松井証券は単元未満株で1株から買える?買付・売却・移管方法や手数料など
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- 松井証券で単元未満株の取引ってどうやるの?
- 松井証券での単元未満株の移管のやり方は?
松井証券では、単元未満株の新規購入ができません。
1株から買える証券会社を探している人は「楽天証券」や「SBI証券」のような、単元未満株サービスを提供している証券会社を選びましょう。
ただし、保有銘柄が株式分割することでできた単元未満株や、他の証券口座から移管してきた単元未満株は、松井証券で保有可能です。
この記事では、松井証券が取り扱う単元未満株サービスの特徴や、売り方・移管方法を紹介します。
2022年11月9日時点の情報を掲載しています。
行政書士/ファイナンシャルプランナー / 青野行政書士事務所
監修者青野泰弘
同志社大学法学部卒業後、国際証券に入社。
その後、UFJキャピタルマーケッツ証券、トヨタファイナンシャルサービス証券(現:東海東京証券)、オリックスフィナンシャルプロダクツ、コスモ証券にて、債券の引き受けやデリバティブ商品の組成などに従事。
2012年に、FPおよび行政書士として独立。2017年日本FP協会相談員、2018年日本FP協会広報スタッフを担当。
▼保有資格
日本証券アナリスト協会検定アナリスト(CMA)
プライマリープライベートバンカー
行政書士
ファイナンシャルプランナー(CFP®)イーデス編集部 / 株式会社エイチームフィナジー
編集者小林 梨沙
1989年生まれ、愛媛県松山市出身。
大学卒業後、株式会社ブリッジインターナショナルに入社。外資系教育サービス会社にて、薬機法や品質マネジメントシステムのインサイドセールスを担当。その後、スーパーバイザーとして、日系大手企業のインサイドセールスプロジェクトの立ち上げを行う。
2019年に株式会社エイチームフィナジーに入社。FX、新規事業開発部を経て、イーデスの編集者に就任。
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松井証券の単元未満株の特徴・取引ルール
単元未満株とは、1単元(取引単位)に満たない株式のことで、1単元が100株の銘柄の場合、1株から99株が単元未満株となります。
松井証券は、単元未満株の新規買付ができないので、1株から株を購入することができません。
1株から買える証券会社で取引したい人は、「楽天証券」や「SBI証券」など、単元未満株・ミニ株が買える証券会社を検討してください。
なお、松井証券ですでに保有している銘柄が単元未満株になってしまった場合や、他の証券会社から単元未満株を移管した場合には、取引可能です。
取引ルールについて確認していきましょう。
松井証券の単元未満株サービスの特徴
取引できる銘柄
松井証券で取引できる単元未満株は、株の現物取引の可能銘柄に準じており、以下の各市場に上場する商品を取扱っています。
取扱っている市場 | ・東京証券取引所 ・名古屋証券取引所 ・福岡証券取引所 ・札幌証券取引所 |
---|---|
取扱商品 | ・上場株式 ・ETF(上場投資信託) |
取引できない銘柄 | ・整理銘柄 ・ETN(上場投資証券) ・REIT(不動産投資信託) ・ベンチャーファンド ・外国籍上場投資信託 |
取引できる注文
現在、松井証券で行うことができる単元未満株の取引は、以下の通りとなっています。
買付 | |
---|---|
売却 | (※1) |
移管 (入庫) | (※2) |
単元株まで の買い増し | (※3) |
※1:単元未満株の売却は市場では取引不可、売却注文は委託先の証券会社に取次
※2:他社の証券会社や特別口座からの入庫が可能
※3:単元株までの買増は買増可能銘柄のみ、買増可能銘柄かどうかは個別確認が必要
松井証券では、単元未満株の買付注文はできません。
一方、委託証券会社に取り次ぐことで、成行でのみ売却注文が可能です。
ただし、売却する場合は、その単元未満株のすべての売却となります。
例えばある銘柄の単元未満株を50株保有している場合、50株すべての売却となり、「10株だけ売却する」などの部分売却ができません。
また、松井証券の取扱銘柄であれば、他の証券会社に預けている単元未満株を松井証券に入庫することが可能です。
株券電子化前に、ほふり(証券保管振替機構)に預託されなかった、特別口座に預けている単元未満株も、松井証券に移管することができます。
単元未満株を松井証券に移管する手続き
- 現物の株式と同様に、移管元の証券会社に「振替出庫の依頼書」を請求
- 必要事項に記入
- 移管元の証券会社に提出
なお、移管元の証券会社で手数料がかかる場合がありますが、松井証券の移管手数料負担サービスを利用すると、移管元に支払った手数料は、松井証券が負担してくれます。
さらに、松井証券では、現在保有している単元未満株の銘柄を単元株まで買い増しをすることが可能ですが、買い増し可能銘柄かどうかは、電話で松井証券に連絡し、個別に問い合わせてから注文する必要があります。
取引手数料
約定代金×0.5%(税込0.55%)
※1約定ごとに手数料がかかる
※最低手数料なし
※インターネット経由、かつNISA口座の場合は無料
※電話での取引手数料は、約定代金×1%(税込1.1%)
松井証券の単元未満株の取引手数料は、現物の株式取引とは、別の料金体系となっており、1約定ごとに手数料がかかります。
なお、松井証券は、単元未満株の取引手数料は、「1注文あたりの約定代金×0.6%(税抜)」となっていましたが、2020年8月17日約定分より手数料が値下げされました。
注文時間・約定価格
注文受付時間 | 約定価格 | 約定反映時間 |
---|---|---|
9:00~10:59 | 前場の終値を基準に、一定の値を差し引いた価格 | 約定は11:45以降に画面反映 ※前場に取引がない場合や特別気配で前場が終了した場合は、11:00~14:30の注文として引き継ぎ |
11:00~14:30 | 終値を基準に、一定の値を差し引いた価格 | 約定は15:15以降に画面反映 ※前場、後場ともに取引がない場合や特別気配で前場が終了した場合・比例配分が行われた場合は、注文が失効 |
単元未満株は、一度注文すると取り消しができません。
株式分割により得られる新株が単元未満株の場合、権利付最終日17:00以降に、売却可能となります。
約定価格は、終値から、松井証券が定めている一定の値を差し引いて計算されます。
具体的に、いくら差し引かれるのか知りたい場合は、松井証券に問い合わせる必要があります。
例えば、終値が1,000円の場合、差し引かれる値は「15円」となっています(2021年2月8日現在)。
また、単元未満株は、可能な売却注文回数が決められており、1営業日あたり約50件が上限です。
これ以上の注文が発注された場合、当該注文を「失効」とされることがあります。
松井証券で単元未満株を売却する方法
松井証券で、単元未満株の売却取引を行う手順と注文時間・約定価格について説明します。
まず、インターネットでの売却手順は以下の通りです。
STEP.1
お客様サイト【株式取引】-【単元未満株売】画面を開く
STEP.2
【単元未満株売却注文入力】画面から売却したい銘柄の「売」ボタンを押す
STEP.3
取引暗証番号を入力して「注文する」ボタンを押す
インターネットで単元未満株を売却したい場合、松井証券のお客様サイトから注文が可能です。
しかし、松井証券の運営する「ネットストック・ハイスピード」「株touch」と呼ばれるアプリ・システム上では単元未満株の注文を出すことができません。
単元未満株の入庫方法
(他証券口座から松井証券口座へ移管)
松井証券では、ほふり(証券保管振替機構)を利用して他の証券口座で保有する株式・投資信託を松井証券口座に移管することができます。
入庫の場合、松井証券の手数料は無料で、移管元の他証券会社で手数料が発生した場合も移管手数料負担サービスがあります。
※参照元:入庫|松井証券
単元未満株の入庫手続きの流れ
基本的に入庫は外部にある株を松井証券の口座に移管させることになるので、株を預けている他証券会社や信託銀行(特別口座)での手続きも必要になります。
STEP.1
必要書類の取り寄せ
※「振替出庫」の依頼書
STEP.2
加入者口座コードの確認
STEP.3
振替元が特定口座・一般口座かを確認
STEP.4
書類記入して株式等を預けている証券会社へ提出
ステップ1:必要書類の取り寄せ
※「振替出庫」の依頼書
他の証券会社に預けている場合、振替したい単元未満株を預けている証券会社から「振替出庫」の依頼書をもらう必要があります。
ただし、注意点として松井証券に入庫可能な銘柄は限られている点があります。
東京証券取引所(プライム・スタンダード・グロース)・名古屋証券取引所(プレミアム・メイン・ネクスト)・福岡証券取引所(福証単独上場銘柄のみ、Q-Board含む)・札幌証券取引所(札証単独上場銘柄のみ、アンビシャス含む)に上場している、または上場承認されている新規公開銘柄に限られています。
信託銀行などの特別口座に預けている場合は、松井証券の一般口座へ株式振替が必要になります。
保有銘柄の株主名簿管理人である信託銀行や証券会社で手続きする必要がありますが、松井証券で手続きの取次ぎにも対応してもらうことができます。
ステップ2:加入者口座コードの確認
入庫に必要となる書類には「加入者口座コード」の記載枠があるため、松井証券のお客様サイトでコードの確認が必要です。
サイト上部にある口座管理から登録情報をみると、登録されている加入者口座コードの確認ができます。
※参照元:入庫|松井証券
未登録になっている場合は、同じ画面上にある「加入者口座コード登録」で発行することができますが、登録完了まで数日かかる点に注意が必要です。
ステップ3:振替元が特定口座・一般口座かを確認
振替元の口座次第で、入庫時の口座が異なってきます。
基本的には特定口座に預けている株式は特定口座に、一般口座に預けている株式は一般口座への入庫になります。
ただし、特定口座にある株式でも振替元である証券会社で事前手続きすれば、一般口座への振替もできます。
ステップ4:書類記入して株式等を預けている証券会社へ提出
最後に書類提出して手続き完了となりますが、入庫の場合、依頼書に記載する振替先(受方)の口座情報は松井証券になります。
口座管理機関名 (証券会社) | 松井証券 |
---|---|
部支店名 | 本店 |
部支店コード | お客様の部店コード(※1) (056など数字3桁) |
口座番号 | お客様のログインID(数字8桁) ※7桁のログインIDの場合、先頭に「0」を追加した8桁を記入 |
口座名 | お客様のお名前 |
加入者口座コード | 21桁の番号(※2) 1256060+部店コード(3桁)+顧客コード(※1)(6桁)+00010 |
機構加入者コード | 1256060 |
本店の所在地 | 東京都千代田区麹町1-4 半蔵門ファーストビル |
※1:部店コード、顧客コードは、口座開設完了通知・取引報告書に記載されている。
※2:STEP2で確認した「加入者口座コード」
※参照元:入庫|松井証券
依頼書に記載された口座に入庫されるので、誤字・脱字も含めて間違えないように確認しておきましょう。
単元未満株の移管手数料負担サービス
他証券会社にある株式・投資信託を移管させるためには手数料が必要になりますが、松井証券には全額負担サービスがあります。
ただし、自動で負担してくれるのではなく、自分がいくら移管手数料を払ったのかが分かる書類を振替入庫完了日の翌月末までに松井証券に提出することが条件になります。
※参照元:入庫|松井証券
入庫手続完了日の翌日にお客様サイト内(株式取引>現物売>資産状況>残り残高一覧)の「保有株式一覧」に反映されているか確認しましょう。
移管手数料負担サービスの必要書類
移管手数料負担サービスを利用するには、移管元となる証券会社に下記がわかる書類請求する必要があります。
また、移管手数料を証明する書類としては、手数料の受領書、領収書、取引履歴などで移管手数料が分かる画面コピーなどが使えます。
必要事項
- 移管した日
- 移管した株式および投資信託の銘柄・株数
- 移管手数料
- 移管元の口座名義
- 移管元の証券会社名
- 移管先の証券会社名(松井証券)
単元未満株の出庫方法
(松井証券口座から他証券口座へ移管)
松井証券から他証券会社に株式などを移管することができますが、手数料がかかる場合があります。
株式出庫は原則無料となるも、投資信託の出庫には1銘柄あたり税込3,300円が必要になります。
STEP1 | 松井証券に口座振替依頼書の郵送を依頼(またはダウンロード) |
---|---|
STEP2 | 必要事項を記入して松井証券に返送 |
出庫は松井証券指定の口座振替依頼書があるので、内容にあわせて必要事項を記入して提出するシンプルな手続きで終わります。
ただ、振替先は特定口座・一般口座など異なる口座区分での振替はできませんので注意です。
松井証券の特定口座からは他証券会社の特定口座、一般口座からは一般口座への振替に限られています。
また、券面として保有する銘柄の現物出庫もできない点に注意しておきましょう。
松井証券の単元未満株の取引に関わる注意点
松井証券で単元未満株の取引を検討している、これから行いたい場合、気を付けておきたい注意点を紹介していきます。
松井証券の単元未満株取引に関わる注意点
注意点1:松井証券では新規で単元未満株を買えない
松井証券では、単元未満株/ミニ株の新規買付注文がサービス対応していないためできません。
株式分割で保有することになった単元未満株や、他証券会社から移管してきた株であれば、一括売却や1単元までの買い増しをすることができます。
特定銘柄の1株だけ買いたい人は、「楽天証券」や「SBI証券」などの単元未満株サービスを展開している証券会社を選びましょう。
注意点2:松井証券での単元未満株の取扱銘柄は決められている
松井証券では単元未満株の取扱銘柄が決められている点に注意が必要です。
基本的に東京証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所といった主要取引所に上場している銘柄、上場承認されている新規公開銘柄は取扱対象です。
しかし、整理銘柄などには入庫受付期限があったりと全銘柄が対象となるわけではありません。
また、単元未満株のみの入庫は断られる場合もあるので事前に確認しておきましょう。
注意点3:単元未満株は取引手数料が割高になる
松井証券の単元未満株の売却手数料は、「約定代金×0.5%(税込0.55%)」です。
単元未満株の売買が可能な他の証券会社と比べて、特段に安いということはなく、約定金額によっては高額になるケースがあります。
例えば、SBI証券では売買手数料は無料で、スプレッドもなしという手数料体系になっています。
コストを抑えた単元未満株取引を行いたい人はSBI証券を利用するようにしましょう。
公式サイトはこちら
松井証券の単元未満株に関するよくある質問
単元未満株の取引は松井証券のアプリでもできますか?
松井証券には「ネットストック・ハイスピード」「株touch」といった取引ツール・アプリが用意されていますが、単元未満株の取引は利用できません。
また、単元未満株を他証券口座から入庫したい場合は、今保有している証券会社での手続きが必要になるので注意しましょう。
まとめ
現在、松井証券をメインの証券会社として投資を行っている場合、単元未満株については、売却したり、単元株まで買い増ししたりすることが可能です。
単元未満株の取引をする際には、普段使用している松井証券のお客様サイトから注文することができるので、操作方法も分かりやすく簡単でしょう。
単元未満株を保有していたり、他社から移管したいと考えていたりする人は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。