コーポレートカードの審査基準とは?落ちるケースや理由について詳しく解説
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「コーポレートカードの契約をしておいてって言われたんだけど…」
会社から言われたとは言え、新しいクレジットカードを持つことに不安を持つ人は少なくないでしょう。中でも特に、審査に通るかどうか気になりますよね。
そもそも通常のクレジットカードとコーポレートカードでは、審査に違いはあるのでしょうか?また、持つことでどんなメリットがあるのか?逆にどのような注意点があるのか?
この記事では、コーポレートカードにまつわること、特に審査について詳しくご説明します。
法人クレジットカードの審査については、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
トータルマネーコンサルタント
監修者新井 智美
福岡大学法学部法律学科卒業。
1995年4月 情報通信会社入社。
2006年11月 ファイナンシャル・プランニング技能士1級取得。
2017年10月 独立。
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)を行う他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に金融メディアへの執筆および監修も行い、現在年間200本以上の執筆および監修をこなしている。これまでの執筆および監修実績 は1,000本以上に及ぶ。
監修実績
レイク:融資とは?出資や投資との違いや種類についてわかりやすく解説
auじぶん銀行:資産運用について知っておきたいことまとめ!種類や方法、注意点を解説株式会社エイチームライフデザイン
編集者イーデス編集部
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■許認可
有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可・許可番号:23-ユ-302788)
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コーポレートカードの基礎知識
コーポレートカードとは、法人カードの一種です。これと似た呼び方のカードにビジネスカードというものがあります。ビジネスカードも法人カードの一種です。一般的にはコーポレートカードは大企業向け、ビジネスカードは中小企業向けの法人カードを指す名称として使われていることが多いです。
会社によってはコーポレートカードを社員証として使っているケースもあります。入退室の際のICカードとして使用したり、社員食堂や売店の支払いにも使用したりします。
社員証として使っていない会社であっても、コーポレートカードの裏面には顔写真と氏名と会社名が入るので、身分証明書の代わりに使える場合もあります。
会社払いと個人払いと審査の違い
コーポレートカードには2種類の支払い方法があります。
新井智美 / トータルマネーコンサルタント
【専門家の解説】
大企業で良く利用されている「コーポレートカード」には、会社が利用金額を支払う「会社一括決済型」と、各従業員の口座から引き落とされる「個人決済型」があります。
個人決済型のコーポレートカードを導入している企業は、年会費を会社が負担するなど、福利厚生の一環としているところが多くみられます。
会社払い(会社一括決済方式)
一つは会社払い(会社一括決済方式)です。当然会社のカードですから、個人的な利用はできません。出張費や消耗品費など、経費として使います。
個人払い(個別決済方式)
もう一つは個人払い(個別決済方式)です。通常のクレジットカードと同様、コーポレートカードを持っている個人の口座から引き落とされます。こちらのカードは個人的に使用しても構いません。
ただし、利用明細が会社に見られてしまう可能性があります。見られて困るような使用は避けておいたほうがいいかもしれません。
会社払いは個人よりも会社の信用が審査の対象となるので、審査はかなり通りやすいです。一方、個人払いは個人の信用もチェックされるので、会社払いと比べると審査が厳しくなります。
コーポレートカードで受けられる特典
コーポレートカードを作ると、これらの特典があります。
ポイントを貯めることができる
個人払いのコーポレートカードであれば、通常の個人カードと同様にポイントを貯めることができます。多くの会社ではこのポイントまでは管理していません。
例えば、出張経費で貯めたポイントでも、個人で使って構わないということになります。ポイントはある程度貯まらないと景品等と交換できませんが、ネットサービスのポイントなら比較的低いポイントから交換することができます。
カード保有の特典を受けられる
そのほかにも、カード会員だけの特典があります。カードの種類によって異なりますが、コンサートや演劇のチケットが優先的に購入できたり、空港のラウンジが無料で利用できたりします。
会社払いのコーポレートカードだと使用範囲が狭くなりますが、カードを見せるだけで受けられる特典もあるので、調べてみると良いでしょう。
コーポレートカードの注意点
コーポレートカードならではの注意点があります。
会社払いのカードは経費精算のみ
会社払いのコーポレートカードは会社の経費を精算するために作るものなので、個人使用はできません。
不正に利用すると「着服」になってしまいます。経理担当者も確認しているので、不正使用が見つかると処分が下されることでしょう。
個人払いのコーポレートカードは通常のクレジットカードと一緒です。
退職するときには返納する義務がある
会社を通して申し込んだとはいえ、使い過ぎたときに会社が肩代わりしてくれるものではありません。
また、いずれのコーポレートカードも会社の信用で作られているので、会社を辞めたら返納しなくてはなりません。
審査は会社の信頼があれば難しくない
個人向けカードと比べると、コーポレートカードは審査が甘い傾向にあります。これは会社の名前を使って申し込むため、その会社の信頼度が反映されるからです。当然、大企業のほうが審査は通りやすいといえます。
これまで他のクレジットカードの審査が下りなかった人でも、「コーポレートカードなら作ることができた」というケースもあります。
コーポレートカードの審査前に準備しておくべきこと
通常のクレジットカードよりカードを作りやすいとは言っても、滞納はないに越したことはありません。コーポレートカードを作る前に一度確認して、可能な限りクリーンな状態で申し込むのが良いでしょう。
また一般的に、個人の携帯電話だけでなく固定電話があったほうが審査に通りやすくなると言われています。
コーポレートカードだと勤務先の電話番号も書くのであまり関係ないかもしれませんが、念のため、自宅の固定電話番号を書いておいた方が審査に通る確率がアップするでしょう。
法人カードの審査期間については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
コーポレートカードの審査基準
コーポレートカードにも、通常のクレジットカードと同様の審査があります。
ただし、通常のクレジットカードと違って会社を通じて申し込むことから、勤務先に関する審査はすでに終わっていることが多いです。
新井智美 / トータルマネーコンサルタント
【専門家の解説】
コーポレートカードの審査は支払い方法によって異なります。
「会社一括決済型」であれば会社が審査の対象になりますし、「個人決済型」であれば、その個人が審査の対象です。
そのため、個人決済型のコーポレートカードの審査では、申込者本人の個人信用情報の照会が必ず行われます。
その結果、滞納の情報や債務整理歴など、事故情報が登録されていることが確認された場合は、コーポレートカードの発行が認められないケースも考えられます。
個人決済型を申し込み、審査に通らなかった情報は会社に知られてしまいますので、過去に信用事故を起こしたことがあり、現時点でクレジットカードの発行が難しいことが分かっている場合は、あえて申し込まないという選択もあります。
一般的に個人で申し込む場合と比べると、コーポレートカードの方が審査に通りやすいといわれています。
コーポレートカードの中には最初からゴールドカードに申込めるところもありますので、ワンランク上のカードを持ちたい場合は、コーポレートカードの申し込みを考えてもいいかもしれません。
会社払いだと会社の審査が通過していれば厳しくない
会社払いのコーポレートカードだと、会社の支払い能力が審査されます。
コーポレートカードを導入する時点で会社の信用に対する審査は行われているので、新たに個人に対して発行する際の審査はあまり厳しくありません。
個人払いでは個人の支払能力が審査される
一方、個人払いのコーポレートカードは個人の支払い能力が問題ないか審査されます。
会社のステータスが高いとそれだけプラスになりますが、それ以上に個人の属性が重視されます。
勤務年数、年収、これまでのクレジットカード使用歴などが審査の対象となります。
コーポレートカードの審査に落ちるケース・落ちる理由
さて、ここまでコーポレートカードの審査に関してご紹介してきましたが、実際に落ちてしまう時とはどのようなケースなのでしょうか。以下の点に注意しましょう。
過去の滞納歴がある場合は注意
審査に落ちる理由は、これまでにクレジットカードの支払いやローンの滞納歴があることがほとんどです。コーポレートカードは会社の名前で申し込むので、勤務先や年収を理由に落ちることは少ないと考えられます。
まれに新入社員だと勤務経歴が少ないので落ちることもあります。しかし、会社が若手社員に対してもコーポレートカードへの加入を推奨しているのであれば、勤務経歴を理由に落ちることはまずないでしょう。
書類の記載ミスや記入漏れは意外と多い
ほかに心当たりがないのに落ちたという場合は、単純に書類の記載ミスや記入漏れの可能性があります。個人情報が不確かな場合は、どのクレジットカード会社も審査に慎重になります。
カード会社から確認され、再度記入するように依頼されることがほとんどなので、期日までに対応しましょう。それに記入の期間を置いて申し込んでみると審査が下りる可能性があります。
まとめ
コーポレートカードの審査では、会社の名前を使って申し込むため、その会社の信頼度が審査において重視されます。
コーポレートカードの審査は通常のクレジットカードより緩いとはいえ、100%通るわけではありません。しかし、コーポレートカードにはさまざまな特典がありますから、作っておいて損はないでしょう。
審査の落ちる理由のほとんどは、クレジットカードの支払いやローンの滞納歴があることです。通常のクレジットカードよりカードを作りやすいとは言えますが、事前にローンの滞納等はないか確認しておきましょう。
会社の信用が関わってくるので、支払いが苦しいときでもコーポレートカードは優先的に返済することをおすすめします。
法人カードについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。