未経験から転職しやすいおすすめ職種・業界まとめ!スキルに不安のある人でもできる仕事一覧
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転職者に人気の高い職種や、未経験からの転職におすすめの業界を詳しく紹介します。
未経験転職を成功させるには、職種や業界選びが大切です。
入社後に後悔しないためにも、各業界の特徴や将来性などを把握した上で転職に臨みましょう。
「自分に合う仕事が分からない…」「どのような仕事を選ぶべきか分からない…」という方は、ぜひ参考にしてください。
未経験転職におすすめの職種・業界
未経験転職におすすめ
転職エージェント3選
※画像は公式サイトから引用(リクルートエージェント・マイナビエージェント・ハタラクティブ)
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未経験からの転職におすすめの職種ランキング
公的なデータや大手転職エージェント「doda」が行った調査を参考にして、当サイト独自に未経験転職におすすめの職種を導き出しました。
未経験転職におすすめの職種
上記の職種は、いずれも中途採用に積極的な事業所が多い職種です。
中途採用が積極的に行われている職種ランキング
厚生労働省が実施した「令和2年転職者実態調査」によれば、「今後3年間に転職者を採用する予定がある」と回答した事業所の割合が多い職種は、以下の通りでした。
転職者の採用予定がある事業所の割合が多い職種
順位 | 職種分類 | 転職者の採用予定がある 事業所の割合 | 職業例 |
---|---|---|---|
1位 | 専門的・技術的な仕事 | 45.2% | 機械・電気技術者、プログラマー、システムエンジニア、コンサルタント、栄養士、福祉相談員、保育士など |
2位 | サービスの仕事 | 28.1% | 接客係、ホームヘルパー、ベビーシッター、駐車場・ビル管理人、寮管理人など |
3位 | 販売の仕事 | 24.0% | 一般商店・コンビニエンスストア・スーパー・デパートなどの販売店員、レジ係、商品販売外交員、保険外交員など |
4位 | 事務の仕事 | 23.1% | 一般事務員、フロント、集金人、メーター検針員、オペレーター、有料道路料金係、出改札係など |
5位 | 管理的な仕事 | 14.4% | 部長、課長、支店長、工場長など |
(参照:職種分類表|厚生労働省)
また上記の職種は、大手転職支援サービス「doda」が行った「異業種転職・異職種転職に関する調査」でも、「同職種転職が少なく、事業会社経験者など未経験でも即戦力となる人材を積極採用している」ことが明らかになった職種です。
ここからは、ランキング内の職種への未経験転職がおすすめな理由を詳しく解説していきます。
1位:ITエンジニア
ITエンジニアへの未経験転職がおすすめな理由
- ITエンジニアの需要は高い
- 未経験から学べる体制を整えている企業が多い
- 転職支援がセットになった初心者向けエンジニアスクールが多い
「ITエンジニア」と一口に言ってもさまざまな種類がありますが、その中でも未経験から挑戦しやすい職種は、以下の6つです。
未経験から挑戦しやすいITエンジニア
- プログラマー
システムエンジニアやアプリケーションエンジニアが作成した仕様書に基づき、実際に開発を行う - Webエンジニア
WebサイトやWebアプリの設計や開発を行う - サーバーエンジニア
サーバー、仮想環境の設計・構築・運用保守を行う - ネットワークエンジニア
ネットワークの設計・構築・運用保守を行う - テストエンジニア
設計・開発したシステムやソフトウェアの品質管理、テストを行う - フィールドエンジニア
自社製品やソフトウェアの顧客先への導入、サポートを行う
選ぶ職種によってキャリアパスも変わるので、その職種の仕事内容をよく確認しておきましょう。
ITエンジニアの求人には未経験を歓迎するものもありますが、選考通過率を高めるためには、基礎的な知識があるに越したことはありません。
ITエンジニアとして実務経験が無い場合は、オンライン学習サービスやエンジニアスクールを活用するなどして、ある程度学習しておくことをおすすめします。
2位:コンサルタント
コンサルタントへの未経験転職がおすすめな理由
- 職歴・学歴があれば職種未経験でも転職しやすい
- 高年収が期待できる
コンサルティングファームの採用活動は、高学歴かつ何らかの実績を持つ方を中途採用するというパターンが多く見られます。
そのため、企業が求める条件を満たしさえすれば、たとえコンサル未経験であってもポテンシャル人材として評価される可能性が高い職種と言えます。
たとえば公認会計士や税理士の資格は、コンサルタントという職業に活かしやすいです。
他にも、社労士の資格を持つ方が人事系ファームに入社したり、SAPやOracleの認定コンサルタントであることがIT系ファームへの転職に有利に働く、というケースも少なくありません。
ただし、コンサルタントとして転職するためには、ケースインタビューのような特殊な選考に合格する必要があります。
そのため、未経験からのコンサルタント転職支援に力を入れている転職エージェントを利用して、選考対策を入念に行うことをおすすめします。
3位:営業職
営業職への未経験転職がおすすめな理由
- 未経験者を歓迎する求人が豊富
- コミュニケーション能力などの適性があれば、未経験からでも活躍できる
営業職は未経験でも転職しやすく、幅広いビジネススキルを身につけることが可能な職種です。
営業未経験の転職希望者の採用を積極的に行っている企業は多く、入社後の研修やOJT教育で専門的な知識・スキルを身につけられるケースも少なくありません。
ただし、大手企業や待遇が良い求人の競争率は高いので、転職を成功させるにはポイントを絞った対策が必要です。
未経験から営業職に転職する場合は、今までの経験を棚卸しして営業職で活かせるスキルを整理してみることをおすすめします。
たとえば、接客経験で培ったコミュニケーションスキルや、販売職で経験した売上目標を達成した経験などは、大きなアピールポイントになるでしょう。
4位:事務職
事務職への未経験転職がおすすめな理由
- 未経験を歓迎する求人が豊富
- 基礎的なPCスキルとビジネスマナーがあれば応募できる
事務職の求人には、未経験者を歓迎するものも少なくありません。
「簡単なパソコン操作ができる」「研修に参加できる」といった簡単な応募条件の求人が多く、入社後の教育環境が整ってるケースがほとんどです。
たとえ実務経験がなくても、最低限のPCスキルとビジネスマナーがあれば、採用される可能性は十分にあるでしょう。
とはいえ、採用する側としては、まったくの未経験者よりも実務経験があって即戦力になり得る人材を優先する場合も多いです。
まず書類選考に通るためには、企業が求める人材像よく理解した上で、実務経験以外のアピールポイントをしっかり伝えられるようにしておきましょう。
5位:建築・土木系エンジニア
建築・土木系エンジニアへの未経験転職がおすすめな理由
- 高齢化や若手層の離職に伴い人材不足が続いている
- 転職後に専門的な知識や資格を習得できる職種もある
建築・土木系エンジニアとは、建築物の企画から完成後の設備点検や保守まで、幅広い領域で各分野の専門職として活躍する職種を指します。
建築・土木系エンジニアに含まれる職種
職種名 | 仕事内容 |
---|---|
施工管理 | 建設工事の現場監督として工事全体の管理をする |
技術開発/部材開発/解析/調査 | 「設計監理/施工監理/コンストラクションマネジメント」らによる建築計画が実行可能かを技術の面から検討・検証する |
プラントエンジニア | プラント業界における建築・土木系の技術専門職の総称。プラントには、石油・ガスなど天然資源の採掘設備、ごみ処理場や水処理場、メーカーの工場などが含まれる |
建築設計/デザイン/積算/測量 | 設計監理者による建築計画をもとに設計図を作成し、見積もりを出す |
設計監理/施工監理/コンストラクションマネジメント | プロジェクトを立案・計画し、工事の予算、コンセプト、規模、竣工時期、設計や工事の発注先、発注先の選定方法などを決める |
設備保全/保守/設備メンテナンス | 建築物の安全性や機能に問題がないかをチェックする。対象は、家屋やオフィスビル、工場、公共施設、発電所、インフラなど多岐にわたる |
(参照:doda職種図鑑)
上記の中でも、未経験からの転職者が多いのが「施工管理」です。
施工管理には、1級・2級建築施工管理技士、1級・2級土木施工管理技士などの国家資格がありますが、いずれも受験するには実務経験が必須のため、未経験者採用においては資格を問われることは無く、文系・理系の出身を問われることもほとんどありません。
入社後に資格取得を推奨されるケースもありますが、社内で資格取得のための勉強会を開いたり、通信講座の費用や受験費用を会社が負担といった支援制度が整った企業が増えているため安心です。
未経験から施工管理を目指すならば、将来的に資格取得を目指す意欲を企業側に伝えると良いでしょう。
女性の未経験転職で人気の職種3選
女性にとって、結婚・出産・育児などのライフイベントと仕事との両立は、働き方を考える上で大切なポイントの一つです。
ここでは、ワークライフバランスを重視しつつ、未経験職種への転職を目指す女性に人気の職種をご紹介します。
女性の未経験転職で人気の職種3選
事務職
事務職は、企業内部における書類作成や管理、受付、電話対応などを担います。
業務範囲は会社の規模や組織に異なりますが、中小企業では社長秘書や経理・人事・営業事務などの仕事を兼任ケースもするケースもあります。
「残業や出張が少なくワークライフバランスをとりやすい」「安定して働ける」といったメリットがあるため、家庭と仕事を両立したい女性に人気です。
事務職には未経験から正社員を目指せる求人も多いですが、即戦力として採用されるためには、まずは派遣社員として事務の経験を積んでから正社員を目指すこともおすすめです。
販売職
販売職は、店舗への来客者に対して接客し、商品購入のサポートを行う仕事です。
特別な資格を必要とされないことが多いため、未経験でも正社員を目指しやすい職種です。
たとえば、大手転職エージェント「doda」の求人情報を見ると、販売・サービス職の求人のうち職種未経験者を歓迎する求人は2割を占めています。(参照:doda)
女性ならではのホスピタリティやコミュニケーション能力を活かしたい方には、販売職はおすすめです。
ただし、土日や夜間の勤務があるとプライベートとのバランスが取りにくくなるため、応募する際は勤務時間に注意しましょう。
自分の実力を試したいなら「営業職」もおすすめ
自分のスキルや資質を活かして稼ぎたいという女性の方には、営業職もおすすめです。
営業の仕事は歩合制である場合がほとんどなので、自分の頑張り次第で収入を増やせます。
未経験者を歓迎する営業職求人は、販売職よりも多い傾向にあるため、採用の間口は広いと言えるでしょう。(参照:doda)
介護・福祉職
今後も需要が高まってくる分野であることからも、高い将来性ややりがいを求めて、介護・福祉へのキャリアチェンジを考える方は少なくありません。
特に女性からの人気が高く、厚生労働省が行った調査では「介護・福祉職は他職種から転職者のうち女性が占める割合が多い」という結果も出ています。(参照:厚生労働省)
また、同調査では、介護・福祉職への転職をきっかけに、非正規雇用から正規雇用に移行する女性も多いことも分かっています。
介護・福祉の仕事は、主に「ケアワーカー」と「ソーシャルワーカー」の2つに分類されます。
ケアワーカーは、身体的・精神的に障害のある方のために、食事・入浴などの生活全般にわたっての介護を提供し、自立を支援します。
一方、ソーシャルワーカーは、心身の障害などによって日常生活に支障がある方やその家族を対象に、身体・精神・経済などさまざまな角度から、助言・指導をする仕事です。
未経験からの転職におすすめの業界・業種ランキング
当サイトでは、公的なデータや大手転職エージェント「doda」が行った調査を参考にして、以下のような未経験転職におすすめの業界を導き出しました。
未経験転職におすすめの業界
上記の業界は、いずれも中途採用に積極的な事業所が多い業界です。
中途採用が積極的に行われている業界ランキング
厚生労働省が実施した「令和2年転職者実態調査」によれば、「今後3年間に転職者を採用する予定がある」と回答した事業所の割合が多い産業は、以下の通りでした。
転職者の採用予定がある事業所の割合が多い産業
順位 | 産業 | 転職者の採用予定がある 事業所の割合 |
---|---|---|
1位 | 建設業 | 69.0% |
2位 | 運輸業・郵便業 | 66.7% |
3位 | 情報通信業 | 66.4% |
4位 | 不動産業・物品賃貸業 | 55.3% |
5位 | 医療・福祉 | 55.2% |
(参照: 日本標準産業分類|総務省)
また上記の業界は、大手転職支援サービス「doda」が行った「異業種転職・異職種転職に関する調査」でも、異業種からの転職者の採用意向が旺盛な企業が多いことが分かっています。
ここからは、ランキング内の業界への未経験転職がおすすめな理由を詳しく解説していきます。
1位:建設業界
建設業界への未経験転職がおすすめな理由
- 専門的なスキルが無くても挑戦できる職種・企業が多い
- 働きながら経験を積んで資格を取得することが可能
- 慢性的な人手不足のため需要がある
建設業界には、資格や特別なスキルがなくても従事できる職種もあるため、未経験者を歓迎する求人が多く見られます。
大手の建設会社に転職するには経験やスキルが必要な場合が多いですが、中小企業の求人なら未経験で資格がなくても応募できるケースも少なくありません。
実務経験を積みながら資格を取得できるような体制が整っている企業もあるので、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。
建設業界の人手不足事情
建設現場で働く技能労働者は1997年ごろをピークに減少傾向にあり、建設業界の人手不足は深刻と言えます。(参照:業界動向サーチ)
若年層の人口減少や高齢化に伴い、今後もさらなる減少が予想されるでしょう。
なお、施工管理を担当する人材も減少しているため、未経験から転職するなら狙い目です。
建設業界は、今後首都圏を中心とした再開発や物流施設、リニア中央新幹線、大阪万博など大型のプロジェクトが予定されています。
建設業界の需要はしばらく旺盛と言えることからも、新たに目指す業界としておすすめと言えるでしょう。
2位:情報・通信業界
情報・通信業界への未経験転職がおすすめな理由
- インターネット関連の分野は業績も良く、今後ますます拡大が予想される
- IT人材が不足していため若手層のポテンシャル採用を積極的に行っている
情報・通信業界の中でも、特にITに関する分野は業績が良く、今後も更なる成長が期待されています。
情報サービス業やインターネット附随サービス業におけるIT人材が不足している状況のため、ポテンシャルを期待して若手層を採用する動きも見られます。(参照:IT人材需給に関する調査|経済産業省委託事業)
ITエンジニアとして働きたい場合は、プログラミングスクールやオンライン学習を活用してスキルを身につけることがおすすめです。
また、情報・通信業界には、エンジニアに限らずさまざまな職種があるため、経験職種を異業界で活かす転職にも良いでしょう。
3位:運輸・配送業界
運輸・配送業界への未経験転職がおすすめな理由
- ネット通販拡大により業界の規模がますます大きくなっている
- ドライバーや作業員の人材不足が課題になっている
ここ数年のネット通販市場はますます拡大し、フリマアプリによる個人間の取り引きも増えています。
運輸・配送業界の業績が大きく引き上がる一方で、ドライバー・作業員や、貨物を保管する物流施設が不足しています。
ドライバーに時間外労働の上限が課されることになった「2024年問題」の影響もあり、運送業界では同業他社や異業種間での業務提携を行って業務効率化・省人化を進めています。
中途採用にあたって、異業種の知見を評価される場合も考えられるため、運輸・配送業界で経歴・スキルを活かせる方法を探してみましょう。
4位:医療・福祉業界
医療・福祉業界への未経験転職がおすすめな理由
- 高齢者の増加を背景に市場拡大を続けている
- 職種によっては経験不問で入社後の資格取得をサポートしてくれる職場も多い
医療・福祉業界には未経験求人は多く、研修制度や資格取得の支援制度など技術的に未経験者をサポートしてくれる企業も少なくありません。
特に介護職は、慢性的な人材不足が問題視されており、有効求人倍率は上昇傾向にあります。(参照:一般職業紹介状況 令和5年5月分|厚生労働省)
賃金の低さや重労働を理由に離職する方も多いですが、昨今では人手不足を解消するべく賃金に対する処遇改善や、IT活用による負担の軽減なども行われているため、今後状況はより良くなっていくと考えられます。
医療・福祉業界は、社会への貢献度が高く、雇用側の需要が大きいことからも、異業種からの転職におすすめの業界と言えるでしょう。
5位:製造業界
製造業界への未経験転職がおすすめな理由
- 平均賃金水準が高く、雇用規模も非常に大きい
- 若年層の人材不足が深刻化している
製造業は、平均賃金水準は全産業の中でも高く、雇用規模が非常に大きい業界です。
未経験からの転職にあたって安定性を重視するならば、製造業全体の売上高の多くを占める下記の分野もおすすめです。
日本の製造業の売上高の上位を占める分野
- 自動車(17%)
- 化学(11%)
- 食品(10%)
- 情報通信機械(8.5%)
- 電気機械(7.4%)
また、生産工程従事者の有効求人倍率は高い状況が続いていることからも、手に職を付けたい若手層にはぜひ挑戦してほしい業界です。
企業規模や業務内容によって差はあるものの、製造業全体で見れば未経験でも転職できるチャンスは大いにあるでしょう。
未経験者が転職しやすい職種・業界を選ぶポイント
未経験の職種・業界への転職を目指す場合、転職先を選ぶ際にまず意識したいのが以下のポイントです。
転職活動を始める際に整理しておくべきポイント
- 転職の目的・転職によって何を叶えたいか
- これまでの経験・スキルを活用できるか
- 自分自身の性格・志向に合っているか
中でも、転職後の仕事が「自分の性格や志向に合っているか」は重要な要素と言えます。
好きな仕事を選べば、やる気を継続しやすく前向きに働けますし、得意な仕事であれば、仕事で結果を出しやすいためやりがいにもつながるでしょう。
一方で、適職を選ぶためには、自分視点からだけではなく、目指す業界や職種について客観的に理解しておく必要があります。
ここからは、未経験者が転職する職種・業界を選ぶポイントを、以下4つの項目に分けて解説します。
未経験者が転職する職種・業界を選ぶポイント
未経験者を積極的に受け入れているか
未経験からの転職を目指す場合は、未経験者を積極的に受け入れている業界を選びましょう。
そもそも職種・業種未経験者を募集する企業には、以下のような意図があると考えられます。
企業が未経験者を募集する背景
- 新卒採用の不足人数を補充したい
- 将来の会社の中核人材となる若い人材を育てたい
- そもそも経験者の少ない職種・応募者の少ない業界である
- 新規事業の開始や職場改革などのために異業種での知識や経験を取り入れたい など
特に、社会人経験の浅い若手層であれば、特定の知識やスキルを問われることなくポテンシャルを重視されるため、より受け入れられやすいでしょう。
一方で、経験豊富な転職希望者が培ってきた実績や専門スキルを、新しいポストで活かして欲しいと考える企業も少なくありません。
たとえば、コンサルティング業界・Web業界・流通業界など、市場の急拡大により同業種経験者だけでは採用計画を充足できなかったり、異業種出身者の知見やスキルを導入したいといった特徴を持つ業界は、積極的に業種未経験者を採用する傾向にあります。
未経験の人材を積極的に募集している企業を選ぶことで、転職成功の確率を高められるでしょう。
労働環境が整っているか
転職先を選ぶ際は、働きやすい環境かどうかを入念にリサーチしましょう。
特に「残業が多い」「給料が低い」といった悩みを解消するために転職を検討しているならば、同じ失敗を繰り返さないようにする必要があります。
ブラックな働き方をせざるを得ない業界が存在することも事実ですが、企業によって働き方は異なるため、気になる企業についてはよく調べることが大切です。
四季報などに掲載されている離職率や、企業口コミサイトの投稿を確認するなど、多角的にリサーチしてみることをおすすめします。
企業研究の情報源
- 転職エージェント
企業の内部事情や採用担当者についてなど転職支援実績をベースとした情報を提供してくれる - 企業のホームページや四季報
企業理念や事業内容、提供している商品やサービスなどが分かる。IR情報(投資家向け広報)も要チェック - 転職フェア
志望する企業の社風、社員の雰囲気がわかる - 業界地図
志望する企業の業界での位置付けや、競合他社の情報がわかる - 企業口コミサイト
労働環境や給与などに関する社員のリアルな声を確認できる
特に、企業口コミサイト「転職会議」では、実際に働いた経験のある社員の口コミを閲覧できるのでおすすめです。
なお、ホワイト企業が多い業界には、「景気に左右されることが少ない」「新規参入が非常に困難」といった特徴があります。
ホワイトかどうかは企業によっても異なりますが、具体的には、食品業界・インフラ業界・化学業界などがおすすめです。
また、規模が大きい企業であれば、中途入社の社員を教育する余裕があるので、教育制度が整っている可能性も高いです。
市場成長の将来性があるか
異業界への転職を目指すならば、その業界に将来性があるかを確認することが大切です。
なぜなら、将来性が無ければ転職後に長く働き続けることも、給与が順調に上がっていくことも期待できないからです。
業績の良い業界・分野
- 金融
(ネット証券、キャッシュレス、損害保険、家賃保証) - 建設・不動産
(建設コンサル) - 物流・運送
(開運、倉庫・運輸) - IT・メディア
(IT、AI、SaaS、ソフトウェア、データセンター、インターネット、EC、モバイル) - 資源・素材
(非鉄金属・アルミ) - 自動車・機械
(中古車、ロボット) - 電機・精密機械
(空調、電子部品、FA、モーター、医療機器、半導体、半導体製造装置) - 小売
(ドラッグストア、ディスカウント、100円ショップ、リサイクル) - 卸売
(卸売、総合商社) - 生活関連
(ペット、通販) - サービス
(人材派遣、技術者派遣、コンサル、BPO、コールセンター) - 娯楽・レジャー
(アニメ)
(参照:業界動向サーチ)
市場規模が拡大傾向にあるかどうかを知るためには、政府や業界が公表する資料などをチェックすることをおすすめします。
業界研究の情報源
- 業界団体が発行する資料
一般社団法人である業界団体が関連情報を無料公開している - 官公庁が発行する資料
経済産業省・財務省・総務省・厚生労働省などが発行 - 転職エージェント
各業界精通したキャリアアドバイザーが、最新の動向や転職市場に関する情報を提供してくれる - 新聞・ニュース
- 業界動向サーチ
気になる企業・業界の動向が一目で分かるサイト
業績が良く拡大中の業界や企業を選ぶことで、自分自身が長期的なスパンで成長することが期待できるでしょう。
高収入を期待できるかどうか
給与が低いことが転職理由であるならば、転職によって収入を上げられる、また長い目で見て収入を増やしていけるかも重要です。
たとえば、平均給与が高い業界を選ぶことで、たとえ転職直後の給与が低かったとしても、努力次第で収入を増やせる可能性は高くなります。
国税庁の調査によれば、平均給与の高い業界は以下の通りです。
平均給与が高い業界
- 電気・ガス・熱供給・水道業
- 金融業・保険業
- 情報通信業
- 学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業
- 製造業
- 建設業
- 複合サービス事業
(参照:令和3年分 民間給与実態統計調査|国税庁)
また、個人の能力を活かして収入を増やしたい方には、歩合制を取り入れている職種が多い業界もおすすめです。
営業職や販売職、ドライバー職など、成果と業績が結びつきやすい職種を選べば、未経験から高収入を目指すことも十分可能でしょう。
自分に合う職種や業界を見つける自己分析方法
自分に合った職種や業界を知るためには、まずは自己分析を入念に行うことが大切です。
自分の強み・弱みや転職で叶えたいことをしっかりと整理しておくことで、転職の方向性が定まり、転職活動をスムーズに進められます。
自己分析のメリット
- 転職理由や志望動機が明確になる
- 企業にアピールするべきポイントが分かる
- 応募企業を選定しやすくなる
- 内定の受諾を迷ったときの判断基準になる など
ここでは、自分の適性や希望に合った職種や業界を判断するために役立つ自己分析の方法をお伝えします。
無料で使える自己分析ツールもご紹介するので、ぜひ活用してみてください。
自分に合う職種や業界を決める方法
自分に合う職種を見極める3つのポイント
自分に合った職業かどうかを判断するためには、以下のポイントを確認しましょう。
自分に合う職種を見極める3つのポイント
- 仕事内容
(経験・スキル、強み、得意なことを活かせるか) - やりがい
(やりがいや楽しさを感じられるかどうか) - 働き方
(残業、休日、給与などの労働条件が希望に合っているか)
自分のスキルを活かせないような仕事に応募しても、選考を通過する可能性は低くなりますし、やりがいを持てない仕事に就いてしまえば、長く続けることが難しくなってしまいます。
それに、たとえ自分に合った職種だとしても、体調を悪くしたりプライベートに支障をきたしているような働き方であれば、また転職することにもなりかねません。
「仕事が多少ハードでも収入を上げたい」「仕事の量はほどほどにしてプライベートを大切にしたい」など、自分の希望に合った働き方を叶えるためには、職種や企業は慎重に選ぶことが大切です。
まずは自己分析をていねいに行い、自分の気持ちと向き合ってみましょう。
自己分析で明らかにしておくべきこと
- 自分が得意だと感じること
- 自分の好きなこと・楽しいと感じること
- 自分が苦手なこと・したくないこと
- どのような人間になりたいか
(とにかく稼ぎたい、家族との時間を大切にしたい、社会に貢献したい、多少犠牲を払ってもやりがいを重視したい など)
自分に合う業界・合わない業界を確認する方法
異業界への転職を考えるならば、まずはさまざまな業界のことを知ることが大切です。
各業界の基礎知識や動向を知るためには、「日経業界地図」や「業界ナビ」を活用すると良いでしょう。
日本経済新聞社の記者が徹底取材して作成した「日経業界地図」は、業界の最新動向や課題、将来の見通しなどが詳しく解説されているのでおすすめです。
- (引用元
- 日経テレコン)
また、人材業界大手の株式会社リクルートが運営する「業界ナビ」では、業界の仕事内容や仕組みをはじめ、どのような職種があるかを紹介しています。
就活生を対象にしたサービスということもあり、各業界の基本的な情報を分かりやすく解説しているので、自分に合う・合わないを判断するのに役立つでしょう。
自分のやりたいこと・やりたくないことを明確にした上で業界研究を行えば、「興味を持てる業界」「自分のスキルを活かせそうな業界」が絞られて行くはずです。
目指すべき業界を知りたいなら転職エージェントの力を借りることもおすすめ
「実績・スキルの活かし方が分からない」「できるだけ多くの可能性を知りたい」という方は、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談しましょう。
なぜなら、視野を広げて転職先を探せるため、自分一人では見つけられないような仕事に出会える可能性が高いからです。
自身の強みとは認識していなかった経歴やスキルが評価されるケースもあるので、キャリアアドバイザーと積極的にコミュニケーションをとり、さまざまな提案をしてもらいましょう。
「自分には合わないと思い込んでいた業界の仕事が実はマッチした」といったこともあるため、これまでは縁がなかった企業を紹介された場合でも、柔軟な姿勢で新たな選択肢を視野に入れることをおすすめします。
自身の強み・弱みを言語化できる無料自己分析ツール「グッドポイント診断」
- (引用元
- グッドポイント診断)
「グッドポイント診断」は、大手転職サイト「リクナビNEXT」が提供している無料の自己分析ツールです。
約300問の質問に答えていくことで、「決断力」「社交性」といった18種類の特徴の中から自分の強みが明確になります。
- (引用元
- リクナビNEXT)
自身の強み・弱みを言語化できるので、異職種や異業種転職の際の仕事選びや、応募書類作成や面接対策にも役立つでしょう。
リクナビNEXTに登録すれば無料で診断を受けられるため、以下より登録し、ぜひ活用してみてください。
経験職種と適正年収から求人を探せる「年収査定」
- (引用元
- 年収査定|doda)
大手転職エージェント「doda」では、転職者186万人のデータを元に「本来もらうべき年収」を診断する年収査定ツールを利用できます。
査定にかかる時間は約3分、約20の質問に答えていくだけで適正年収を算出してくれます。
- (参考元
- 年収査定|doda)
査定後は、今後の年収推移をデータで予測したり、あなたの適正年収に見合った企業を探すことも可能です。
「現職での評価が正当かを知りたい」「できるだけ年収を下げずに転職したい」いう方は、ぜひ査定を受けてみましょう。
未経験でも転職の成功率を高める方法
異職種や異業界への越境転職を成功させている方は少なくありません。
実際に、リクルートエージェントが実施した調査では、「同業種×同職種」への転職者が年々減っており、2009年以降の中途採用市場では「異業種×異職種」への転職者が最も多いことが明らかになっています。
- (引用元
- 株式会社リクルート)
多くの転職者がキャリアチェンジを叶えている状況と言えますが、未経験職種・業種への転職を成功させるためには、押さえておくべきポイントがあります。
ここでは、未経験転職成功のポイントを以下の項目に分けて解説します。
未経験の職種・業種への転職を成功させる方法
20代の未経験者はポテンシャルをアピールする
20代の未経験転職では、転職先で活かせる知識やスキルが少なくても、ポテンシャルを見込んで採用される場合も多いです。
特に20代前半の方は、応募書類や面接において第二新卒者ならではのアピールを心がけましょう。
社会人経験から学んだこと、最低限のビジネスマナーを身につけていることなどを伝えて、社会人未経験の新卒者との差別化を図ることをおすすめします。
20代後半の方は、ポテンシャルをアピールすると共に、数年の社会人経験の中で身につけたスキル・実績をどのように活かせるかを具体的に伝えるとよいでしょう。
年齢を重ねるにつれ未経験職種への転職のハードルは上がるため、異職種・異業種への転職を考えている場合は、早めに動き出すことも重要です。
30代はこれまでの経験とポータブルスキルをアピールする
30代での未経験転職は、これまでに培ってきた経験や専門性を転職先で活かせることをアピールできるかが勝負です。
実績や専門スキルが直接的な武器にならない場合でも、職種や業界を問わず活かせるポータブルスキルを評価されれば、未経験職種・業界への転職も十分可能です。
ポータブルスキルの要素
仕事のし方 | 現状の把握 | 取り組むべき課題やテーマを設定するために行う情報収集やその分析のし方 |
課題の設定 | 事業、商品、組織、仕事の進め方などの取り組むべき課題の設定のし方 | |
計画の立案 | 担当業務や課題を遂行するための具体的な計画の立て方 | |
課題の遂行 | スケジュール管理や各種調整、業務を進めるうえでの障害の排除や高いプレッシャーの乗り越え方 | |
状況への対応 | 予期せぬ状況への対応や責任の取り方 | |
人との関わり方 | 社内対応 | 経営層・上司・関係部署に対する納得感の高いコミュニケーションや支持の獲得のし方 |
社外対応 | 顧客・社外パートナー等に対する納得感の高いコミュニケーションや利害調整・合意形成のし方 | |
上司対応 | 上司への報告や課題に対する改善に関する意見の述べ方 | |
部下マネジメント | 上司への報告や課題に対する改善に関する意見の述べ方 |
(参照:ポータブルスキルについて|厚生労働省)
自分自身を最大限に活かせる職種・業種や企業を見つけるためには、専門知識はもちろん、自分が強みとするポータブルスキルを整理して明確にしておくことをおすすめします。
転職者のこれまでの実績や専門スキルを新しいポストで活かして欲しいと考える企業は少なくないため、業界・業種にこだわり過ぎず、視野を広げて転職先を検討するとよいでしょう。
未経験転職に強い転職エージェントを利用する
未経験職種・異業種への転職を成功させるためには、転職エージェントを積極的に利用しましょう。
なぜなら、転職エージェントはキャリア相談をはじめ求人紹介や選考対策など、さまざまなサポートを提供しているため、未経験分野への転職でも安心して転職活動を進められるからです。
実績・スキルを活かすためのキャリア相談に応じてくれたり、多くの求人情報の中から求人を選定してくれるので、転職の視野を広げられる点も魅力です。
また、未経験転職の選考対策は特に入念に行う必要がありますが、転職エージェントを利用すれば、企業のニーズに合った効果的なアピール方法を教えてもらえます。
未経験転職に強い転職エージェントを活用して、転職成功率を高めましょう。
未経験転職での転職サービスの選び方
総合型の転職エージェントは、求人数が豊富かつ幅広い職種・業種の求人を保有しているため、選択肢の幅が広がります。
また、希望の職種・業界が明確な場合は、専門性の高いサポートを提供している特化型の転職エージェントの利用がおすすめです。
未経験転職によくある質問
最後に、未経験転職によくある質問にお答えします。
未経験転職によくある質問
未経験からの転職に求められるスキルや経験は?
回答
未経験の職種や業界への転職の場合、コミュニケーション力・課題解決力・論理的思考力・交渉力といった「ポータブルスキル」を求められます。
また、30代以上の方であればマネジメント経験を求められる場合もあります。
ポータブルスキルについては、厚生労働省のホームページで詳しく解説されています。
未経験でも有利に転職しやすい資格はある?
回答
職種や業界によっては資格が求められる場合もありますが、必ずしも資格を持っているからといって転職しやすいわけではありません。
資格取得にはお金も時間もかかることが多いため、慎重に検討することをおすすめします。
未経験で転職しないほうがいい職種や業界はある?
回答
未経験で転職しないほうがいい職種や業界は、転職希望者の目的によっても異なるため一概には言えません。
しかし、難易度が高い未経験転職をするからには、自分の適性や志向に合わない仕事は選ばないようにすることが大切です。
転職するにあたって、企業の社風や労働環境を知りたい場合は、企業口コミサイトの利用がおすすめです。
実際にその企業で働いた経験のある社員の口コミを閲覧できるので、自分の希望に合った働き方ができそうかどうかを判断する際に役立つでしょう。
正社員未経験でも転職を成功させる方法は?
回答
初めての正社員就職をサポートしてくれる転職エージェントを活用することをおすすめします。
未経験者向けの教育制度が充実した企業の紹介をはじめ、応募書類の作成や面接対策などもていねいにサポートしてくれるため、安心して就職活動を進められます。
転職エージェントは基本的に無料で利用できるので、金銭的な心配も不要です。
「そもそもフリーターから正社員を目指せるの?」「正社員未経験でも応募できる仕事にはどんなものがあるの?」といった疑問を持った方は、一度相談してみることをおすすめします。