ブランクのある薬剤師が再就職するコツ!おすすめの職場や勉強法を解説
最終更新日:
提携各社(株式会社リクルート・株式会社マイナビ等)のアフィリエイト広告を含みます
また当サイトで得た収益は、サイトを訪れる皆様により役立つコンテンツを提供するために、情報の品質向上・ランキング精度の向上等に還元しております。※提携機関一覧
子育てなどが一段落し、再就職を考える薬剤師は多くいます。
ブランクがあると「働き口が見つからないのでは?」と不安になるかもしれませんが、薬剤師は需要が高いため比較的再就職しやすい傾向にあります。
ただし、ブランク期間が長い場合は必要な知識が抜け落ちている可能性があるので、フォロー体制が整っている職場を選ぶことが重要です。
そこで本記事では、ブランクのある薬剤師がスムーズに再就職できるよう、以下の内容について解説します。
- ブランクのある薬剤師が再就職先を探ぶコツ
- 内定を取得するためのポイント
- 再就職前に準備しておくべきこと
記事後半ではブランク明けの勉強方法なども解説しているので、ぜひ本記事を読んで再就職の準備をしてみてください。
※定年後の再就職について知りたい方は、「定年後の60代薬剤師におすすめの再就職先!求人の見つけ方も解説」をご覧ください。
求人探しには転職サイトを利用しよう
気になる内容をタップ
薬剤師はブランクがあっても再就職しやすい
薬剤師は需要が高いため、ブランクがあっても再就職しやすい傾向にあります。
実際に令和4年9月分の有効求人倍率をみると、全体の倍率が1.20倍であるのに対し、医師・薬剤師等は2.0倍と需要が高い状況であることがわかります。(参考元:一般職業紹介状況P7|厚生労働省)
以下のように「ブランク可」の求人も多いため、働いていない期間があっても十分再就職できる可能性があるでしょう。
- (引用元
- ファルマスタッフ|2022年11月時点)
ただし、ブランクの期間によって再就職の難易度は異なります。
ブランク期間 | 説明 |
---|---|
1年半以内 | 比較的スムーズに再就職しやすい 必要な技術や知識もあまり抜け落ちていないと考えられる |
1年半~3年以内 | 「ブランクがある」と判断されやすい 新人扱いされたり、選考で不利になる可能性がある |
3~5年以上 | ほとんどの場合「ブランクがある」と判断される 未経験者扱いされたり、なかなか内定を獲得できない可能性がある |
※ブランク期間が1年半以内でも、診療報酬改定や法改正があった場合は知識のアップデートが必要です。
記事後半「ブランクのある薬剤師が再就職前に準備すべきこと」では、勉強方法や情報収集の仕方を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
ブランクのある薬剤師が再就職を成功させるためには「内定を掴みやすく、無理なく働ける職場」を選ぶことが大切です。
ブランクのある薬剤師が再就職先を選ぶポイント
薬剤師はブランクがあっても再就職しやすい職業ですが、求人選びに失敗すると思うように内定を得られない可能性があります。
また、新人をフォローする余裕がない忙しい職場に入職してしまうと、想像以上に負担がかかったり、業務を習得できない恐れもあるので注意が必要です。
ここでは、ブランクのある薬剤師が再就職先を選ぶポイントを解説するので、求人探しの前に目を通してみてください。
再就職先を選ぶポイント
選び方1.無理なく働ける職場を選ぶ
ブランク明けの体力的・精神的負担を軽減するためには、無理なく働ける職場を選ぶことが大切です。
収入面や安定性を考えて正社員での再就職を考える方も多いですが、いきなりフルタイムで働くのは負担がかかりやすいです。
特に子育てと仕事を両立する場合はハードになりやすいので、正社員以外の雇用形態で働くことも検討しましょう。
以下におすすめの雇用形態をまとめたので、参考にしてください。
雇用形態 | おすすめの人 |
---|---|
正社員 | 時間や体力に余裕がある人におすすめ ・収入・雇用が安定している ・キャリアを積みやすい ・フルタイムで働くのが一般的 ・他と比較して残業や休日出勤が発生しやすい |
パート | 短時間・扶養内で働きたい人におすすめ ・労働時間やシフトを調整しやすい ・求人数が多い ・転勤はなく同じ勤務先で働けるケースが多い ・キャリアアップは難しい |
派遣 | ブランク期間が短い人におすすめ ・即戦力が求められる ・高時給の求人が多い ・働き方の自由度が高い ・人手不足で忙しい現場が多い |
それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分のライフスタイルに合う働き方を考えてみてください。
注意!年収は下がる可能性が高い
ブランク明けで再就職する際、年収は前職より下がる可能性が高いです。
ブランクの期間にもよりますが、1年半以上ある場合は「即戦力としては働けない」と判断され、給与が低くなってしまうことが多いです。
前職でキャリアを積んでいた場合は数十万円単位で年収が下がってしまう恐れもあるので、あらかじめ把握しておきましょう。
選び方2.「ブランク可」の求人を選ぶ
再就職先を探す際は、求人票を確認して「ブランク可」「ブランク歓迎」などと記載されている案件を選びましょう。
たとえば、以下のような案件はブランクがあっても内定を獲得できる可能性があります。
- (引用元
- ファルマスタッフ|2022年11月時点)
「ブランク可」「ブランク歓迎」の職場はブランクに理解があり、フォロー体制が整っていることが多いです。
一方で、以下のような文言が記載されている求人は即戦力を求めていると考えられるため、避けることをおすすめします。
- 即戦力募集
- スキル・経験を活かせます
- 経験者募集
なお、転職サイト「ファルマスタッフ」では、「ブランク可」の条件を設定して求人を検索できるので、ぜひ活用してみてください。
処方箋枚数にも着目しよう
忙しい職場を避けるためには、処方箋枚数にも着目しましょう。
厚生労働省の省令では「処方箋枚数が平均40枚/1日に対し、1人の薬剤師を配置する」と規定されており、「40枚」がひとつの区切りになっています。(参考元:厚生労働省)
40枚以上になると忙しさを感じる可能性があるので、調剤未経験の場合は「処方箋枚数が30枚以下/1日」の職場を選ぶのがよいでしょう。
処方箋枚数については求人票の詳細に記載されていることが多いので、求人探しの際に着目してみてください。
選び方3.調剤薬局やドラッグストアを狙う
できるだけスムーズに内定を獲得したいのであれば、調剤薬局やドラッグストアの求人を狙うのがおすすめです。
店舗数が多い調剤薬局やドラッグストアは求人数が豊富であり、以下のような「ブランク可」の案件も多い傾向にあります。
- (引用元
- ファルマスタッフ|2022年11月時点)
人手不足の職場で薬剤師を強く欲している職場も多いため、ブランクがあっても比較的内定をもらいやすいでしょう。
一方で、競争率の高い病院や企業は再就職の難易度が高い傾向にあります。
特に総合病院など大きな病院ではポテンシャルのある若手が採用されやすく、ブランクがある中途の薬剤師は不利になりやすいです。
専門性を求められる場合も多いので、ブランク明けの負担を考慮するのであれば調剤薬局やドラッグストアへの再就職を検討したほうがよいでしょう。
調剤経験がない場合は……
調剤経験がない場合は、ブランクOKかつ「調剤未経験可」と記載されている求人を選びましょう。
また、調剤業務を避けたいのであれば「OTC専門のドラッグストア」で働くことも手段のひとつです。
選び方4.教育制度が整っている職場を選ぶ
無理なく仕事に順応するためには、教育制度や研修制度が整っている職場を選ぶことも重要です。
ブランク明けはどうしても知識が抜け落ちていることが多いので、周囲にフォローしてもらいながら知識とスキルを身につけていく必要があります。
そのため、以下のような教育制度が整っている職場を選んだほうがよいでしょう。
- 配属前の導入研修
- トレーナーによるマンツーマンでの指導(OJT)
- 各種業務に関する研修(アセスメント、服薬指導等)
転職サイト「ファルマスタッフ」では、「教育制度あり」の条件で求人を検索できるので、ぜひチェックしてみてください。
また気になる職場がある場合は、企業の公式サイトをチェックして教育制度の詳細を確認することをおすすめします。
求人探しは「薬剤師転職サイト」にサポートしてもらおう
ブランクのある薬剤師がスムーズに再就職するためには、「薬剤師転職サイト」にサポートしてもらうことをおすすめします。
転職サイトを利用すれば、ブランクの年数や経験を踏まえたうえで、求職者個々に合う求人を紹介してもらうことが可能です。
そのほか以下のような手厚いサポートを受けられるので、ブランク明けの就職活動を効率よく進められるでしょう。
- 履歴書・職務経歴書の添削
- 面接対策のフォロー
- 給与交渉の代行
- 面接・入社日などの日程調整……など
次の見出しでは、ブランクがある薬剤師におすすめの転職サイトを3社厳選して紹介します。
ブランクがある薬剤師におすすめの転職サイト
ここでは、ブランクがある薬剤師におすすめの転職サイトを3社紹介します。
転職サイトは複数利用することで希望の求人に出会える確率が高まるため、気になるサービスはすべて登録しておくのがおすすめです。
以下の3社は「ブランクOK」「ブランク歓迎」の求人が豊富でサポートも手厚いと評判なので、ぜひ利用してみてください。
サイト名 | おすすめの人 |
---|---|
ファルマスタッフ |
|
マイナビ薬剤師 |
|
ファーマキャリア |
|
本記事で紹介している3社は「薬剤師転職サイトおすすめ10選!職場・雇用形態別」から、さらに厳選した転職サイトです。
そのほかの転職サイトもチェックしたい方は、ぜひ上記の記事もご覧になってみてください。
親身に相談にのってもらいたいなら「ファルマスタッフ」
- (引用元
- ファルマスタッフ)
「ファルマスタッフ」は、大手日本調剤のグループ企業が運営している転職サイト。
個別面談でじっくり相談にのってもらえるので、ブランク明けの就職活動に不安を感じている薬剤師にぴったりです。
また、調剤薬局の求人に強みを持っており「ブランク可」「教育制度あり」の求人も充実しています。
たくさんの求人を比較検討できるので、希望に合う職場を見つけやすいでしょう。
「じっくり相談したい」「調剤薬局に就職したい」という方は、ぜひ利用してみてください。
ファルマスタッフ|基本情報
運営会社 | 株式会社メディカルリソース |
---|---|
公開求人数 | 約51,000件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
(最終更新:24年9月時点)
地方で転職するなら「マイナビ薬剤師」
- (引用元
- マイナビ薬剤師)
「マイナビ薬剤師」は、大手人材会社マイナビグループが運営している転職サイト。
全国15ヶ所に拠点があり首都圏以外の求人も充実しているので、地方在住でも再就職先を見つけやすいでしょう。
また、ドラッグストアなど調剤薬局以外の求人を多数保有していることも特徴のひとつです。
調剤経験を求められない求人も多いので、調剤未経験の方も案件を見つけやすいでしょう。
「地方で転職したい」「調剤薬局以外の職場も検討したい」という方は、ぜひ利用してみてください。
マイナビ薬剤師|基本情報
運営会社 | 株式会社マイナビ |
---|---|
公開求人数 | 非公開 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
(最終更新:24年9月時点)
シフトにこだわりたいなら「ファーマキャリア」
- (引用元
- ファーマキャリア)
「ファーマキャリア」は、オーダーメイド求人にこだわりのある転職サイト。
単に求人を紹介するだけでなく、企業と条件交渉をして求職者の希望にベストマッチする求人をつくりあげてくれます。
そのため「週休3日で勤務したい」「17時には帰宅したい」など、細かな希望条件のある方におすすめです。
他サイトで希望に合う求人を見つけられなかったり、こだわりの条件がある方はぜひ相談してみてください。
ファーマキャリア|基本情報
運営会社 | エニーキャリア株式会社 |
---|---|
公開求人数 | 約38,000件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
(最終更新:24年9月時点)
ブランクのある薬剤師が内定を掴むためのポイント
薬剤師はブランクがあっても再就職しやすい職業ではありますが、空白期間が不利になってしまう可能性もゼロではありません。
ブランクがあってもスムーズに内定を獲得するためには、選考で自分の状況や強みをしっかりと伝える必要があります。
ここでは、ブランクのある薬剤師が内定を掴むためのポイントを3つ解説します。
内定を掴むためのポイント
ポイント1.ブランクの理由を説明できるようにしておく
選考前には、ブランクの理由をしっかりと説明できるよう準備しておきましょう。
ブランク明けで再就職する場合、高い確率で「なぜ前職を退職したのか」「ブランク期間中に何をしていたのか」を質問されます。
はっきり答えられなかったり、しどろもどろになってしまうと採用担当者に懸念や不安を与えてしまうので注意が必要です。
以下のように、ブランクの理由がはっきりとしている場合はそのまま正直に伝えて問題ありません。
- 出産・育児のため
- 両親や親族の介護のため
- 旅行・留学・ワーキングホリデーのため
- 療養のため
育児や介護といった理由は納得感があるので、指摘をされたり深堀りされることは少ないです。
一方で、旅行や療養といった理由は「なぜ?」「もう大丈夫なの?」と深堀りされやすいので、回答を考えておきましょう。
療養していた場合の例
体調を崩してしまい、2年間療養に専念していました。
現在は完治しており、担当医からも就労の許可が出ているので問題なく働くことができます。
ポイント2.ブランク前の経験をしっかりと伝える
ブランク前の経験をしっかりと伝えることも大切なポイントです。
前職で経験を積んでいれば「短期間の教育で即戦力になる」と判断され、内定の可能性が高まります。
選考の際には「抗がん剤の調製を3年間行っていた」「かかりつけ薬剤師として2年間勤務していた」など、行っていた業務と経験年数を具体的に伝えましょう。
なお上手く伝えるためには、事前にスキルと経験の棚卸しを行うのがおすすめです。
以下にスキルと経験の棚卸しを行う方法をまとめたので、参考にしてください。
- 経験を書き出す
⇒ブランク前の経験を振り返ってまとめる
(1日の処方箋枚数等、細かな点もまとめる) - スキルや強みをまとめる
⇒経験から身についた技術・資格等をまとめる - 業務での成果を書き出す
⇒生産効率の改善等、業務の成果を具体的にまとめる
(明確な根拠や定量的なデータがあるとベター)
前職の「常識」は捨てよう
前職でキャリアを積んでいる方は前職の常識にとらわれてしまうことが多いですが、過去を引きずると新たな職場に馴染むことができません。
ブランクに明けは状況が異なることを受け入れ、新しいことを吸収するように心がけましょう。
ポイント3.ブランク期間中に行っていた努力を伝える
ブランク期間中に行っていた努力があれば、積極的に伝えるようにしてください。
「特になにもしていない……」という方も多いと思いますが、以下のようなこともアピールポイントとなる可能性があります。
育児の合間に、新薬についての情報収集をしていました。
また知識が抜け落ちないよう、定期的に薬剤師向けの書籍を読んでいました。
ブランク期間中に行った努力を伝えることで、「空白期間がある」というマイナスな印象をリカバリーできるでしょう。
ただし、嘘をつくのはよくありません。
入職後にトラブルになる可能性もあるので、選考の際には「実際に行っていた努力」を伝えましょう。
次の見出しでは、再就職前にしておくべき準備や勉強について解説しているので、求人に応募する前に一読してみてください。
ブランクのある薬剤師が再就職前に準備すべきこと
ブランク明けにできるだけ早く仕事に順応するためには、事前の情報収集や勉強が必須です。
ここでは、再就職前にしておくべき準備について解説します。
再就職前に準備すべきこと
準備1.保険制度や法改正の現状を把握する
まずは、保険制度や法改正の現状を把握しておきましょう。
診療報酬改定は原則として2年ごと、薬機法については時代や状況の変化に応じて改正が行われています。(参考元:日本医師会、厚生労働省)
ブランクの期間が長いほど制度や法律の変更点が多い可能性が高いため、事前の確認が必須です。
オンライン服薬指導が導入されるなど、業務に直結する制度が大きく変わることもあるので、再就職前によく確認しておきましょう。
各種情報を確認する方法
各種情報の改正内容は、以下のサイトで確認できます。
診療報酬について | 診療報酬改定について|厚生労働省 |
---|---|
薬機法の改正について | 医薬品・医療機器|厚生労働省 |
準備2.新薬の情報収集や勉強をする
ブランク期間が長い場合は、新薬の情報収集や勉強をすることも大切です。
新薬に関して全てを網羅するのは難しいですが、使用頻度が高い薬や注目度の高い薬はチェックしておきましょう。
情報収集の際は、以下のような書籍を利用するのがおすすめです。
あらかじめ薬剤名や適応疾患を把握しておくと、処方監査の際に役立つはずです。
なお、取り扱いが多い処方箋がわからない場合は「ファルマスタッフ」などの転職サイトを活用して情報を教えてもらうことをおすすめします。
研修に参加するのもおすすめ
知識をアップデートしたい場合は、研修に参加することも有効です。
メーカー主催の勉強会では新薬の情報を、薬剤師会・病院主催の勉強会では業務を行ううえで必要な専門知識を身につけることができます。
なお、各種研修の情報については「研修案内|日本薬剤師研修センター」に掲載されています。
研修会の情報は随時更新されるので、こまめにチェックしておくとよいでしょう。
まとめ
薬剤師はブランクがあっても再就職しやすい職業ですが、求人選びに失敗すると思うように内定を得られない可能性があります。
スムーズに内定を獲得し、後悔のない再就職を実現するためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 無理なく働ける職場を選ぶ
- 「ブランク可」の求人を選ぶ
- 調剤薬局やドラッグストアを狙う
- 教育制度が整っている職場を選ぶ
また、自分に合う再就職先を見つけるためには、求人紹介等のサポートを受けられる「薬剤師転職サイト」の利用がおすすめです。
以下の3社は特にサポートが充実していると評判なので、ぜひ利用してみてください。
サイト名 | おすすめの人 |
---|---|
ファルマスタッフ |
|
マイナビ薬剤師 |
|
ファーマキャリア |
|
旅行に行っていた場合の例
リフレッシュと視野を広げる目的で、1年間海外旅行をしていました。
さまざまな国の文化に触れたことで、人との関わり方をあらためて考えることができました。
海外旅行で得た経験は、服薬指導や患者様とのコミュニケーションに活かせると考えています。