメーカーよりも自由に設計できるため、内装や間取りなどの具体的なイメージがありこだわりが強い人に向いています。
またハウスメーカーよりも費用を抑えられるため、「限られた予算のなかでこだわりの家を建てたい」という人にピッタリでしょう。
ハウスメーカ―に向いている人
ハウスメーカーに向いている人は、以下の通りです。
ハウスメーカーに向いている人
- 効率的に家作りをしたい
- 短期間で家作りをしたい
- アフターメンテナンスなどのサービスは整っていたほうがよいと思う
- ネームバリューは大切だと思う
ハウスメーカーはあらかじめ用意されたプランのなかから好きなものを選んで組み合わせていくため、効率的に家を設計できます。
「具体的な家のイメージはない」「プロに任せたい」という人にオススメです。
またハウスメーカーは広告をたくさん打っているため、ネームバリューがあります。
「○○で建てた」というブランド力を重視する人はハウスメーカーのほうが向いているでしょう。
工務店を選ぶときのポイント
ハウスメーカーと異なり、工務店は会社によって技術やアフターサービスなどに差があります。
工務店で安心して家を建てるときには、以下の3つのポイントで選ぶとよいでしょう。
工務店を選ぶときのポイント
工務店選びのポイント1:施工実績
1つ目のポイントは、施工実績です。
工務店は会社によって得意なデザインが異なります。
自然素材の家、モダンなデザイン、狭小住宅が得意など、会社によって特徴があるのでホームページで施工事例をチェックすることが大切です。
工務店選びのポイント2:アフターケアはしっかりしているか
2つ目のポイントは、アフターケアの体制が充実しているかどうかです。
工務店は会社によって、保証制度や点検サービスに差があります。
なかにはきちんとマニュアル化されたサービスがない会社もあるので、事前にどのようなアフターケアを受けられるのか確認しましょう。
工務店選びのポイント3:営業や設計担当者との相性
3つ目のポイントは、営業や設計担当者との相性です。
どんなに実績が豊富な工務店でも、営業の対応力が悪かったり設計担当者が話しにくかったりすると理想の家はできません。
会社を選ぶときには、担当者と話して相性が良いかどうか確認しましょう。
まとめ
この記事では、ハウスメーカーと工務店の違いやメリット・デメリットについて解説しました。
ハウスメーカーと工務店は、
- 対応エリア
- 設計の自由度
- アフターメンテンス
- 工期
- 価格
などに違いがあります。
なかでも差が大きいのは対応エリアです。
ハウスメーカーは基本的にどのエリアでも対応できますが、工務店は特定のエリアだけで施工をしているため、気に入った会社であってもエリアによっては依頼をできません。
また
- どのような家を建てたいか
- 予算や工期にどれくらい余裕があるか
という条件によって、ハウスメーカーと工務店どちらが合っているかが変わってきます。
ハウスメーカーの場合は短期間で工事が終わりますが、建築費用は高くなりがち。
一方、工務店はこだわりの家を作れますが、品質やアフターサービスにばらつきがある可能性があります。
「なんとなく安心だからハウスメーカー」「安そうだから工務店」など先入観で決めるのではなく、それぞれのメリット・デメリットを踏まえて自分に合った会社を選ぶようにしましょう。