50代の中高年薬剤師でも転職できる!求人の探し方や注意点を解説
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中高年薬剤師の転職は「若手と比較されて不利になりそう」「内定をもらえないのでは……」など、不安な点も多いと思います。
実際に50代以上の転職は難易度が高いため、内定を獲得するためには対策が必須です。
そこで本記事では、中高年の薬剤師が後悔のない転職を実現できるよう、おもに以下の内容について解説します。
- 中高年薬剤師が求人を選ぶ際のポイント
- 中高年薬剤師がスムーズに内定をもらうコツ
- 中高年薬剤師が転職する注意点とリスク
記事後半では、転職以外の選択肢も解説しているので「転職すべきかどうか迷っている」という方もぜひ参考にしてください。
50代以上の転職は難易度が高い
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難易度が高い?中高年薬剤師の転職事情
結論からお伝えすると、中高年薬剤師の転職難易度は高い傾向にあります。
以下は薬剤師以外も含めた調査ですが、転職成功者の割合は39歳までが多く、40代以上は少ないことがわかります。
- (引用元
- doda)
転職市場はポテンシャルのある若手が有利になりやすく、定年間近で人件費も高い中高年は不利になってしまうことが多いです。
「薬剤師は需要が高いから簡単に転職できる」と考える人もいますが、中高年薬剤師の場合は内定獲得に難航する可能性もあります。
スムーズに転職先を見つけるためには、「採用の可能性がある案件」に絞って求人を探すことが重要です。
中高年薬剤師が転職先を探す際のポイント
中高年薬剤師の転職は難易度が高いため、内定を獲得しやすい求人を選んで応募することが大切です。
ここでは、転職先を探す際のポイントを解説するので、ぜひ転職活動前に目を通してみてください。
中高年薬剤師が転職先を探すポイント
ポイント1.人手不足の調剤薬局・ドラッグストアを狙う
内定の可能性を高めるためには、人手不足の調剤薬局やドラッグストアを狙うのがおすすめです。
以下のような店舗は慢性的な人手不足に悩んでいるケースも多く、中高年でも採用の可能性があります。
- 中小規模の薬局・DgS
⇒認知度が低い中小薬局・DgSは応募が少なく、人手不足の店舗も多い - 地方の店舗
⇒薬剤師の人口は都市部に集中しており、地方では人材不足の店舗も多い
上記のような職場では、中高年を積極的に採用しており「40~50代が活躍」などと記載された求人も多いです。
- (引用元
- ファルマスタッフ|2022年12月時点)
なお、求人に「40代」「50代」「60代」のワードが入っている案件は中高年でも採用の可能性があるので、積極的にチェックすることをおすすめします。
病院や企業への転職は難しい
病院や企業は求人数が少なく、転職難易度が高いので注意が必要です。
転職サイト「ファルマスタッフ」が保有する求人を見ても、病院・企業の求人は少ないことがわかります。
調剤薬局 | 44,735件 |
ドラッグストア | 6,736件 (調剤あり、OTCの合計) |
病院・クリニック | 921件 |
企業 | 556件 |
※2022年12月時点
また、病院や企業は競争率が高く、ポテンシャルのある若手がライバルとなりやすいので、未経験から転職するのはかなり難しいでしょう。
中高年薬剤師が転職する場合は、求人数が多く比較的転職しやすい調剤薬局やドラッグストアを選ぶことをおすすめします。
ポイント2.パートやアルバイトの仕事も検討する
中高年薬剤師がスムーズに転職するためには、パートやアルバイトとして働くことも検討するのがおすすめです。
中高年薬剤師の場合、定年までの勤務年数がそれほど長くありません。
そのため「採用コストがかかる正社員として採用するのはちょっと……」と躊躇したり、「採用するなら若手を!」と考える職場も多いです。
一方、パートやアルバイトであれば、正社員と比べて採用コストがかからないため、中高年を積極的に採用している職場も多くあります。
たとえば、転職サイト「ファルマスタッフ」では、「50代以上歓迎」と記載された求人が見受けられました。
- (引用元
- ファルマスタッフ|2022年11月時点)
中高年の転職では、正社員にこだわりすぎて転職活動が長期化するケースも多いので、パートやアルバイトとして働くことも検討しましょう。
ポイント3.経験を活かせる職場を選ぶ
中高年の薬剤師が異業種・異職種へ転職するのは難しいため、経験を活かせる職場を選ぶことをおすすめします。
採用側の多くは50代に「第一線で働ける即戦力」を期待しているため、スキルや経験がない状態では採用されない可能性が高いです。
例えば、薬局勤務の経験しかない50代が製薬会社や病院の求人に応募しても採用は見込めません。
一方、同業種・同職種への転職であれば「即戦力になる」と判断され、年齢が高くても内定を獲得できる可能性があります。
以下に経験別の転職難易度の目安をまとめたので、ぜひ転職の方向性を決める参考にしてください。
調剤薬局の経験 |
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調剤併設DgSの経験 |
|
病院の経験 |
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OTC専門DgSの経験 |
|
製薬会社・SMOの経験 |
|
※上記はあくまでも一般的な傾向であるため、参考までにご覧ください。
ポイント4.譲れない条件以外は妥協する
中高年薬剤師がスムーズに転職するためには、譲れない条件以外は妥協することも大切です。
勤務条件や待遇に複数の希望がある方は多いですが、全てを網羅する転職先はなかなか見つかりません。
特に中高年薬剤師は「定年までの勤務年数が短い」「人件費が高くなりやすい」といった理由から、転職が難しい傾向にあります。
希望条件にこだわりすぎると、思うように内定を獲得できない可能性もあるため、譲れない条件以外は妥協することも検討しましょう。
以下のように希望条件を切り分け、譲れない条件を満たす職場に転職すれば、後悔のない転職を実現できるはずです。
譲れない条件 |
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---|---|
妥協できる条件 |
|
定年の年齢も確認しておこう
定年の年齢は職場によって異なります。
おもに「65歳が定年のケース」と「60歳が定年で再雇用制度を設けているケース」があるので、応募前に確認しておきましょう。
中高年薬剤師の転職には「薬剤師転職サイト」の利用がおすすめ
中高薬剤師の転職は難易度が高いため、「薬剤師転職サイト」に転職活動をサポートしてもらうことをおすすめします。
薬剤師転職サイトを利用すれば、年齢や経験にマッチする求人を紹介してもらうことが可能です。
また、応募書類の作成や選考対策も手厚くフォローしてくれるため、内定の可能性も高まるでしょう。
ここからは、数ある転職サイトのなかでも特におすすめの3社を紹介するので、ぜひ気軽に利用してみてください。
サイト名 | おすすめの人 |
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ファルマスタッフ |
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マイナビ薬剤師 |
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ファーマキャリア |
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本記事で紹介する3社は「薬剤師転職サイトおすすめ10選!職場・雇用形態別」から、さらに厳選した転職サイトです。
そのほかの転職サイトもチェックしたい方は、ぜひ上記の記事もご覧になってみてください。
調剤薬局に転職するなら「ファルマスタッフ」
- (引用元
- ファルマスタッフ)
調剤薬局の求人を探したい場合は、「ファルマスタッフ」の利用がおすすめです。
ファルマスタッフは、大手「日本調剤」のグループ企業が運営しているサイトで、調剤薬局の求人数は業界トップクラスです。
「残業なし」や「高給与(600万円以上)」の案件も多いので、自分に合う求人を見つけやすいでしょう。
また、対面でじっくりキャリア相談にのってくれる点も魅力のひとつです。
調剤薬局に転職したい方、キャリアや転職について相談したい方は、ぜひ利用してみてください。
ファルマスタッフ|基本情報
運営会社 | 株式会社メディカルリソース |
---|---|
公開求人数 | 約51,800件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
(最終更新:24年12月時点)
ドラッグストアに転職するなら「マイナビ薬剤師」
- (引用元
- マイナビ薬剤師)
ドラッグストアへの転職を考えている場合は「マイナビ薬剤師」がおすすめです。
マイナビ薬剤師は調剤薬局以外の求人も豊富に保有しており、調剤併設ドラッグストア・OTC専門ドラッグストアの案件が充実しています。
首都圏以外の案件も充実しているので、地方にお住まいでも希望に合う求人を見つけやすいでしょう。
また担当者が面接に同行してくれるサポートがあるので、面接に自信がない方も安心です。
ドラッグストアへの転職を希望する方や、地方で転職を考えている方は、ぜひ利用してみてください。
マイナビ薬剤師|基本情報
運営会社 | 株式会社マイナビ |
---|---|
公開求人数 | 非公開 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
(最終更新:24年12月時点)
希望条件にこだわりたいなら「ファーマキャリア」
- (引用元
- ファーマキャリア)
年収・シフトなどの条件にこだわりたい場合は「ファーマキャリア」の利用がおすすめです。
ファーマキャリアでは、単に求人を紹介するだけでなく、職場に条件交渉をして求職者の希望にベストマッチする求人をつくりあげてくれます。
「できるだけ現職と同条件で転職したい」といった希望にも寄り添ってくれるので、他社でよい求人が見つからなかった方にもおすすめです。
またファーマキャリアではコンサルタントの教育を徹底しており、ヒアリング力や交渉力は一流です。
条件交渉なども安心して任せられるので、希望条件にこだわりたい方はぜひ利用してみてください。
ファーマキャリア|基本情報
運営会社 | エニーキャリア株式会社 |
---|---|
公開求人数 | 約40,200件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
(最終更新:24年12月時点)
中高年薬剤師が押さえておくべき!転職の注意点
薬剤師は50代以上でも転職できますが、転職の際には「中高年ならではの注意点」もあります。
あらかじめ注意点やリスクを把握しておかなければ、転職後に「こんなはずではなかった……」と後悔してしまう可能性があるので、注意が必要です。
ここでは、中高年薬剤師が転職する際の注意点を解説するので、転職前に目を通しておきましょう。
中高年薬剤師が転職する際の注意点
注意点1.体力的な負担を感じやすい
中高年薬剤師が転職する場合、体力的な負担を感じやすいです。
50代になると体力の衰えを感じ、以前は問題なくこなしていた業務を負担に感じやすくなります。
特に処方箋枚数が多い職場では、忙しかったり、残業が多いケースも少なくありません。
転職後は環境に馴染むまで負担がかかりやすいので、十分注意が必要です。
体力に自信がない場合は、あらかじめ業務量や残業時間を把握しておきましょう。
忙しさや残業時間については自力でリサーチするのが難しいので、転職サイトのアドバイザーに情報提供してもらうことをおすすめします。
処方箋枚数を確認!
体力的な負担を考慮する場合は、処方箋枚数にも着目しましょう。
厚生労働省の省令では「処方箋枚数が平均40枚/1日に対し、1人の薬剤師を配置する」と規定されており、「40枚」がひとつの区切りになっています。(参考元:厚生労働省)
40枚以上になると忙しさを感じる可能性があるので、自信がない場合は「処方箋枚数が30枚以下/1日」の職場を選ぶのがよいでしょう。
なお、処方箋枚数については求人票の詳細に記載されていることが多いので、求人探しの際に着目してみてください。
注意点2.年収が下がる可能性がある
50代以上の中高年薬剤師が転職する場合、年収が下がってしまう可能性にも注意が必要です。
定年が近い中高年薬剤師の転職では、現職と同条件で採用されることは少なく、どうしても年収が下がってしまうケースが多いです。
50代は年収がピークを迎えるタイミングなので、数十万円単位で大幅に年収がダウンしてしまうことも考えられるでしょう。
- (参考元
- 令和3年賃金構造基本統計調査|厚生労働省)
特に転職によって業種やポジションが変わる場合は年収が下がりやすいので、十分注意してください。
現職で満足のいく年収をもらっているのであれば、転職を見送ることも手段のひとつです。
注意点3.転職活動が長期化しやすい
中高年薬剤師が転職する際は、転職活動が長期化する可能性があります。
冒頭でもお伝えしたとおり、多くの職場ではポテンシャルのある若手薬剤師の需要が高く、50代向けの求人はあまり多くありません。
そのため「希望の求人が見つからない」「内定をもらえない」といった理由で、転職活動が予想以上に長引く可能性があります。
実際に、転職サイト「enミドルの転職」の調査データを見ると、転職活動期間は年齢とともに長くなり、50代では約半数が入社までに半年以上かかっています。
- (引用元
- enミドルの転職)
上記は薬剤師に限定したデータではありませんが、薬剤師の転職傾向も同様と推測できます。
できるだけスムーズに転職するためには、「複数の求人に同時に応募する」といった対策が必要になるでしょう。
現職を退職するのは「内定を獲得してから」
精神的・金銭的に余裕をもって転職活動できるよう、現職は「内定を獲得してから」退職することをおすすめします。
退職してから転職活動を行った場合、なかなか内定を得られず焦ってしまい、希望とかけ離れた職場に転職してしまうリスクがあるので注意してください。
注意点4.職場に馴染むまで時間がかかりやすい
同じ職場で長く勤めている場合は、転職先に馴染むまで時間がかかりやすいです。
特に中高年薬剤師の転職では、同僚や上司が年下になるケースが多く、コミュニケーションに悩んでしまうことも少なくありません。
場合によっては、職場に馴染めないことがストレスとなり心身に支障を及ぼす可能性もあるので、注意が必要です。
人間関係やコミュニケーションに不安がある場合は、現職に留まることも検討したほうがよいでしょう。
なお、転職を決断している場合は、以下のようなポイントを意識してコミュニケーションをとることをおすすめします。
- 年下の同僚・上司に対し謙虚に接する
- 知識や経験をひけらかさない
- 挨拶など積極的にコミュニケーションをとる
「転職先では自分が新人」という意識でコミュニケーションを図りましょう。
不安があるなら現職に留まることも検討しよう
ここまで解説したとおり、中高年薬剤師の転職にはリスクも伴います。
転職サイト「薬キャリ」のアンケート調査を見ると、転職を後悔した経験を持つ40~50代も少なくありません。
- (引用元
- 薬キャリ)
同アンケートでは、特に人間関係や年収について「失敗した」と感じている薬剤師が多いようです。
先ほども解説したように、中高年の転職では年収が大幅にダウンしたり、職場に馴染めない可能性もあるので十分注意が必要です。
もし「転職して後悔したくない」「環境を変えるのは不安」と感じるのであれば、現職に留まることも検討しましょう。
転職活動は、あくまでも現状の問題を解決する手段のひとつです。
抱えている悩みが転職せずに解決できる可能性があるならば、まずは今の職場で改善を図るのがよいでしょう。
以下に悩み別におすすめの記事をまとめたので、当てはまる悩みがあれば確認してみてください。
まとめ
中高年薬剤師の転職は若手と比較して不利になりやすいので、対策が必要です。
転職活動を行う際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 人手不足の調剤薬局・ドラッグストアを狙う
- パートやアルバイトの仕事も検討する
- 経験を活かせる職場を選ぶ
- 譲れない条件以外は妥協する
また、転職活動をスムーズに進めるためには、求人紹介や選考対策を行ってくれる「転職サイト」の利用をおすすめします。
以下の3社は「転職活動を手厚くサポートしてくれる」と評判なので、ぜひ利用してみてください