債券と株式の違い・関係をわかりやすく解説!どっちがおすすめ?
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- 債券と株式の違いって何?
- 債券と株式はどっちがおすすめ?
債券と株式の違いは、以下のとおりです。
債券 | 株式 | |
---|---|---|
利益の 種類 | 利子 売買益 償還差益 | 配当 売買益 |
リスク | 金利変動リスク | 価格変動リスク |
リターン | 限定的 | 無制限 |
満期 | あり | なし |
株式と債券は投資商品の中でも基本の商品です。
NISAやiDeCoを運用する場合も、債券と株式がメインの投資商品に投資することになるので、それぞれの特性を理解しておくことが大切です。
この記事では、債券と株式の違いや、どちらがどんな人におすすめかを解説します。
最後まで読めば、債券と株式の違いが分かり、自分がどちらに投資をしていけばいいか理解することができます。
【掲載情報について】
2021年11月19日時点の情報を掲載しています。
ファイナンシャルプランナー
監修者石原玄紀
中京大学経済学部卒業後、FP事務所に入社。2005年にはCFPを取得。
その後、トヨタファイナンシャルサービス証券(現:東海東京証券)、東海東京ウェルス・コンサルティングにて、経営企画や営業、大手税理士法人への出向、富裕層部署の相続コンサルタントとして従事。
2020年にIFA(独立系金融アドバイザー)「きわみアセットマネジメント」へ初期メンバーとして入社後、2023年に独立。
中京大学付属中京高校で資産形成に関する授業の実施経験もあり。イーデス編集部 / 株式会社エイチームライフデザイン
編集者板橋 辰汰郎
1998年生まれ、兵庫県川西市出身。
大学卒業後、2021年に新卒として株式会社エイチームフィナジーに入社し、ナビナビ証券、イーデスの編集者に就任。
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債券と株式の違い
債券と株式それぞれの商品にどのような特性があるか、ここでは債券と株式の違いを2つの観点から説明していきます。
なお、この記事では、債券は国内債券、株式は国内株式として説明します。
海外債券、海外株式は、国内債券や国内株式のリスクに加え、為替リスクなどが加わる点に注意してください。
債券と株式の比較ポイント
まずは債券と株式がどのような商品であるか、定義を見ていきます。
債券とは
国や企業が資金を調達するために発行する「借用証書」のようなもの。
国が発行したものは「国債」、企業が発行したものは「社債」と呼ばれる。
利率が定められていて、満期まで一定の利子が定期的に受け取れ、満期(償還)を迎えると額面の金額が返ってくる。
株式とは
株式会社が資金を調達するために発行する証券。
売買益や配当で利益を得る。
償還はなく、期限なく保有できる。
得られる利益の種類
債券 | 株式 | |
---|---|---|
利益の種類 | 利子 売買益 償還差益 | 配当 売買益 |
満期 | あり | なし |
債券で得られる利益は、利子、売買益、償還差益になります。
債券を償還まで保有していれば売買益は発生しません。
個人向けの債券(個人向け国債や個人向け社債)は100円で発行され、100円で償還することが一般的なので償還差益が発生することも少ないです。
また債券では利率が定められており、満期まで一定の利率で利子が支払われます。
したがって債券で得られる利益の中心は利子になります。
一方、株式で得られる利益は、配当、売買益となります。
債券のように満期がありませんので、利益を実現するためには売却しなければならず、利益の中心は売買益になります。
配当は、利子とは違い、約束されたものではなく、業績が悪ければ配当が支払われない(無配)場合も出てきます。
リスクとリターンの大きさ
債券 | 株式 | |
---|---|---|
リスク | 金利変動リスク | 価格変動リスク |
リターン | 限定的 | 無制限 |
債券投資で一番ウエイトが高いのが金利変動リスクです。
金利変動リスクとは、政策金利の変更で利上げや利下げが行われることで、市場金利が高くなったり、低くなったりすることです。
金利が上がると保有している債券の価格は下がり、金利が下がると保有している債券の価格が上がります。
もし、金利が上昇して債券の価格が下落したとしても債券には満期がありますので、満期が近づけば償還価格である100円に近付くため、価格の変動は限定的になります。
一方、債券を額面で購入して満期まで保有すればリターンは利子のみとなります。
つまり、利率以上にリターンを得るのは例外的ですので債券投資でのリターンは限定的といえます。
株式の主なリスクは価格変動リスクです。
価格変動リスクは、企業独自の業績により価格が変動するものと、日本や海外の経済状況など市場全体の影響を受けるものの2つに大別できます。
前者を非システマティックリスク、後者をシステマティックリスクと呼びます。
後者の例としては、リーマンショックのように市場全体が下落する際は、個別企業の業績に関係なく株価が下がることがあげられます。
株式は債券と違い、満期がないため、株価が果てしなく上昇すればリターンは無限大となります。
配当や株主優待を目的に株式投資をすることもありますが、基本的には株式のリターンは売買益となります。
債券と株式の値動きには負の相関関係がある
債券と株式の値動きには相関性があります。
一般的に債券価格が上がると株価は下がり、債券価格が下がると株価は上がると言われています。
この相関は景気との関係で説明されます。
債券のリスクのところで説明しましたが、債券の価格が上がるのは、金利が下がった時です。
金融当局(日本では日本銀行)が金利を下げるのは景気が悪くなっているときです。
景気が悪いため、株価は下がっています。
一方、金融当局が金利を引き上げるのは景気が良くなっているときなので、金利の引き上げで債券価格が下落する一方、好景気により株価が上昇するのです。
債券と株式どっちがおすすめ?
債券と株式のどちらに投資したらよいか迷っている人のために、債券と株式のおすすめな人の条件を解説します。
債券がおすすめな人
- リスクを減らした投資をしたい人
- 大きな金額を運用する人
- 満期償還まで持っていられる人
株式がおすすめな人
- リスクを取っても大きなリターンが欲しい人
- 短い期間でリターンを得たい人
- 分析することが好きな人
債券がおすすめな人は、どちらかといえばリスクに対し慎重で、満期償還まで持っていられるような気長な人といえます。
また、大きな金額を運用する場合には、売買による価格変動が少ない債券での資金運用は欠かせません。
一方、株式がおすすめな人は、リスクを取ってもリターンを得たいといった積極的な人といえます。
債券と比較して、株式は価格の変動要因も多く、分析が好きな人に向いています。
また、債券より短期間でリターンを得たい場合にも株式は向いています。
ただし、どちらか一方のみを選択する必要はなく、債券と株式の両方に投資することもよく行われています。
積極的に運用したい場合には、株式の比率を高め、リスクを減らしたいのであれば債券の比率を高めればよいのです。
また、債券と株式は負の相関関係があることを説明しましたが、両方の資産を持っていれば片方が下がっても片方が上がるので、どちらか一方に投資するよりリスクを抑えることができます。
まとめ
債券と株式は投資をする際の基本商品であり、それぞれの特徴は理解しておく必要があります。
債券 | 株式 | |
---|---|---|
利益の種類 | 利子 売買益 償還差益 | 配当 売買益 |
リスク | 金利変動リスク | 価格変動リスク |
リターン | 限定的 | 無制限 |
満期 | あり | なし |
債券は発行から償還まで保有していれば、基本的には元本が戻ってきます。
ただし、利益としては利子がベースとなりますので限定的なものになります。
株式は常に価格の上下があり、売買益が利益の中心となります。
償還がないため、元本ロスすることもあれば、大きく儲けることもできます。
債券と株式は負の相関関係がありますので、ミックスして投資すれば、リスクを抑えた投資をすることができます。
債券、株式の特性をよく理解して、自分に合った商品を選択して運用するようにしてください。