
看護師が転職後1ヶ月で辞めるのはアリ?後悔しないための対処法と次の準備
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スキルアップのために転職したけど、この職場に合っていないかも…。
1ヶ月という短さで辞めても良いのかな…?
転職したばかりの職場で「もう辞めたい」と感じてしまうのは、非常につらい状況ですよね。特に責任感の強い方ほど、1ヶ月という短期間で退職することに強い抵抗を感じるかもしれません。
しかし、劣悪な環境で我慢し続けると、心身の健康を損なう危険性もあります。短期離職にはリスクもありますが、正しい知識を持って慎重に行動すれば、次のキャリアで成功することは十分に可能です。
この記事では、看護師が1ヶ月で辞める前に知っておくべき「後悔しがちな理由」と「本当に辞めるべきケース」を徹底解説します。さらに、転職で失敗を繰り返さないための具体的なステップや、次におすすめの転職先までご紹介します。
この記事を読めば、あなたが今どうすべきか、そして次にどう動けば良いかが明確になります。ぜひ最後まで読んで、後悔のない選択をするための一歩を踏み出してください。
バイリンガル看護師
監修者ダシルヴァ石田牧子さん
ダシルヴァ石田牧子(だしるゔぁいしだまきこ)は、米国と日本で免許を持つバイリンガル看護師。また、外国人診療の看護師、医療英語の大学教員、精神保健分野の研究員など、さまざま分野での勤務経験がある。2021年にフリーランス・ナースとして独立し、コンサルティング、ライティング、講師、医療翻訳などの仕事に従事。順天堂大学医学部および順天堂大学の国際教養学部で医療コミュニケーション分野のゲスト講師を務める。看護師として「子育てしながら在宅でパラレルキャリアを積む」ことに挑戦中の2児のママ。
ダシルヴァ石田牧子(だしるゔぁいしだまきこ)は、『Medical Explorer』『Medical World Walkabout / 医療の世界を見渡そう』の著者でもある。
▼書籍一覧
ダシルヴァ石田牧子さんの著書一覧現役訪問看護師
監修者周田 佳介さん
周田 佳介(すだ けいすけ)さんは現役の訪問看護師として勤務中。 また急性期病院、慢性期病院、特養、グループホーム、ホームヘルパーと勤務経験あり。看護師資格を活かして、看護や介護の専門家で記事の執筆や研修講師などで働いている。資格は正看護師、介護福祉士、介護支援専門員、終末期ケア専門士などを保持している。
気になる内容をタップ
- 1ヶ月でも退職を考えるべき5つのケース【無理は禁物】
- パワハラ・セクハラを受けている
- 無視や陰口など、ひどいいじめがある
- 給与未払いや違法な労働など、契約と実態が大きく違う
- 心や体に不調が出ている
- 法律上も退職は可能【民法第627条】
- 次こそ成功!退職理由ごとのおすすめの転職先
- 【教育体制が不満】→教育・研修が充実した病院
- 【体力的にきつい】→日勤のみのクリニックや介護施設
- 【人間関係が悪い】→内部情報を教えてくれる転職サイトを活用
看護師が転職1ヶ月で辞めたい…後悔しがちな理由3つ
「もう限界だ」と感じていても、勢いで辞めてしまうと後悔につながるケースがあります。まずは、ご自身の状況が以下の3つのパターンに当てはまっていないか、冷静に確認してみましょう。
人間関係になじめない・職場が合わない
新しい職場の人間関係になじめないことを理由に退職を考えるのは、少し早いかもしれません。
なぜなら、入職して1ヶ月の段階では、周りのスタッフもあなたのことをまだ十分に理解しておらず、お互いに様子を見ている状態だからです。最初は「合わない」と感じても、数ヶ月経つうちに関係性が変化することはよくあります。
まずは、相手の状況を尊重しつつ、自分から挨拶や簡単な声かけを続けてみましょう。時間が経つにつれて少しずつ職場に溶け込み、働きやすさを感じられるようになる可能性は高いです。

1ヶ月目から「職場の人間関係になじめる」と思わないほうが気がラクです。
私は看護職以外にも複数の職種を経験してきましたが、最初から溶け込めたことはほぼありません。
「なじめないから辞めようかな…」と悩んでいるのであれば、少なくともあと数ヶ月は様子を見ると良いでしょう。
仕事が覚えられず、ついていけない
仕事が覚えられないことを理由に「自分は看護師に向いていないのでは」と考えるのも、時期尚早です。
新しい職場では、これまでの経験に関わらず、独自のルールや手順をゼロから学ぶ必要があります。転職して1ヶ月目は、新しい環境に適応しようと気力や体力を大きく消耗するため、思うように仕事が覚えられないのは当然のことです。
多くの先輩看護師も、新人がすぐに完璧に仕事をこなせるとは思っていません。自分の能力不足だと責めずに、まずは一つひとつの業務を確実にこなすことに集中しましょう。数ヶ月後には、きっと成長を実感できるはずです。
残業が多いなど、聞いていた待遇と違う
「残業なしと聞いていたのに、実際は毎日残業している」など、聞いていた待遇と実態が違う場合も、すぐに辞めるのは待ちましょう。
特に残業については、周りのスタッフが悪意なく、あなたの雇用条件(例:残業ができない契約)をまだ知らないだけの可能性があります。まずは師長や上司に、雇用契約の内容を改めて伝えて相談してみましょう。
相談することで状況が改善されるケースは少なくありません。それでも改善が見られない場合は、その時に改めて退職を検討するのが賢明な判断です。
1ヶ月でも退職を考えるべき5つのケース【無理は禁物】

一方で、1ヶ月という短期間であっても、ためらわずに退職を検討すべき状況もあります。我慢して働き続けると、あなたのキャリアだけでなく、心身の健康に深刻なダメージを与えかねません。以下のケースに当てはまる場合は、自分の身を守ることを最優先に考えてください。
パワハラ・セクハラを受けている
人格を否定するような暴言や、不必要な身体的接触といったパワハラ・セクハラは、断じて許される行為ではありません。
このような状況で働き続けると、精神的に追い詰められ、仕事に集中できず医療ミスにつながるリスクさえあります。まずは信頼できる上司や人事部に相談し、それでも改善が見られない場合は、すぐにその場を離れる準備を始めましょう。あなたの尊厳が傷つけられる職場に留まる必要はありません。
無視や陰口など、ひどいいじめがある
特定のスタッフから無視されたり、持ち物を隠されたりといった、陰湿ないじめが横行している場合も、退職を考えるべき重大なサインです。
いじめは、被害者の心に深い傷を残し、人間不信やうつ病につながることもあります。周りに相談できる味方がおらず、状況の改善が見込めないのなら、あなたの心が壊れてしまう前に、新しい環境を探すことを強くおすすめします。
給与未払いや違法な労働など、契約と実態が大きく違う
「聞いていた給与が支払われない」「休憩時間が全く取れない」など、労働基準法に違反するような、いわゆる「ブラック」な職場であると判明した場合も、退職を検討すべきです。
このような職場は、従業員を大切にしない体質が根付いているため、個人の力で改善を求めるのは極めて困難です。不満を抱えたまま働き続けても、状況は好転しないでしょう。早めに見切りをつけ、誠実な職場を探すことが賢明です。
心や体に不調が出ている
「朝、涙が止まらない」「出勤しようとすると動悸がする」といった心身の不調は、体が発している危険信号です。
うつ病などの深刻な病気につながる前に、まずは職場から距離を置くことが何よりも大切です。必要であれば、心療内科や精神科を受診し、診断書をもらうことも考えましょう。診断書があれば、円満に退職手続きを進めやすくなります。
法律上も退職は可能【民法第627条】
「1ヶ月で辞めるなんて、法的に問題があるのでは?」と不安に思うかもしれませんが、心配は無用です。
日本の法律(民法第627条)では、期間の定めのない雇用契約の場合、労働者はいつでも解約の申し入れをすることができ、申し入れの日から2週間が経過すれば雇用は終了すると定められています。
つまり、法律上は退職の意思を伝えてから最短2週間で辞めることが可能です。もちろん、職場の就業規則を確認し、円満退職を目指してできる限りそれに従うのが理想ですが、「辞めさせてもらえない」ということは法的にはあり得ないのです。
転職失敗を繰り返さない!1ヶ月で辞める前にやるべきこと
短期離職を決意した場合、次こそは長く働ける職場を見つけることが重要です。そのために、辞める前に以下の3つのステップを必ず実行しましょう。
なぜ辞めたいのか?一番の理由を明確にする
転職で同じ失敗を繰り返さないためには、まず「なぜ今の職場を辞めたいのか」その根本原因を突き詰めることが不可欠です。
「人間関係」「給与」「仕事内容」「労働時間」など、不満は複数あるかもしれません。その中で、「これだけは絶対に譲れない」という一番の理由を特定しましょう。その根本原因を解決できる職場でなければ、また同じ理由で転職を繰り返すことになってしまいます。
次の職場に求める条件の優先順位を決める
一番の退職理由が明確になったら、次に新しい職場に求める条件をリストアップし、優先順位をつけましょう。
すべての希望を100%満たす職場を見つけるのは困難です。「これだけは譲れない」という条件と、「できれば満たされていると嬉しい」という条件を整理することで、転職活動の軸が定まり、職場選びで迷うことが少なくなります。
- 絶対に譲れない条件:夜勤なし、プリセプター制度がある
- できれば満たしたい条件:年収450万円以上、福利厚生の充実
次の転職先を見つけてから退職する
心身が限界に達している場合を除き、できる限り次の転職先を見つけてから退職手続きを進めることを強く推奨します。
退職後に転職活動を始めると、収入がない状態での生活となり、経済的な不安から焦りが生じます。その結果、十分に職場を吟味しないまま転職先を決めてしまい、またもやミスマッチを起こすという悪循環に陥りかねません。働きながらの転職活動は大変ですが、リスク管理の観点から非常に重要です。
次こそ成功!退職理由ごとのおすすめの転職先
辞めたい理由がはっきりすれば、次に選ぶべき職場の方向性も見えてきます。ここでは、退職理由別に、失敗しにくい転職先の選び方をご紹介します。
【教育体制が不満】→教育・研修が充実した病院
「何も教えてもらえなかった」「質問できる雰囲気ではなかった」という理由で辞めるなら、次は教育体制が整っている職場を選びましょう。
特に、新人や経験の浅い看護師をサポートする「プリセプター制度」や、定期的な院内研修が実施されている病院がおすすめです。大学病院や地域の基幹病院などは、教育プログラムが体系化されていることが多いです。転職サイトのアドバイザーに相談すれば、教育体制に定評のある病院を教えてもらうこともできます。
【体力的にきつい】→日勤のみのクリニックや介護施設
「夜勤や長時間労働で体力が続かなかった」という場合は、働き方そのものを見直す良い機会です。
日勤のみで働けるクリニックや診療所、介護施設、訪問看護ステーションなどは、病院の病棟勤務に比べて身体的な負担が少ない傾向にあります。また、残業が少なく、カレンダー通りに休みが取れる職場も多いため、プライベートとの両立がしやすくなります。
【人間関係が悪い】→内部情報を教えてくれる転職サイトを活用
人間関係のミスマッチで辞める場合、次の職場選びは特に慎重になる必要があります。なぜなら、職場の雰囲気は求人票だけでは決してわからないからです。
そこでおすすめなのが、看護師専門の転職サイトの活用です。転職サイトのアドバイザーは、病院の内部事情(師長の性格、職場の年齢構成、離職率など)に精通している場合があります。リアルな情報を事前に得ることで、人間関係での失敗リスクを大幅に減らすことができます。
看護師を1ヶ月で辞める人におすすめの転職サイト3選【比較表】

短期離職からの転職活動は、一人で進めるには不安が大きいものです。そこで頼りになるのが、無料で利用できる看護師専門の転職サイトです。ここでは、特にサポートが手厚く、短期離職の事情も理解してくれる可能性が高い3つのサイトを厳選してご紹介します。
転職サイト | 特徴 | 公式サイト |
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看護roo! |
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レバウェル看護 (旧:看護のお仕事) |
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- (引用
- 看護roo!)
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- ※2025年8月更新
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- ※2025年8月更新
1ヶ月で辞めた看護師のよくある質問(FAQ)
ここでは、転職後1ヶ月で辞めることに関して、看護師の方々からよく寄せられる質問にお答えします。
退職を伝えるのは何日前が常識ですか?
A.法律上は2週間前で問題ありませんが、円満退職を目指すなら、職場の就業規則に従い、1ヶ月前までに直属の上司に伝えるのが一般的です。
人手不足の職場では引き止めにあう可能性もありますが、退職の意思が固いことを誠実に伝えましょう。
面接で退職理由は正直に話すべきですか?
A.はい、正直に話すべきです。
ただし、伝え方には工夫が必要です。例えば「人間関係が悪くて」と伝えるのではなく、「チームワークを重視する環境で、より貢献したいと考えました」のように、ポジティブな言葉に変換することが重要です。短期離職の事実は変えられないため、反省点と今後の意欲をセットで伝えることで、誠実な印象を与えられます。
短期離職は次の転職で不利になりますか?
A.不利になる可能性はゼロではありません。
採用担当者によっては「またすぐに辞めてしまうのでは?」と懸念を抱くこともあります。しかし、退職理由が正当(パワハラや体調不良など)であり、その経験から何を学び、次にどう活かしたいかを明確に説明できれば、不利な状況を十分にカバーできます。転職サイトのアドバイザーに相談し、面接対策を万全にすることをおすすめします。
まとめ
看護師が転職後1ヶ月で辞めたいと感じたとき、その決断は決して簡単なものではありません。
安易な退職は後悔につながる一方、劣悪な環境で我慢し続けるのは心身を危険にさらします。大切なのは、自分の状況を客観的に見極め、正しい手順で次のステップに進むことです。
- 人間関係や仕事に慣れない場合は、もう少し様子を見る
- パワハラやいじめ、心身の不調があるなら、ためらわずに退職を検討する
- 辞める前に、退職理由と次の職場に求める条件を明確にする
- できる限り、次の転職先を見つけてから退職する
- 一人で悩まず、転職サイトのプロに相談して、失敗のリスクを減らす
短期離職という経験は、決してあなたのキャリアの終わりではありません。むしろ、自分に本当に合った職場を見つけるための重要な転機と捉えることもできます。
この記事で紹介した転職サイトなどを活用し、専門家の力を借りながら、次こそは心から満足できる職場を見つけてください。

看護師1ヶ月目では、仕事や環境になじめないことからネガティブな気分になりやすく、「看護師に向いてないのかも」と心配することがよくあります。
新人看護師特有の悩みは経験を積むことで解決することがほとんどですが、不適切な扱いを受けて心身に影響が出ているような場合には、転職を検討しましょう。