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まだ間に合う?薬剤師の転職年齢の目安と成功のポイントを年代別に解説

最終更新日:

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「転職したいけど、年齢的に難しいかも……」と不安を抱く薬剤師は少なくありません。

しかし、転職しやすい職場を選べば、40代・50代以上でも十分転職を成功させることが可能です。

本記事では、年齢に関して不安を抱えている薬剤師が転職の方向性を考えられるよう、おもに以下の内容について解説します。

  • 年齢が高い薬剤師が転職しやすい職場・しづらい職場
  • 年齢が高い薬剤師が転職を成功させるポイント
  • 20代~60代、それぞれの年代における転職のポイント

記事後半では、ミドル層・シニア層の転職を手厚くサポートしてくれる薬剤師転職サイトも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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    薬剤師の転職は年齢が上がるに応じて難易度が高くなる

    薬剤師の転職は、一般的に「年齢が上がるに応じて難易度が高くなる」といわれています。

    というのも、年齢が上がると以下のような理由から採用されづらくなるのです。

    • 若手のようなポテンシャルを期待できない
    • 定年までの勤務年数が短い
    • 希望年収が高く、人件費がかかりやすい

    実際に、当サイトが行ったアンケート調査でも9割の人が30代までに転職を経験しており、40代以降で初めて転職している人は少ない結果となりました。

    初めて転職したのは何歳ですか? アンケート調査

    ※調査人数177人・概要は記事末に記載

    ただし、薬剤師の転職難易度は業種や職場によって異なるため、40代以上でも転職することは十分可能です。

    次の見出しでは、年齢が高くても転職しやすい薬剤師の職場について解説します。

    年齢が高くても転職しやすい薬剤師の職場

    年齢が高くても転職しやすい職場

    総合的に見ると薬剤師の需要は高く、2022年9月時点の医師・薬剤師等の有効求人倍率は2.00倍となっています。(参考元:一般職業紹介状況P7|厚生労働省)

    需要が供給を上回っている状態なので、「年齢が高い薬剤師でも十分採用の可能性がある」といえるでしょう。

    特に以下の職場は人材不足の傾向にあるため、内定を獲得しやすいといえます。

    年齢が高くても転職しやすい職場

    ここからは、それぞれの職場の事情について詳しく解説します。

    地方の調剤薬局

    地方の調剤薬局は、年齢を問わずに転職しやすい傾向にあります。

    薬剤師の人口は都市部に集中しており、地方では人材不足に悩む調剤薬局も多いためです。

    実際に以下のデータを見ても、青森・沖縄・福井など地方都市の薬剤師数が少ないことがわかります。

    都道府県(従業地)別にみた薬局・医療施設に従事する人口10 万対薬剤師数 厚生労働省
    (引用元
    厚生労働省P25

    人手不足の職場では「年齢不問」「幅広い年代が活躍中」と記載されている求人も多いです。

    都市部でなかなか内定を獲得できない場合は、郊外や近隣の地方都市への転職も検討してみてはいかがでしょうか。

    中小規模の調剤薬局

    中小規模の調剤薬局も、年齢に関係なく転職しやすい職場のひとつです。

    大手チェーン薬局は知名度があり応募が集まりやすいですが、認知度が低い中小薬局の場合は応募が少なく、人手不足に悩む職場も少なくありません。

    そのため、中小規模の薬局では以下のように「年齢不問」としている求人も数多く見受けられます。

    比較的求人数も多いため、大手チェーンで内定をもらうのが難しい場合は、中小薬局への転職も検討することをおすすめします。

    なお、転職サイト「ファルマスタッフ」では、「大手チェーン以外」の条件で求人を検索できるので、ぜひ活用してみてください。

    大手調剤薬局は難易度が高い?

    大手調剤薬局は若手の採用・育成に力を入れているところが多いため、年齢が高いと不利になることもあります。

    具体的に年齢制限されているわけではありませんが、特別なスキルがない場合、概ね40代を超えると内定を獲得するのが難しくなるでしょう。

    40代以上で大手を目指すのであれば「かかりつけ薬剤師としての実績」「管理薬剤師の経験」など、プラスアルファの強みをアピールすることが大切です。

    ドラッグストア

    ドラッグストアに関しては、調剤併設・OTC専門、どちらも年齢関係なく転職しやすい傾向にあります。

    というのも、ドラッグストアは毎年数百件単位で店舗数が増加しており、人材不足の企業が多いのです。(参考元:日本のドラッグストア実態調査|JACDS)

    薬剤師がいなければ第一類医薬品を販売することができないため、年齢や経験を問わず急ぎで募集をかけているケースも多いです。

    以下のように40代以上の薬剤師が活躍している店舗も多いため、年齢が高くても内定を獲得できる可能性が十分にあるでしょう。

    特に大手チェーンは店舗数が多く、年齢に関係なく人材を欲しているところが多いので、ぜひ求人探しの際に注目してみてください。

    調剤併設とOTC専門、どちらを選ぶべき?

    40~50代でドラッグストアに転職する場合は、調剤経験の有無で職場を検討するのがおすすめです。

    調剤経験がある場合は「調剤併設ドラッグストア」、調剤経験がない場合は「OTC専門ドラッグストア」を選ぶのがおすすめです。

    【注意】年齢が若い人材が有利になりやすい薬剤師の職場

    若い人材が有利になりやすい薬剤師の職場

    ここからは、年齢の高さに応じて転職のハードルが上がる職場を紹介します。

    以下の職場は若い人が有利になりやすく、40代以上はなかなか内定を獲得できない可能性があるので注意が必要です。

    若い人材が有利になりやすい職場

    ここからは、それぞれの職場の事情について詳しく解説します。

    病院

    病院への転職は若手が有利になりやすく、年齢が上がるに応じて難易度が高まる傾向にあります。

    病院は抗がん剤を含む注射剤調製や手術前後の薬剤投与管理など業務の幅が広く、覚えるべきことが多いです。

    そのため、ポテンシャルや将来性を期待できる若手を優先して採用する傾向にあります。

    特に多様な経験を積める急性期の総合病院は人気が集まりやすく、新卒薬剤師や若手がライバルになりやすいので注意が必要です。

    未経験から急性期病院へ転職したい場合は、20代までの転職を目指したほうがよいでしょう。

    30代以上で病院に転職したいなら……

    30代以上で病院に転職したい場合は、比較的競争率が低い慢性期病院やクリニックを狙うのがおすすめです。

    慢性期病院やクリニックは処方内容がある程度限られているため、年齢が難くても転職しやすい傾向にあります。

    特に人手不足の地方では「年齢不問」の場合もあるので、ぜひチェックしてみてください。

    製薬会社

    製薬会社は年齢が上がるとともに、転職の難易度がかなり高くなります。

    転職難易度が高い理由としては、おもに以下が挙げられます。

    • 新卒一括採用しているところが多い
    • 中途採用枠が少ない
    • 中途採用の場合は経験やスキルを求められる

    中途採用の募集がかかることもありますが、多くの場合、ある程度の経験や専門的なスキルが求められます。

    たとえば、研究開発職の場合は「研究開発・市販後臨床試験の経験」、MRの場合は「〇年以上のMR経験・MR認定証」などが求められるケースが多いです。

    経験がある場合は採用の可能性もありますが、未経験で中途採用を目指すのは難しいと考えておいたほうがよいでしょう。

    なお、異業種から製薬会社への転職を目指すのであれば、できるだけ若いうちに第二新卒枠での採用を狙うことをおすすめします。

    SMO(治験施設支援機関)

    SMO(治験施設支援機関)への転職も、年齢が上がるに応じて転職難易度が高まります。

    薬剤師がSMOに転職する多くの場合は、CRC(治験コーディネーター)への異業種・異職種転職となります。

    調剤薬局等とSMOでは業務の内容がまったく異なるため、ポテンシャルのある若手が有利になりやすいです。

    実際に、転職サイト「CRCばんく」が行った調査データを見ると、未経験者の合格率は若い人材ほど高い傾向にあります。

    年齢と合格率
    (引用元
    CRCばんく

    CRCとして経験があれば即戦力として採用される可能性がありますが、未経験の場合は30代前半までに挑戦するのがよいでしょう。

    年齢に不安がある薬剤師が転職を成功させるポイント

    年齢に不安がある薬剤師が転職を成功させるポイント

    記事をご覧の方のなかには「転職したいけど年齢的に内定をもらえるか不安……」という方もいらっしゃると思います。

    年齢がネックで内定をもらえない可能性がある場合は、求人選びや希望条件の設定に注意して転職活動を進めることが大切です。

    ここでは、年齢に不安がある薬剤師が転職を成功させるポイントを解説するので、ぜひ転職前に目を通してみてください。

    転職を成功させるポイント

    ポイント1.内定の可能性がある求人を選ぶ

    スムーズに転職したいのであれば、内定の可能性がある求人を選ぶことが大切です。

    先ほどもお伝えしたように、薬剤師の転職は職場によって難易度が異なるため「調剤薬局」「ドラッグストア」など比較的内定を得やすい求人を狙いましょう。

    また、求人探しの際には記載されている文言にも着目して「年齢不問」「40代以上が活躍」などと記載されている案件を選ぶことをおすすめします。

    一方で、以下のように「若い人材を求めている」と推測される求人は、採用の可能性が低いので注意が必要です。

    • 第二新卒歓迎
    • 若手歓迎
    • 20代が活躍中

    年齢に関して不安がある場合は、求人の文言を確認して「年齢が高くても採用の可能性がある案件」を選ぶようにしましょう。

    ポイント2.経験を活かせる職場を選ぶ

    40代以上など未経験転職が難しい場合は、経験を活かせる職場を選ぶことをおすすめします。

    同業種・同職種への転職であれば、「即戦力になる」と判断され、年齢が高くても内定を獲得できる可能性があります。

    たとえば、調剤経験があれば「調剤薬局」「ドラッグストア」への転職が有利になりやすいでしょう。

    以下に経験別の転職難易度の目安をまとめたので、ぜひ転職の方向性を決める参考にしてください。

    調剤薬局の経験
    • 調剤薬局・ドラッグストアへ転職しやすい
    • 病院や企業への転職難易度は高い
    調剤併設DgSの経験
    • 調剤薬局・ドラッグストアへ転職しやすい
    • 病院や企業への転職難易度は高い
    病院の経験
    • 病院を含め、調剤業務があるさまざまな職場に転職しやすい
    • 競争率が高い病院への転職は、思うように内定を獲得できない可能性がある
    OTC専門DgSの経験
    • OTC専門ドラッグストアへ転職しやすい
    • 調剤業務がある職場への転職難易度は高い
    製薬会社・SMOの経験
    • 経験を活かせる企業へ転職しやすいが、企業の転職は年齢が上がるに応じて難易度が上がる
    • 調剤業務がある職場への転職難易度は高い
    • 年齢によっては現職に留まることも検討したほうがよい

    ※上記はあくまでも一般的な傾向であるため、参考までにご覧ください。

    ポイント3.条件を妥協することも検討する

    年齢がネックでなかなか内定を獲得できない場合は、希望条件を妥協することも検討しましょう。

    希望を緩めることで転職の可能性が広がることも多いので、まずは以下のような条件を見直してみてください。

    • 年収
    • 雇用形態
    • シフトや勤務時間
    • 職場の立地……など

    特に年収は少し下げるだけで、求人の選択肢が大幅に広がることも多いです。

    実際に、転職サイト「ファルマスタッフ」では、希望年収を650万円から600万円に下げたところ、求人数が5,800件から15,000件に増加しました。(※2022年12月時点)

    求人の選択肢が増えればそのぶん内定を得られるチャンスが増えるので、まずは一度希望条件を再考してみることをおすすめします。

    譲れない条件を設定しよう

    後悔のない転職を実現するためには、希望条件を「譲れない条件」と「妥協できる条件」に切り分けてみてください。

    譲れない条件
    • 残業月20時間以下
    • 年間休日数120日以上
    • 土日休み
    妥協できる条件
    • 通勤時間30分以内
    • 年収アップ
    • 企業規模

    「譲れない条件」を満たして転職すれば、他の点で妥協しても後悔のない転職を叶えられるはずです。

    ポイント4.薬剤師転職サイトを利用する

    年齢に不安がある場合は、薬剤師転職サイトを利用して転職活動をサポートしてもらうことをおすすめします。

    薬剤師転職サイトとは、個々の年齢や経験にマッチする求人を提案してくれる転職サービスです。

    薬剤師転職サイトの仕組み

    求人紹介はもちろん、以下のような手厚いサポートを受けられるので、転職の成功率を高められるでしょう。

    • キャリア相談
    • 応募書類への添削
    • 面接対策のサポート
    • 面接日や入社日など日程調整の代行
    • 給与や勤務条件に関する条件交渉の代行……など

    次の見出しでは、年齢が気になる薬剤師におすすめの転職サイトを3社厳選して紹介します。

    年齢が気になる薬剤師におすすめの転職サイト

    年齢が気になる薬剤師におすすめの転職サイト

    転職に少しでも不安がある場合は、薬剤師転職サイトにサポートをお願いしましょう。

    ここからは、数ある転職サイトのなかでも「サポートが手厚い」「求人数が多い」と評判の3社を紹介します。

    サイト名特徴
    ファルマスタッフ
    • 調剤薬局の求人に強い
    • 対面でじっくり相談にのってくれる
    マイナビ薬剤師
    • ドラッグストアや企業の求人が充実
    • 地方の求人が豊富
    ファーマキャリア
    • 個別にカスタマイズした求人を紹介してもらえる
    • コンサルタントの教育を徹底している

    ここで紹介する3社は「薬剤師転職サイトおすすめ10選!職場・雇用形態別」から、さらに厳選した転職サイトです。

    そのほかの転職サイトもチェックしたい方は、ぜひ上記の記事もご覧になってみてください。

    調剤薬局に転職するなら「ファルマスタッフ」 

    調剤薬局の求人を探したい場合は、「ファルマスタッフ」の利用がおすすめです。

    ファルマスタッフは、大手「日本調剤」のグループ企業が運営しているサイトで、調剤薬局の求人数は業界トップクラスです。

    「未経験可」や「ブランク可」の案件も多いので、自分に合う求人を見つけやすいでしょう。

    また「異業種転職相談会」が定期的に開催されているので、ドラッグストアや企業から転職を考えている方にもぴったりです。

    調剤薬局に転職したい方、個別面談でじっくり相談にのってもらいたい方は、ぜひ利用してみてください。

    ファルマスタッフ|基本情報

    運営会社株式会社メディカルリソース
    公開求人数約51,000件
    非公開求人数非公開
    対応地域全国
    料金無料

    (最終更新:24年10月時点)

    ドラッグストアに転職するなら「マイナビ薬剤師」 

    マイナビ薬剤師
    (引用元
    マイナビ薬剤師

    ドラッグストアへの転職を考えている場合は「マイナビ薬剤師」がおすすめです。

    マイナビ薬剤師は調剤薬局以外の求人も豊富に保有しており、ドラッグストアや企業の案件が充実しています。

    首都圏以外の案件も充実しているので、地方にお住まいでも希望に合う求人を見つけやすいでしょう。

    また担当者が面接に同行してくれるサポートがあるので、面接に自信がない方も安心です。

    ドラッグストアへの転職を希望する方や、地方で転職を考えている方は、ぜひ利用してみてください。

    マイナビ薬剤師|基本情報

    運営会社株式会社マイナビ
    公開求人数非公開
    非公開求人数非公開
    対応地域全国
    料金無料

    (最終更新:24年10月時点)

    希望条件にこだわりたいなら「ファーマキャリア」  

    年収・シフトなどの条件にこだわりたい場合は「ファーマキャリア」の利用がおすすめです。

    ファーマキャリアでは、単に求人を紹介するだけでなく、職場に条件交渉をして求職者の希望にベストマッチする求人をつくりあげてくれます。

    「子育てと両立できるよう週3だけ働きたい」といった希望にも寄り添ってくれるので、他社でよい求人が見つからなかった方にもおすすめです。

    またファーマキャリアではコンサルタントの教育を徹底しており、ヒアリング力や交渉力は一流です。

    条件交渉なども安心して任せられるので、希望条件にこだわりたい方はぜひ利用してみてください。

    ファーマキャリア|基本情報

    運営会社エニーキャリア株式会社
    公開求人数約39,000件
    非公開求人数非公開
    対応地域全国
    料金無料

    (最終更新:24年10月時点)

    年齢別!20~60代薬剤師の転職事情と転職成功のポイント

    年齢別!20~60代薬剤師の転職事情と転職成功のポイント

    転職の失敗を防ぐためには、「年齢別の転職事情」を把握して対策を練ることも大切です。

    ここでは、転職事情と転職成功のポイントを年代別に解説するので、ぜひご自分の年代に当てはまる項目をご覧ください。

    年齢別|転職成功のポイント

    【20代薬剤師】異業種への挑戦も可能

    • ポテンシャル採用が期待できる
    • 異業種・異職種転職に挑戦しやすい
    • 新卒3年目くらいまでは第二新卒枠も狙える

    20代は、一般的に難易度が高い「製薬会社」「SMO」「病院」への転職にもチャレンジしやすい年代です。

    まだまだ若い20代にはポテンシャルや将来性があるため、経験やスキルがなくても積極的に採用してくれる企業が多いのです。

    30代になるとポテンシャル採用は期待できなくなるので、異業種・異職種への転職に興味があるならば、できるだけ早いうちに行動を起こしましょう。

    ポイント:転職の目的を明確にする

    転職経験が浅い20代はなんとなく転職してしまうケースも多いですが、必ず転職の目的を明確にしてください。

    目的を設定せず安易に転職先を決めた場合、後悔したり、転職を繰り返してしまうリスクが高くなります。

    後悔のない転職を実現するためには、転職のスタート時点で「何のために転職するのか」を明確にしておくこと大切です。

    以下のように目的がしっかり定まっていれば、ミスマッチのない転職を実現できるはずです。

    • がん薬物療法認定薬剤師を目指すため病院に転職する
    • OTCの知識を増やすためドラッグストアに転職する

    選択肢が多い20代は安易な気持ちで転職してしまいやすいので、転職の目的をしっかり考えましょう。

    【30代薬剤師】経験を活かして転職しやすい

    • 同業種転職であれば年収アップも可能
    • 30代前半なら異業種・異職種への挑戦もあり
    • 30代後半なら経験を活かせる職場がベター

    30代は比較的転職しやすい年代で、同業種への転職であれば年収アップも可能です。

    20代にはない即戦力が期待できることに加え、40代よりも希望年収が低い傾向にあるため、積極的に30代を採用する職場は多いです。

    また異業種・異職種への転職は、30代前半までがおすすめです。

    未経験からの転職は年齢が上がるに応じて難易度が高まるため、30代後半以上の場合は経験を活かせる職場を選んだほうがよいでしょう。

    ポイント:40代以降のキャリアを考慮して職場を選ぶ

    30代の転職では、40代以降のキャリアを考慮して転職先を選びましょう。

    40代になると転職の難易度が上がるため、30代の転職である程度「キャリアの軸」を決めておくことが大切です。

    たとえば「管理薬剤師を目指すためにポストが空いている薬局に転職する」などです。

    キャリアの方向性を意識して転職先を選ぶことで、長く働ける職場を見つけられるでしょう。

    「場合によっては最後の転職になるかもしれない」という心持ちで、じっくり転職先を選ぶことをおすすめします。

    【40代薬剤師】転職の難易度が上がりはじめる

    • 転職の選択肢が少なくなる
    • 異業種・異職種への転職は難しい
    • ポテンシャル採用は期待できない

    40代以上になると、未経験からの転職はかなり難しくなります。

    調剤薬局から病院……といったキャリアチェンジは難易度が高いため、多くの場合「同業種・同職種への転職」を選択することになるでしょう。

    また同業種間の転職であっても、若い人材がライバルになり、思うように内定を獲得できない可能性があります。

    そのため、40代が転職する際は「内定獲得の可能性がある求人」を選ぶことが大切です。

    ポイント:経験を活かせる職場に絞る

    40代の転職では、経験とスキルを活かして即戦力として働ける職場を選ぶことがポイントです。

    たとえば調剤経験がある場合は、人手不足の調剤薬局・調剤併設ドラッグストアなどが転職しやすいでしょう。

    経験に応じた転職の難易度は、記事中盤「ポイント2.経験を活かせる職場を選ぶ」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

    また、なかなか内定を獲得できない場合は希望条件を妥協することも視野に入れましょう。

    【50代薬剤師】転職による年収ダウンの可能性もあり

    • 転職の難易度が高く、年収ダウンの可能性もある
    • 定年後を考慮して慎重な判断が必要
    • 転職せず現職を続けることも選択肢のひとつ

    50代が転職する場合は、年収ダウンの可能性が高いことに注意してください。

    定年までの期間が短い50代を採用する職場はあまり多くなく、内定を獲得できたとしても年収が下がってしまう可能性があります。

    特に現職でキャリアを積んで昇給している場合は、転職により大幅に年収が下がってしまう可能性があるので注意してください。

    転職の難易度自体も高いので、現職を続けられないほどの不満がないのであれば、転職を見送ることも検討しましょう。

    ポイント:定年を見据えて慎重に考えるべき

    50代で転職を決断するのであれば、定年を見据えて慎重に転職先を選びましょう。

    定年を意識せずに職場を選んだ場合「再雇用の条件が想像と違った」「定年の年齢を誤解していた」といった失敗につながる可能性もあります。

    そのため、以下の内容はしっかりと確認しておきましょう。

    • 定年が何歳なのか
    • どういった内容の再雇用制度が設けられているのか
    • 定年後に再雇用されて働いている60代は多いか……など

    50代の薬剤師は、定年後の働き方について慎重に考えたうえで転職先を決めることが大切です。

    【60代薬剤師】定年後に再就職を考えるケースが多い

    • 定年後の再就職として転職を考える人が多い
    • 「60歳以上可」の求人はあまり多くない
    • パートやアルバイトとして働くことも検討すべき

    定年で退職した後に「まだ働きたい」と考え、再就職先を探す薬剤師は多いです。

    薬剤師は60代以上でも働くことが可能ですが、積極的に高年齢の人材を採用する職場は多くありません。

    特に正社員としての再就職は難しいため、雇用形態はパートやアルバイトを検討したほうがよいでしょう。

    また、60代で別の職場に再就職する多くの場合、年収が下がることを把握しておきましょう。

    ポイント:60歳以上可の求人に注目する

    60代の転職・再就職では、「60歳以上可」の求人に注目しましょう。

    転職サイトでは、以下のように「60歳以上可」の条件で求人を検索できるところも多いです。

    「60歳以上可」と記載されている求人であれば、60代でも採用される可能性があります。

    ただし、正社員の60代向け求人は多くないため、選択肢を増やすためにパートやアルバイトも視野に入れることをおすすめします。

    なお「ファルマスタッフ」には、「60歳以上可」の求人も数多く掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。

    薬剤師の「年齢」に関するQ&A

    薬剤師の「年齢」に関するQ&A

    最後に、薬剤師の「年齢」に関するQ&Aをまとめました。

    薬剤師の「年齢」に関するQ&A

    Q1.薬剤師の平均年齢は?

    回答

    2018年の調査では、「薬局」 46.7歳、「病院」41.0歳となっています。(参考元:厚生労働省P23

    薬局と病院を比べると、病院のほうが平均年齢が低いことがわかります。

    記事中で解説したように、病院薬剤師として働きたい場合は、年齢が若いうちに転職を考えたほうがよいでしょう。

    Q2.薬剤師の年齢別の年収は?

    回答

    2021年の賃金構造基本統計調査によると、薬剤師の年齢別の平均年収は以下のとおりです。

    年代平均年収
     20~24歳378.4万円
     25~29歳473.3万円
     30~34歳547.0万円
     35~39歳613.6万円
     40~44歳640.7万円
     45~49歳635.4万円
     50~54歳683.2万円
     55~59歳642.2 万円
     60~64歳601.7万円
     65~69歳577.6 万円
    70歳~524.5 万円

    (参考元:厚生労働省

    業種・性別・地域等によって年収差はありますが、上記をおよその目安として転職を検討する際の参考にしてみてください。

    Q3.法的に年齢制限がある薬剤師の仕事はある?

    回答

    国家公務員や地方公務員には、30歳前後までという年齢制限があります。

    たとえば、国家公務員である麻薬取締官の受験資格は「30歳未満の者」と定められています。(参考元:厚生労働省 地方厚生局 麻薬取締部

    また、地方公務員の年齢制限は自治体によって異なりますが、30~35歳までの場合が多いです

    Q4.薬剤師の年齢別の転職回数はどのくらい?

    回答

    個人差がありますが、20代では0~1回、30代では1~2回、40代では2~3回、50代では3~4回程度が一般的な転職回数です。

    転職サイト「薬キャリ」の転職回数に関するデータを見ると、30代以上の薬剤師の約9割が1回以上の転職を経験していることがわかります。

    薬キャリ アンケート調査「あなたの転職回数は?」
    (引用元
    薬キャリ

    以下の記事では、薬剤師が転職を繰り返すリスクについて詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

    Q5.薬剤師は何歳まで働ける?

    回答

    薬剤師免許に年齢の有効期限はないため、何歳でも働くことが可能です。

    ただし、定年や再雇用制度を「65歳まで」としている職場が多く、65歳を超えて働くのは難しいのが現状です。

    まとめ

    薬剤師の転職難易度は、年齢や職場によって大きく異なります。

    転職を成功させるためには、自分の年齢と業務経験を考慮して転職活動を進めることが大切です。

    <年齢が高くても転職しやすい職場>

    • 地方の調剤薬局
    • 中小規模の調剤薬局
    • ドラッグストア

    <若い人が有利になりやすい職場>

    • 病院
    • 製薬会社
    • SMO(治験施設支援機関)

    また、転職活動をスムーズに進めるためには、経験やスキルにマッチする求人を紹介してくれる「転職サイト」の利用をおすすめします。

    以下の3社は「求人数が豊富で親身なサポートを受けられる」と評判なので、ぜひ利用してみてください。

    サイト名特徴
    ファルマスタッフ
    • 調剤薬局の求人に強い
    • 対面でじっくり相談にのってくれる
    マイナビ薬剤師
    • ドラッグストアや企業の求人が充実
    • 地方の求人が豊富
    ファーマキャリア
    • 個別にカスタマイズした求人を紹介してもらえる
    • コンサルタントの教育を徹底している

    本記事に掲載している「薬剤師が初めて転職した年齢に関するグラフ」については、以下のアンケートをもとに作成しています。

    ・調査方法:インターネット調査
    ・調査対象:転職経験がある薬剤師177人
    ・調査地域:全国
    ・調査期間:2021年7月13日〜2021年07月28日
    ・調査機関:クラウドワークス、ランサーズ

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