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【6,000万円住宅ローン】理想年収は1,300万円以上!高額ローンの注意点と足りない場合の対処法を解説!

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6,000万円の住宅ローンを無理なく返済していくためには、年収が1,200万円~1,300万円程度あると安心です。

年収600万円台でも6,000万円のローンを借りることは可能ですが、ローンの返済が家計を圧迫し、苦しい状況に陥る可能性があります。

ローンを組む際には「借りられるか」ということだけでなく「無理なく返せるか」を考えることが非常に重要です。

また、年収の目安だけでなく返済プランや各家庭の状況も、ローンを返済していく上では重要なポイントになります。

当記事では、

簡単にまとめると

についてわかりやすく解説していきます。

6,000万円のローンを高額なので不安があるという方は参考になさってくださいね。

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6,000万円の住宅ローンに必要な年収の目安は1300万円

冒頭でも触れたように、6,000万円の住宅ローンを借りるなら、年収1,300万円~1,400万円程度あると安心です。

無理なくローンを返済できるかどうかの目安として「年収に占める返済額の割合(返済負担率)が手取り収入の20-25%以内である」ということが挙げられます。

POINT

前年の年収に対する年間返済額の割合のことを「返済負担率」や「返済比率」と言います。

ローンの返済が生活費を圧迫しないためにも、返済負担率を抑えることは重要です。

年収1300万円であれば手取りは約910万円。6,000万円のローンの年間返済額は220万円なので、手取りに対する返済負担率は24.1%となり、25%を下回ることができます。

※全期間固定金利(フラット35)/
※金利年1.50%/
※35年返済/元利均等返済/ボーナス払いなし

返済負担率を20‐25%に抑えるべき理由

  • 「借りられる額」と「無理なく返せる額」は異なる
  • ローン返済以外の住宅維持費がかかる
それぞれ詳しく説明します。

「借りられる額」と「無理なく返せる額」は異なる

お伝えしたように、返済負担率は手取りの20‐25%以下に抑えることが理想です。

しかし、多くの金融機関では審査の基準を「返済負担率は額面収入の35%以下とする」と定めています。

その証拠に、フラット35の「借入可能額シミュレーション」を使ってみると、なんと年収610万円で6,000万円を借りられるという計算結果が出ています。

下記をご覧ください。

フラット35「年収から借入可能額を計算」
シミュレーション結果(住宅金融支援機構)
年収610万円
借入金利1.24%
(フラット35の金利は例として記載)
返済期間35年
返済方法元利均等返済
借入可能額の計算結果6,059万円

上記のシミュレーションでは、年収の約10倍もの住宅ローンを組める結果になっています。

実際に年収610万円で6,000万円の住宅ローンを組むとどうなるのか、具体的に計算してみました。

年収610万円で6,000万円の住宅ローンを借りた場合のシミュレーション
手取り年収約466万円
(額面年収610万円)
住宅ローン年間返済額約210万円
手取り月収約38万8,300円
毎月の返済額約17.7万円
手取り収入に対する返済負担率45.6%

手取りで計算してみると、返済負担率は45%ほどになってしまいます。

ローン返済以外の固定資産税等を加味すると、住居関係の支払いだけで収入の半分が消えてしまうということです。

夢のマイホームとはいえ、収入の半分以上を住宅関連費に支払う生活を35年以上も続けるのは、無理がある話ですよね。

つまり、「借入可能額シミュレーション」で出てくる金額は、「借入可能な金額の上限」であり、「無理なく返済できる金額」ではありません。

「借入可能額シミュレーション」は鵜呑みにせず、「現実的に返済を続けられる金額かどうか」を考えて借り入れすることが何より大切ですよ。

ローン返済以外の住宅維持費がかかる

住宅ローンを組むときは、ローン以外にかかる支出も想定したうえで、返済額を決めなければなりません。

ローン以外にかかる支出とは、固定資産税損害保険料など、「住宅を維持するために必要な費用」のことです。

具体例は下記のとおりです。

住宅ローン以外にかかる住宅関連費用

  1. 固定資産税、都市計画税など住宅にかかる税金
  2. 火災保険料や地震保険料など住宅にかける保険料
  3. 管理費や修繕費、契約駐車場代などマンションにかかる諸費用
  4. 住宅のメンテナンス、リフォーム代、町内会費など戸建てにかかる諸費用

これらの費用は、住宅の種別や立地によっても異なりますが、年間で数十万円程度必要となります。
ただ、これは一般住宅の相場です。

6,000万円もの住宅を購入する場合は、マンションでも戸建てでも、住宅の維持費用は一般の住宅よりも高額になると考えておくべきでしょう。

都内など地価の高い場所に建つマンションは、固定資産税などの税金も高くなりがちです。

また戸建ての場合で建築価格が高額になれば、火災保険の保険金額設定も高くなるため、火災保険料が高くなります。

つまり、戸建てでもマンションでも、高額な住宅にはそれだけ高額な維持費用がかかるということです。

また、住宅ローンは完済すれば支払いが終わりますが、住宅の維持費用は所有する限りずっと必要になります。

「老後も維持費を払っていけるか」という視点を持つようにしましょう。

【年収別】6,000万円の住宅ローンの返済シミュレーション

ここでは、6,000万円の住宅ローンを組んだ際の返済額・返済負担率を年収別に紹介していきます。

変動金利と固定金利それぞれの場合で計算していますので参考にしてみてください。

ただし、変動金利では金利変動がなかった場合の計算となっています。実際には変動金利を選択した場合は金利上昇のリスクが伴うので注意しましょう。

年収600万円の場合

6,000万円の住宅ローンの審査に通る可能性があるのは、年収600万円ぐらいからでした。

実際の返済負担率はどのようになるのでしょうか。

年収600万円の手取りはおよそ457万7,300円で、一か月に換算すると38万1,441円。

6,000万円のローンを返済する場合の負担率は以下のようになります。

年収600万円の毎月返済額と返済負担率
毎月の返済額手取り38.1万円に対する
返済負担率
変動金利
年0.525%
156,415円41.0%
全期間
固定金利
年1.300%
177,889円46.6%

※金利変動がなかった場合として算出。
※借り入れ金額6,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。

年収700万円の場合

年収700万円の手取りはおよそ524万1,584円で、一か月に換算すると43万6,798円。

6,000万円のローンを返済する場合の負担率は以下のようになります。

年収700万円の毎月返済額と返済負担率
毎月の返済額手取り43.7万円に対する
返済負担率
変動金利
年0.525%
156,415円35.8%
全期間
固定金利
年1.300%
177,889円40.7%

※金利変動がなかった場合として算出。
※借り入れ金額6,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。

固定金利の場合は約40.7%、変動の場合でも36%近い返済負担率となります。

年収700万円で6,000万円のローンを借りるのは厳しいといえます。

年収800万円の場合

年収800万円の手取りはおよそ589万9,136円で、一か月に換算すると49万1,594円。

6,000万円のローンを返済する場合の負担率は以下のようになります。

年収800万円の毎月返済額と返済負担率
毎月の返済額手取り49.1万円に対する
返済負担率
変動金利
年0.525%
156,415円31.8%
全期間
固定金利
年1.300%
177,889円36.2%

※金利変動がなかった場合として算出。
※借り入れ金額6,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。

審査に通ったとしても、返済するには厳しい金額だといえるでしょう。

年収900万円の場合

年収900万円の手取りはおよそ657万4,196円で、一か月に換算すると54万7,850円。

6,000万円のローンを返済する場合の負担率は以下のようになります。

年収900万円の毎月返済額と返済負担率
毎月の返済額手取り54.8万円に対する
返済負担率
変動金利
年0.525%
156,415円28.6%
全期間
固定金利
年1.300%
177,889円32.5%

※金利変動がなかった場合として算出。
※借り入れ金額6,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。

返済負担率を25%以内に抑えるのが理想であることを考えると、やや厳しい金額といえるでしょう。

年収1,000万円の場合

年収1,000万円の手取りはおよそ722万8,772円で、一か月に換算すると60万2,397円。

6,000万円のローンを返済する場合の負担率は以下のようになります。

年収1,000万円の毎月返済額と返済負担率
毎月の返済額手取り60.2万円に対する
返済負担率
変動金利
年0.525%
156,415円26.0%
全期間固定金利
年1.300%
177,889円29.5%

※※金利変動がなかった場合として算出。
※借り入れ金額6,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。

年収1,000万円で6,000万円のローンを借りると、返済負担率は変動金利で約26%、固定金利で約29.5%となります。

返済負担率は手取りの20-25%以内に抑えることが理想なので、少し返済が厳しくなる可能性があるといえます。

年収1,100万円の場合

年収1,100万円の手取りはおよそ786万6,192円で、一か月に換算すると65万5,516円。

6,000万円のローンを返済する場合の負担率は以下のようになります。

年収1,100万円の毎月返済額と返済負担率
毎月の返済額手取り65.6万円に対する
返済負担率
変動金利
年0.525%
156,415円23.9%
全期間固定金利
年1.300%
177,889円27.1%

※※金利変動がなかった場合として算出。
※借り入れ金額6,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。

年収1,100万円で6,000万円のローンを借りると、返済負担率は変動金利で約23.9%、固定金利で約27.1%となります。

変動金利の場合は返済負担率を25%以内に抑えることができていますが、金利が上昇すると25%を超えてしまう可能性があります。

6,000万円のローンを借りるとなると余裕があるとはいえず、頭金を多めに準備するなどの対策が必要だといえるでしょう。

年収1,200万円の場合

年収1,200万円の手取りはおよそ850万6,196円で、一か月に換算すると70万8,850円。

6,000万円のローンを返済する場合の負担率は以下のようになります。

年収1,200万円の毎月返済額と返済負担率
毎月の返済額手取り70.9万円に対する
返済負担率
変動金利
年0.525%
156,415円22.1%
全期間固定金利
年1.300%
177,889円25.1%

※金利変動がなかった場合として算出。
※借り入れ金額6,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。

年収1,200万円で6,000万円のローンを借りると、返済負担率は変動金利で約22.1%、固定金利で約25.1%となります。

固定金利では理想の返済負担率である25%をわずかに超えてしまいます。

変動金利の場合も金利上昇のリスクがあるため安心とは言い切れません。

額面収入が1,200万円の場合も、頭金を少し多めに入れて返済負担率を下げるなどの工夫が必要でしょう。

年収1,300万円の場合

年収1,300万円の手取りはおよそ910万9,244円で、一か月に換算すると75万9,104円。

6,000万円のローンを返済する場合の負担率は以下のようになります。

年収1,300万円の毎月返済額と返済負担率
毎月の返済額手取り75.9万円に対する
返済負担率
変動金利
年0.525%
156,415円20.6%
全期間固定金利
年1.300%
177,889円23.4%

※金利変動がなかった場合として算出。
※借り入れ金額6,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合。
住宅保証機構株式会社の住宅ローンシミュレーションを使用して算出。

年収1,300万円で6,000万円のローンを借りると、返済負担率は変動金利で約20.6%、固定金利で約23.4%となります。

固定・変動金利どちらの場合も返済負担率25%を下回ることができており、6,000万円のローンの返済は可能であると考えられます。

変動金利の場合は1,400万円が目安

先に説明した通り、変動金利を選択した場合には金利上昇のリスクが伴います。

そのため、変動金利を検討している方は今より金利が上昇しても支払いが可能かどうかを考えておく必要があるでしょう。

変動金利には「金利が上がっても、毎月の返済額は直前の月の125%までしか増加しない」というルールがあるため、月返済額が125%まで増加したとしても返済可能な金額を考えましょう。

変動金利で6,000万円のローンを余裕をもって返していきたいのであれば、年収1400万円程度あると安心といえます。

▼詳しくはこちら
変動金利のリスクについて

6,000万円のローンを無理なく返済するポイント

同じ6,000万円の住宅ローンでも、頭金の有無やローンの組み方によって月々の返済負担は大きく変わります。

ここでは、なるべく負担を抑えて無理なく返済するためのポイントをご紹介します。

6,000万円のローンを無理なく返済するポイント

ポイント①頭金の割合を増やす

同じ6,000万円の住宅ローンでも、金利や頭金の金額などによって月々の返済額は大きく異なります。

POINT

頭金とは、住宅購入時に物件購入価格の一部を現金で支払うお金のことです。

住宅ローンを借りる際には、住宅購入費の一定割合の頭金を準備することで優遇金利が適用され、金利が安くなる場合があります。

例えば、フラット35の場合では融資率9割以下の場合に優遇金利が適用されます。

ここでは、頭金なし(融資率9割超、優遇金利なし)の場合と600万円入れた場合(融資率9割以下、優遇金利あり)の月々の返済負担を比較してみます。

住宅の購入費に対する借入額の比率。
6,000万円の住宅を購入する際、住宅購入費の1割にあたる600万円の頭金をいれると、融資率は9割となる。

借入条件頭金なし頭金あり
(※1) 
金利
1.56%
 金利
1.30%
毎月の返済額約18.6万円約16.1万円
年間の返済額約220万円約193万円

※1:頭金600万円の場合
※全期間固定金利(フラット35)
※35年返済/元利均等返済/ボーナス払いなし
※フラット35の金利は2020年10月時点のものを記載
※シミュレーション参考サイト:「フラット35:借入希望金額から返済額を計算」(住宅金融支援機構)

頭金を入れたことで、借入額に加えて金利も低く抑えることができます。

今回のシミュレーションでは、月あたりの返済額が2.5万円も安くなっていますね。

しかし一方で、頭金を多く充ててしまい、手元資金が手薄になると家計急変時に対応できなくなる危険もあるため注意が必要です。

ポイント②繰り上げ返済を利用する

繰り上げ返済を活用することで、ローンの利息負担を抑えることが可能です。

POINT

住宅ローンの繰り上げ返済とは、住宅ローンの返済中に、まとまった資金を元金の返済に充てること。

元金が減ることにより利息負担の軽減効果がある。

繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があり、期間短縮型では完済までの期間が短くなり、返済額軽減型では毎月の返済額が安くなります。

なお、同じ金額を繰り上げ返済する場合は、「期間短縮型」のほうが利息軽減効果が大きくなります

繰り上げ返済の仕組み(返済期間短縮型)
繰り上げ返済の仕組み(返済額軽減型))

期間短縮型では完済までの期間が短くなるため、老後に住宅ローン返済を残さないという意味でも効果的です

自己資金に無理のない範囲で、コツコツと計画的な繰り上げ返済を行うことも検討しておきましょう。

ポイント③定年までに完済する

定年後は年金が主な収入源となる方が多いのではないでしょうか。

6,000万円のローンを35年で組んだ場合の月々の返済額は約18.6万円(※1)であるのに対し、平均的な年金の受給額は22万1,504円(※2)です。

定年後に収入が年金だけになった場合、定年前と同じだけの金額を返済することが厳しくなるのは明らかです。

※1 35年返済/元利均等返済/ボーナス払いなし/金利年1.56%
※2 出典:厚生労働省「平成 31 年度の年金額改定についてお知らせします」

このため、定年までの間に残りのローンを返していけるだけの十分な貯蓄を備えるか、ローンを完済しておくことが重要といえるでしょう。

理想の年収に満たない場合の対処法

説明した通り、6,000万円のローンを返していくための理想の年収は1300万円以上とかなり高くになります。

  • 年収が少し足りない……。
  • 返せるかどうか不安……。

という方は、今から紹介する対策を検討してみてください。

対処法①頭金が貯まるまで貯金する

上で述べたように、頭金を増やすことで借入金額を減らし、返済負担を減らすことができます。

一方で、手元資金を使いすぎると、不測の事態に対応できない危険性があるため注意が必要です。

そのため、今の時点で貯金が足りない場合は、頭金が貯まるまで住宅購入の時期を遅らせるのも一つの手です。

ただし、返済開始年齢が遅れることで定年までに返済が間に合わなくなることも留意しましょう。

対処法②購入する住宅を見直す

繰り上げ返済や頭金を考慮しても、6,000万円のローン返済が厳しいと思われる場合には、購入する住宅自体を再検討してみましょう。

購入する住宅を検討し直す際のチェックポイントは以下です。

  • 新築物件ではなく中古物件も検討する
  • 違うエリアで物件を探してみる
  • 注文住宅のこだわりを減らす

ちなみに、住宅購入費の平均金額はこのようになっています。

住宅購入費の平均金額

  • 新築マンション:4521万円
  • 土地付き注文住宅:4257万円
  • 建売住宅:3494万円
  • 注文住宅:3454万円
  • 中古マンション:3110万円
  • 中古戸建:2574万円

平均金額を見ても、もう少し抑えた予算で良い物件に巡り合える可能性は十分にあるといえるでしょう。

「自分自身はどのポイントなら妥協できるのか」ということを考えた上で、もう一度幅広い物件から探してみましょう。

対処法③夫婦の収入を合算する

「収入合算」では夫婦の収入を合計して返済負担率を計算するため、住宅ローンの借入可能額を増やすことができます

夫の収入だけでは6,000万円の住宅ローン審査に落ちた場合でも、夫婦で収入を合算することで審査に通るケースがあるでしょう。

ただし、収入合算の住宅ローンでは一方が連帯保証人となるため、夫婦のどちらか一方が働けなくなった場合でもローンの返済が続きます

収入が減っても住宅ローンの返済額が減ることはないため、離職や退職で収入が減った時のことも想定して慎重に検討する必要があります

対処法④世帯収入を増やす

  • 審査には通りそうだが返済していくのが不安
  • 返済負担率が25%を超えてしまいそう

という場合は、世帯収入を増やすのも一つの方法です。

妻か夫のどちらか一方が専業主婦・主夫の場合は、新たにパートとして働いたり、すでに働いている場合は労働時間を増やして収入を増やすという手もあります。

ただし、一時的にしか収入を増やせない場合は注意が必要です。

将来また収入が減っても、ローンの返済額が減るわけではありません。

「働けるうちに収入を増やしておく」ことは有効ですが、将来収入が減っても返済していけるのかどうかを考えるようにしましょう。

対処法⑤親や祖父母から資金援助を受ける

両親や祖父母から資金援助を受け、その金額を頭金に割り当てることで住宅ローンの借入金額を少なくする方法です。

一般的に年間110万円以上の贈与を受ける際には贈与税の納税が必要になりますが、住宅購入のために贈与を受ける場合かつ一定の条件を満たしていれば、最大1,500万円(※)まで贈与税が非課税になります

※1,500万円の非課税特例は、新築工事などの契約日が20210年3月31日までの方だけ(今後も税制改正の可能性あり)

消費税10%の税率で注文住宅を新築する方の非課税限度額
新築工事などの
契約締結日
省エネ住宅など(※1)左記以外の住宅
2019年4月1日~
2020年3月31日
3,000万円2,500万円
2020年4月1日~
2021年3月31日
1,500万円1,000万円
2021年4月1日~
2021年12月31日
1,200万円700万円

※1省エネ住宅とは、断熱等性能等級や耐震等級などが一定の要件を満たす住宅を指します。詳細は下記国税庁ホームぺージをご覧ください。
出典:「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」(国税庁)

親族からの贈与を受けられる場合は、上記表の金額を目安にして早めに相談しておきましょう。

本当に6,000万円の住宅ローンを返せるか考えよう

6,000万円の住宅ローンを組む際の年収目安は1,300万円~1,400万円です。

しかし、年収の目安をクリアしているからといって安心してはいけません

なぜなら、今の年収がこの先30年以上も維持できる保障はないからです。

高額な住宅ローンだからこそ、本当に返せるかどうかを現実的に考えておかなければなりません。

したがって、

「本当に返せるか」を見極めるポイント

    といった、住宅ローン以外の事情も必ず想定しておきましょう。

    いずれも非常に重要なポイントなので、それぞれわかりやすく解説していきますね。

    見極めポイント①ずっと共働きできるとは限らない

    共働きは、収入の柱が2つあり心強い反面、育児や家事との両立が難しくなりやすい働き方です。

    特に気をつけなければならないのが、
    夫婦ともにフルタイムで、子どもが未就学児(あるいはこれから子どもを作る家庭)という世帯です。

    長時間利用できる保育園のような施設とは違って、小学生を預かる学童保育の多くは18時まで。

    フルタイム勤務で通勤に1時間かかるような家庭では、夫婦のどちらかが仕事の終業時間を早くしなければなりません。

    また、万一施設の問題をクリアできても、育児と仕事との両立が負担になり、「仕事を辞めたい」「短時間勤務に切り替えたい」と感じる方も非常に多いです。

    つまり、夫婦フルタイム共働きという働き方をずっと継続していくのは、肉体的にも精神的にも大変な負担なのです。

    もちろん、共働きといってもいろんな家庭があると思います。

    例えば、

    • 近所に夫婦どちらかの実家があり、育児を手助けしてもらえる環境がある
    • 子どもがある程度大きく、手がかからなくなってきた
    • 子どもを作る予定がない
    • 夫婦フルタイムではなく、妻はパートタイムで、負担の少ない働き方を既に選択している

    という場合は共働きを継続しやすいでしょう。

    もし、将来的に妻が仕事を短くしたり、辞めたりする可能性があるのなら、借入金額を減らしつつ働ける間にしっかり貯蓄しておく対策が必要ですよ。

    見極めポイント②年収が下がることもある

    住宅ローンの返済期間となる数十年の間に、年収が上がる方もいれば、下がる方もいるでしょう。

    年収の推移は、業種や職種、今までのキャリアなどで大きく異なりますし、仕事に対するやりがいや、心身の健康状態によっても変わってきます。

    特に気をつけたいのが、多大なストレスを抱えて高年収を維持しているような場合です。

    やりがいを感じていれば問題ないのですが、強いストレスを感じている場合は要注意ですよ。

    今の仕事はしんどいし本当は辞めたいけど、返済を考えると絶対辞められない

    なんてことにならないよう、これからも今の仕事を続けられるかどうかをよく考えてみてくださいね。

    ご自身の可能性健康状態も含めて冷静に判断し、将来的に年収が下がる可能性もふまえたうえで、返済計画を立てることが大切ですよ。

    見極めポイント教育費・老後資金を貯めなければならない

    住宅ローンを組む世帯の多くは、教育費や老後資金を並行して貯める必要です。

    ただ、同じ世帯年収であっても、教育費や老後資金の必要額は異なります。
    なぜなら、世帯の貯蓄額や組む方の年齢、子どもの人数によって必要額も大きく異なるからです。

    特に気をつけなくてはならないのが、

    • 頭金や住宅ローンの諸費用、引っ越し費用などで貯蓄のほとんどを使ってしまった
    • 住宅ローンの開始年齢が40代で「あと20年の間に教育費と老後資金の積み立てが必要」
    • 子どもの人数が多く、将来的な教育費も高額になる

    という家庭です。

    上記の家庭では、返済と並行して教育費老後資金の積み立てに注力する必要があります。

    特に高年収家庭の場合、学校は私立、習い事は複数させるなど、教育費にかける費用も一般世帯より高額になりがちです。

    また、老後も現在と同様の生活水準を維持するためには、ある程度の老後資金が必要になるでしょう。

    返済額を手取り収入の25%に抑えることも大切ですが、教育費老後資金の必要額を見直し、各家庭にあったライフプランを立てることも重要なポイントです。

    まとめ

    6,000万円の住宅ローンを安心して返済するために必要な年収の目安は、1,300万円~1,400万円です。

    ただ、「年収の基準さえクリアすれば絶対に大丈夫」というわけではありません。年収はあくまでも目安だからです。

    6,000万円の住宅ローンを組む際は、下記の重要ポイントも併せてチェックしておきましょう。

    6,000万円のローンを組む際のポイント

    • 住宅ローンの返済額は、手取り収入の25%以内に抑えること
    • 高額な住宅は、維持する費用も高くなるので要注意
    • 借入可能な上限額と無理なく返せる金額は異なるため、「現実的に無理なく返済できる金額はいくらなのか」を冷静に考えなければならない
    • 将来的な収入減少の可能性や、教育費、老後資金の必要額もふまえて返済計画を立てること

    現状6,000万円の住宅ローンを組める年収があっても、将来どうなるかは誰にもわかりません。

    あらゆる可能性をふまえたうえで、無理のない返済計画を組むことが大切ですよ。

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