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ファクタリングの仕訳・勘定科目を簡単に解説【会計処理に迷う方必見】

ファクタリングの仕訳・勘定科目を簡単に解説【会計処理に迷う方必見】

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  • ファクタリングを利用した時の仕訳方法が知りたい
  • ファクタリングの会計処理ってどうすればいいの?

本記事では、2社間ファクタリング・3社間ファクタリングをそれぞれ利用した場合の仕分け項目と会計処理。そして企業決算が「健全」に見える処理方法について、解説を行っていきます。

ファクタリングの会計処理をはじめ、勘定科目や仕訳方法をご紹介企業会計が健全に見えるオフバランス化についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  • ファイナンシャルプランナー

    監修者金子 賢司

    東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、金融に興味を持ち、資産運用やローンなどの勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

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ファクタリングの仕訳方法について

具体的な「仕訳」について、それぞれ下記3つの会計処理を紹介して比較していきます。

  • ファクタリングを利用しない場合
  • ファクタリングを利用した場合
  • ファクタリングを利用し、契約と入金が同時だった場合

単なる貸付(銀行融資を受けた場合)の会計処理と同様に、3社間ファクタリングにおける「売掛債権を担保として実質的に融資を行う取引」である場合、売掛債権の権利が転移する「売掛債券売却のケース」を前提に解説をしていきます。

また内容を分かりやすくするため、「100万円の売掛債権」を、「ファクタリング手数料5%の業者」で現金化したケースでご紹介いたします。

また、仕訳について以下で簡単に解説します。

ファクタリングを利用しない場合(掛け取引)の会計処理

ファクタリングを利用しない通常の会計処理の場合、次の2つのタイミングを仕訳します。

  • 売掛金発生時
  • 売掛先からの入金時

ファクタリングを利用せず「通常の企業会計」を行う場合、「売掛金」が発生したタイミングで帳簿に掲載されます。

よく誤解されがちですが、会計は「発生処理」と呼ばれる、「現金が入ったタイミングを集計するのではなく、将来的にお金が入るであろう項目(売掛金)」が発生した段階で、帳簿上「売上」として計上されます。

「売上」が上がっているにも関わらず、現金が足りなくなって倒産してしまう、いわゆる「黒字倒産」が発生する理由は、このあたりに起因します。

入金がなくても売り上げが発生したタイミングで帳簿に乗せることを「発生主義」と呼び、そうではなく現金が入ったら集計するという会計を「現金主義」と呼びます。

現在、社内レベルでの会計資料を作る際は各々の自由ですが、納税申告などを行う会計資料では原則、発生主義で基調を行い、帳簿を作成します。

同じ会社の会計でAの取引は発生主義、Bの取引は現金主義といった、都合がいい方を選び続けることは不可能です。

また余談ではありますが、帳簿の整合性という意味で、発生主義と現金主義、「こちらでいく!」と決めた方でずっと会計を付け続けることになります。

そうでないと、どちらの取引で帳簿をつけていて、社内がどういった状態になっているのかを判断できなくなってしまいます。

最初の選択はキッチリと行いましょう!

選択の基準として少しでも売り上げを計上し、取引規模が大きいような帳簿を作りたいのでしたら発生主義。

そうではなく、あくまで現金ベースで帳簿の数字は小さくしてでも安定している帳簿を作りたいのであれば、現金主義で帳簿付けを行いましょう。

繰り返しになりますが、納税処理を行う帳簿は「発生主義」なので、対外的に会計を良く見せたいなどの理由がない場合、「現金主義」で帳簿を付けて納税申告すると差し戻しになってしまいます。

売掛金発生時

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
売掛金100万円売上100万円

売掛金が発生した場合、現金が入っていなくても、その時点で売り上げに計上します。勘定項目はそのまま「売掛金」とし、帳簿に乗せます。

注意点は、売掛金として帳簿に乗せたものも消費税の課税対象になることです。

実際に入金されるまでのタイムラグが長い場合、現金が入ってくる前に消費税を立て替えて払わなければならないという事態になることも十分にありえます。

なお、「決算月」をまたぐ売掛金はさらに影響が大きいです。

「売り上げが現金化される前であっても法人税を払わないといけない」ので、くれぐれもご注意ください。

そのためこういったタイミングでファクタリングを行うと、資金繰りが助かったりします。

売掛金は決算書上として売上に分類しますが、「売掛金である」ということが精査するとわかってしまいます。

期間の長い売掛で無理やり帳簿を良く見せるのは、控えておくのが賢明です。

売掛先からの入金時

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
普通預金100万円売掛金100万円

現金が入金された時点で帳簿に記載する場合、売掛として帳簿に乗せているなら貸方に「普通預金」。

借方に「売掛金」では、「該当の売掛金を帳簿から相殺する形で、普通預金として現金を記載」します。

前項にて解説しましたが、「貸方の金額」と「借方の金額」は、必ず一致しているのが条件となります。

ただしこの「一致」というのはあくまで、「1取引でのそれぞれの計上項目合計値が一致している」という意味で、各項目がそれぞれ完全に一致している必要はありません。

会計処理は、どのタイミングで現金が入ってきたかを把握するための処理ですので、特に難しいことはありません。

ファクタリングを利用した場合の会計処理

ファクタリングを利用した会計処理の場合、次の3つのタイミングで仕訳します。

  • 売掛金発生時
  • ファクタリング契約時
  • 売掛金譲渡代の入金時

「売掛金の発生時」とは、請求書を起こした段階で、取引先に「いつまでに○○円払ってください」という旨の連絡をしたタイミングです。

ファクタリングを利用しない通常の業務でも同様です。

つぎに「ファクタリングの契約時」ですが、これは売掛債権の譲渡契約を結んだタイミングです。

売掛が「譲渡」されるので、それに際した会計処理を行うことになります。

そして最後に、「売掛譲渡代の入金時」はファクタリング業者から債権を譲渡し、手数料を割り引いた「買い取り金額」が現金として入金されたタイミングを指します。

CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子 賢司の一言コメント!
ファクタリングはまだなじみがないので、仕訳が良く分からないとという方もいるかもしれません。ファクタリングの種類にもよりますが、ファクタリングに関連する会計処理のタイミングは主に、売掛金発生時・ファクタリング契約時・売掛金の入金時に分かれます。 また二社間ファクタリングで取引先から売掛金が入金され、ファクタリング業者に返済するときの処理も必要です。この場合、借方を預り金、貸方を現金・預金として処理します。

金子さん

金子さん

では、それぞれに関して、順番に見ていきましょう。

売掛金発生時

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
売掛金100万円売上100万円


こちらはシンプルに、上記の発生時と同じく、「売り上げが発生しましたよ」という内容を売掛金として勘定し、計上している状態です。

売掛金をそのまま計上して、ファクタリングを行わなかったケースと特に大きく変わらないため、細かい説明は割愛します。

ファクタリング契約時

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
未収入金100万円売掛金100万円


貸方の勘定項目にある「未収入金」ですが、これは「資産を売却し、その売却代金は後程入金する」場合に使う項目です。

2社間・3社間ファクタリングにおける、債権譲渡が発生する取引の流れとしては以下3つのプロセスに分かれます。

  1. STEP.1

    譲渡する売掛が発生する

  2. STEP.2

    ファクタリング業者と契約し、売掛を譲渡する

    ⇒いまここ

  3. STEP.3

    ファクタリング業者から入金される



この「契約締結して債権譲渡(売掛譲渡)したあとの、ファクタリング業者から入金されるまでのタイムラグ期間」を埋めるのが、この勘定項目です。

基本的にこれはほとんどすぐ(数日)で消えることが多い項目ですが、契約から入金までの間に決算をまたぐなどの事情がある場合は、会計項目として決算書に残ります。

ここでいう「未収入金」とは、「まだ入っていない(入る予定ではなかった)収入金を、現金化しようとしている」という意味合いの取引のことです。

売掛金譲渡代の入金時


借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
普通預金95万円未収入金100万円
売上債権売却損5万円

「売掛債権売却損」を計上する場合は表のように記載します。

ここでは別途例に挙げた「貸方勘定項目」と「借方勘定項目」の合計金額を合わせるという作業になります。

「未収入金=売掛債権の満額」と、現金化してファクタリング業者から振り込まれた「普通預金」、ファクタリング業者に支払った手数料である「売上債権売却損」の合計が、イコールであるはずだ!という意味合いの処理となります。

貸方勘定項目の「普通預金」が「ファクタリング業者から入金された現金」のことで、元々の売掛債権と入金された現金の差額(手数料損失)が「売上債権売却損」のことです。

「売掛債権売却損=ファクタリング手数料」とお考えください。

上の例でいうと、

  • 「普通預金」95万円と「売上債権売却損」5万円が  ⇒ 「譲渡した売掛債権の合計金額」

これを、前の項目で入金した「未収入金」100万円と相殺できるよう記載します。

「売上債権売却損」というと何やら難しい項目に見えますが、シンプルに「売上債権=売掛金」を「売却=ファクタリングによる現金化」したものを、「損=手数料」を加味して計上したもの

そのように漢字をばらしてお考えいただけると良いかと思われます。

ファクタリングを利用し、ファクタリング契約と入金が同時だった場合の会計処理

2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングによる「取引元からの債権譲渡承認」が必要なくなるため、最短即日でお金を入手できる場合があります。

もし即日入金があった場合、会計処理もまとめてしまい、以下の2つのタイミングで仕訳を行います。

  • 売掛金発生時
  • ファクタリング契約と売掛金譲渡代の入金時

売掛金発生時


借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
売掛金100万円売上100万円

ファクタリングというのは「売却する売掛債権」が存在しないと、そもそも取引が成り立ちません。

そのためほかの取引と同じくここで売掛金(請求書起こし)が発生し、それを帳簿に計上する、という手続きは変わりがありません。

もしこれが存在しないのに取引をしようとする業者がいた場合、それはファクタリングと名を借りた「ヤミ金」ですので、取引しないようにしましょう。

ファクタリング契約と売掛金譲渡代の入金時



借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
普通預金95万円売掛金100万円
売上債権売却損5万円

即日入金された場合、「未収入金」として勘定項目に計上し、また決算書類に乗せる必要がないため、上記「ファクタリング契約時」という項目で入金を行った手続きを行う必要はありません。

そのため中間の処理を省き、いきなり「普通預金」「売上債権売却損」で計上することができます。

こういった会計上の手間を加味しても、取引が早い業者と契約するのがおすすめです。

ファクタリングの手数料が「売掛債権譲渡損」で仕訳される理由

ファクタリングというのは「手数料」という名目でファクタリング業者の利益が計上されています。

2社間の場合「売掛債権を割安価格でファクタリング業者に売却する」という流れになります。

そのためファクタリングは商品の売買により発生した項目ではなく、株や債券といった「金融商品」を売買したのと同じ扱いになります。

そのため、「売掛債権譲渡」において「損」が発生したとして、このような項目で計上を行うこととなります。

2社間ファクタリングは、「債権の買い取り」です。言い方を変えると「入る予定だった金額より、少ない金額(手数料を加味した金額)」が帳簿に残ります。

その場合、ファクタリングする前の請求書の金額を「売上」、ファクタリング業者に支払った手数料を「売掛債権譲渡損」と仕訳を行います。

こちらの根拠としては、「中小企業の会計による指針」を根拠資料としており、売掛金の譲渡は「金銭債権譲渡」にあたります。

3社間ファクタリングの場合、業者の仕組みなどによっても多少変化しますが、「売掛債権を担保にした貸付」という形式になるため、通常の金融機関・ノンバンクから融資を受けたのと同じ「借入金」の項目となります。

ただし、あくまで会計処理は一例で、絶対にこの通りにやらないといけないというわけではありません。

後述する「勘定項目」も法令変更や会計基準の変更によって変わったものや、項目が削除され「使えなくなった処理」などが存在します。

また会計に関連する税務署に関しても、項目の「課税・非課税」の基準などをキッチリと区分けして問題ない項目に入力しておけば、多少項目が違っても大丈夫です。

「納税処理と金額に間違いがない」という状態であれば、追徴課税などの大きなトラブルに発展することはありません。

ファクタリングの取引に消費税はかかるのか?

ファクタリング取引は・2社・3社ともに消費税はかかりません。

ファクタリングは「金銭債権の譲渡」という形になりますので、「非課税取引」となります。

上記の例でも出していますが、ファクタリングは「売掛債権の売買」といった形式の取引。そのため、株や債券といった「金融商品」の売買に消費税がかからないのと同じ扱いで「非課税取引」になります。

通常の取引の場合

  1. STEP.1

    100万円の商品を納入

  2. STEP.2

    100万円の売掛債権が発生

  3. STEP.3

    ●カ月後に110万円が入金

    →消費税10%が含まれた金額

CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子 賢司の一言コメント!
消費税は、国内で事業者が事業の対価を得て行う取引が課税対象となります。しかし国税庁は課税の対象としてなじまないものや社会政策的配慮から、消費税がかからない取引について17の項目を定めています。このうちファクタリングは「金銭債権の譲渡」に該当し、消費税がかからない取引にあたります。またファクタリングの手数料にも消費税はかかりません。

参照元:国税庁:No.6201 非課税となる取引

金子さん

金子さん

ファクタリングを利用した場合

  1. STEP.1

    100万円の商品を納入

  2. STEP.2

    100万円の売掛債権が発生

  3. STEP.3

    ファクタリング手数料10.0%で売掛債権を売却

  4. STEP.4

    ファクタリング会社から90万円が入金

    →非課税のため、手数料は100万円×10.0%で算出される

しかし、「ファクタリングに消費税がかからない」というのは、会計に詳しい方以外にはあまり知られていません。

つまり、ファクタリング会社は取引金額に消費税を上乗せして請求することはできませんし、消費税分を上乗せして手数料を請求するということもありえません。

悪徳業者の中には利用者が消費税に対して知識がないであろうことを逆手にとって、「消費税の分は、手数料として請求(差引)しておきますね!」ということで、その分を請求してくる業者がいます。

項目で「事務手数料」などの料金が大きく引かれている場合、不正な取り引きとなりますのでご注意ください。

またそういった請求が行われる場合は「悪徳なファクタリング行為」とも言えるでしょう。

その会社は利用しないことをおすすめいたします。

CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子 賢司の一言コメント!
ファクタリング業者が債権譲渡登記をするときの手数料には消費税がかかるため、仕訳の際は注意してください。 またファクタリングでは、ファクタリング業者が債権の権利者であることを主張する目的で、債権譲渡登記をすることがあります。ファクタリング業者は債権譲渡登記をすることで、同じ売掛債権を異なる複数のファクタリング業者に譲渡する、二重譲渡のリスクを回避できます。

金子さん

金子さん

ファクタリングの仕訳に関するよくある質問

「売掛債権譲渡損」の項目がない場合は?

お使いの会計ソフトなどによっては、「売掛債権譲渡損」という勘定項目が存在しない場合があります。

その場合、「雑損失」「債券割引料」「支払い手数料」などの項目で計上しても、会計上問題はありません。

いずれの項目も、「本業以外の、営業損失が発生した場合の損失」を計上する項目です。

「本業としての損失でない場合」であれば、一番汎用性があるのは「雑損失」です。

ただし、使い勝手がいいという理由だけで「売掛債権譲渡損」ではなく雑損失を利用すると、「なぜこれをつかったのか?」を税務署から詰問されることがありますのでご注意ください。

会計上としては、「売掛債権譲渡損」で決算書に記載すると、「ファクタリングをしているな」と、一目でわかってしまいます。

ファクタリングの勘定科目は「割引料」でも良いの?

売掛金をそのまま計上して、ファクタリングを行わなかったケースとの比較を解説します。

結論から言うとそれぞれは「手形割引における勘定項目」の「割引料」なのか、それとも「ファクタリングによる売掛金の割引における勘定項目」の「売掛債権譲渡損」なのか、という「対象商品」が異なるだけです。

実際の会計処理としては大きく変わらないため、「割引料」であっても問題なく計上可能です。

手形割引を実施した際は、手形の満期日までの利息相当額が差引きます。

この利息相当額を手形割引料といい、手形売却損の勘定科目に計上します。

ファクタリングにおいても「手数料相当部分」は割引(ディスカウント)であると考えられるため、この「割引料」を勘定項目で利用しても、問題がないということになります。

実務上の流れとしては「営業外損失」で、かつ割引(ディスカウント)であれば整合性が取れるため、このような処理が可能となります。

また、企業会計基準委員会が「収益認識に関する会計基準」を発表しています。

以前は支払利息とともに「支払利息割引料」という勘定科目を使用していましたが、現在では会計上は「手形売却損勘定」の項目を使うことになっています。

そのためもし古い会計ソフトなどに「支払利息割引料」の項目がある場合、そちらは使わないようにしましょう。

こちらに関しても、税務処理場は金額が同じであれば納税金額が変わるといったことはないので、どちらで処理をしても大丈夫です。

もちろん、正しい「売上債権売却損」で計上する方が望ましいです。

CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子 賢司の一言コメント!
ファクタリングは売掛債権を買い取り現金化する資金調達方法なので、利用しても融資のように負債が増えるわけではありません。ただしファクタリングは手数料がかかり、買取代金から手数料が差し引かれた金額が受け取れる仕組みです。そのため使い続けると、少しずつ資金繰りが悪化してしまいます。こうしたファクタリングのデメリットも利用する前に必ず確認しておきましょう。

金子さん

金子さん

手形の裏書譲渡については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。

ファクタリングのオフバランス化について

オフバランスとは会計上、「法令に問題がない範囲で」計上される資産・負債を貸借対照表から消す。もしくは置き換えることで、帳簿・会計が健全であるように見せる方法です。

違法なことを行い会計を「粉飾」するのは犯罪ですが、項目などを調整したり、借入とファクタリングを比較して「どちらの方が有利な帳簿を作れるか」を考えたうえで判断するのは「合法」です。

一般的な解釈では「決算書はシンプルであればあるほどよい」とされており、ファクタリングなどを行ったという情報は「マイナス情報」となります。

そのため、無理がない範囲で消せる・置き換えることができる(オフバランスできる)ならそれに越したことはありません。

ファクタリングにおいては、必要資金を「借入で賄う」のか、それとも「ファクタリングを行うのか」で比較し、どちらかを選択します。

もしファクタリングを選択した場合は、貸借対照表のオフバランス化を図ることができるため、ROA(総資産利益率)が向上します。

ただし、経常利益率は悪化するので注意が必要です。

ファクタリングによるオフバランス化の例

実例として、以下のケースで想定してみましょう。

400万円の資金を、借入かファクタリングで調達する場合

資本金:1,000万円
売掛金:500万円(仕入:300万円)

ファクタリングしなかった場合(借り入れした場合)

・売上(売掛):5,000万円
・仕入(原価):300万円
・利益:2,000万円
・負債:1,000万円(借入)

融資審査などで重視される総資産利益率(ROI)を元に計算した場合、
純利益÷資産 ✕100(%)の計算式から、

  • (借入1,000万円)÷(売掛5,000万円+負債1,000万円+資本1,000万円)✕100=14.28%です。

同じ試算で、借入ではなくファクタリングで1,000万円調達した場合

売上(売掛):5,000万円
仕入(原価):300万円
利益:800万円
調達:1,000万円(ファクタリング)


ファクタリング手数料を20%とした場合、利益は800万円です。
その代わり、負債が帳簿に載らないので、ROAの計算式は、

  • (利益800万円)÷(売掛5,000万円+資本1,000万円)✕100=13.3%です

ROAの数字はほぼ変わらず、ファクタリングを利用することで帳簿上から「負債」の項目を消すことができます。

そのため、借入を少なく見せたい、良い帳簿を作りたい場合、ファクタリングを利用すればテクニカルに経営することができます。

また、ファクタリング手数料が低い業者を見つけることができた場合、逆にROAを上昇させる、ということも可能になります。

基準としては「手数料が10%以下かどうか」が大まかな目安となります。

ただし注意点として、ファクタリングを行えばそのまま利益が減少しますので、その点は注意しましょう。

まとめ

一口にファクタリングと言っても、会計上の処理及び経営上のテクニックは、色々なものがあります。

ご自身で悩まれるよりもまずは専門家に相談し、こういった会計手続きを試しにやってみることをおすすめいたします。

またここまでお読みいただき「自分には難しそうだ」と判断される場合、あくまで大まかな流れだけ判断し、あとは顧問税理士や会計士の先生にお任せしてしまってもよいでしょう。

皆様のご状況や要望に合わせ、ご活用ください。

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